中井智彦
中井 智彦(なかい ともひこ、1983年)は日本のミュージカル俳優・歌手である。元劇団四季の団員。
2016年よりヴァストミュージックエージェンシー株式会社(現upcoming株式会社)に所属。
人物
[編集]四季芸術センター近くの産婦人科で生まれる。
高校時代にはロックバンドを結成し、GLAYやX JAPANの歌を歌っていたが、高音が高すぎて喉を壊してしまう。これをきっかけに音楽を勉強し直そうと考え、東京芸術大学へ進学。卒業時、同声会賞を受賞。
2007年「レ・ミゼラブル」でデビュー。23歳で司教役を射止める。スポーツはバスケットボール、特技はピアノ弾き語り。鉄道好きでファンクラブにも「ブルートレイン なかい号」と命名。
2009年、劇団四季のオーディションに合格。初舞台は「オペラ座の怪人」ラウル・シャニュイ子爵役である。このミュージカルはブロードウェイで初めて見た作品であり、初舞台を踏む作品にもなった。「美女と野獣」の野獣役は3年間努め、劇団四季の看板俳優となる。
29歳のとき、劇団四季の図書館で「中原中也全集」を偶然手にし、中也の生き方や芸術論に感銘を受ける。詩を初めて読んだときから、歌が聞こえ、頭にメロディーが流れたという。リアルな人間・中原中也の生き様を表現するべく、詩に曲をつける創作活動を始める。2016年自身による企画・演出・作曲による独り芝居「詩人・中原中也の世界在りし日の歌」を発表。2017年に中也の故郷である山口市で開催される「山口きずな音楽祭」に出演。同年、出演中也生誕110周年・没後80年を記念し、終の住処となった神奈川県鎌倉市でも公演を行った。以降、山口市湯田温泉でのコンサート活動もライフワークとして続けている。近年では舞台・音楽活動の傍ら、舞台演劇を中心としたラジオ番組のパーソナリティ(J-WAVE/TOKYO FM)としても活動の場を広げている。
主な出演
[編集]舞台
[編集]- 劇団四季所属前
- 劇団四季所属時代
- オペラ座の怪人(ラウル・シャニュイ子爵)
- 美女と野獣(野獣 )
- アスペクツ・オブ・ラブ(アレックス・ディリンガム)
- 劇団四季退団後
- 中井智彦自身による企画・演出・作曲による独り芝居「詩人・中原中也の世界在りし日の歌」を創作。同タイトルCD&BOOKをリリース(2016年7月2日)。中井智彦 Premium Show vol.1にて披露。
- ミュージカル「バイオハザード 〜ヴォイス・オブ・ガイア〜」(2016年9月 - 11月 赤坂ACTシアター・梅田芸術劇場)
- 浅利慶太プロデュース「オンディーヌ」(2017年3月 自由劇場 マトー/漁師)
- ミュージカル「魔女の宅急便」(2017年6月 新国立劇場 9月梅田芸術劇場 オキノ役)
- ミュージカル「ひめゆり」(2017年7月 シアター1010 檜山上等兵役)
- 朗読ミュージカル「カラフル」(2018年2月 博品館劇場)
- ミュージカル「A CLASS ACT」(2018年3月 東京芸術劇場シアターウエスト レーマン・エンジェル役)
- ミュージカル「KNIGHTS’TALE ナイツ・テイル-騎士物語-」(2018年7月-8月 帝国劇場 9月-10月 梅田芸術劇場 ピリソス役*ボーカルキャプテン)
- ミュージカル「レ・ミゼラブル」(2019年 帝国劇場 御園座 梅田芸術劇場 博多座 コンブフェール役*ボーカルキャプテン)
- ミュージカル「おでかけ姫」(2019年9月 六行会ホール ピート役)
- ミュージカル「CHESS」(2020年1月2月 梅田芸術劇場 東京国際フォーラムC ヴィーガンド役)
- ミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」(2020年9月~赤坂ACTシアター 10月~梅田芸術劇場 トニー役)
- ミュージカル「グッド・イブニング・スクール」(2020年12月 本田劇場)
- 劇団TipTapミュージカル「Play a Life」(2021年1月 ヒカリエホール 夫役)
- ミュージカル「メリリー・ウィー・ロール・アロング」(2021年5月〜 新国立劇場 6月 愛知県立芸術劇場 梅田芸術劇場 バンカー役*ボーカルリーダー)
- ミュージカル「KNIGHTS’TALE ナイツ・テイル-騎士物語-」(9月梅田芸術劇場 10~11月帝国劇場 11月博多座 ピリソス役/歌唱指導)
- ミュージカル「スワンキング」(2022年6月東京国際フォーラム7月オリックス劇場 刈谷市総合文化センター キャナルシティ劇場 プフォルテン役*ボーカルキャプテン)
- ミュージカル「ピアニスト」(2022年8月9月 博品館劇場 主役)
- ミュージカル「ジェーン・エア」(2023年3月、東京・東京芸術劇場 プレイハウス / 4月、大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ) [2]
- ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル(2023年夏、帝国劇場 / 2024年6月 - 8月、帝国劇場 / 9月、梅田芸術劇場)サンティアゴ 役[3][4]
- 劇団TipTapミュージカル「High Fidelity」(2024年10月、東京)イアン役
- ミュージカル「ミセン」(2025年1月、大阪・新歌舞伎座 / 2月、愛知・愛知県芸術劇場 大ホール / 2月、東京・めぐろパーシモンホール 大ホール) - パク・ジョンシク課長 役[5][6]
コンサート(主に自主企画ライブ/ワンマンライブ)
[編集]- 中井智彦 Premium Show vol.1(2016年7月2日、品川プリンスホテル Club eX)[7]
- サラ・ブライトマン ジャパン・ツアー 2016 バッキングコーラスとして参加(札幌・仙台・東京・金沢・大阪・名古屋 6都市全11公演)
- 中井智彦弾き語り「歌宴(うたうたげ)2016」-私の歌を聴いてくれてありがとう-を札幌・東京・名古屋・大阪にて開催
- 中井智彦ミュージカルコンサート-I Live Musical!-(2017年4月8日、ヤマハエレクトーンシティ渋谷、特別ゲスト秋夢乃)
- 中井智彦ミュージカルコンサート-I Live Musical! Ⅱ-(2017年11月11日、ヤマハ銀座スタジオ、特別ゲスト秋夢乃)
- ミューザ川崎「ホールアドバイザー秋山和慶&佐山雅弘企画 オーケストラで楽しむ映画音楽Ⅸ」(2018年4月7日、出演:東京交響楽団/May J./中井智彦/ナビゲーター:中井美穂)
- 中井智彦ミュージカルコンサート-I Live Musical! Ⅲ-(2018年5月11日、ヤマハ銀座スタジオ)
- 中井智彦ミュージカルコンサート-I Live Musical! Ⅳ-(2018年11月17日BLUES ALLEY JAPAN/11月23日THIRD STONE)
- 中井智彦uta friend 2019 (東京,名古屋,大阪)
- 中井智彦LIVE 2019 Singer Song Actor(2019年11月22日、南青山MANDALA)
- 中井智彦ONLINE LIVE Singer Song Actor(2020年6月6日) ※初の無観客有料配信ライブ
- 中井智彦ミュージカルコンサート-I Live Musical! 5-(2020年2月20日、渋谷PLEASURE PLEASURE)※新型コロナの影響により、2020年5月より振替
- 中井智彦Concept Live「ウタツムギ-愛がカタチになったなら-」(2021年7月 BLUES ALLEY JAPAN)
- 中井智彦Live Tour 2022「Singer Song Actor」 (名古屋,大阪,東京)※デビュー15周年アニバーサリーツアー
- 中井智彦 Musical Concert 2023 -歌物語- (東京)
- 今井俊輔&中井智彦 Billboard Live 2024 - Crossover - 2024年1月 大阪、横浜)
テレビ
[編集]- テレビ東京系「THEカラオケ★バトル」(2016年12月、2017年3月、5月、10月)
- 日本テレビ「ものまねグランプリ」(2017年9月) -「美女と野獣」を劇団四季で野獣役を演じてきた俳優として歌唱
- フジテレビ「FNS歌謡祭」第1夜(2018年12月)
- フジテレビ「学べるミュージカる」(2019年1月)
- フジテレビ「MUSIC FAIR」(2019年4月)
- フジテレビ「FNS歌の夏まつり」(2019年7月)
- tvk「関内デビル」
- tvk「青春音楽バラエティ 吉井さん オヤジの音楽狩り」
- NHK「名曲アルバム」歌唱(2020年1月)
- フジテレビ「MUSIC FAIR」(2021年8月)
- フジテレビ「オールスター合唱バトル」(2024年)
ラジオ
[編集]- J-WAVE「STAGE PIA WE/LIVE/MUSICAL」ナビゲーター(2019年5月~2021年6月/レギュラー番組)
- TBSラジオ「CITY CHILL CLUB」(2021年6月ミュージックセレクター)
- TOKYO FM 「Welcome To The Theater Radio!」パーソナリティ(2021年10月〜/レギュラー番組)
雑誌
[編集]- 「シアターガイド」コーナー「わたしの今月」連載(2018年8月~12月)
- 「ステージぴあ」コラム「ミュージカルのススメ」連載(2019年3月~))
ディスコグラフィ
[編集]ライブ録音CD「愛せぬならば」
[編集]2017年4月8日ヤマハエレクトーンシティ渋谷にて開催された中井智彦コンサート「I Live Musical!」公演のライブ録音CD
ライブ録音CD「ひそかな夢」
