天使の詩 (ゲーム)
| 天使の詩 | |
|---|---|
| ジャンル | リリカルRPG |
| 開発元 | 日本テレネット (RiOT)[1] |
| 発売元 |
日本テレネット エディア |
| 主な製作者 |
西健一 金子彰史 |
| 1作目 |
天使の詩 (1991年10月25日) |
| 最新作 |
天使の詩COLLECTION (2024年9月12日) |
天使の詩(てんしのうた)は、日本テレネットが発売した、男女の恋愛をテーマにしたロールプレイングゲームのシリーズ、またはその1作目である。いずれの作品も、人間である主人公と天使であるヒロインを取り巻く運命を描いたストーリーとなっている。公式ジャンル名は「リリカルRPG」[2]。
ゲームはトップビューで表現され、戦闘もランダムエンカウントのターン制というオーソドックスなシステムとなっている。フィールド上では時間経過の概念があり、昼と夜で街の人々の様子も変わる。
ストーリーの要所では『ヴァリス』や『コズミック・ファンタジー』同様のフルボイスのビジュアルシーンが描かれる(3作目を除く)。
天使の詩
[編集]| ジャンル | リリカルRPG |
|---|---|
| 対応機種 |
PCエンジン Microsoft Windows Nintendo Switch |
| 開発元 |
日本テレネット Switch版 OGIX |
| 発売元 |
日本テレネット 配信・移植版 エディア |
| プロデューサー | 小川史生 |
| デザイナー | 西健一 |
| シナリオ |
西健一 金子彰史 芝田哲朗 |
| 音楽 |
小川史生 成毛美智子 |
| 美術 | 冨士宏 |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 |
PCE 1991年10月25日 Win 2016年6月21日 Switch 2025年2月20日 |
| 対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
天使の詩(てんしのうた)は1991年10月25日にPCエンジンSUPER CD-ROM2用ソフトとして発売された。キャラクターデザインは冨士宏。
2016年6月21日より、プロジェクトEGGにて配信開始[3]。
主人公とヒロインの声優に井上和彦と江森浩子を起用しており、『蒼き流星SPTレイズナー』を思い出させる組み合わせとなっている。
ストーリーはケルト神話をモチーフにしている。
あらすじ
[編集]遥かなる古の世界。その時代では魔法を使える人間と使えない人間が共に手を取り合って暮らしていた。しかしやがて魔法を使える人間の中に悪しき者たちが現れ、その力で世界を支配しようと争いを始めた。彼らは争いの中で互いに力を増長させていき、いつしか争いは人智を超えたものとなっていた。そして「悪魔」と化した彼らの中にサタンと名乗る強大な魔王が現れ、悪魔を統率し、世界を力と恐怖で支配しようとした。その時、どこからか現れた「英雄」がサタンを打ち負かし、悪魔たちは地の底に封印され、世界の危機は去った。しかし世界は長い戦いで荒れ果て、人々は英雄に連れられて天上界へと移り住んでいった。その一方で、地上を捨てられない人々は荒廃した世界に残ったのだった。それから長き年月が流れ、地上は残った人々とのその子孫によって再生を遂げていた。かつての戦いは伝説となり、地底界に去った「悪魔」に対し、天上界に移った人々は「神」と呼ばれるようになった。
ロスコモン村に住む青年ケアルとその恋人のクレアは結婚を控えており、洗礼を受けるためにコーク城へと発つ。しかしその道中、魔物カイムに襲われてクレアは連れ去られてしまった。ケアルはクレア救出のために旅立ち、ブゼン、ジト、エンヤと言った仲間の協力を得て旅を続ける。その裏には、魔王ルキフェルの復活という世界滅亡のくわだてがあった[4]。ケアルはとうとうバンゴアの塔にてカイムを倒し、クレアを救出する。しかしクレアは天上界の王女であり、その記憶を取り戻しつつあった。
彼女の使命は「地底界から地上界に侵攻する闇の勢力を討伐する」ことであり、ケアル一行の旅の目的はクレアの記憶を完全に取り戻す事、そしてその使命を果たす事へと変わる。ジトの死という悲劇に見舞われつつも、四つのハイクロスを解放したケアル一行はとうとう天上界へと到達し、クレアの母である女王マリアと対面する。マリアは改めてクレアの使命と、天上界も地底界も地上界を脅かしてはならないという摂理を告げる。一行は荒波のロッホランにある闇の神殿に向かい、地底界の魔王ルキフェルと対峙する。激しい戦いの末にルキフェルを打ち倒すも、その魂が逃亡を図り、クレアは躊躇いつつケアルに口付けを交わして地底界へと飛び込んでいった。クレアの自己犠牲によって地底界は封印され、世界は救われた。悲しみに暮れるケアルの前にマリアが現れ、クレアを地底界から救い出し、「青年よ悲しまないで。娘は地上での使命を終えて、天に帰る時が来たのだ」と告げて彼女を天上界へと連れて行く。悲痛な叫びを上げるケアルに対し、クレアはまるで彼のことなど忘れたかのように微笑み、母に連れられて天へと昇って行った。最愛の妻と引き裂かれたケアルはただ一人、悲壮な覚悟の表情で孤独の荒野へと踏み出していくのだった。
システム
[編集]主人公・ケアルの他に4人の仲間が存在し、最大5人のパーティとなる。編成はストーリー進行に応じて固定。しかしメンバーのうち、ジトのみ途中で永久離脱するため、最終的なパーティは4人となる。
次回作以降と比べるとストーリー上の目的地の指示はあまりされず、プレイヤーが実際にフィールドを探索したり人に話を聞いて目的を見定め、イベントやストーリー進行フラグを探す流れが基本となっている。
アイテムは各メンバーが一人ずつ所持する方式。持てるアイテムの量は個数ではなく種類数で決まるため、消費アイテムは同じ種類であればアイテム欄を圧迫せず複数所持可能。しかしアイテムによっては持てるキャラクターが決まっており、複数のキーアイテムを所持しなければならず他のアイテムを持ち辛いキャラクターもいる。預かり屋も存在するがどの町にもある訳ではない。
特定のNPCに話し掛けると効果音が鳴り、その内容がメモとして記録される。メモはメニューから参照可能だが、記録されるのは直近の8つまでで、それ以上記録すると古いものから消えていく。記録される情報は決まっており、また、当該NPCに話し掛けると必ず記録されるため、記録するかしないかはプレイヤーの判断では選べない。既に関連イベントをクリア済みで不要となった情報でも、そのNPCに話し掛ければ同様に記録される。
セーブは各町にいる旅の日誌屋に話し掛けて行う。
メインストーリー以外にも各所にサブイベントが存在し、クリアすれば何かしらの見返りがある。これらサブイベントはダンジョンに赴くのではなく、町を回って情報を集めるなどアドベンチャーゲーム的な内容が多く、クリアするまで町から出られない場合もある。
登場キャラクター
[編集]- ケアル
- 声 - 井上和彦
- 主人公。ロスコモン村に住む青年。村長の孫娘・クレアとは恋人同士であり結婚を控えている。コーク城での洗礼を受けクレアと結ばれるため、クレアと共にロスコモン村を旅立つ。
- 途中、ニューグレンジ洞窟で洗礼に必要な「エウリカの花」を手に入れた二人は、そのままコーク城へ向かうが、コーク城まであと一歩というところで魔物カイムに襲われ、クレアを連れ去られてしまう。クレア救出のため、冒険の旅に出る。クレアを探し旅を続ける中で、ブゼンやジト、エンヤといった仲間と出会い、また魔物たちと戦っていく内に剣士としての才能を開花させていく。
- 最後は闇の神殿でルキフェルを倒すが最愛のクレアを失う結果となり、一人地上界へと残されたケアルは、絶望しながらも闇の勢力と戦い続けていくこととなる。
- 次作『天使の詩II 堕天使の選択』、 次々作『天使の詩 白き翼の祈り』にも登場する。
- クレア
- 声 - 江森浩子
- ヒロイン。ロスコモン村の村長の孫。淑やかだが芯の強い娘。村の青年・ケアルとは恋仲で結婚を控えている。コーク城での洗礼を受けケアルと結ばれるため、ケアルと二人でロスコモン村を旅立つが、コーク城の手前で魔物カイムに襲われ連れ去られる。
- ロスコモン村の村長に育てられたが、実は血を引いておらず、20年近く前にロスコモン村の前に捨てられていた捨て子であった。その正体は、天上界を治める女王・マリアの娘であり、地上界を侵攻する地底界の闇の勢力を討伐する使命を帯びていた。父はサタンを封印した「英雄」。バンゴアの塔でケアルたちに救われ再会を果たすが、この時クレアは自身の記憶を取り戻しつつあり、天上界で母と再会した際には完全にその記憶を蘇らせていた。
- 闇の神殿でルキフェルを倒した後、地底界へとその身を投じ、天上界の王家の使命であるルキフェルの封印を果たす。その直後、マリアによって地底界から救われるとそのまま天上界へと去ってしまった。
- 次作『天使の詩II 堕天使の選択』、 次々作『天使の詩 白き翼の祈り』にも登場する。
- ブゼン
- 声 - 宮内幸平
- 魔術師の村メイヨで魔術師たちを束ねている高名な魔法使い。以前はコーク城でハイド王の側近を務めていたことがある。各地で魔物たちが引き起こす問題を解決するための旅をしており、村へ戻ることは滅多にない。
- ケアルの旅の目的を聞いたブゼンは、ハイド王からの紹介ということもあり同行を承諾。まずは、ケアルと共に海神マナナーンの力を取り戻し、海の秩序を回復させることに成功する。海の秩序を回復させた後、ケアルがクレアを取り戻すために闇の勢力と戦っていく決意を改めて聞いたブゼンは、この戦いに最後まで付き合ってくれる。
