佐藤恵允

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佐藤 恵允
名前
愛称 ハリー、ケビ[1]、ロペス[2]
カタカナ サトウ ケイン
ラテン文字 SATO Kein
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (2001-07-11) 2001年7月11日(22歳)
出身地 東京都世田谷区
身長 178cm
体重 75kg
選手情報
在籍チーム ドイツの旗 ヴェルダー・ブレーメンU-23
ポジション FW (CF)
背番号 23
利き足 右足
ユース
実践学園高等学校
明治大学
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2023- ヴェルダー・ブレーメンU-23
1. 国内リーグ戦に限る。2022年11月5日現在。
2. 2022年7月24日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

佐藤 恵允(さとう けいん、2001年7月11日 - )は、東京都世田谷区出身[3]プロサッカー選手ヴェルダー・ブレーメンU-23所属。ポジションはフォワード(FW)

来歴[編集]

クラブ[編集]

コロンビア人の父と日本人の母を持ち[4]、父との日常会話は英語で育ったためバイリンガルである[5]。兄の影響を受け5歳頃からサッカーを始める[2]。バディSCでのチームメイトには、のちに大学でも同期となる岡哲平[6]がおり、村上陽介[7]も幼馴染である。中学生時は元日本代表DF遠藤雅大が主宰する「遠藤サッカーアカデミー」(ESA)に加入し、細かい戦術や個人戦術を鍛錬した[8]。ESAでのチームメイトに古川真人がおり、佐藤と古川は高校も同じ実践学園高等学校へ進学[9]

実践学園高校は部員の人数が多く、1学年で4-5チームに分かれていた。佐藤はセカンドチームでも中心的な存在ではなかったが、2年になるとトップチームで先発メンバーを勝ち取る成長を見せる。この要因について、「練習後に個人でひたすらフィジカルを鍛えました。何かしら武器が欲しかったので、スプリントや坂道ダッシュなどを1人でやって。2年になりヘッドコーチに『もっと自信持ってやったら、もっと結果が出る』と言われ、自信持って縦にドリブルを仕掛けたら相手を余裕で抜けた。それがきっかけとなって以降ステップアップできた。」と述べている[8]。3年時には背番号10を託された。

高校では大会での大きな実績はなかったが、練習試合で対戦した明治大学サッカー部との試合でのプレーが評価され、明大サッカー部のスポーツ推薦を得て明治大学文学部へ進学。大学での同期はバディSCで一緒だった岡、村上のほか、太田龍之介、井上樹、田中克幸、阿部稜汰がいる[10]

サッカー面では、「1年の時は試合に出られても緊張してしまってダメだった」と当時を述べている。先発出場の機会を得てもハーフタイムでベンチに下げられたり、セカンドチームとトップチームを行き来する期間が続いたが「一番下からのスタートだった」と自認しており、部内で各世代トップレベルの選手たちに揉まれる下積みの期間となった。「同世代なら誰でも聞いたことあるような選手が同期にいて、無意識にビビっているところがあった。それでもやり続けるしかなかったから、ひたすら練習でスタッフが求めていることを追求した」「練習でマッチアップする相手が佐藤瑶大さんや常本佳吾さんで、失うものはないので貪欲にぶつかってました。」という明治大の環境を活かし、徐々にプレーに対する自信を付けていった[11]

大学1年次後期より関東リーグに出場し[4]、2年時に開幕スタメンでゴールを決めて以後コンスタントにトップチームに定着。3年次から10番をつけ関東リーグ優勝を果たしベストイレブンに選出される。2023年、4年次に副主将就任[12]。ウェイトトレーニングなどフィジカル強化によって大学入学時からの比較で10kg体重が増すなどの効果も表れた。

4年次の7月18日、Jリーグを経由せずにドイツブンデスリーガヴェルダー・ブレーメンに加入することを発表した[13][14]。発表では7月末で明治大学サッカー部を退部し、翌8月にヴェルダー・ブレーメンの2023-24シーズンに合流[15][16]。まずはセカンドチームに当たるU-23チームからの挑戦となる[17]。なお、大学は退学せずに2024年春の卒業を目指す方針となった[18]

代表[編集]

大学2年次の2021年10月にはAFC U23アジアカップ2022予選年代別日本代表に初選出され[19]、10月26日のU-22カンボジア代表戦で国際試合に初出場[20]。以降も2022年6月のAFC U23アジアカップ2022や欧州遠征など年代別日本代表に継続的に招集される[3]

所属クラブ[編集]

タイトル[編集]

代表[編集]

