福井鉄道200形電車

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福井鉄道200形電車
200形電車 市役所前 - 福井駅前
200形電車 市役所前 - 福井駅前
基本情報
製造所 日本車輌製造
主要諸元
編成 2両
軌間 1067 mm
電気方式 直流 600 V (架空電車線方式)
編成定員 200 名(座席112名)
車両定員 100 名(座席56名)
車両重量 24.2 t
最大寸法
(長・幅・高)
15,315 × 2,750 × 4,152 mm
車体材質 普通鋼
台車 ND-108
DT21-B(更新後動台車)
ND108A(従台車)
主電動機 直巻電動機:SE525 [1]
機器換装後:MT54(201,202)
MT46A(203形)
主電動機出力 75.0kW
機器換装後:96.0 kW / 個(201,202)
80.0 kW / 個(203)  
駆動方式 WN駆動方式
機器換装後:中空軸平行カルダン駆動方式
制御装置 多段式直並列抵抗制御
制動装置 SME-D 電気空気併用 直通/保安
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福井鉄道200形電車(ふくいてつどう200がたでんしゃ)は、1960年昭和35年)に登場した福井鉄道の電車である。1960・1962年昭和37年)日本車輌製造製で、2016年平成28年)2月現在、2連1編成2両(203編成のみ)が在籍している。

概要[編集]

福武線の急行電車用として製造された車両である。機器面では福井鉄道では初めて平行カルダン駆動を採用し、また2両3台車連接構造が特徴である。

車体・機器[編集]

車体はやや変則的な配置の片開き2扉、編成全体として乗降口の間隔を均等にする設計で同じ日本車輌製の富士急行3100形と類似する。前面形状は非貫通式2枚窓、屋根は張り上げ屋根構造で全体的に丸みを帯びた形状である。車内はセミクロスシートで扉間に片側4組のボックスシート、その他にロングシートを配置する。

台車は日本車輌製造製で、両端の形式がND-108、連接部がND-108Aで、いずれも将来の空気バネ化を考慮した国鉄DT21形台車の派生形である。主電動機東芝製のSE525で、両端の台車にそれぞれ2基ずつ装備されている。後年、クロスシートのピッチ拡大(1300mm → 1450mm)、冷房化改造、JR東日本からの発生品による走行機器類の換装[注釈 1]等が行われている。また、以前の標準塗装(アイボリー地に青帯)を導入した際、同形の編成が塗り分け比較のため試験塗装されて営業運転に用いられたため、各編成で塗装の塗り分けが違っていた時期がある。

運用[編集]

2006年平成18年)4月1日の元名鉄岐阜地区600V路線用の低床車両の入線後も置き換えられることなく残存し、ラッシュ時急行を中心に運用されている。

実働50年を超えており、福井鉄道の営業車両の中では最も古い車両となっている。また、F1000形登場までは福井鉄道生え抜きの唯一の車両であった事に加え、昭和30年代の地方私鉄の自主発注車の貴重な生き残りでもあり、鉄道ファンを中心として人気が高い車両である。

低床車両導入直前は3編成とも全面広告車となっていたが、2007年(平成19年)より順次福井鉄道の塗色に変更されている。まず201編成が標準塗装となり、同年4月20日には202編成が低床車両と同じ新塗装に、5月16日からは203編成が急行専用車当時の「福鉄急行色」となった。

2012年(平成24年)度以降、2016年(平成28年)までに順次、F1000形へ置き換え予定[2]

2015年1月30日に運用離脱した201編成が解体された。

202編成は重要部検査の期限が切れる2015年12月末まで運行させる計画だったが、10月13日に赤十字前駅でドア部分が故障。社内協議の結果、修理は行わず引退を約2カ月前倒しすることになった。当該車両は2016年3月に解体された。

新車両となるF1000形は2016年3月に第3編成が北府駅車庫に搬入され、第4編成目は2016年12月に搬入されている[3]

最後の1編成となった203編成は北府駅に留置されたまま2016年2月、休車扱いとなり、同年7月には全般検査の有効期間が切れ運用できなくなった。2017年4月、同編成について福井鉄道から今後も運行しない方針が示され、事実上引退となった[4]。沿線住民などから同編成の保存を求める意見も出ていることから、越前市2020年度から2021年度にかけて実施する「北府駅鉄道ミュージアム整備事業」の中で同編成を保存展示する方針を示しており、今後調整が行われるという。




関連項目[編集]

  • メガネブ! - 2013年のテレビアニメ。鯖江が舞台となっており、OPに200形電車が登場する。

脚注[編集]

注釈[編集]

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  1. ^ その際捻出された台車と主電動機の一部は120形モハ122のカルダン駆動化に使用された。

出典[編集]

  1. ^ 寺田裕一 ローカル私鉄車両20年 西日本編p176
  2. ^ 新型超低床電車を福鉄導入へ 県、新年度予算案に計上 中日新聞 2012年2月7日
  3. ^ 福井鉄道200形「車両保存を」 60年代製造、現役1編成のみ 福井新聞 2015年11月20日
  4. ^ 福井鉄道最後の200形「引退」高度経済成長を支えた電車福井新聞 2017年4月13日