- 性格は非常に偏屈で、口も悪い。この性格がトラブルの原因となることがあり、チェピオト城では国王に事情があるとはいえ、国王の態度や言動に悪態をついてしまいパーティー全員が牢に入れられることとなる。ただし話す内容には筋道が通っており、物事の道理と真実を見極める力を持つ心優しい人物である。
- 『天使の詩II 堕天使の選択』では既に故人であり、風導師の村にて偉人として語り継がれている。
- ジト
- 声 - 田中秀幸
- 名うての剣士。超一流の剣の腕前はエリンやブリタンニアをはじめ広く知られ、港町トラリーやペンブローク港などの住民からもジトの名を聞く機会が多い。また、ブゼンもジトの剣の腕前には一目を置いている。
- 妻・サラがクレアと同じく魔物に連れ去られており、ケアルと同じように妻を探す旅を続けているが、何の手がかりもなく途方に暮れてしまい、港町トラリーの酒場で毎夜酒を煽る日々を送っていた。自分と同じ境遇ながらも、諦めずにクレアを探すケアルに触発されたのか、海の秩序が回復した後に港町トラリーを訪れると、重要な情報と共に仲間に加わり、一緒にブリタンニアへと渡ってくれる。
- ブリタンニアのバンゴアの塔で最愛の妻・サラと再会したジトは、目的を果たしたとしてそのままパーティーから外れてしまうが、グラストンベリの丘でのプルトー戦の最中にケアルたちの窮地を助ける形で再登場。そのまま仲間に加わる。その後もケアルたちと旅を続けるが、アモスディとの戦いでケアルを庇い瀕死の重傷を負ってしまう。助からないと悟ったジトは、そのままアモスディに特攻し、差し違える形で最期を迎えた。
- ケアル以外では唯一の戦士系キャラであるが、前述の通りストーリーの途中で死亡し、永久離脱してしまう。そのため、以降は戦士枠をケアル一人で賄わなければならない。
- ジトの最強武器「クラウ・ソラス」はコーク城で早い段階で手に入る。続編では、実はケアルの武器として登場する「魔剣ルシエド」と対を成す「聖剣」であることが判明。ルシエドと共に物語のキーとして登場し、彼の子孫であるアレフに受け継がれる。
- エンヤ
- 声 - 萩森侚子
- ブリタンニアにあるペンザンス村からやってきた女の子。ペンザンス村は古代ケルト人の生活がそのまま残された村で、村人には世界の数々の伝承や知識、魔法の力が引き継がれており、エンヤにはケルト人の秘められた力が伝わっている。
- モントゴメリー城でバンゴアの塔の魔物を一緒に退治してくれる勇敢な戦士を募っているが、誰も力を貸してくれず途方に暮れていたところ、ケアル一行と出会いそのまま仲間に加わった。古代ケルト人に受け継がれている伝承により、妖精のこと、ケルトの神様のこと、クレアが天上界の王女であること、甦ったルキフェルが魔物を率いて地底界から侵攻してくることを既に知っており、クレアをペンザンス村の村長に引き合わせ、古代ケルト人の伝承を伝えることでクレアの使命を明確にし、ケアル一行に天上界へと進む道を示した。
- 普段は明るい、年相応の女の子といった感じで、誰とでも打ち解けることができる明るい性格である。一人称は「ボク」でボク少女である。
- 次作『天使の詩II 堕天使の選択』にも登場する。
地底界
[編集]- カイム
- ルキフェル配下の魔物。天上界に連なる者を拉致するという命を受け、クレアを攫った。ケアルにとっては当面の仇敵となる。他の悪魔と異なり、台詞は平仮名と片仮名を反転させて表現される。
- 初めて遭遇した時は手も足も出ないケアルを軽く叩きのめしていたが、バンゴアの塔での再戦では彼が旅を続けて成長したことにより敗北。自分の負けを信じられないまま死亡した。
- マルコキアス
- オーマーの塔を根城とする悪魔。マナナーンの霊力回復に必要な紅チェリーを取りに行ったケアル一行に襲い掛かる。敗北すると、闇の勢力による地上侵攻を示唆して死亡した。一人称は「アタイ」で、やや女性寄りの口調で話す。
- ブロケル
- マナナーンを封じていた悪魔。人間の少女と水龍の姿を持つ水魔であり、自分の容姿にも「美しい」と自信を持つ。
- スキュレー
- ブロケルと共にマナナーンを封じていた悪魔。水棲生物のような姿で、先端に眼球の付いた6本の触手が生えた不気味な形をしている。
- ネビロス
- バンゴアの塔でクレアを捕えていた悪魔。剣術に長けた武人であり、敗北しても「武に生きる者の本懐」と言って潔く果てる。終盤ではルキフェルに復活させられるも、ただ血を欲するようになってしまい武人の誇りは失っていた。再度負けると、蘇った自分の体の脆さに驚愕しながら消滅する。
- マンティゴラ
- バンゴアの塔の地下でサラを捕えていた悪魔。荒々しい喋り方かと思いきや急に敬語で話すなど、口調が安定しない。終盤に復活するが、口数は少なくなっていた。
- アーリマン
- ジセック村の井戸に潜んでいた悪魔。果樹園を守護する妖精を追い払い、「シアの実」の生育を妨害していた。本作では巨大なクモの姿をしている。終盤に復活し、闇の神殿のある階層で巨大な蜘蛛の巣を張ってケアル一行を待ち受ける。
- セイレン
- 人魚の姿をした悪魔。オーキルの洞窟の途中にある宝箱に潜んでおり、眠りの邪魔をしたケアル一行に襲い掛かる。敗亡すると捨て台詞と共に姿を消し、闇の神殿にて再び立ちはだかる。
- アスモディ
- オーキルの洞窟で天河の滴を守っていた悪魔。原典同様、羊・牛・人の三つの頭部と毒蛇の尻尾を持ち、ダメージを受けると頭部が切り替わる。ケアル一行に倒されるも彼らの隙をついて奇襲し、尻尾の蛇でジトに致命傷を負わせる。しかし最後の力を振り絞ったジトに剣を突き刺され、道連れになる形で死亡した。
- ルキフェル
- 本作のラストボス。地底界に封印されたサタン一族の王。続編では、サタン配下にして地底界を統べる四魔将の一人であることが判明する。地上界侵攻を企て、配下を地上界へと送り込んでいる。天上界に連なる者を手当たり次第拉致させており、クレアもその一人として攫われたことがケアルの旅の発端となった。
- 地上界・天上界の民を「卑小で脆弱で愚か」と見下し、再び恐怖と絶望で世界を支配しようと目論んでいるが、クレアには「魔王サタンと同じ孤独の道を歩むこと」しか知らないと哀れまれた。ケアル一行に敗北後は再び蘇ることを告げて肉体から魂を分離させるが、クレアの捨て身の行動によって地底界へと追い返され、入り口も閉じられたことで地底界ごと再び封印された。
- 次々作『天使の詩 白き翼の祈り』にも登場する。
天上界
[編集]- マリア
- 声 - 高島雅羅
- 天上界を治める女王。クレアの実母である。
- ブリタンニアにあるハイクロスを解放し、天上界を訪れたケアルたちを迎え入れたマリアは、娘・クレアと邂逅を果たす。クレアに天上界の王女としてルキフェルを封印するという使命を改めて伝えた。そして、遥か昔にクレアの父がルキフェルを封印し、争いを鎮めるために用いたと言われる「天使の涙」を授け、一行を荒波のロッホランへと送り出した。
- クレアが地底界でルキフェルを封印した後に現れ、娘を地底界から救出する。しかし元より「地上界は人間たちのもの。天上界の民も地底界の民も、決してその生活を脅かしてはならない」という考えの徹底した人物であり、クレアのためにずっと戦ってきたケアルにとって最悪の結末を招いてしまった。
天使の詩 番外編
[編集]ゲームクリア後にⅡボタンを62回以上押し、Ⅰボタンを押すと始まるボイスドラマ。「もしも平和な世界だったら」という設定で繰り広げられるが、鬼嫁と化したクレアから尻に敷かれるケアル、平和によって剣士の道が閉ざされて酒に溺れるジトなど、本編をセルフパロディ化したコメディ調の内容となっている。『天使の詩COLLECTION』ではビジュアルモードからでも鑑賞可能。
天使の詩II 堕天使の選択
[編集]| ジャンル | リリカルRPG |
|---|---|
| 対応機種 |
PCエンジン Microsoft Windows Nintendo Switch |
| 開発元 |
日本テレネット Switch版 OGIX |
| 発売元 |
日本テレネット 配信・移植版 エディア |
| プロデューサー | 菊池栄二 |
| ディレクター |
金子彰史 土屋広継 |
| シナリオ | 金子彰史 |
| プログラマー | 阿彦裕徳 |
| 音楽 |
なるけみちこ 小川史生 |
| 美術 | 結城信輝 |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 |
PCE 1993年3月26日 Win 2016年12月13日 Switch 2025年2月20日 |
| 対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
天使の詩II 堕天使の選択(てんしのうたツー だてんしのせんたく)は1993年3月26日にPCエンジンSUPER CD-ROM2用ソフトとして発売された。キャラクターデザインは結城信輝。ディレクター・シナリオは前作の企画補佐だった金子彰史。前作の企画を手掛けた西健一は協力として名を連ねている。金子を始めとする主要スタッフは本作発売日前に退社している。
前作の100年後であるが前作とは別次元の地上界が舞台となっている。しかし繋がりはあり、ストーリー終盤には前作の世界へと冒険の舞台を移す。
2016年12月13日より、プロジェクトEGGにて配信開始[5]。
主要キャラの声優キャスティングに関して、『超獣機神ダンクーガ』を意識したものだという出所不明の噂があったが、金子によると完全なデマ[6]であるとのこと。
