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 2002年4月に、国立大学として初めて[[大分大学]]に、福祉に焦点をあてた大学院福祉社会科学研究科が設置された。
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2018年4月2日 (月) 15:13時点における版

社会福祉大学院(しゃかいふくしだいがくいん)とは、社会福祉学/ソーシャルワークの研究及び高度で専門的なソーシャルワーカーを養成するための大学院である。

概要

 社会福祉大学院には、修士課程・博士課程による社会福祉学、ソーシャルワーク研究活動を中心とした研究大学院と、高度なソーシャルワーカー専門職を養成することを目的とした専門職大学院の二つの種類がある。社会福祉学・ソーシャルワークそのものが実践科学であり、研究活動を中心とした大学院でも高度なソーシャルワーク専門職養成をも目的とした教育が行われている。しかし、研究指向であるか、教育指向であるのかによって、日本のそれぞれの大学院の性格は大きく異なっている。ソーシャルワーク教育の中心であるアメリカにおいては、ソーシャルワーク専門職養成は修士課程で行われており、研究活動は博士課程で行うが、修士課程から研究指向が強い日本の社会福祉大学院は性格が大きく異なっている。

 社会福祉学は日本では学部・大学院ともに戦前からながらく私立大学のみ設置され、国立大学には社会福祉学に関する学部・大学院ともに設置がされてこなかった。そのため、社会福祉学の大学院が私立大学、とくに仏教とキリスト教を基盤とする大学を中心に発展がみられ、東北福祉大学明治学院大学同志社大学龍谷大学、東洋哲学から発した東洋大学などが伝統校として知られている。

 戦後、厚生省により学校法人日本社会事業大学が設立され、社会福祉教育・研究の中核大学として位置づけられた。厚生省により設立されたという経緯から、社会福祉政策研究の核として今日においても社会福祉関係者により認識されており、社会福祉政策(ソーシャルポリシー)研究を担う多くの研究者を輩出している。

 このような社会福祉政策における日本社会事業大学の位置づけとは対照的に、社会福祉学のもう一つの核であるソーシャルワーク研究領域においては、明治学院大学同志社大学が伝統的に中核的なポジションを形成しており、それぞれ日本で最初に社会福祉大学院を設置した伝統校(日本最初の社会福祉学の修士課程を開設したのは同志社大学であり、博士課程は明治学院大学である)の位置づけを反映している。また、精神保健福祉分野においては大正大学が知られている。

 2002年4月に、国立大学として初めて大分大学に、福祉に焦点をあてた大学院福祉社会科学研究科が設置された。

 社会福祉大学院で授与される学位は、修士 (社会福祉学) (en:Master of Social Work) ・博士 (社会福祉学) (en:Doctor of Social Work) が一般的であるが、近年では学位名称も多様化してきており、例えば立教大学では修士 (コミュニティ福祉学)が、東洋大学では修士 (ソーシャルワーク)博士 (ソーシャルワーク) が授与されている。 専門職大学院は、現在、日本社会事業大学のみが設置し、福祉マネジメント修士(専門職) の専門職学位を授与している。

 従来、社会福祉大学院は数少なく、主に伝統校と呼ばれるいくつかの大学院により、社会福祉学の研究・教育が担われてきたが、高齢社会による社会福祉人材の需要の高まりと少子化による大学間競争により、近年、開設から10年未満という新しい社会福祉大学院が急増している。

 なお、国家資格である社会福祉士精神保健福祉士の受験資格と社会福祉大学院は無関係であり、社会福祉大学院を修了しても受験資格を得ることはできない。

主な社会福祉大学院

専門職大学院

北海道

私立

東北・北陸地方

公立
私立

関東地方

公立
私立

中部地方

私立

近畿地方

公立
私立

中国地方

公立
私立

四国地方

公立
  • 高知県立大学大学院 生活学研究科 社会福祉学領域(修士課程)/大学院健康生活科学研究科(博士課程)
私立

九州・沖縄地方

国公立
私立

関連項目

参考リンク

  • ソーシャルワーク(社会福祉)大学院教育の現状と展望

http://www.lib.u-bunkyo.ac.jp/kiyo/2006/kyukiyo/KENKYU053-066.pdf