阿部智里
阿部 智里 (あべ ちさと) | |
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誕生 |
1991年![]() |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 |
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教育 |
学士(文学) (早稲田大学・2014年) 修士(文学) (早稲田大学・2017年) |
最終学歴 |
早稲田大学文化構想学部卒業 早稲田大学大学院文学研究科 修士課程修了 早稲田大学大学院文学研究科 博士課程在籍 |
活動期間 | 2012年 - |
ジャンル | 幻想小説 |
代表作 | 「八咫烏シリーズ」 |
主な受賞歴 | 松本清張賞(2012年) |
デビュー作 |
『烏に単は似合わない』 (2012年) |
阿部 智里(あべ ちさと、1991年 - )は、日本の小説家。学位は修士(文学)(早稲田大学・2017年)。
概要
群馬県出身の小説家である[1]。早稲田大学文化構想学部在学中に松本清張賞を史上最年少で受賞し[2]、以来「八咫烏シリーズ」を書き継いでいる。2019年には、自身初の「八咫烏シリーズ」以外の小説『発現』を出版した。
来歴
生い立ち
1991年、群馬県に生まれた[1]。小学生の頃、J・K・ローリングの小説を読んだことが作家を志す契機となった[3]。中学生の頃には、荻原規子や上橋菜穂子の小説を読んで幻想小説の執筆を志すようになり[1]、ライトノベルの文学賞に投稿したが一次選考を通過することができず[4]、小説を執筆する難しさを知った。群馬県立前橋女子高等学校に進学後[4]、『玉依姫』の原型となる作品で松本清張賞に応募し[4]、応募総数約500名の中で最後の8名まで残ったものの[5]、「ここでデビューさせるのは本人のためにならない」[5]との意見により最終候補には残れなかった。高等学校卒業後は早稲田大学に進学し[5]、文化構想学部の多元文化論系にて学んだ[6]。大学3年生のとき、『玉依姫』から派生した作品である『烏に単は似合わない』で松本清張賞を受賞した[7][8]。2014年、早稲田大学の大学院に進学し[6][9]、文学研究科にて学んだ[6]。2017年には早稲田大学の大学院における修士課程を修了した[2]。当初は大学院修了後は専業作家になりたいと考えていたが[9]、情報収集の容易さなどを考慮すると「田舎で引きこもってただ書き続けるよりも、大学を通じて外部とつながりがあった方が、長い目で見れば良い」[10]と考えるようになり、その後は博士課程に在籍して学んでいる[11]。
小説家として
2012年、第19回松本清張賞を受賞した『烏に単は似合わない』にてデビューを果たした[7]。それ以来、「八咫烏シリーズ」と称されるファンタジー作品を書き継いでおり、同シリーズの累計発行部数は85万部を突破している[12][13]。
略歴
賞歴
作品
単行本
- 『烏に単は似合わない』(2012年6月 文藝春秋 / 2014年6月 文春文庫)
- 『烏は主を選ばない』(2013年7月 文藝春秋 / 2015年6月 文春文庫)
- 『黄金(きん)の烏』(2014年7月 文藝春秋 / 2016年7月 文春文庫)
- 『空棺の烏』(2015年7月 文藝春秋 / 2017年6月 文春文庫)
- 『玉依姫』(2016年7月 文藝春秋 / 2018年5月 文春文庫)
- 『弥栄の烏』(2017年7月 文藝春秋 / 2019年5月 文春文庫)
- 『烏百花 蛍の章』(2018年5月 文藝春秋 / 2020年9月 文春文庫)
- 『発現』(2019年1月 NHK出版)
- 『楽園の烏』(2020年9月 文藝春秋)
雑誌掲載作品
- 「しのぶひと 八咫烏シリーズ外伝」 - 『オール讀物』2016年7月号
- 「ふゆきにおもう 八咫烏外伝」 - 『オール讀物』2017年1月号
- 「すみのさくら 八咫烏外伝」 - 『オール讀物』2017年7月号
- 「まつばちりて 八咫烏外伝」 - 『オール讀物』2018年1月号
- 「あきのあやぎぬ 八咫烏外伝」 - 『オール讀物』2018年6月号
- 「ふゆのことら 八咫烏外伝」 - 『オール讀物』2019年1月号
- 「なつのゆうばえ 八咫烏外伝」 - 『オール讀物』2019年6月号
- 「はるのとこやみ 八咫烏外伝」 - 『オール讀物』2020年1月号
- 「ちはやのだんまり 八咫烏外伝」 - 『オール讀物』2020年6月号
脚注
- ^ a b c d 「オール讀物」編集部 (2016年8月16日). “(2ページ目)大ヒットシリーズ最新刊の衝撃 『玉依姫(たまよりひめ)』 (阿部智里 著)” (日本語). 文藝春秋. 2016年8月16日閲覧。
- ^ a b c d “作家の読書道 第176回:阿部智里さん - 作家の読書道” (日本語). 本の雑誌社・博報堂 (2016年9月21日). 2016年9月21日閲覧。
- ^ 「文春オンライン」編集部 (2018年6月1日). “20歳で夢を叶えた人気作家が、後輩の女子高生たちに伝えたこと” (日本語). 文藝春秋. 2018年6月1日閲覧。
- ^ a b c 「文春オンライン」編集部 (2018年6月1日). “20歳で夢を叶えた人気作家が、後輩の女子高生たちに伝えたこと” (日本語). 文藝春秋. 2018年6月1日閲覧。
- ^ a b c 「文春オンライン」編集部 (2018年6月1日). “20歳で夢を叶えた人気作家が、後輩の女子高生たちに伝えたこと” (日本語). 文藝春秋. 2018年6月1日閲覧。
- ^ a b c 「文春オンライン」編集部 (2018年6月1日). “20歳で夢を叶えた人気作家が、後輩の女子高生たちに伝えたこと” (日本語). 文藝春秋. 2018年6月1日閲覧。
- ^ a b c 早稲田ウィークリー. “ぴ-ぷる:教育:教育×WASEDA ONLINE” (日本語). 読売新聞社広告局. 2018年6月2日閲覧。
- ^ 「オール讀物」編集部 (2016年8月16日). “大ヒットシリーズ最新刊の衝撃 『玉依姫(たまよりひめ)』 (阿部智里 著)” (日本語). 文藝春秋. 2016年8月16日閲覧。
- ^ a b 「本の話」編集部 (2015年8月11日). “(2ページ目)若き松本賞作家が生み出す前代未聞の和風ファンタジー、最新作刊行でシリーズ18万部突破! 『空棺の烏』 (阿部智里 著)” (日本語). 文藝春秋. 2015年8月11日閲覧。
- ^ “第176回:阿部智里さんその6「今後について」 - 作家の読書道” (日本語). 本の雑誌社・博報堂 (2016年9月21日). 2016年9月21日閲覧。
- ^ 阿部智里 (2018年4月1日). “阿部智里が「鳥肌の立つ感動を覚えた」物語世界とは” (日本語). 文藝春秋. 2018年4月1日閲覧。
- ^ 『ダ・ヴィンチ』、KADOKAWA、2017年7月、 16頁。
- ^ 瀧井朝世 (2017年7月29日). “累計85万部突破、今一番熱い“八咫烏シリーズ”! 最新刊『弥栄の烏』は「読者の価値観を揺すぶってみたかった」──「作家と90分」阿部智里(前篇)” (日本語). 文藝春秋. 2017年7月29日閲覧。