福永法源

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福永 法源(ふくなが ほうげん、本名:輝義[1]、別名:国司院 常照、1945年4月5日 - )は、法の華三法行の設立者、元代表。信者に対する巨額詐欺事件で罪に問われ、実刑判決が確定した。集会での「最高ですか!」の掛け声で知られている。

略歴[編集]

生い立ち[編集]

1945年4月、山口県に生まれた[2]。1960年ころ、母親とともに地元の自然の泉教団に入信した[2]。後に福永が教団を興した際には、自然の泉がモチーフになったと言う見方があり、自然の泉では、宇宙創造主の言葉を「親声」と呼び、法の華では、天の言葉を「天声」と称する、自然の泉では、「まごころ」と称して信者に額縁や掛け軸などを購入させるのに対して、法の華では、「観(おも)いの定め」と称して額縁三十万円、掛け軸などを購入させる、両教団とも、金を出さなければ「地獄に落ちる」などと迫る、福永が「天行力」と呼ぶ“超能力”は、自然の泉の「親光泉(しこうせん)」と似ている、などといった共通点が指摘されている[3]

山口県立宇部工業高校を卒業後、東芝の子会社である東芝アンペックスに勤務する傍ら法政大学短期大学部を卒業。東芝アンペックスは約5年間勤務した後に退職した。1975年、24歳の時に電気関連会社「東和技研工業」を起業するが、1979年に倒産[2]

法の華 創立後[編集]

1980年1月、天声を聞いたとして、法の華を創立した[2]。1984年6月、「天声を聞く唯一の者」として埼玉県川口市億万長者養成所というセミナーを開催した[2]。億万長者を養成するとの研修で一般に知名度を高めた。1987年、静岡県で宗教法人の認可を受けた[2]。1991年ころに「足裏診断」という相談者の足の裏をみて教団へ勧誘することが本格化し[2]、2000年の逮捕時に判明した分だけで、約2万2,000人から約870億円を集金した[4]

1995年、平和活動への貢献に対しガンディー記念国際財団(Gandhi Memorial International Foundation)からマハトマ・ガンディー人道賞が授与された。その後、賞を贈ったヨーゲシ・ガンディーは郵便詐欺の疑いで米国で起訴されたが、その公判資料によると、福永が集めた金を日本の健康食品界の大物タナカ・ヨシオを通じてガンディーに送金し、ガンディーはその金で政界の大物に近づき、福永の権威付けに利用し、福永の布教活動の米国進出をもくろんでいたが、1990年代中ごろから福永が日本で訴訟を多数抱えるようになったことからこの計画は頓挫し、3者の間での訴訟合戦に発展したという[5]

民事・刑事事件へ[編集]

1996年、修行参加者ら290人から総額約12億8,000万円を求める損害賠償で静岡地裁に提訴された[2]。1999年12月、警視庁静岡県警が教団施設を詐欺容疑で強制捜査した[2]。 2000年1月、代表を辞任し全国行脚の旅に出たが、教団に対する強制捜査の後控えていた足裏診断を再び行うようになった[2]

同年5月、東京都渋谷区の教団関連施設で詐欺容疑で警視庁静岡県警の合同捜査本部に逮捕された[4]。福永だけが聞こえるとされた「天声」が福永や教団幹部らによる会議で決められていたことが判明し、教団の組織的詐欺性が裏付けられたとして、同時に教団幹部11人も逮捕された[6]

判決[編集]

2005年2月、東京地裁で開かれた論告求刑公判で検察側は「宗教活動に名を借り、組織ぐるみの詐欺を推進した希代の詐欺師。反省の情はみじんもない」として懲役13年を求刑した[7]。同年7月、懲役12年の判決が言い渡された[8]。福永は控訴したが、東京高裁は2006年12月に1審の懲役12年を支持、控訴棄却の判決を下した[9]。2008年8月、最高裁も、上告棄却の判決を下し、刑が確定した[1]

身長190センチの威圧感ある体格もカリスマ性を演出していたとされる[10]ローマ法王ヨハネ・パウロ2世マザー・テレサ、インドの宗教者のサイババと一緒に写った写真も、自身の権威付けに利用していたとされる[11]。また、後述するように、自ら歌手として活動したり映画に出演するなど、メディアへの露出も積極的に行っていた。

