左旋性大血管転位

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Levo-Transposition of the great arteries
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
遺伝医学
ICD-10 Q20.5
ICD-9-CM 745.12
DiseasesDB 13259

左旋性大血管転位(させんせいだいけっかんてんい、: levo-transposition of the great arteries)または修正大血管転位(しゅうせいだいけっかんてんい、: congenitally corrected transposition of the great arteries, ccTGA)とは大血管転位の一つ。L型大血管転位とも言われる[1]

病態[編集]

発生期に本来d-loopで回旋するはずの心臓が、l-loopを生じることで起こる。血行動態は以下の通り。

  • 大静脈 → 右心房 → 左心室 → 肺動脈 → 肺
  • 肺 → 左心房 → 右心室 → 大動脈

ここでいう「左心室」と「右心室」は解剖学上の意味で、実際には本人から見て左心室が右(通常の右心室の位置)、右心室が左(通常の左心室の位置)にある。

臨床像[編集]

心臓の構造において左心室と右心室が逆である以外に、血行動態は同じであり、非チアノーゼ性心疾患。

小学校等において健康診断等で発見される場合も多い。

血行動態は正常なため、理論上はこの疾患自体による症状は見られないが、実際には心臓形成時にここまで大きな捻じれがある場合他の心奇形を合併するのが普通であり、80%が心室中隔欠損、肺動脈狭窄症、エプスタイン奇形(三尖弁が右心室側に落ち込んでいる閉鎖不全)、大動脈弁閉鎖不全などを伴い、同じく刺激伝導系に異常が起きて高確率で心臓の完全房室ブロックを起こす[2]

治療[編集]

この症例そのものの血行動態は正常なため、経過観察と合併症に対する治療が行われる。特に房室ブロックに対してペースメーカーが施行されたりする。

脚注[編集]

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  1. ^ 日本循環器学会用語委員会、循環器学用語合同委員会編: “循環器学用語集:第3版”. 日本循環器学会 (2008年3月31日). 2010年3月7日閲覧。
  2. ^ 梅村敏(監) 木村一雄(監) 高橋茂樹 『STAP内科5 循環器』 海馬書房、2015年7月、第3版。ISBN 978-4-907921-02-6、P.171-172「L 修正大血管転位症」

関連[編集]