U-23日本代表

代表歴[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 【副主将】佐藤 恵允”. 明治大学体育会サッカー部. 2023年7月18日閲覧。
  2. ^ a b “(24)ルーキー紹介2021 2年生編 Vol.2”. 明大スポーツ新聞部. (2021年8月9日). https://meisupo.net/special/detail/12574 2023年7月18日閲覧。 
  3. ^ a b 元川悦子 (2023年4月27日). “2026年北中米W杯を本気で狙う! U-22代表期待の大学生FWが見据える「三笘ロード」/佐藤恵允(明治大学)【新しい景色へ導く期待の選手/vol.10】”. 超ワールドサッカー!. https://web.ultra-soccer.jp/news/view?news_no=441723 2023年7月18日閲覧。 
  4. ^ a b 児玉幸洋 (2021年4月3日). “[MOM724]明治大FW佐藤恵允(2年)_“エース佐藤”の系譜、強力2年生2トップが切磋琢磨”. ゲキサカ. https://web.gekisaka.jp/news/university/detail/?328013-328013-fl 2023年7月18日閲覧。 
  5. ^ 明大スポーツ第531号 佐藤恵允ご両親インタビュー拡大版 明大スポーツ 531号 2023年9月28日発行
  6. ^ 政治経済学部政治学科4年 岡哲平 明治大学体育会サッカー部 2023年10月6日
  7. ^ 「向き合い続ける」2年 村上陽介 明治大学体育会サッカー部 2021年4月27日
  8. ^ a b 佐藤恵允インタビュー前編 明大スポーツ新聞部 2023年9月29日
  9. ^ 連覇を目指す国士舘大でFW古川真人が2発発進!「あいつを越さないと」ブレーメン入り佐藤恵允の耳に届く活躍を ゲキサカ 2023年9月4日
  10. ^ 6人がJリーグへ 明治大学 2024年2月1日
  11. ^ 佐藤恵允が独1部に加入!大学サッカーに新たな可能性と希望を 明大スポーツ新聞部 2023年8月11日
  12. ^ 小口瑞乃 (2023年2月9日). “”紫紺の10番”明大MF佐藤恵允が最高学年へ「結果を出しながら代表もコンスタントに」…パリ五輪世代23年の誓い<14>”. スポーツ報知. https://hochi.news/articles/20230209-OHT1T51163.html?page=1 2023年7月18日閲覧。 
  13. ^ “パリ五輪世代の明大・佐藤恵允がブレーメン加入 浦和など競合の末J経由せず海外へ「貪欲にチャレンジを」”. スポーツニッポン. (2023年7月18日). https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2023/07/18/kiji/20230718s00002000471000c.html 2023年7月18日閲覧。 
  14. ^ 明治大学のU-22日本代表FW佐藤恵允、ブレーメン加入が決定! ドリブラーがJリーグを経ずに海外へGoal.com(2023年7月18日)2023年7月18日閲覧。
  15. ^ 明治大学体育会サッカー部・佐藤恵允(文学部4年)ヴェルダー・ブレーメン加入・契約締結のお知らせ及び記者会見の開催について』(プレスリリース)明治大学、2023年7月18日https://www.meiji.ac.jp/koho/press/2023/mkmht000000gx5n5.html2023年7月18日閲覧 
  16. ^ "VERSTÄRKUNG AUS JAPAN KEIN SATO ERWEITERT KADER DER U23" (Press release) (ドイツ語). ヴェルダー・ブレーメン. 18 July 2023. 2023年7月18日閲覧
  17. ^ 明治大学のU22日本代表FW佐藤恵允、ブレーメン加入が決定! 当面はU23チームが主戦場にサッカーキング(2023年7月18日)2023年7月18日閲覧。
  18. ^ ブレーメン加入の明大4年FW佐藤恵允 退部の葛藤明かすも「迷いはもう今はない。思い切って」 ニッカンスポーツ 2023年7月20日
  19. ^ “「明治でやってきたことが間違いじゃない」初の代表入りを果たした明治大学MF佐藤恵允が意気込む”. 超ワールドサッカー!. (2021年10月22日). https://web.ultra-soccer.jp/news/view?news_no=405600 2023年7月18日閲覧。 
  20. ^ 原壮史 (2021年10月27日). “【久保建英のチームメート候補】4対0圧勝!「パリ五輪世代」U22日本代表「青い宝石」始動【VSカンボジア代表戦】「素直さも立派な武器」左サイドを切り裂く20歳の頼もしさ(2)”. サッカー批評Web. https://soccerhihyo.futabanet.jp/articles/-/91315?page=1 2023年7月18日閲覧。 

外部リンク[編集]