ソーシャルワーカー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

ソーシャルワーカー英語:Social Worker)とは、生活する上で困っている人々や、生活に不安を抱えている人々、社会的に疎外されている人々に対して、関係を構築し、問題解決のための援助を提供する専門職の総称である[1]。また、被援助者本人だけではなく、それらの背景にある、家族、友人、その他の関連機関(警察、自治体、学校、保護観察機関)とも密接に協業する[1]

就業場所は、自治体、独立機関、慈善団体、病院など[1]

イギリス[編集]

イギリスにおいてソーシャルワークを実施するためには、教育機関で職業資格(学士レベル)を取得後、 保健ケア資格委員会英語版(HCPC)に登録された者である必要がある[1]

日本[編集]

以前は社会福祉事業に携わる人の総称として使用されていたが、「社会福祉士及び介護福祉士法」、「精神保健福祉士法」の制定により、現在では国家資格である社会福祉士精神保健福祉士の総称である。なお、その法律の定義から、日本ではソーシャルワーカーを「相談援助職」と言うことが多いが、人権擁護の理念のもと、人々の社会的疎外を解決し、共存共栄社会の実現という、ソーシャルワークの本来の意味合いと比べると法律上の定義は狭義である。

無資格者でもソーシャルワーカーの自称は可能であり、また活動そのものは無資格のソーシャルーワーカーが自己を名乗る際に「社会福祉士」、「精神保健福祉士」と名乗らなければ法律に抵触する事はないが(名称独占資格)、ソーシャルワーカーの国家資格である社会福祉士もしくは、精神保健福祉分野に特化した精神保健福祉士の資格を所持している者の方がもちろん無資格者よりステータスが高く、国家資格という形で国から認定されたソーシャルワーカーということになる。

なお、日本の社会福祉従事者の国家資格において、ソーシャルワークの対をなすものにケアワークがある。例えば、社会福祉士と介護福祉士は同一の法律に定められており、ソーシャルワークとケアワークの分離が図られているが、養成課程には、それぞれの専門領域を学ぶ内容が含められている。それは、精神保健福祉士においても同じである。また、児童福祉法によるケアワーカーの国家資格である保育士の養成課程にも、相談援助や保育相談支援、家庭支援論、社会的養護といったソーシャルワークを学ぶ科目がある。そのため、ソーシャルワークとケアワークは車の両輪としてとらえられている。

なお、教育分野にもソーシャルワークが必要であるという観点から、養成課程に教育相談という科目が設定されている。さらに近年は、学校に「スクールソーシャルワーカー」という専門職種を配置する動きがある。このように教育と社会福祉の連携と総合化のために、より援助の専門性を高めるために社会福祉士などのソーシャルワーカーを教育機関や学校に配置する動きがある。

社会福祉士および精神保健福祉士は養成校の社会福祉士・精神保健福祉士養成課程を修了・卒業したのちに国家試験を受験・合格し登録した者のみが名乗ることができるものである。

なお、障害者総合支援法の「相談支援専門員」や介護保険法の「介護支援専門員」、社会福祉法の「社会福祉主事」も独自の任用基準や任用資格体系を持つが、利用者や家族の相談に応じ、生活や障害の状況を総合的に判断しその問題を解決するためにサービスの提供の手続きや、関連職種を調整したり、利用者や家族に助言する役割を持つことから、相談援助職であり、ソーシャルワーカーの一部と言える。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d NHS Carriers > Social worker”. 国民保健サービス. 2015年10月4日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]