たかつき型巡視船
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たかつき型巡視船 | |
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PS-109「かつらぎ」 | |
基本情報 | |
艦種 | 特130トン型PS |
運用者 | 海上保安庁 |
就役期間 | 1992年 - 現在 |
前級 | あかぎ型 |
次級 | - |
要目 | |
常備排水量 | 110トン |
総トン数 | 115トン |
全長 | 35.0 m |
最大幅 | 6.70 m |
深さ | 3.30 m |
吃水 | 1.16 m |
主機 |
MTU 16V396 TB94 ディーゼルエンジン×2基 |
推進器 | ウォータージェット推進器×2軸 |
出力 | 5,200馬力 |
速力 | 35ノット |
航続距離 | 400海里 |
乗員 | 20名 (最大搭載人員) |
兵装 | 12.7mm単装機銃×1基 |
レーダー | 航法用×1基 |
光学機器 | 赤外線捜索監視装置 |
たかつき型巡視船(英語: Takatsuki-class patrol vessel)は、海上保安庁の巡視船の船級。区分上はPS型、公称船型は特130トン型[1][2]。
設計
[編集]本型は、あかぎ型の昭和62年度補正計画での建造分のうち、外洋行動用として建造された6・7番船の設計をもとにして、更に高速化を図ったものである[2]。船型は同様にV型であるが、軽量化のため、主船体はアルミニウム合金製とされた。また主機関も、より大出力のMTU 16V396 TB94(2,600馬力 / 2,040 rpm)が搭載された[3]。なお推進器はウォータージェット推進器とされたが、これは高速航行のためというより、低速航行時の操船性能や遭難船舶の曳航を考慮したものであった。外洋の高速航走にあたっては、乗員の身体的負担軽減が極めて重要であることから、波浪衝撃や動揺を軽減するため、居住区や操舵室などは船体中央に配置された。なお凌波性を考慮して、1番船では船首錨を甲板に載せていたが、洋上移乗時などに不便であったため、2番船では船外式に改められた[2]。
本型では、C4ISR能力強化のため、警備救難情報表示装置や赤外線捜索監視装置を搭載した。また事務処理能力向上のため、事務室の床面積を大きく取っている。なお外洋行動が想定されたことから、タイプシップと同様、船首甲板に13mm単装機銃(ブローニングM2重機関銃)を装備した[1]。
同型船一覧
[編集]計画年度 | # | 船名 | 建造所 | 竣工 | 配属 | 退役 |
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平成3年度 | PS-108 | たかつき | 三菱重工業下関造船所 | 1992年3月23日 | 宇和島(第六管区) | 2023年1月10日 |
平成4年度 | PS-109 | のばる | 日立造船神奈川造船所 | 1993年3月22日 | 宮古島(第十一管区) | |
かつらぎ[4] | 大阪(第五管区) |
参考文献
[編集]- ^ a b 徳永陽一郎、大塚至毅『海上保安庁 船艇と航空 (交通ブックス205)』成山堂書店、1995年、132-133頁。ISBN 4-425-77041-2。
- ^ a b c 「海上保安庁全船艇史」『世界の艦船』第613号、海人社、2003年7月、154頁、NAID 40005855317。
- ^ Eric Wertheim (2013). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 16th Edition. Naval Institute Press. p. 388. ISBN 978-1591149545
- ^ “巡視船艇アルバム”. 大阪海上保安監部. 2023年3月9日閲覧。
関連項目
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、たかつき型巡視船に関するカテゴリがあります。