システム (天使の詩II)
[編集]基本システムは前作を踏襲しているが、随所に改善点が見られる。
アイテム所持はキャラクター毎ではなくパーティ全体で一律管理するようになった。所持種類の制限も大幅に緩和されている。
主人公の選択によってイベントの手順や結果が変化する「フレキシブル・イベントシステム」が搭載されている。特にサブイベントでは結果によって報酬が大きく変化する場合がある。反面、サブイベントでは主人公側はあまり台詞を発しなくなった。
前作同様、得た情報は「メモ」として記録されるが、今作ではメモの確認は仲間との会話形式となっており問題解決のヒントとなる場合もある。[7]
あらすじ (天使の詩II)
[編集]序盤
[編集]魔王ルキフェルの地上侵攻を食い止めてから100年。世界は未だ魔物の脅威に晒されていたが、「ダーク教団」の神聖騎士団が魔物討伐を行っては人々に感謝されていた。大陸中央の島にある街アーウィンに住む青年フェイトは、街の近くにある封獄の塔という古い建物が魔物の巣窟になっているため、相棒のシオンと共に退治に向かう。塔を登り、魔物を倒したフェイトとシオンは倒れている一人の少女を発見する。彼女はリアーナと名乗ったが他の記憶を失っていた。ひとまず街にリアーナを連れ帰ったフェイトは、彼女の記憶を探す旅に出る事を決意する。しかしその夜、魔物の群れがアーウィンを襲撃し、フェイト、シオン、リアーナは街を脱出する形で旅立つ羽目になる。そして魔物襲撃がダーク教団の仕業という疑惑が上がり、シオンは教団の潔白を証明するべくフェイトの元を離れて行った。
前半
[編集]フェイトはリアーナの記憶を求めて各地を回り、砂漠の民のジーア、盗賊のランゾーと言った仲間を得るが、ひょんな事からダーク教団が異教徒狩りを行っていること、それで確保した人々を使役して超古代の技術を用いた方舟「アグネア」を建造している事実を知り、最高司祭のラミアムと国王ラグナカングに目を付けられる。異教徒狩りの件の報告も兼ね、リアーナの記憶に関する手掛かりを求めてジーアの故郷ラハーサに向かうが、神聖騎士団によって村は破壊されてしまう。それを指揮していたのはシオンだった。レジスタンスであるファンの協力を得、シオンを追って船に乗り込んだフェイトだったが神聖騎士団の剣士メロウズに完敗し、大切なものを守れる力を欲する。
中盤
[編集]フェイト一行はダーク教を調べるうちにダーク破壊部隊のバラヴァと遭遇する。ルキフェルの細胞で改造されたバラヴァを倒すと天使ラファエルが現れ、リアーナを妹と呼んで速やかに残るルキフェル細胞を浄化するように告げ、去って行った。混乱が深まる中、教団の目的が魔界と繋がる「デーモン・ゲート」を開く事だと判明し、同時にファンに「全てを引き裂く闇の剣」の話を聞いたフェイトは試練を乗り越えて「魔剣ルシエド」を手に入れる。力を手にしたフェイトは、ファンに紹介されたデューイを加えてデーモン・ゲートの開放点に向かう。そこで待ち受けていたメロウズを今度こそ打ち破るもデーモン・ゲートは開き、ルシエドと引き換えにそれを閉じる。
メロウズの最期の言葉でラミアムがアグネアを起動させようとしている事を知ったフェイト一行だが、神聖騎士団団長のマリウスから呼び出しを受ける。彼はラミアムが選民思想である事に気付き、フェイトに協力を申し出るのだが、現れたラミアムがマリウスの侍女アルマを殺し、マリウスをも連れ去ってしまう。マリウスに託された方舟「セロ」の前でシオンと対峙するフェイトの前に再びラミアムが現れ、自身の目的がサタンの力を利用して世界を支配することだと明かし、リアーナを拉致して去って行く。真実を知ったシオンはラミアム打倒を誓って去り、フェイト一行はリアーナを救うべくセロに乗って教団の本拠地・魔氷のエクスザーン城に乗り込む。ラミアムは改造したラグナカングを嗾け、それに対しリアーナは突如として記憶を取り戻し、力を開放する。一行はラグナカングを倒すも、真の黒幕はサタン復活を目論む四魔将であると判明し、脱出時にファンが犠牲になる。リアーナは自身がルキフェル細胞の浄化のために遣わされた天使であると明かし、ルキフェル細胞と共に別次元に去った四魔将を追わなければならないと告げるが、フェイトも仲間も迷わず同行を願い出る。一行は次元を超えて別の地上界に移動する。そこは100年前の戦いの舞台であり、止まない雨が降り注ぐ大地だった。
後半
[編集]フェイトとリアーナはペンザンス村の少女ティアラとその両親に助けられ、長老エンヤの頼みを受けてティアラと共に暗雲を晴らすべく旅立つ。一方、100年前の英雄ケアルはその身に受けた不老不死の呪いを打ち破るべく最後のルキフェル細胞を探しており、フェイトとリアーナに協力を頼む。ケアルの仲間ジトの曾孫であるアレフを仲間に加えたフェイト一行はエウリカの花を手に入れ、暗雲を晴らす。しかし雨を降らせていたのはラファエルであり、リアーナのもう一つの使命が人間の存在価値を見極めることであったと判明するが、フェイトはリアーナを信じる道を選ぶ。そこにマリウスと融合したバラヴァと融合したが出現。ケアルの協力によって遂にバラヴァごと最後のルキフェル細胞を破壊し、呪いの解けたケアルは愛するクレアの待つ天上界へと旅立って行った。
終盤
[編集]新たに開いたデーモン・ゲートの前でとうとうリアーナの審判の時が訪れる。ラファエルは魔族共々人間を滅ぼすように告げるが、フェイトの叫びに応えたリアーナは地上界を人間に任せ、自身も人間となってそれを見守るという「堕天使の選択」を下す。フェイトは次元の狭間からルシエドを呼び戻し、デーモン・ゲートを閉じた。アレフが曽祖父から受け継いだ「聖剣クラウ・ソラス」と共に闇の神殿のシールドを打ち破り、地底界に乗り込んだ一行は待ち受ける四魔将を倒し、サタンと融合したラミアムと対峙。魔界柱の罠で窮地に陥るも途中で別れた仲間達、そしてシオンが駆け付けたことで脱し、フェイトは最後の戦いに挑む。死闘の末に敗れたラミアム・サタンはリアーナを吸収して復活を目論むが、シオンによってルシエドを突き刺されて消滅し、シオンもまた光の中に消えて行った。
戦いが終わり、フェイトはリアーナに「これからも一緒に居たい」とプロポーズする。仲間や人々の祝福を受けながら結婚式を挙げたフェイトとリアーナは、改めてエウリカの花を摘みに発つのだった。100年前にケアルとクレアがそうしたように。
登場キャラクター (天使の詩II)
[編集]パーティーメンバー
[編集]本作は主人公フェイト以外の仲間はストーリーに応じて入れ替わる。離脱した仲間の装備品は手元に残り、再加入時には仲間は新たな装備と共にレベルも上げて戻ってくる。通常は任意のメンバーチェンジは出来ず、最終決戦時のみファンを除く7人が自由に編成可能となっている。
- フェイト
- 声 - 矢尾一樹
- 主人公。幼少期に母に連れられてアーウィンの街に来たが、母の死後はパン屋の夫婦に育てられた。21歳。女好きの軽い性格で正義感が特別強い訳でもないが、街の自衛を兼ねた魔物狩りを生業とする。しかし定職には就いていない。封獄の塔でリアーナと出会ったことにより、彼女の記憶を探す旅に出る[注釈 1]。しかし旅立ち直前にアーウィンを破壊され、それが切っ掛けとなって相棒のシオンとは決別し、旅の目的に彼の連れ戻しが加わる。船上での戦いでメロウズに敗れたことでリアーナを守れるだけの力を欲するようになり、試練を乗り越えて魔剣ルシエドの所持者となった。彼が戦う理由は世界や正義のためではなく、一貫して「リアーナと一緒にいたいから」であり、リアーナの正体と使命を知った後は彼女がどのような審判を下しても自分だけは味方であるという決意を語り、最後までリアーナの為に戦い続けた。
- リアーナ
- 声 - 山本百合子
- ヒロイン。封獄の塔でフェイトと出会った記憶喪失の少女。外見年齢は10代後半。心優しい性格で、回復魔法なども特別な修行を積んだ様子も無いにもかかわらず使える。「天使の涙」という首飾りを持つ。フェイトからの愛称は「リア」。
- その正体は前作のクレア同様、使命を帯びて地上界へと舞い降りた天使。その使命とはルキフェル細胞の浄化と、人間が存在に値するかを見極めて最終審判を下す事であった。サタン降臨の生贄としてラミアムに拉致された後、魔氷のエクスザーン城にて記憶を取り戻す。悪魔に身も心も売り渡したラグナカングの姿に人間の醜さと愚かさを痛感し、兄であるラファエルにも再三人間を滅ぼすように言われるが、旅を経て人間の美しさや強さも知っていたことで迷い、決断を先延ばしにする。海神の神殿にてとうとう審判の時が訪れるが、ただ彼女と一緒にいたいフェイトの叫びでラファエルの手を振り払い、人間に地上界を委ねるという決断を下し、同時に自ら「堕天使」として白き翼を捨てる「選択」をする。それにより定命の存在(寿命を持つ普通の人間)となり、戦いの後はフェイトと共に地上で生きていくこととなった。
- シオン
- 声 - 中原茂
- フェイトの幼馴染で魔物狩りの相棒。22歳。「潮騒のオーザリア」の領主の御曹司で、フェイトが母に連れられてオーザリアを訪れた際に友人となった。数年後、フェイト同様にアーウィンで暮らすようになる。フェイトとは対照的に真面目な性格でダーク教を信仰する敬虔な青年だが、信仰心が強過ぎて融通が利かない面がある。
