長野明子
長野 明子(ながの あきこ)は、日本の言語学者。専門は、言語学・英語学・対照言語学・形態論・語形成。学位は、博士(文学)(津田塾大学・2007年)。静岡県立大学大学院国際関係学研究科教授・国際関係学部教授。
津田塾大学学芸学部助手、筑波大学大学院人文社会科学研究科助教、東北大学大学院情報科学研究科准教授などを歴任した。
来歴
生い立ち
同名の学校法人により設置・運営される津田塾大学に進学し[1]、学芸学部の英文学科にて学んだ[1]。2000年(平成12年)3月、津田塾大学を卒業した[1]。その後は津田塾大学の大学院に進学し[1]、文学研究科の英語学コースにて学んだ[2]。在学中に「Conversion and back-formation in English -- toward a theory of morpheme-based morphology」[3]と題した博士論文を執筆した。2007年(平成19年)3月、津田塾大学の大学院における後期博士課程を修了した[1]。それに伴い、博士(文学)の学位を取得した[3][4][5]。
言語学者として
大学院生の頃から教育・研究機関にて教鞭を執っており[1][2][6]、2005年(平成17年)4月より母校である津田塾大学にて学芸学部の助手を務めていた[2][6]。学芸学部においては主として英文学科の講義に携わっており[2][6]、2007年(平成19年)3月まで助手を務めた[2]。
大学院修了後は、同名の国立大学法人により設置・運営される筑波大学に採用され[2][6]、2007年(平成19年)7月に大学院の人文社会科学研究科の助教に就任した[2][6][† 1]。人文社会科学研究科においては、主として現代語・現代文化専攻の講義に携わっており[2][† 2]、2012年(平成24年)9月まで助教を務めた[2]。
2012年(平成24年)10月、同名の国立大学法人により設置・運営される東北大学に転じ[2][6]、大学院の情報科学研究科にて准教授に就任した[2][6]。情報科学研究科においては、主として人間社会情報科学専攻の講義を担当し[7]、人間情報学講座の言語テキスト解析論分野を受け持った[2]。
2020年(令和2年)4月、県と同名の公立大学法人により設置・運営される静岡県立大学に転じ[6]、大学院の国際関係学研究科にて教授に就任した[6]。国際関係学研究科においては、主として比較文化専攻の講義を担当した。なお、大学院の教授が本務であるが[8]、国際関係学部においても教授を兼務していた[6]。国際関係学部においては、主として国際言語文化学科の講義を担当した[8]。
研究
専門は言語学であり[9]、特に英語学、対照言語学、形態論、語形成といった分野を研究していた[9]。具体的には、理論言語学の視点から[10]、言語間や方言間の比較に取り組んだ[10]。形態論や語形成については、理論研究や史的形態論に基づく通時的研究に加え[2]、コーパスを用いた研究などに従事した[2]。また、日本語の方言における終助詞、接辞、語彙の研究にも取り組んだ[10]。さらに、言語接触とレキシコンとの関係性についても研究した[10]。
学術団体としては、日本英語学会[11]、日本英文学会[11]、近代英語協会[11]、などに所属した。
略歴
- 2000年 - 津田塾大学学芸学部卒業[1]。
- 2005年 - 津田塾大学学芸学部助手[2][6]。
- 2007年 - 津田塾大学大学院文学研究科後期博士課程修了[1]。
- 2007年 - 筑波大学大学院人文社会科学研究科助教[2][6]。
- 2012年 - 東北大学大学院情報科学研究科准教授[2][6]。
- 2020年 - 静岡県立大学大学院国際関係学研究科教授[6]。
- 2020年 - 静岡県立大学国際関係学部教授[6]。
賞歴
著作
単著
- Akiko Nagano, Conversion and back-formation in English -- toward a theory of morpheme-based morphology, Kaitakusha, 2008. ISBN 978-4-7589-2143-5
共著
- 河正一ほか編『言語をめぐるX章』埼玉大学教養学部・人文社会科学研究科、2017年。ISBN 978-4-9906251-6-0
- 西原哲雄編、福田稔ほか著『言語の構造と分析――統語論、音声学・音韻論、形態論』開拓社、2018年。ISBN 978-4-7589-1371-3
編纂
- 小川芳樹・長野明子・菊地朗編『コーパスからわかる言語変化・変異と言語理論』開拓社、2016年。ISBN 978-4-7589-2232-6
- 廣瀬幸生ほか編『三層モデルでみえてくる言語の機能としくみ』開拓社、2017年。ISBN 978-4-7589-1823-7
翻訳
- Rodney Huddleston・Geoffrey K. Pullum著、畠山雄二編集委員長、藤田耕司・長谷川信子・竹沢幸一監訳『英文法と統語論の概観』開拓社、2017年。ISBN 978-4-7589-1360-7
- Joan Bybee著、小川芳樹ほか訳『言語はどのように変化するのか』開拓社、2019年。ISBN 978-4-7589-2272-2
脚注
註釈
出典
- ^ a b c d e f g h 「学歴」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学』静岡県立大学。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 「長野明子」『教員一覧』東北大学言語情報学・言語テキスト解析論合同研究室。
- ^ a b 「書誌事項」『CiNii 博士論文 - Conversion and back-formation in English : toward a theory of morpheme-based morphology』国立情報学研究所。
- ^ 学位授与番号甲第5号。
- ^ 「学位」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学』静岡県立大学。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 「主な経歴」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学』静岡県立大学。
- ^ 「所属」『長野 明子』東北大学。
- ^ a b 「教員情報詳細」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学』静岡県立大学。
- ^ a b 「専門分野」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学』静岡県立大学。
- ^ a b c d 「主要研究テーマ」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学』静岡県立大学。
- ^ a b c 「所属学会」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学』静岡県立大学。
- ^ a b c d 「受賞歴」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学』静岡県立大学。