セツルメント運動
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セツルメント運動(セツルメントうんどう、英:settlement house movement)とは、持つ者と、持たない者がともに相集って一定の地域、場所で共同して支えあう精神に基づくボランタリズム運動。近代の社会福祉、ソーシャルワークの形成発達に大きな影響を及ぼした。
歴史的経緯[編集]
1884年のバーネット牧師夫妻が設立したイギリスのトインビー・ホールが世界最初といわれる。しかしその源流は、諸種があるといわれる。アメリカではジェーン・アダムズらが1889年に開設したハルハウスが有名である。
日本では、大阪北市民館など公設のセツルメントもあるが、賀川豊彦ら民間人も影響を与えた。1920年代から30年代にかけて、東大新人会などにつどう学生たちによって、東京の下町におもむいて、低所得者層に対するさまざまな働きかけが行われた。戦後も医学生のなかに運動に参加するものもあらわれた。加賀乙彦の『雲の都』に、その一端が描かれている。