- アーウィンの魔物襲撃によってフェイト、リアーナと共に旅立つも、直後に魔物襲撃がダーク教団の手引きだという情報が入ったことで教団の潔白を証明するべくフェイトの元を去ってしまう。その後、神聖騎士団の一員として世界平和実現の名の下にラハーサ族虐殺を指揮するなど手を血で染めるようになり、フェイトと敵対する。その真意はフェイトに劣等感[注釈 2]を抱いていた事と、そのような感情を抱くことの無い全ての人が等しく幸せになれる理想郷を求めたからであった。しかしラミアムが本性を現すと騙されていたことに気付き、罪悪感から自身の手でラミアムを討つべくフェイトと別行動を取る。最終決戦時には恥を忍んでフェイトに加勢するが、そのフェイトには「俺の一番の親友は、ずっと昔から変わらない。俺は、そいつを一度だって嫌いになったことはない」と言われ、和解する。ラミアム・サタンが逃走を図ると「地上界を救った英雄を失う訳にはいかない」としてフェイトに代わってルシエドでラミアム・サタンにとどめを刺し、その代償で行方不明となる。エンディングにてフェイトは村人の中に一瞬だけ彼の姿を目撃するが、それが本物だったのか幻だったのかは明かされない。
- 最初の仲間であるが序盤で離脱し、次は最終決戦のみのスポット参戦となる。
- ジーア
- 声 - 藤田淑子
- 精霊信仰を持つ砂漠の少数民族の出身。27歳。男性口調で口数も少ない。魔術と舞踏術という格闘技を使いこなす。実は元許嫁のラミアムが最高司祭となったダーク教を探る使命を帯びていたが、神聖騎士団にラハーサの人々を虐殺され、パーティーを抜ける。しかしその後、ランゾーと共にフェイト一行を助け、再び加入。別次元移動時に再びはぐれるも後に合流し、リアーナを除けば最も長くフェイトと行動を共にする仲間となる。パーティ外ではランゾーとよく行動を共にし、彼に言い寄られているが軽くあしらっている。
- ランゾー
- 声 - 若本規夫
- 手癖が悪く大言癖の盗賊。34歳。お調子者だが冷静な判断力を持つ。鍵開け技術と短剣さばきは名人級。ウリムダークの大聖堂に侵入した際に捕まり、地下牢に閉じ込められていたところをフェイト一行に助けられ、そのまま成り行きで同行する。同行に強い動機が無い割に付き合いが良く、兄貴分のような立場で様々な場面で活躍し、最後までフェイトに協力する。
- ファン
- ギターを背負った旅芸人。32歳。いい加減な性格で放浪癖があるが、意表を突くような武器の扱いに長ける。その正体はダーク教に対抗するレジスタンスのリーダー格。自身の思惑も明け透けに話し、あくまで利害が一致したから互いに利用し合うという形でフェイトと協力するが、フェイトには「きれい言ばかりを口にする奴より信頼できる」と言われた。元神聖騎士団員であり当時からアグネアの整備に関わっていたことから超古代文明についての高い技術力を持ち、フェイト一行が手に入れた方舟セロの起動を行う。魔氷のエクスザーン城にてアグネアの爆発を止めるべく奮闘するが負傷し、離脱。脱出時にはアグネアを限界まで稼働させ、フェイト一行を脱出させた後はアグネアのオリハルコン反応炉の大規模爆発を抑えるべく残り、爆発するアグネアと運命を共にした。
- パーティメンバーの中では唯一永久離脱するキャラクター。ビジュアルシーンにも登場せず、担当声優も存在しない。
- デューイ
- 声 - 梁田清之
- 魔導の街コーストの魔導師で、愛想がよい学者肌の優男。29歳。危険な代物であっても研究したがる旺盛な研究意欲を持ち、必要とあらば禁呪の使用も躊躇わないなど行動派。裸眼では何も見えず、「魔法のメガネ」という眼鏡を掛けている。ファンの紹介で訪れたフェイト一行に同行し、ダーク教の野望を阻止するべく行動する。しかし古代の闘技場で開いたデーモン・ゲートに吸い込まれ、行方不明となる。実はフェイトが投げ込んだルシエドによって魔界に落ちる寸前に助かり、別次元の地上界に放り出されていた。後にフェイト一行と再会し、再び同行するもヤクトインの砦の電撃トラップに引っ掛かってのびてしまい、ランゾーに助け出される。その後も意識を取り戻さなかったので置いて行かれたが、最終決戦には駆け付けた。
- ティアラ
- 声 - 萩森侚子
- ペンザンス村に住む、ケルト人の血を引く少女。15歳。弓と魔法の心得がある。世話焼きな性格で、次元を超えてきたフェイトとリアーナを自宅に保護する。エンヤの親書をモントゴメリー王に届ける役割を自ら買って出ており、彼女を心配したエンヤの頼みでフェイトとリアーナも同行することになる。闇の神殿に向かう局面になると「空を飛ぶ船」の伝承を思い出し、エンヤに話を聞くべく離脱する。その後はエンヤから方舟召喚に必要なアークの笛を受け取り、フェイト達の元へ戻ろうとするも雪原で倒れて魔法でも治せない重病を患ってしまう。仙草アルニムで回復するとフェイトにアークの笛を渡し、最終決戦では他の仲間と共に駆け付けた。
- アレフ
- 声 - 伊倉一寿
- ジトの曾孫であり、ロスコモン村のガキ大将。15歳。少年ながら曽祖父譲りの剣術の使い手で、身の丈ほどの長剣を軽々と使いこなす。ケアルを「兄貴」と呼んで慕っている。村長の紹介でニューグレンジ洞窟の案内を任されるが、当初はエウリカの花が荒らされると誤解して拒否していた。しかしケアルに説得されて同行する。ケアルが不死の呪いを受けていることは知っているが、呪いが解ければ彼が死ぬことは知らない。天に昇るケアルに聖剣クラウ・ソラスを継ぐように告げられ、曾祖父ジトの思念との対話を経てクラウ・ソラスの使い手となる。闇の神殿ではルシエドを持つフェイトと共にシールドシステムを打ち破った。ティアラとは「ブス」「バカアレフ」などと憎まれ口を叩き合う仲になるが互いに強く意識しており、彼女が高熱で倒れた際には必死に助けようとしていた。
ダーク教団
[編集]「ダーク神」という神を信仰する宗教団体。魔物討伐を行う「神聖騎士団」を保有するが、その中には異教徒狩りを行う「ダーク破壊部隊」という小隊が存在する。元々は純粋に世界平和を願う団体であったが、ラミアムが最高司祭に就いてからは性質が変化し、武力による侵攻や異教徒狩りを行うようになった。それ故、ラミアム率いる急進派とマリウスら本来の信徒による穏健派との内部分裂も起きている。
- ラミアム
- 声 - 塩沢兼人
- ダーク教の最高司祭。理想郷の実現の名の下、世界統一を目論むラグナカングと組んでダーク教の布教を行っている。ラハーサ族の出身でジーアとは許嫁であったが、現在ではラハーサへの迫害を行っている。裏では方舟「アグネア」の建設やルキフェル細胞による人体改造、デーモン・ゲートの開放などの様々な悪事を行っており、その目的はサタンを自らの身体に降臨させて世界を支配することだが、実はこれらはいずれも地底界の四魔将によって与えられたもので、サタンの触媒とするべく野心を利用されていた。
- ラミアム・サタン
- 本作のラストボス。触媒となったラミアムがサタンをその身に降ろして融合した姿。強力な攻撃に加え、それまでの敵とは桁外れの体力を誇る。敗北後は遠い未来での復活を目論み、リアーナを吸収しようとしたが、捨て身の攻撃に出たシオンにルシエドで貫かれ、消滅した。
- ラグナカング
- 世界統一を掲げる国王。魔物に苦しめられる民衆を救い、平和な世界を築くという名目でダーク教団を組み、武力による領土拡大(侵略行為)を行っている。また、人々の意思を統一する上で独自の文化は邪魔なものと見做しては大規模な異教徒狩りを行い、その一環で魔物を用いてラハーサ族を迫害している。しかし実際はラミアムにその地位と野心を利用されていただけであり、最後はルキフェル細胞の改造手術を受けた挙句にフェイト一行に倒される。
- ラグナカング・デーモン
- ラミアムにルキフェル細胞を植え付けられて巨大化したラグナカング。既に当人の意識は無く、ラミアムに都合良く操られる傀儡に過ぎない。
- メロウズ
- 声 - 飯塚昭三
- 「赤鬼」の異名で恐れられるダーク教団の剣士。「男にとって、剣士にとって正義とは、己の信念を貫くこと」という信条の持ち主で、無益な殺生を避けたり親友同士の殺し合いをさせなかったりなど高潔な面も持つ。しかし十数年前に国を追われ、妻子を捨てた後悔からラミアムに与えられた理想に傾倒し、死に場所を求めつつラミアムに従っている。一度目の遭遇ではフェイトは手も足も出ず敗れ、力を渇望するようになった。
- 実はフェイトの父親。古代の闘技場にて強くなったフェイトに敗北するが、デーモン・ゲート開放の条件である「近親同士の殺し合いで流れた血」を満たしてしまい、ラミアムに捨て駒にされた事に気付く。フェイトにルシエドでデーモン・ゲートを塞ぐように告げ、その後はフェイトに道を示して崩れゆく闘技場に残った。
- バラヴァ
- 悪名高いダーク破壊部隊の隊長。ルキフェル細胞による改造手術を受けており、異形の力を振るう。尊大な性格の脳筋キャラで、「たった今、貴様らには2度と誕生日が来ないことが決定した」など台詞回しも独特。無限増殖するルキフェル細胞によって不死となっており、倒される度に復活しては執拗に襲い掛かる。しかし最後はケアルに無限増殖を抑えられた隙にフェイト一行に倒され、完全に死亡した。
- 再生バラヴァ
- 一度倒されたバラヴァがルキフェル細胞で再生し、動物と融合した形態。上半身はより異形化し、下半身は狼のような魔物となっている。当人によれば「俺様のど~ぶつを愛する優しい心が彼らとのきずなをより強くし鋼鉄の身体を、より芸術的に再生した」らしい。
- マリウス
- 声 - 森功至
- 神聖騎士団団長。最高司祭であるラミアムの思想には疑問を抱いており、教団と敵対するフェイト達にも友好的に接する。後にラミアムの真の思惑に気付き、フェイト一行に天河の滴と方舟「セロ」を託すもラミアムにアルマを殺され、自身もルキフェル細胞の改造手術を受けてしまう。オーマーの塔にてバラヴァと融合した状態で現れ、フェイトらに自身を殺すように訴える。ケアルの助力もあって倒された後は、自身やダーク教の本来の夢だった平和の実現をフェイト一行に託し、消滅する。
