岸誠二
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きし せいじ 岸 誠二 | |||||
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出生地 |
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国籍 |
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職業 |
アニメーション監督 アニメーション演出家 | ||||
ジャンル |
アニメーション映画 テレビアニメ | ||||
活動期間 | 1993年 - 現在 | ||||
活動内容 | アニメーション制作 | ||||
事務所 | チームティルドーン | ||||
主な作品 | |||||
テレビアニメ
アニメーション映画
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岸 誠二(きし せいじ)は、日本のアニメーション演出家、アニメーション監督。滋賀県高島市出身[1]。株式会社ロジスティックス・アニメーション事業部「チームティルドーン」代表。
経歴[編集]
幼少の頃から映画や漫画などに親しみ、小学校2年生の頃に描いた絵が数々の賞を受賞したことがきっかけで、アニメーション監督を目指すようになる(本人曰く、「勘違いの始まり」)。学生時代は絵画をたしなみ、自ら漫画を描いていたこともあった。
その後、代々木アニメーション学院を卒業し、アニメーターとして亜細亜堂に入社。フリーを経て、株式会社ロジスティックスに入社し、ソフトウェア開発部門にてアニメーション制作ツール開発やゲーム用アニメーションの制作に携わる。その後、同社のアニメーション事業部「チームティルドーン」の発足に関わり、アニメーション演出家として本格的に活動を始める。
現在はチームティルドーン代表として演出・監督業をこなす傍ら、株式会社ロジスティックスの取締役も務める。
2014年10月、第19回アニメーション神戸賞において個人賞を受賞した。
作風[編集]
- 帯番組出身のためか短時間で一気にネタを畳み掛けるようなスタイルが多く、特にギャグアニメではハイテンションな演出が多く見られる。そのためか「作品によって当たり外れが大きい」と言われてしまうこともあるが、代表作となる『瀬戸の花嫁』ではその作風を遺憾なく発揮して高い評価を得た[2]。その後はギャグアニメに留まらず、シリアス度の高い作品やSF・伝奇色の強い作品などジャンルを問わずに数多く手掛ける。『Angel Beats!』の監督就任の際には「ドラマとギャグの両立ができる」とも評されている。
- 仕事をする上では脚本家の三井秀樹や上江洲誠、演出の浅井義之、音響監督の飯田里樹、音響効果の奥田維城らと組む事が多い。
- 『超ぽじてぃぶ! ファイターズ』以降はオープニングあるいはエンディングで登場人物達が腰を振るカットを入れることが恒例となっていたが、近年では『天体戦士サンレッド』『Angel Beats!』[3]『神様ドォルズ』など例外もある。
- 音響にこだわりがあり、独特の声優キャスティングを行う事も多い。『マジカノ』ではそれまで声優業とは無縁だった村瀬克輝を[4]、『天体戦士サンレッド』ではお笑い芸人である髭男爵(オーディション当時はまだ無名だった)を抜擢した。また、並木のり子の起用頻度が非常に高く、『RAGNAROK THE ANIMATION』から『天体戦士サンレッド』までは全ての作品に主要人物、あるいは脇役として出演させている(現在は並木が『にゃんたぶぅ』での活動に重点を置き声優活動を行っていないため連続出演が途切れている)。
- 『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』を3DCGアニメで製作することは岸が決めたという。日本のアニメ業界において産業的・芸術的に新しいスタイルが必要と考えていた彼は近年の3DCGアニメがセルルック3Dに近づいていることで製作は可能と考え、全編ほぼCGで製作された。
人物・エピソード[編集]
- 監督デビュー作の『かっぱまき』は演出家としての経験がほとんどないまま突然監督に就任することになったという、異色のエピソードをもつ。このときは、映像論法を徹底的に学習して対応したという。このため彼の演出はほとんどが独学で習得したものである[5]。
- 『瀬戸の花嫁』第1話ではシリーズ構成を務めた上江洲誠と共に声優出演を果たした。さらに、『フロシャイム便り出張版』によると『天体戦士サンレッド』のオーディションでヴァンプ将軍を演じていたことが判明。しかし上江洲曰く「声優・岸誠二はダメダメ」だったらしく、結局落とされてしまった。
- 豪快な性格で『アニメージュ』2009年8月号の「この人に話を聞きたい」では取材中に声の大きさから店員に注意されてしまうというハプニングがあった。しかし仕事に対する姿勢は謙虚なものであり、ファンを「お客様」と呼ぶなど、自らの仕事をサービス業と捉えているところがある[6]。同取材では「ゆっくりなら24時間呑める」という発言もしている。
