小田ひで次

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小田 ひで次
小田ひで次.jpg
生誕 1962年????[1]
日本の旗 日本岩手県八幡平市[2]
職業 漫画家
活動期間 1991年 -
代表作拡散』『ミヨリの森』など
受賞 1991年アフタヌーン四季賞(冬・佳作)
公式サイト 小田ひで次オフィシャルサイト
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小田 ひで次(おだ ひでじ、1962年[1] - )。日本漫画家岩手県八幡平市出身[2]観念哲学をモチーフとした作品、ファンタジー作品を得意とする。柔らかく描き込まれた特徴的な絵柄で独創的な世界を多く描いている。 [3]

宇都宮文星短期大学芸術文化コース非常勤講師[4]NPO風景の生命(いのち)を守る地域づくりネットワーク 理事 [5]

経歴・エピソード[編集]

1991年『魚』でアフタヌーン四季賞を受賞後、 1992年『拡散』でデビュー[6][1]。トーンを一切使わず全ての線を手描きする細密画のような気迫ある描写、そして観念的、哲学的、普遍的なテーマは日本のみならず海外で高く評価された。

しかし心血を注いで1年に一章ずつ(月産7ページ)、6年の歳月をかけて描きあげた『拡散』で“カラッポ“になってしまった小田氏はその後スランプとなり、次の作品となる『クーの世界』を発表するまでに2年の歳月を要した。2000年に発表された『クーの世界』は前作『拡散』の鋭いタッチの線画から柔らかな絵柄へと作風が変わっており、さらに「続き夢の旅」「不思議な生き物たちの登場(イッポ、モノキビルなど)」といったファンタジー要素を採り入れ、より読者を意識した作品になっている。

2003年4月からミステリーボニータで連載された『ミヨリの森』では「ボクリコ」「ネゴ爺」など数多くの精霊が登場しており、前作『クーの世界』に観られたファンタジー要素は継承しつつ「身寄りのない少女の歪んだ心が、自然の中で再生されていく」といった、これまでの作品に観られた哲学的・観念的世界から写実的な人間描写へと変わっている。作品のアイディアは当時親交のあった編集者からの「森を舞台にした作品を描きませんか?」という提案、そして風景の生命(いのち)を守る地域づくりネットワークとの出会いから生まれた。『ミヨリの森』は小田ひで次初の月刊連載となり、単行本発売後に大きな反響を呼んだ。また青春アドベンチャーでラジオドラマ化、美術監督の山本二三によってアニメ化もされるなど、多くのメディアミックスへと文字通り拡散して行った。

2005年10月には『クーの世界』の続編となる『夢の空地』を発表、世界6ヶ国にて同時刊行された。 『クーの世界』で描かれたファンタジー要素は抑えられており、作中では『拡散』に観られたような観念的、哲学的、普遍的テーマが展開されている。更には『拡散』に登場した羽の生えたキャラクター(物体?)が再登場するなど、『拡散』と『クーの世界』のクロスオーバー的な作品となっている。

同年11月からはウェブマガジンMiChao!にて『平成マンガ家実存物語 おはようひで次くん!』[3]を連載、2010年に単行本化された。虚実を織り交ぜた不思議なエッセイマンガとなっており、『クーの世界』執筆後〜『ミヨリの森』アニメ化までの作者の生活や苦悩、小田ひで次の原点などを窺い知ることができる。その後は絵本テイストの作品『手乗りマンモスのモウちゃん』、読み切り作品をまとめた同人誌『御遊戯』などを発表。2011年からは漫画を通して岩手県の魅力を発信する「いわてマンガプロジェクト」の一環である「コミックいわて」に参加。

また、2015年には日本発のプログレッシブ・ロックバンドである「Yuka & Chronoship」3rdアルバム『The 3rd Planetary Chronicles(第三惑星年代記)』のブックレットデザイン、2018年には同バンド4thアルバム『SHIP』のブックレットデザインを手がけるなど、幅広いアートの世界で活動している。

現在はコミックいわてにて『丘の上のアギョンとウンギョ』を執筆中(2020年6月現在)。


【余談①:自作のトーン「ODAーTONE」】

小田ひで次は「漫画に使われる市販のトーンでは空気感が出ない」という理由で自作のトーン「ODAーTONE」を作成している。オダトーンはトーンの点をひとつずつ自分で打ち、作成には1枚2〜3日かかるとのこと(「おはようひで次くん!」より)。オダトーンは『クーの世界』執筆時から使用されている。


【余談②:小田ひで次のいま】

小田ひで次氏はいまだにスマートフォンやPCの類を持っていないらしく(公式Twitterより)、SNSやホームページの更新も2017年まで管理人が行っていた。しかしその後①ホームページが停止していること、②SNSやWebの更新がされていないこと、③商業誌での定期連載から遠のいていること(2020年6月現在)の3点から、小田氏のいま現在の活動を追うことは非常に困難である。2019年までは各地で講演会やワークショップを開いたり、世田谷アートフリマ等のイベントでサイン会や同人誌・グッズの物販販売、小田ひで次の近況報告が掲載された「ひで次通信」の配布などが行われていたが、2020年4月に予定されていた世田谷アートフリマのイベントは新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催中止となっているため、ファンにとっては氏の近況を窺い知ることが出来ないのがもどかしい所である。

作品[編集]

単行本[編集]

読み切り[編集]

  • 魚(アフタヌーン四季賞/第20回, 冬のコンテスト・佳作、1991年)→『拡散 新装版(下)』に収録
  • 訪問(アフタヌーン四季賞/第22回, 夏のコンテスト・佳作、1992年) 『拡散 新装版(下)』に収録
  • 大合作(アフタヌーン - 作画参加、1996年)
  • 大合作2(アフタヌーン - 作画参加、2000年)
  • きんぴら(アフタヌーン、2002年)

ネット連載[編集]

  • 平成マンガ家実存物語 おはようひで次くん!(講談社、MiChao!)→後に単行本化
  • 丘の上のアギョンとウンギョ 第1話〜第3話(コミックいわてWEB

アンソロジー/オムニバス[編集]

その他[編集]

  • 小田ひで次個人誌版 御遊戯2(タコシェオンラインショップ2012年)
    • 「世界の外で oyugi-Ⅸ」
    • 『おはようひで次くん!特別編』「ひで次くんの妄想と諦念」
    • 「OL魔女 山ノ内邦子 パイロット版」
    • 「世界の外で oyugi-extra story」
  • 小田ひで次個人誌版 御遊戯3(タコシェオンラインショップ2013年)
    • 「世界の外で oyugi-XIII」
    • 「二十面相の娘 200X」
    • 「でじちゃんからのFAX その1」
    • 「ひで次くん山へ!」
    • 「ひで次くんの箱舟」
    • 「でじちゃんからのFAX その2」
    • 「ひで次くんの小商い」
    • 「世界の外で oyugi extra story」

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c 小田ひで次 ODA HIDEJI official site - profile
  2. ^ a b 「小田ひで次」さんの「はだかまいり」配信中です!(「コミックいわてWEB」) 平成26年6月30日 岩手県
  3. ^ a b 南信長 おはよう ひで次くん!1 作 小田ひで次 2010年05月30日
  4. ^ UBJC/芸術文化コース/ビジュアルアート 2007年 宇都宮文星短期大学
  5. ^ 八幡平市で小田ひで次展開催 2009年10月10日 石神の丘美術館
  6. ^ 小田ひで次 ODA HIDEJI official site - news

外部リンク[編集]