- マリウス・デーモン
- マリウスがルキフェル細胞によってバラヴァと融合させられた魔物。逆さになったバラヴァの巨大な顔にマリウスの上半身が付いた醜悪な姿をしている。名前こそマリウスだが、意識はほぼ完全にバラヴァに支配されている。バラヴァ曰く「究極の戦闘形態ハイコンプリート・バラヴァ」で、ラグナカングの巨大化能力とマリウスの魔力を取り込んでいるという。
- アルマ
- 声 - 伊倉一寿
- マリウスの侍女。過去に魔法で人を死なせた経験があり、それ以来盲目となった。就寝中のフェイトに思念を送るなど超能力を持つ。マリウスと共にフェイト一行に接触するもラミアムの放った光に貫かれ、治療しようとしたリアーナに「天使の姿」を見て息を引き取る。
四魔将
[編集]今作における黒幕であり、地底界の闇の勢力を統べるものたち。本来は文字通り4人だったが、前作でルキフェルが倒された為に現在では3人しかいない。盟主であるサタンの復活を目論み、ラミアムにルキフェル細胞や超古代技術を与えた。
- サタナキア
- 道化のような姿をした悪魔。サルガタナスによると己の力を過信し過ぎる悪癖があり、文字通りの道化師と呼ばれている。
- サルガタナス
- 左手に剣を、右手に水晶玉を持つ悪魔。サタナキア以上の妖気を放ち、自身もサタナキアを見下している。
- 次回作『天使の詩 白き翼の祈り』にも登場する。
- アスタロート
- 四魔将の紅一点。人間の女戦士のような姿で、背後にはドラゴンの幻影を従えている。サタンを自身の希望としており、最後の砦として立ちはだかる。
その他
[編集]- ケアル
- 声 - 井上和彦
- 前作の主人公。100年前に魔王ルキフェルを倒した英雄だが、その際に受けた呪いで不老不死となり、クレアのいる天上界に上がることも適わぬまま闇の勢力と孤独に戦い続けている。そのような経緯からか、長い黒髪の屈強な男性という前作とはまるで別人のような容姿となっている。現在は呪いを解くべく、残るルキフェル細胞の破壊のために行動している。
- 最後のルキフェル細胞保持者であるバラヴァを倒すべく、天命の剣でルキフェル細胞の無限増殖を抑え、フェイト一行に活路を開く。バラヴァが完全に倒されると呪いが解けたことで肉体が100年分の歳月を経過し、フェイト一行に世界の未来を託して消滅。その魂は天上界で待っていたクレアに迎え入れられ、ようやく結ばれた。
- アレフにはジトの遺品であるクラウ・ソラスの所在を教え、また、ロスコモン村に前作での最強防具であった天恵の鎧も遺しており、それもアレフに受け継がれる。
- ラファエル
- 声 - 梁田清之
- 天上の監察官であり、リアーナの兄。最終審判のためにリアーナを地上に遣わした。厳格だが同時に傲慢な性格で人間を愚かと見下しており、ケアルの悲痛な運命すらも「定命の存在で白き翼の民に関わるから」と言い放ち、リアーナの変化も人間に関わったからとして人間そのものを「流行り病」とまで言ってのける[注釈 3]。人間を滅ぼすようにと高圧的にリアーナを誘導したり、最終審判も待たずに止まない雨を降らせて地上を洗い流そうとするなど、やり口も傍若無人。海神の神殿にてリアーナに最終審判を下させようとするが彼女がそれを拒んで選んだ「堕天使の選択」によって完全に折れ、フェイト一行にサタン討伐を任せて天上界へと去った。
- 次回作『天使の詩 白き翼の祈り』にも登場する。
- エンヤ
- 声 - 萩森侚子
- 前作より引き続き登場。老婆となっているが、100年を経ても存命である。故郷のペンザンス村の長老となっており、モントゴメリーの城主に親書を届ける役割をティアラに与える。100年前に共に旅をしたケアルとは現在も親交がある。
- クレア
- 前作のヒロイン。ルキフェル打倒後、母・マリアに連れられてケアルを置き去りする形で天上界に帰った。前作と異なり、赤髪になっている。闇の神殿付近の泉では、前作で父がそうしたように今度は自身がフェイト一行にメッセージを送り、回復する。
- CD-ROM²および旧システムカードで起動した場合の警告画面ではデフォルメされた「クレッピ〜」として登場する。
- 旅の日誌屋
- 前作より引き続き登場のセーブ担当。前作ではセーブの度にその場で回っていたが、今作では町に応じて毎回趣向を凝らしたパフォーマンスを披露する。
ダークレフト
[編集]上記の「クレッピ~」が登場する警告画面で↑↑↓↓Ⅰ+Ⅱ同時押しを入力すると始まるシューティングゲーム。本編とは無関係のSFの世界観であり、完全に別作品となっている。『天使の詩COLLECTION』には個別のゲームモードとして収録されている。
天使の詩 白き翼の祈り
[編集]| ジャンル | リリカルRPG |
|---|---|
| 対応機種 |
スーパーファミコン Microsoft Windows Nintendo Switch |
| 開発元 |
日本テレネット Switch版 エムシーエフ |
| 発売元 |
日本テレネット 配信・移植版 エディア |
| プロデューサー | あさぬまじょう |
| デザイナー | こうのたかゆき |
| シナリオ | こうのたかゆき |
| プログラマー | うえのかずのり |
| 音楽 |
桜庭統 田村信二 初芝弘也 |
| 美術 | うえひらひろき |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 |
SFC 1994年7月29日 Win 2018年12月19日 Switch 2025年9月18日 |
| 対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
天使の詩 白き翼の祈り(てんしのうた しろきつばさのいのり)は1994年7月29日にスーパーファミコン用ソフトとして発売された。シリーズの完結編。前作までの主要スタッフは既に退社しており、残ったスタッフによって開発された。キャラクターデザインも再び一新されている。
前作とはまた異なる地上界が舞台であるが時系列は前作の未来であり、今作もストーリーの繋がりはある。前々作の出来事は「天使の詩」、前作の出来事は「堕天使の選択」という伝説として語り継がれており、旧作のキャラクターも一部登場する。旧作同様に主人公とヒロインの恋愛がテーマではあるが、今作はそれに限らず他のキャラクターの恋愛模様も描かれる。
ハードの制約の為前2作と異なりキャラクターボイスは導入されていない。ビジュアルシーンも前作までのようなアニメーションではなく、イベントスチル(一枚絵)とテキストを用いた演出になっている。
2018年12月19日より、プロジェクトEGGにて配信開始[8]。
今作では後述のように自動レベルアップシステムが存在し、従来のRPGのようなレベル上げ作業を極力させない駆け引き重視の戦闘が特徴。戦闘も従来のターン制から、各々の素早さに応じて個別に行動する形式に変わっている。一方、前作まであったサブイベントは廃止され、メインストーリーに集中させる形になっている。
当初は『天使の詩 外伝』として企画され、恋に落ちた男女の葛藤を描くストーリーやサイドビューの戦闘、四大王国が存在する世界観など、製品版とは大きく異なった内容であった[9]。
『天使の詩COLLECTION』には収録されていないが、同作のクラウドファンディングのストレッチゴール達成によりNintendo Switch移植版の開発が決定した[10]。発売は2025年9月18日[11]で、パッケージ版とダウンロード版が同時発売された。「サウンドモード」「ビジュアルモード」「巻き戻し機能」「画面フィルター」「エンカウントオフ機能」などが追加される[11]。また、当時の企画書やアートワークも収録されている。
あらすじ (白き翼の祈り)
[編集]序盤
[編集]地上界は幾度となく地底界の脅威に晒されてきたが、ある地上界がまたも魔王ルキフェル率いる悪魔の軍勢によって侵攻を受ける。しかし勇者によって悪魔は地底界へと退けられた。それから20年後。鍛冶屋の息子レイアードは父のお遣いの帰り、川で動物達と遊ぶ美少女クラーナに一目惚れする。彼女は町に興行に来た旅芸人一座の歌姫だった。二人は暇さえあれば川辺で会い、親交を深めていくが、やがて別れの日が訪れる。本当の両親を探すために一座に加わっているというクラーナの事情を聞いていたレイアードは、彼女の意思を尊重すると言葉では言いつつも、クラーナにこの地へと留まるよう打ち明けられなかった失意にうちひしがれる。その日々の中でレイアードは夢で悪魔ベリアルに瞬殺される夢を見る。不可解な夢に混乱していると、一座の次の興行先であるベルンにて、領主の息子がクラーナに強引に結婚を迫っている事を知る。相手の悪さに一度は尻込みするも、親友アルフとミリアの叱責でクラーナを迎えに行く決意を固めたレイアードはベルンを目指す。結婚式の当日、蜂起したレジスタンスに紛れてレイアードはクラーナを取り戻す。一座と離れ離れになったクラーナは、同行を願い出たレイアードと共に駆け落ち同然の旅に出るのだった。一方、花嫁を奪われた領主の息子ランネルはレイアードへの憎悪から魔術師ルカーズの甘言に乗り、悪魔ベリアルと同化していた。
前半
[編集]クラーナ救出に協力してくれた剣士レオンがしばらく同行してくれることになり、自分の未熟さを痛感したレイアードは彼に剣術の指南を受けながら旅を続ける。レオンの旧知である魔法使いレヴィや歴戦の老戦士ギルガと出会い、盗賊や魔物との戦いなどを経て、レイアードはクラーナを守る剣士として成長していく。やがてレオンはパートナーの女僧侶ソフィアと合流し、別れる。二人きりとなったレイアードとクラーナは、ベアド軍の追跡から逃がれつつクラーナの両親を探す。レティスの街にはクラーナそっくりの天使像があり、その像を作るように告げた占い師のクリスからは謎めいた占いと両親が世界のどこにも見えないという事実を聞かされる。