学究[編集]

国内外の教育機関より複数の学位を取得した。

著書[編集]

  • 『なぜ健康になろうとしないのか』 アースエイド〈ゼロの力学〉、1992年12月。ISBN 978-4900331105
  • 『病苦を超える最後の天行力―不可能を可能にする人生法則』 アースエイド〈ゼロの力学〉、1993年11月。ISBN 978-4900331211
    • 2000年1月までに約1400万部が印刷され、その多くが街頭で配布されたとされる。
  • 『地球46億歳の逆襲』 アースエイド〈ゼロの力学〉、1994年1月。ISBN 978-4900331228
  • 『最高最高人間って最高』 アースエイド〈天の声〉、1995年1月。ISBN 978-4900331808
  • 『55億貯めずになにが人間か』 アースエイド、1995年2月。ISBN 978-4900331280
  • 『いま最高ですか―源き上がる喜びの毎日』 アースエイド、1996年6月。ISBN 978-4900331389
  • 『超宗ビッグバン―喜びの大爆発が人類を救済する』 アースエイド、1999年1月。ISBN 978-4900331549

など、多数。ほとんどが教団関連出版社のアースエイドから出版された。2001年3月、同社は法の華とともに東京地裁から破産宣告を受けた[12]。2007年現在すべて絶版[要出典]

発売したCD[編集]

本人歌唱[編集]

過去に以下の4枚発売された。2007年現在すべて廃盤である[要出典]

  1. 1993年10月6日 - 万華鏡(ビクター)
  2. 1993年12月17日 - 幸福草(しあわせそう、センチュリーレコード)、1994年9月1日にバップより再発売
  3. 1995年6月1日 - 微笑み人生(バップ)
  4. 1995年12月6日 - 男の歳月(キング)

「幸福草」「微笑み人生」の2曲は一部のカラオケにも配信されていた。

楽曲提供[編集]

  • 『最高最高最高』(作詞:福永法源、作曲:石坂まさを、歌:ヘブン・パートナー。バースディアドベンチャー)
  • 『道は一筋』(作詞:福永法源、作曲:石坂まさを、歌:ヘブン・パートナー)
  • 『天声村讃歌』(作詞:福永法源、作曲:石坂まさを、歌:渡辺美香)

出演したテレビ番組[編集]

千葉テレビ放送製作の「歌のランチボックス」に自分のコーナーを持っていた(サンテレビジョンでも放送されていた。)。

参考文献[編集]

  1. ^ a b “福永法源被告の上告棄却を決定”. 産経新聞. (2008年8月30日) 
  2. ^ a b c d e f g h i j “「法の華」福永前代表ら逮捕 宗教隠れミノ悪行 高額物品売りつけ借金させて集金”. 産経新聞. (2000年5月9日) 
  3. ^ “宗教ビジネス「法の華」の真実】(中)「モノマネ」教団 独自性少ない教義”. 産経新聞. (1999年12月3日) 
  4. ^ a b “法の華 福永前代表ら12人逮捕 2500万円詐欺の疑い 総額870億円を集金”. 産経新聞. (2000年5月9日) 
  5. ^ Smith, Matt (1998年4月8日). “Here Today, Gandhi Tomorrow?”. SF Weekly. 2012年12月19日閲覧。
  6. ^ “「法の華」 福永前代表に逮捕状 詐欺容疑幹部11人も きょう強制捜査”. 産経新聞. (2000年5月9日) 
  7. ^ “福永被告懲役13年求刑 検察「希代の詐欺師」 東京地裁”. 産経新聞. (2005年2月19日) 
  8. ^ “「法の華」巨額詐欺 福永元代表に懲役12年”. 産経新聞. (2005年7月16日) 
  9. ^ “法の華詐欺事件 福永被告に2審も12年”. 産経新聞. (2006年12月2日) 
  10. ^ “【主張】「法の華」捜索 宗教かたる詐欺商法あばけ”. 産経新聞. (1999年12月2日) 
  11. ^ “【宗教ビジネス「法の華」の真実】(上)心のすき間 金吸い尽くす巧妙なわな”. 産経新聞. (1999年12月2日) 
  12. ^ “「法の華」に破産宣告 教団は解散、隠し資産調査へ 東京地裁”. 産経新聞. (2001年3月30日)