- 映画に憧れがあり、自分達で映画を作ることを現在の目標としている。また、題材があれば実写やCGなど、アニメ以外の仕事も受けるとのこと。
監督作品[編集]
テレビアニメ[編集]
- かっぱまき(2003年)※監督デビュー作
- 勇午〜交渉人〜「パキスタン編」(2004年)
- RAGNAROK THE ANIMATION(2004年)[7]- 総監督:李命進
- 超ぽじてぃぶ! ファイターズシリーズ
- 「燃えるぜ焼けるぜ!」シリーズ(2005年)
- 「11魔人!」篇(2005年 - 2006年)
- マジカノ(2006年)
- ギャラクシーエンジェる〜ん(2006年)
- 瀬戸の花嫁(2007年)
- 天体戦士サンレッド(2008年 - 2009年)
- 天体戦士サンレッド(第2期)(2009年 - 2010年、総監督)
- Angel Beats!(2010年)
- 神様ドォルズ(2011年)- 音響監督兼任[8]
- Persona4 the ANIMATION(2011年 - 2012年)
- 人類は衰退しました(2012年)
- DEVIL SURVIVOR 2 the ANIMATION(2013年)
- ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 THE ANIMATION(2013年)
- 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-(2013年)[9]
- ハマトラ(2014年、総監督)
- 霧くまs(2014年)
- Re:␣ ハマトラ(2014年)
- Persona4 the Golden ANIMATION(2014年、総監督)
- 結城友奈は勇者である(2014年)
- 暗殺教室(2015年)
- 乱歩奇譚 Game of Laplace[10](2015年)
- 暗殺教室(第2期)(2016年)
- ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園-(2016年、総監督)
- 月がきれい(2017年)
- ようこそ実力至上主義の教室へ(2017年、橋本裕之と共同)[11]
- 結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-/-勇者の章-(2017年、総監督)
- あそびあそばせ(2018年)
- ラディアン(2018年 - 2020年)
- 犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい(2020年)- シリーズ構成・脚本兼任[12]
劇場アニメ[編集]
- AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜(2013年)
- PERSONA3 THE MOVIE #1 Spring of Birth(2013年)
- PERSONA3 THE MOVIE #2 Midsummer Knight's Dream(2014年)
- PERSONA3 THE MOVIE #3 Falling Down(2015年)
- 劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- DC(2015年)
- 劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- Cadenza(2015年)
- PERSONA3 THE MOVIE #4 Winter of Rebirth(2016年)
- 劇場版 暗殺教室 365日の時間(2016年)
- 殺せんせーQ!(2016年、総監督)
OVA[編集]
- 瀬戸の花嫁OVA 仁(2008年)
- 瀬戸の花嫁OVA 義(2009年)
- カーニバル・ファンタズム(2011年)
- Fate/Prototype(2011年)
- Fate/Grand Carnival(2021年)
WEBアニメ[編集]
- 殺せんせーQ!(シリーズ版)(2016年 - 2017年、総監督)
- ケンガンアシュラ(2019年)
ゲーム[編集]
- エミル・クロニクル・オンラインゲームショー用PV(2005年)
- グランディアオンラインゲームショー用PV(2005年)
- シュガーコートフリークス(2010年、OPムービー)
- 絶対絶望少女 ダンガンロンパ AnotherEpisode(2014年、アニメパート)
参加作品[編集]
テレビアニメ[編集]
- 忍たま乱太郎 第1期(1993年-1994年)動画
- ミラクル☆ガールズ(1993年)動画
- とっても!ラッキーマン(1994年-1995年)第32話動画
- ちびまる子ちゃん 第2期(1995年-)動画検査
- あずきちゃん(1995年-1998年)動画
- さくらももこ劇場 コジコジ(1997年-1999年)原画、動画検査
- はれときどきぶた(1997年-1998年)動画検査
- ヴァイスクロイツ グリーエン(2002年)第10話演出
- 爆闘宣言ダイガンダー(2002年)第17話演出
- IZUMO -猛き剣の閃記-(2005年)第2話絵コンテ
- しゅごキャラ!(2008年)第34話絵コンテ
劇場アニメ[編集]