中盤
[編集]ケイダックの街を訪れた二人は、魔物に破壊された街並みと心が荒んだ人々を目の当たりにし、そこに現れた謎の男はクラーナにバベルの塔に来るように告げた。考古学者キースの協力でバベルの塔を登ると、ケイダックで会った男・聖天使ラファエルが待ち受けていた。彼はクラーナの正体が白き翼を持つ天使であり、人間を見極める役目をもっていた事実を告げる。しかしクラーナはかつてラファエルの妹リアーナが下した結論と同じように地上界を人間に任せ、自身も地上に残ると決める。それは地底界より攻め込む悪魔の軍勢を倒さなければならない事を意味したが、レイアードもクラーナも戦う決意を固め、ラファエルも納得して去っていった。
故郷ファーレルに戻ったレイアード一行だが、各地で魔物による被害は拡大していた。レイアードは悪魔に魅入られているとされるランネルを止めるべく再びベルンに向かい、レジスタンスと協力して城に乗り込み、とうとうランネルとベリアルを倒した。しかし魔王ルキフェル復活を目論む黒幕のルカーズことサルガタナスが現れ、力及ばず敗北。その場はレオン、ソフィア、レヴィによって助けられるが、サルガタナスが放った呪いを受けてクラーナは石になってしまった。レイアードは地底界を目指すというレオン一行に同行を願い出、打倒サルガタナスを決意して新たな旅に出る。
後半
[編集]地底界に行くには、クラーナが持っていた「天使の涙」を合わせた5つの秘宝石が必要であり、クリスやキースの協力で情報を得た一行は守護者リ・フィールとシャリートの試練を突破して「大地の息吹」と「蒼月のかけら」を手にいれる。サラの島では守護者カルナを悪魔アスモデウスの狂気から解放し、「太陽の破片」を手に入れた。最後の秘宝石を求めて守護者の王であるシーザーの元に辿り着いた一行だったが、シーザーがレイアードに出した条件は、クラーナと一緒に摘みに行くつもりだったエウリカの花を持ってくる事だった。レイアードの曇り無き心を認めたシーザーは「天河の雫」と箱舟、そしてオリハルコンを授け、レイアードは父マクロードの手によって鍛えられたオリハルコンの剣「クラウ・ソラス」を手に地底界へと向かう。
終盤
[編集]箱舟で地底界の入り口に到達した一行は、立ちはだかる強大な魔物を倒しながら地底界を目指す。とうとうサルガタナスをも倒し、解放されたクラーナとも再会を果たすが、ルキフェル復活は間近に迫っていた。そしてルキフェルはサタンをも復活させようとしていた。一行はルキフェルを倒すが、敗北したルキフェルはクラーナの説得で改心し、サタンの眠る城への道を開く。蘇った悪魔を退けながら、一行はとうとうサタンの元に辿り着く。死闘の末に敗れたサタンだが人間がいる限り何度でも復活すると宣い、クラーナは自己犠牲によってサタンを封印する。悲しみに暮れるレイアードだったが、そこにクラーナの両親にしてかつて世界を救ったケアルとクレアが現れてクラーナの無事を伝える。実は秘宝石は聖天使の命の光に代わる物であり[注釈 4]、クラーナの身代わりとなっていたのだ。ケアルとクレアはレイアードに愛娘を幸せにするように託し、天上界に去って行った。
数ヶ月後、レイアードとクラーナは仲間や旅で出会った人々の祝福を受けながら結婚する。地上に残り、世界の平和を祈り続けた聖天使と愛する者のために戦った戦士達の物語は、新たな天使の詩「白き翼の祈り」として語り継がれるのだった。
システム (白き翼の祈り)
[編集]- ALAS(オート・レベル・アジャストメント・システム)
- 主人公の強さに応じてゲームバランスを調整する機能。ストーリーの特定の地点に到達すると、その時点での平均レベルに応じてメンバー全員が自動的に規定レベルまで上昇する。必要以上の経験値稼ぎ作業をさせず、ストーリーの流れに沿ったテンポでゲームを進める為のシステム。また、ボスは主人公のレベルに応じて強さが変わり、こちらとの戦力差が極端に開かないようになっている。一方、雑魚敵は進行するほど強くなり、チェックポイントも全体を通して4箇所のみなので、ALASがあると言っても相応の戦闘は必要である。
- 交渉
- 敵モンスターと戦わず交渉するシステム。交渉に成功すれば戦闘を回避し、敵モンスターと取引したり友好度を上げることが可能。しかし失敗すると先制攻撃を受ける場合があり逃げられる場合もある。交渉にも熟練度にあたる交渉度が存在し、成否に関わらず交渉に挑戦していけば徐々に上昇する。
- 交渉の際には「モンスター語」「精霊語」「古代語」などの言語を選んで行い、モンスターによって成功しやすい言語が異なる。最初は成功率の低い「身振り手振り」しか無く、各地にある言語屋で言語が習得可能(有料)。
- 交渉で行えるコマンドは、経験値やギミルをもらう、友好度を上げる、戦闘を回避する、アイテムや「黒のコイン」を買う、などがある。交渉に成功すると友好度が上がり、友好度が高いモンスターは取引せずとも戦闘を回避したり戦闘中に加勢してくれる場合もある。普通に戦闘して倒したり交渉に失敗して逃げられると友好度が下がるが、交渉に失敗して戦闘になった場合は友好度が上がることもある。
- 黒のコイン
- 交渉でモンスターから買える特殊通貨。1枚500ギミル。ある場所に存在するモンスターの店でレアアイテムを買える。
登場キャラクター (白き翼の祈り)
[編集]パーティーメンバー
[編集]今作も主人公のレイアード以外はストーリーに応じて入れ替わるが、離脱したメンバーの装備品は返ってこない。離脱後に再加入するケースも少なく、最終メンバーが揃った後は最後までそのパーティで進む。
- レイアード・ラウアー
- 主人公。愛称は「レイ」。ファーレルの街の鍛冶屋・マクロードの息子で、自然や動物をこよなく愛する心優しい少年。クラーナと恋に落ち、彼女を守るために剣士の道を志す。ランネルからクラーナを奪還した後は彼女の両親と記憶を探す旅に出るが、クラーナの正体を知っても彼女への想いを変えず、全ての悪魔と戦う決意を固め、戦いが終わったらエウリカの花を一緒に摘みに行く約束をする(事実上のプロポーズ)。しかしその直後、サルガタナスによってクラーナを石に変えられてしまい、サルガタナスを倒してクラーナを救うべくレオンらに同行を願い出る。当初はクラーナの為だけに戦っていたが、旅を経て多くの出会いと別れを重ねたことで、その人々を幸せにする為に自分の力を使うという意志を抱くようになる。天星(聖天使)を守護する勇士「四星」の一人であり、「天河の雫」の所持者となる。
- 企画段階では「シグルス」という名前の王子だった[9]。
- クラーナ・レイティス
- ヒロイン。旅芸人一座の歌姫で、その歌声は人々の心に響き、自身も動物と心を通わせられるなど不思議な魅力を持つ少女。ユースの街の教会のシスターに拾われ、15歳まで育てられた後に歌声に関心を持った座長に誘われて一座に加わっていた。シスターを母、座長を父のように敬いながらも本当の両親にも会いたいと願っており、一座に加わったのもその為である。ファーレルの街での興行で滞在した際にレイアードと出会い、恋に落ちる。その後、ランネルに強引に結婚させられそうになったところをレイアードに助けられ、以降は彼と共に旅をしていたがやがて自身の正体を知る。
- 正体はリアーナ同様に人間の存在価値を見定める使命を持った聖天使。20年前の戦いの後、地上人として生まれ変わる形で地上界に遣わされた。自分が愛した地上界の存続という結論を出し、ラファエルと共に天上界に帰ることになるがレイアードに引き留められ、白き翼を捨てずに地上人として生きると決意する。しかしそれから間もなくサルガタナスによって石化させられてしまう。
- サルガタナス打倒後はパーティに復帰するも戦闘には参加せず[注釈 5]、レイアードが召喚魔法で呼び出すことでパーティの全員を回復する。召喚魔法は「エンジェル・キッス」。
- 実はケアルとクレアの娘。サタンを倒した後は、かつて母がルキフェルに対して取った行動と同じように自分を犠牲にサタンを封じようとしたが、5つの秘宝石が合体した「討伐者の証」が身代わりになる形で助かる。両親と一時の再会を果たし、改めて地上人として生きることになり、レイアードと結婚した。ラストシーンではラウアー家でレイアード、マクロードと共に暮らしている様子が描かれる。
- 企画段階では名前は変わっていないが王女という設定だった[9]。
- レオン・フェルエス
- 旅の剣士。約20年前・6歳の時、魔族の地上侵攻により、両親と妹を失う。旅の剣士フェルエスに救出され、その養子となり剣士の道を歩む。レジスタンスのリーダー・グレイとは親友である。優しさと厳しさを兼ね備えた人物であり、レイアードにとっては兄のような存在となる。また、クラーナは亡き妹に似ているという。クラーナ奪還を目指すレイアードに結果として協力することになり、クラーナを救出して以降もしばらくは旅に同行しながらレイアードに剣術を教える。
- 実は養父フェルエスは20年前の戦いでルキフェルと戦った勇者スクルゥドであり、その遺志を継ぐように地底界の悪魔と戦う力を求めている。ソフィアと合流した後は地底界の勢力を探るべく二人と別れるが、レイアードがサルガタナスに敗北すると再び現れ、彼の意志を汲み取って同行を許す。「四星」の一人であり、「大地の息吹」の所持者となる。
- ソフィア・メムル