[編集]2017年11月11日ヤマハ銀座スタジオにて開催された中井智彦コンサート「I Live Musical!Ⅱ」公演のライブ録音CD
- ひそかな夢(「美女と野獣」より)
- メモリー(「キャッツ」より)
- ありのままの私(「ラ・カージュ・オ・フォール」より)
ライブ録音CD「見果てぬ夢」
[編集]2018年5月11日ヤマハ銀座スタジオにて開催された中井智彦コンサート「I Live Musical!Ⅲ」公演のライブ録音CD
ライブ録音CD「魅惑の宵」
[編集]2018年11月に東京・大阪にて開催された中井智彦コンサート「I Live Musical4」公演のライブ録音CD
- LOVE CHANGES EVERYTHING(01~04「アスペクツ・オブ・ラブ」より)
- CHANSON D'ENFANCE ※ショートPianoインスト
- THE FIRST MAN YOU REMEMBER
- ANYTHING BUT LONELY
- I GOT RHYTHM(「クレイジー・フォー・ユー」より)
- 魅惑の宵(「南太平洋」より)
- ありのままの私(「ラ・カージュ・オ・フォール」より)
アルバム 「私の歌を聴いてくれ」
[編集]西村智彦のサウンドプロデュースによる1stアルバム (2016年7月2日発売)。
アルバム「I Live Musical!」(アイ・ライヴ・ミュージカル)
[編集]初のミュージカルアルバム。2020年6月3日発売。
- シング・シング・シング(『スウィング!』)
- 時が来た(『ジキルとハイド』)
- ミュージック・オブ・ザ・ナイト(『オペラ座の怪人』)
- 星よ(『レ・ミゼラブル』)
- エーデルワイス(『サウンド・オブ・ミュージック』)
- 愛せぬならば(『美女と野獣』)
- Your Song(『Moulin Rouge!』)
- Anthem(『CHESS』)
- 虹の彼方に(『オズの魔法使い』)
- 見果てぬ夢(『ラ・マンチャの男』)
EP「Singer Song Actor」(シンガー・ソング・アクター)
[編集]デビュー15周年を記念し、リクエストを募り選曲。2022年9月7日発売。
CD付きBOOK「詩人・中原中也の世界~在りし日の歌~」CD付きBOOK 「詩人・中原中也の世界~在りし日の歌~」
[編集]2016年7月2日発売。
- プロローグ
- サーカス
- 盲目の秋
- 生い立ちの歌
- 湖上
- 帰郷
- 幻影
- 道化の臨終 (Etude Dadaistique)
- 春と赤ン坊
- 夏の夜の博覧会はかなしからずや
- 春日狂想
- 夏
(詩:中原中也 / 企画・構成・演出・作曲:中井智彦)
LIVE DVD&BOOK「詩人・中原中也の世界~在りし日の歌~」
[編集]2020年11月に豊洲シビックセンターホールで開催された1×1=∞ 神田 将・中井智彦 ON STAGE 公演を収録。
2021年10月22日発売。(発売日は中原中也の命日)
- 前奏曲
- サーカス
- ダダ音楽の歌詞
- 盲目の秋
- 湖上
- お道化うた
- 帰郷
- 幻影
- 間奏曲
- 春と赤ン坊
- 夏の夜の博覧会はかなしからずや
- 春日狂想
- 夏
(詩:中原中也 / 企画・構成・演出・作曲・歌:中井智彦 /エレクトーン:神田将)
参考文献
[編集]- 劇団四季 会報 ラ・アルプ 2011年8月号 42頁-43頁「四季初心」
脚注
[編集]- ^ a b c “中井 智彦 (NAKAI TOMOHIKO)PROFILE”. 中井智彦Official Site. 2016年2月2日閲覧。
- ^ "ジョン・ケアードの新演出版「ジェーン・エア」に上白石萌音×屋比久知奈×井上芳雄". ステージナタリー. 株式会社ナターシャ. 11 March 2022. 2022年3月11日閲覧。
- ^ “『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』”. 東宝演劇サイト. 2023年2月3日閲覧。
- ^ “「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」新ビジュアル解禁、公演日程も明らかに”. ステージナタリー. ナターシャ (2023年12月26日). 2023年12月26日閲覧。
- ^ 『【コメントあり】韓国で社会現象を起こした『ミセン』初ミュージカル化・2025年1~2月 上演決定!【主演:前田公輝】』(プレスリリース)株式会社ホリプロ、2024年5月3日 。2024年5月3日閲覧。
- ^ “スーツ姿で囲碁を打つ…前田公輝主演ミュージカル「ミセン」ビジュアル公開”. ステージナタリー. ナターシャ (2024年9月11日). 2024年9月11日閲覧。
- ^ “元劇団四季 中井智彦がソロ活動を開始、第1弾「Premium Show vol.1」が開催決定”. MUSICIAN NET (2016年2月1日). 2016年2月2日閲覧。