- リカちゃんとヤマネコ 星の旅(1994年)動画 ※この作品は劇場公開用作品として制作されたがお蔵入りになった。なお、1997年にソフト化している。
- ドラえもん のび太と夢幻三剣士(1994年)動画
- 映画 忍たま乱太郎(1996年)動画
- PERSONA3 THE MOVIE #1 Spring of Birth(2013年)スーパーバイザー
- PERSONA3 THE MOVIE #2 Midsummer Knight's Dream(2014年)スーパーバイザー
- 劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- DC(2015年)
- 劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- Cadenza(2015年)
- PERSONA3 THE MOVIE #3 Falling Down(2015年)スーパーバイザー
- PERSONA3 THE MOVIE #4 Winter of Rebirth(2016年)スーパーバイザー
OVA[編集]
- 秘境探検ファム&イーリー(1995年)動画
- 王ドロボウJING in Seventh Heaven(2004年)スペシャルサンクス
ゲーム[編集]
- マール王国の人形姫(1998年)スペシャルサンクス
- リトルプリンセス マール王国の人形姫2(1999年)背景着色
- EVE ZERO(2000年)アニメーションパート絵コンテ、演出、原画、動画検査、制作進行
- EVE The Fatal Attraction(2001年)アニメーションパート絵コンテ、演出、制作進行
- ラ・ピュセル 光の聖女伝説(2002年)スペシャルサンクス
- 魔界戦記ディスガイア(2003年)スペシャルサンクス
- EVE burst error PLUS(2003年)アニメーションパート制作進行
- ティアリングサーガシリーズ ベルウィックサーガ(2005年)プロダクションコーディネーター
- プリンセスメーカー4(2005年)色トレス
- テイルズ オブ エクシリア2(2012年)イベント絵コンテ協力
出演[編集]
- 並木のり子『のりこんで濃い・恋・来い!』(2005年・2010年)第38回・第166回ゲスト
- 瀬戸の花嫁第1話友情(カメオ)出演(2007年)テレビの音声役
- かーずラジオ〜夏子乗せ〜(2008年)第22盛りゲスト
- 天体戦士サンレッドイベント用架空ドキュメンタリー『プロジェクトS - 戦後の太陽 - 』(2009年)本人役
参考文献[編集]
- 『オトナアニメVol.11』(洋泉社)
- 『月刊ニュータイプ2009年2月号』(角川書店)
- 『アニメージュ2009年8月号「この人に話を聞きたい」第122回』(徳間書店)
- 『フロシャイム便り出張版 天体戦士サンレッドアニメファンブック』(コトブキヤ)
脚注[編集]
- ^ 全国アニメ聖地サミットin豊郷 登壇者、全国アニメ聖地サミットin豊郷、2014年12月9日閲覧。
- ^ 前作『ギャラクシーエンジェる〜ん』が制約が多く失敗に終わったとの評が多かった教訓から岸に全権を委ねて成功したため「岸に自由にやらせれば上手く行く」とも言われた。
- ^ 『Angel Beats!』に関してはこれまでとは別のチームと組んだため、通常オープニングでは入っていないが、第4話のオープニングで一瞬ユイが腰を振っている描写がある。
- ^ それ以降、村瀬は岸監督作品の常連となっている。
- ^ このことも岸の独特の作風を生んでいる。
- ^ このことはネットラジオ「かーずラジオ〜夏子乗せ〜」に出演した村瀬克輝からも評されている。
- ^ “RAGNAROK THE ANIMATION : 作品情報”. アニメハック. 2020年10月13日閲覧。
- ^ “神様ドォルズ : 作品情報”. アニメハック. 2020年4月19日閲覧。
- ^ “蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- : 作品情報”. アニメハック. 2020年8月24日閲覧。
- ^ “乱歩奇譚 Game of Laplace : 作品情報”. アニメハック. 2020年5月5日閲覧。
- ^ “ようこそ実力至上主義の教室へ : 作品情報”. アニメハック. 2020年5月11日閲覧。
- ^ “作品紹介(STAFF CAST)”. TVアニメ「犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい」公式サイト. 2020年3月19日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 監督 岸誠二 (@kishiseiji) - Twitter
- チームティルドーン
- チームティルドーン公式ブログ - Ameba Blog
- ティルドーン (@tilldawn2002) - Twitter
- キッズステーションによる「勇午〜交渉人〜」でのインタビューページ(本人の顔写真付き)
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