- レオンのパートナーである女僧侶。戦闘になれば強力な魔法で仲間をサポートするが、性格は穏やかで争いを好まない。レオンに片想いをしており、彼から告白してくれる事をいつまでも待っている。旅に出たのも、先に旅立ったレオンを追っての事であり、彼が養父と同じ末路を辿らないように守りたいという意思によるもの。
- レオンの当初の目的はソフィアと合流することであり、彼女の元を目指すのがしばらくの旅の目標となる。サルガタナスに敗北したレイアードをレオン、レヴィと共に助け、以降は行動を共にする。「四星」の一人であり、「蒼月のかけら」の所持者となる。
- レヴィ・ルーン
- 魔法使いの青年。レオンとはよきライバルであったが、師匠でもあった父をサルガタナスに殺され、仇を討つべく我武者羅に力を求めるようになった。血の気が多く喧嘩早い上に、口も悪い。一方で気のいい一面もあり、パーティのムードメーカー的存在でもある。
- レイアード一行が盗賊退治を請け負った際には魔術書を奪うべく先に頭領を叩きのめしており、レオンに対しても冷淡に振る舞っていた。その後、レオンと別れたレイアードとクラーナがベアド軍に襲われた際には、昼寝の邪魔をされた怒りから兵隊を倒して彼らを助ける。クラーナが石にされた後はレオン、ソフィアと共に現れ、同じ仇敵を追うレイアードに「どっちがサルガタナスを倒しても恨みっこなし」と言って同行を許す。「四星」の一人であり、「太陽の破片」の所持者となる。
- アルフレッド
- レイアードの幼馴染で親友。愛称は「アルフ」。いつもミリアと行動を共にしているが、そのミリアに「普段の行いが悪い」と言われるほど手が早い。妹がいる。クラーナの救出に踏み出せないレイアードを激しく叱責しながらも、積極的に強力を申し出、共にクラーナを助けに向かう。クラーナ救出後は旅立つレイアードの意志を尊重し、ミリアと共に村に帰る。後に帰還したレイアードにベルンについての情報を提供した。妹がいる。
- ミリア
- レイアードの幼馴染。アルフレッドとは夫婦漫才のような掛け合いを繰り広げるが、実際はレイアードに淡い想いを抱いていた。しかしクラーナとの仲を悟って身を引き、レイアードの煮え切らない態度に怒りを見せる一幕もある。クラーナ救出の際にはアルフレッドと共に同行した。占いなどを好み、魔法を多少あつかえる。
- ギルガ
- ミーアンの街に住む老戦士。かつてはベアド伯の軍に所属し、一軍を率いて戦場を駆けた猛者であった。ミーアンを襲った魔物と一人戦っていたが、丁度街を訪れたレイアード一行に魔物退治の協力を求める。その後、娘が魔物に受けた傷が原因の病に倒れ、薬草を求めて旅立った際にレイアードとクラーナに再会。共に薬草を取りに行き、夫婦となる二人がエウリカの花を摘みに行く風習を教えた。薬草を得た後はミーアンに帰るが、ベアド軍がレイアードとクラーナを探していると知ると、彼らの恩義に報いるべく追い掛けて三度パーティに加わる。しかしサルガタナスとの戦いで重傷を負い、戦線離脱してミーアンに帰る。終盤にはレイアードはまたミーアンを訪れるが、ギルガの体を案じて協力を頼むことはしなかった。
- キース
- ローフの街に住む考古学者。家には蔵書があるものの、行動的な性格で探索の旅に出ることもしばしば。ギルガの紹介で、バベルの塔を目指すレイアード一行と出会う。クラーナの持つ天使の涙に興味を持ち、知的好奇心も手伝ってバベルの塔への案内を務める。地底界の侵攻を知ってからもレイアードに協力し、共にランネルを倒しに向かうがサルガタナスに敗れた後は離脱し、意識の戻ったギルガを送り届けた。離脱後も地底界について調べ、レイアードに全面的に協力する。
地上界
[編集]- マクロード
- レイアードの父。ファーレルの街で鍛冶屋を営む。ベテランの職人でその技量が街の内外で高く評価されている。息子・レイアードの意志を汲み取り、旅へと送り出す。実は20年前に勇者スクルゥドの剣を鍛えた人物であり、ギルガもマクロードの戦斧を使う事を夢としていたほど。終盤にはオリハルコンを使い、かつての聖剣と同じ名を持つ「聖神剣クラウ・ソラス」[注釈 6]を生み出す。
- 座長
- 旅芸人一座の座長であり、クラーナの父代わり。クラーナの歌声に関心を持ち、彼女の事情を知ったことで一座に誘った。ランネルによって一座共々人質に取られていたがレジスタンスに救出され、クラーナに自分の道を決めるように伝える手紙をレオンに託した。
- グレイ
- ベルンにてベアド親子に反抗するレジスタンスのリーダー。レオンとは旧知の仲である。ランネルがクラーナとの婚儀を挙げようとすると、領民に力をアピールするべく救出作戦を敢行する。やがて魔物によって暴虐を尽くすようになったランネルとの決戦を決意するが、城に乗り込んだ末にベリアルの力を得たランネルに敗北。倒れながらレイアード一行に逃げるように訴えるが、彼らがベリアルを倒したことで難を逃れる。
- ランネル
- ベルン領主ベアド伯の息子。元商人のベアド伯は金の力で地位を築き、民衆から重い税を巻き上げて私腹を肥やすという悪徳領主であった。その息子であるランネルは父に輪を掛けた傍若無人ぶりであり、旅芸人一座が興行に訪れるとクラーナに一目惚れし、一座を人質に取って強引に求婚する。レイアードにクラーナを奪われた後はその憎悪をルカーズによって利用され、ベリアルと融合させられる。以降は魔物を従え、クラーナを連れ戻すべく各地に軍を派遣するなど苛烈化していく。最後は城に乗り込んできたレイアードの前でベリアルへと変身するも敗北し、泣き言を言いながらベリアル共々消滅した。
- シスター・レイティス
- ユースの街の教会のシスター。孤児の養育などの奉仕活動を行っており、20年前の戦乱で親を失った多くの子供を育ててきた。クラーナを含む孤児たちには「お母さん」と呼ばれ敬慕されている。
- クリス
- レティスの街の近くにある森の奥に館を構える占い師。様々な占いの能力を持ち、その一つの予知夢で見たクラーナの姿に基づいてレティスに天使像を建てさせた。自身の事を「愛している」と宣うほど敬愛する7歳の少女を付き人にしている。
- ベンじいさん
- 港町パルマンで一番の漁師であり、町の漁師は皆その教え子である。現在は引退し、海に魔物が出た所為で若い漁師が漁に出られない現状を嘆いていたが、レイアード一行の事情を聞くと奮い立ち、自ら船を出す。一行がシャリートの試練を突破する様子を目の当たりにするとより奮起し、以降も操舵手を務める。
- サキ
- サリーヌの街のカルナ神殿を守る巫女。フェレルから聞いていたレイアード一行に魔神カルナを救うことを依頼する。実は15年前に父に連れられて旅をしていたレヴィと出会っており、その時に言われた「大人になったら嫁にする」という口約束を信じ続けてきた。巫女という立場故、カルナが認めた男性にしか嫁げなかったが、レヴィが認められたことで改めて想いを打ち明ける。その時は地底界から生きて帰れる保証は無いと断られるが、戦いの後は晴れてレヴィと結婚することになった。
- ソロン
- 20年前にスクルゥドと共に戦った魔術師。レヴィの父にして師匠でもある。サルガタナスによって殺されており、レヴィが力を追い求める理由となっている。死して尚も魂はサルガタナスによって囚われており、「封魂のクサリ」に繋がれていた。サルガタナスが倒されるとクラーナの聖天使の力によって解放され、一行に世界の未来を託して昇天した。
- 旅の日誌屋
- シリーズでお馴染みのセーブ担当。今作で初めて顔グラフィックが付いたが、セーブ時のパフォーマンスはしなくなっている。セーブ時のみならずイベント中に台詞があったり、あるボスモンスターが日誌屋に化けているケースもあったりなど少しだけストーリーに絡むようになり、エンディングにも登場する。
守護者
[編集]- リ・フィール
- 秘宝石「大地の息吹」の守護者。剣を携えた勇猛な魔神。精霊や妖精に守らせた森の奥に神殿を構え、訪れた者の力を試す。召喚魔法は「疾風剣」。
- シャリート
- 秘宝石「蒼月のかけら」の守護者であり、巨大な龍の姿をした海神。ソフィアを「清らかな瞳を持つ者」として話に応じ、試練を突破したことで蒼月のかけらを託す。しかし男性陣には頑な態度を取りながらソフィアの話にだけは耳を傾けたため、レヴィに「女好きのケチ竜さま」と呼ばれてしまった。召喚魔法は「ビー・ウェンズ」。
- カルナ
- 秘宝石「太陽の破片」の守護者であり、灼熱の炎に身を包んだ魔神。元々はサラの島で守護神として崇められていたが、20年前の戦いで倒したアスモデウスの狂気に蝕まれ、緑豊かだったサラを砂漠に変えてしまった。15年前にソロンによって太陽の神殿に封印されており、狂気から解放された時に封印が解けるようになっている。レイアード一行がアスモデウスの残留思念体を倒すと正気に戻り、試練を課すことなく一行を太陽の破片の所有者と認めた。召喚技は「プロミネンス・ウォール」。
- シーザー
- 秘宝石「天河の雫」の守護者であり、守護者の王でもあるプラチナドラゴン。神よりこの地の行く末を見る「目」として遣わされ、霊峰サベールキサの頂上にある天河の神殿に住まう。レイアード一行が神殿に辿り着いた時点で彼らの力を認めたが、何も試練を課さない訳にはいかないとしてエウリカの花を摘んでくるように告げる。その真の意図は持つ者の心を写すエウリカの花を手にさせることで、レイアードの心を確かめる事であった。天河の雫の所有者と認めたレイアードに箱舟とオリハルコンを授ける。召喚魔法は「スターダストブレス」。
- エリゴル
- レオンのもう一人の剣の師であり、秘聖剣エクスカリバーを守護する黒騎士。旅を経て成長したレオンの力を試す。召喚魔法は「斬光剣」。
地底界
[編集]- ベリアル
