第406独立砲兵旅団 (ウクライナ海兵隊)

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第406独立砲兵旅団
創設 1976年4月1日
所属政体  ウクライナ
所属組織 ウクライナ海兵隊
部隊編制単位 旅団
兵科 ロケット・砲兵
兵種/任務/特性 火力支援
所在地 ムィコラーイウ州ムィコラーイウ
愛称 オレクシー・アルマゾフ
上級単位 海兵隊司令部
主な戦歴 ロシアのクリミア侵攻
ドンバス戦争
ロシアのウクライナ侵攻
現司令官 アンドリー・シュビン大佐
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第406独立砲兵旅団(だい406どくりつほうへいりょだん、ウクライナ語: 406-та окрема артилерійська бригада)は、ウクライナ海兵隊旅団。海兵隊司令部隷下。

概要[編集]

1976年4月1日、ソ連地上軍第301砲兵旅団として、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国(現ウクライナザポリージャ州で創設された[1]

1983年、クリミア州(現クリミア共和国)に移駐し、第32軍団隷下に配属された[1]

1992年1月1日、ソビエト連邦の崩壊ウクライナの独立に伴い、創設されたウクライナ陸軍に編入した。

2001年10月、部隊縮小に伴い、第406砲兵連隊に改編された[1]

2003年12月、ウクライナ海軍に編入し、新編された第36独立沿岸防衛旅団隷下に配属され、第406旅団砲兵群に改編された[1]

2006年10月、ウクライナ海軍司令部隷下に配属され、第406独立沿岸砲兵連隊に改編された[1]

ロシアのクリミア侵攻[編集]

ウクライナ海軍第406独立砲兵旅団

2014年2月27日、ロシアのクリミア侵攻では、ドミトロ・コザチェンコ連隊長がロシア連邦軍に寝返り、部隊は戦わずに降伏して、クリミア半島は陥落した。裏切らずにウクライナ本土に退却した団員達がウクライナ国民への忠誠を宣誓して、2015年4月に、第406独立砲兵旅団として、ムィコラーイウ州ムィコラーイウで再編された。また裏切者を中心にロシア海軍の第8砲兵連隊が新編された[1][2]

2017年3月、ロケット砲大隊を基幹に、第32ロケット砲兵連隊が創設された[1]

2018年8月22日、ペトロ・ポロシェンコ大統領から、名誉称号「オレクシー・アルマゾフ」を授与された[3]

ロシアのウクライナ侵攻[編集]

南部・ムィコラーイウ戦線[編集]

2022年6月、ロシアのウクライナ侵攻では、南部ムィコラーイウ州ムィコラーイウに配備された[4]

南部・ヘルソン戦線[編集]

2022年8月から、南部ヘルソン州ベリスラフ地区に再配置され、友軍を火力支援し、11月中旬にベリスラフ、ヘルソンを解放してロシア軍ドニエプル川西岸から撤退した[5][6]。また、ヘルソン在住の団員が民間人としてロシア軍に連行され、ウクライナ兵だとバレるとロシア兵に「あなたは8年間も私たちの子供たちを殺し続けている!」とパイプで殴られ拷問室に3か月間監禁された[7]

東部・南ドネツク戦線[編集]

2023年5月、東部ドネツィク州ヴォルノヴァーハ地区に再配置され、友軍を火力支援している[8]

2023年5月23日、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領から、勇気と勇敢さに対する栄誉賞を授与された[8]

2023年5月23日、ウクライナ海軍からの独立に伴い、創設されたウクライナ海兵隊に編入された[9]

編制[編集]

  • 旅団司令部(ムィコラーイウ
  • 第64独立榴弾砲大隊(ビルホロド=ドニストロフスキー)
  • 第65独立沿岸ミサイル大隊(ダチョネ)
  • 第66独立榴弾砲大隊(ベルジャーンシク
  • 第67独立榴弾砲大隊(オチャキフ
  • 対戦車砲大隊
  • 砲兵偵察大隊
  • 警備大隊
  • 工兵中隊
  • 整備中隊
  • 補給中隊
  • 化学防護小隊

ギャラリー[編集]

出典[編集]

外部リンク[編集]