- レイアードの夢に現れてはその都度彼を殺す悪魔。サルガタナスが従える低級悪魔であり、ランネルの欲望に呼応して融合し、力を与えた。最後はランネルもろとも倒されるが、地底界にて復活し、ルキフェルに代わる魔王の座を賭けてアスモデウス、サルガタナスと争う形でレイアード一行を阻む。
- ルカーズ / サルガタナス
- ランネルにベリアルを憑依させ、力を与えた邪悪な魔術師。その正体は悪魔サルガタナスであり、魔物を操って地上侵攻を進めた黒幕。前作では四魔将の一人だったが、今作ではルキフェル配下となっており、自ら「ルキフェル様の忠実なる僕」と名乗る。ルキフェル復活を目論んで暗躍し、その過程でソロンも殺した。レイアードがベリアルを倒すと正体を現し、その力で一度は敗北に追い込む。その後、レイアードを石化させようとしたが、庇ったクラーナの方が石になってしまい、レイアードにとって仇敵となる。地底界に続く洞窟にて現れ、ソロンの魂を弄んでレヴィを挑発するも激怒したレヴィとレイアードらによって倒された。その後、サタンによって復活させられ、サタンの城を守る最後の壁として(また、次期魔王の座を賭けて)立ちはだかる。ルキフェルが生存していた場合は動揺しつつもルキフェルを裏切り者呼ばわりして決別し、戦いを挑んでくる。
- アスモデウス
- 20年前の戦乱で地上を襲った悪魔の一人。前々作のアスモディと違って三つの顔は常時出現させ、赤いドラゴンに跨っている。魔神カルナによって倒されたものの、実体を伴う残留思念と化してカルナを豹変させた。レイアード一行に残留思念を倒されたことで完全に死亡したかに思われたが、サタンによって復活させられ、再び立ちはだかる。
- ルキフェル
- 地底界の魔王。20年前に復活して再び地上界に侵攻したが、勇者スクルゥドに倒された。しかしサルガタナスの暗躍によってまたも復活を遂げ、次はサタンを復活させて再び天上界に戦いを挑もうとしている。今作では人間に近い姿であり、作中で語る地上界侵攻の理由は「強き者が弱き者を支配するのが自然の摂理」「敵対する者とは戦い、邪魔者は倒す。ただそれだけ」であるなど、前々作ほどの邪悪さは見られなくなっている。一度倒しても復活し、再戦となる。ケアルにスクルゥド、そしてレイアードと、何度も人間に負け続けた理由を「怒りや憎しみを力の源にしていたから」と告げられ、クラーナの説得を受けたことで改心。サタンへの道を切り開き、展開によってその後、石となって永遠の眠りに就くかレイアード一行に力を貸すか分かれる。召喚魔法は「スーパーノヴァ」。今作においては前作の隠し武器「ダイハンニャナガミツ(大般若長光)」を所有しており、生存させるとレイアードが譲り受ける。
- サタン
- 本作のラストボス。悪魔の王として君臨する最強の悪魔であり、地底界の真の支配者。三界創造の時代に「英雄」に倒され、地底界の奥深くに封印されていた。前作ではラミアムを触媒として降臨したが、今作では初めて本体で登場する。ルキフェルの居城よりも更に奥にある地底界の最下層で待ち受ける。レイアード一行に敗れた後はクラーナの捨て身の行動によって完全封印された。
天上界
[編集]- フェレル / ウリエル
- 旅の吟遊詩人。レイアード一行の行く先々で現れ、神話や伝承を語り聞かせる。その中には「天使の詩」「堕天使の選択」もある。
- 本名はフェレル・フェン・ウリエルで、その正体は地を司る聖天使ウリエル。地上界はそこに住まう人間が守るべきと考えており、天使や神に守ってもらうのでなく自ら守るための勇気を後世に伝えようと、自身は手を下さずただレイアードの旅を見届けていた。地底界の最後の封印にて正体を明かす。戦いの後はこの物語を「白き翼の祈り」という詩として人々に伝えた。
- ラファエル
- 天上界を守護する聖天使。地上人の愚かな争いに愛想が尽きており、神と天上界の持つ力を全て使い地上生物と悪魔を滅ぼしたいと考えている。しかし前回のリアーナの件もあってか態度が軟化しており、クラーナが妹と同じ結論を出しても特に咎めずその意思を尊重した[注釈 7]。戦いの後は、人間を完全に認めた訳ではないにしてもある程度の理解を示すようになっていた。
- ケアル
- 前々作の主人公。遥か昔にルキフェルを倒した伝説の勇者であり、クラーナの父。前作の戦いで天上界に昇った後、天上の民としてクレアと改めて結ばれ、クラーナをもうけた。サタンが倒されるとクレアと共に現れる。レイアードにクラーナを今でも愛しているか問い掛け、クラーナに人として生きるように告げた。今作では茶髪に戻っている。
- クレア
- 前々作のヒロイン。神の子と呼ばれる天使であり、クラーナの母。サタンが倒されるとケアルと共に現れ、レイアードにクラーナを任せる。前作では赤髪だったが、今作では前々作に近い銀髪になっている。
天使の詩COLLECTION
[編集]| ジャンル | リリカルRPG |
|---|---|
| 対応機種 | Nintendo Switch |
| 開発元 | OGIX |
| 発売元 | エディア |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 | 2024年9月12日 |
| 対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
天使の詩COLLECTION(てんしのうた コレクション)は2024年9月12日にエディアより発売されたNintendo Switch用ソフト。『天使の詩』と『天使の詩II』を移植したオムニバス作品である[12][13]。
日本テレネット製ゲームソフトの知的財産権を取得したエディアによる「日本テレネット復刻プロジェクト」の一環で、『夢幻戦士ヴァリスCOLLECTION』『コズミック・ファンタジーCOLLECTION』『テレネット シューティング コレクション』に続いて開発された。2024年4月25日から5月26日までの期間にMakuakeでクラウドファンディングが実施され、300万円の目標額に対して1197万9600円の資金が集まった。ストレッチゴール達成により、『堕天使の選択』の隠しゲーム『ダークレフト』が収録され、3作目『白き翼の祈り』の移植開発も決定した[10]。
2025年2月20日より、『天使の詩』と『天使の詩II』の単品でのダウンロード販売が開始された。
キーワード
[編集]- エウリカの花
- 結婚の証とされる花。この世界では、結婚を控えた男女は二人でこの花を摘みに向かう風習がある。一作目では「王から洗礼を受けるために必要」と語られるが、その理由はこの花が聖なる光の象徴であり、地上に生きる人々の希望を表しているという言い伝えがあるからだと『II』で明かされた。事実、天使であるリアーナが力を引き出すことで世界を覆っていた暗雲を晴らしている。
- 一作目の地上界では洞窟の奥に自生していた[注釈 8]が、『白き翼の祈り』の地上界では山頂に咲いており、詳しい設定も語られている。触れる者の心を映すという性質を持ち、悪き心の持ち主が持つとたちどころに枯れてしまうという。上記の風習は「二人で力を合わせ、一つの事を成し遂げる」という意味に加えて、結婚する二人の心を確かめるというものだった。花言葉は「永遠の愛」「愛しき人」「希望」。
- 天使の涙
- シリーズヒロインが都度身につける首飾り。その正体は、神話の時代に「英雄」が争いを鎮めた宝石。当初は首飾りとして天使マリアが身に付けていたが、天上界へと戻ったクレアが譲り受け、ルキフェル封印に使用した。しかしその代償にクレアは人としての生を終え、ケアルと100年に渡って引き裂かれる結果となった。
- 『II』では記憶を失ったリアーナの唯一の所持品であり、当初は身元を調べる手掛かりと思われていた。今作では平行次元に存在する別の地上界へと移動する「聖天門」のキーとなっている。
- 『白き翼の祈り』ではクラーナが赤子の頃から共にあり、両親の唯一の手掛かりとされていた。今作は5つの秘宝石の1つである事が明かされ、「大地の息吹」「蒼月のかけら」「太陽の破片」、そして同じくシリーズに登場していた「天河の滴(雫)」と合体することで真の姿である巨大な秘宝石「討伐者の証」となる。実は秘宝石は天上界の民が持つ光の力を集めたもので、討伐者の証は聖天使の命の代わりにもなる。最終局面では命と引き換えにサタンを封印しようとしたクラーナの身代わりとなり、クレアとケアルが辿った悲劇を繰り返すことなく戦いを集結させた。
関連項目
[編集]- 西健一(1作目の企画を担当)
- 金子彰史(1作目の企画補佐、2作目のシナリオ・ディレクションを担当)
- なるけみちこ(1,2作目の音楽を担当)
- 吉岡たかを(日本テレネット時代、このシリーズの宣伝担当をしていた)
- ライオット
- メディア・ビジョン
- ワイルドアームズシリーズ(金子彰史ら本作スタッフによるRPG。魔剣ルシエド、仙草アルニムなど共通するワードが登場する)
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ “[インタビュー]日本テレネットとは何だったのか。「テレネット シューティング コレクション」を記念し,3スタジオ+αの元スタッフが当時を語る”. 4gamer.net (2023年6月14日). 2024年9月9日閲覧。
- ^ 天使の詩COLLECTION公式サイト
- ^ “『天使の詩(PCエンジン版)』プロジェクトEGGにて配信開始”. D4エンタープライズ (2016年6月21日). 2018年12月25日閲覧。
- ^ 増刊ファミコン通信攻略スペシャル. 株式会社アスキー. (1993年5月21日). p. 126
- ^ “『天使の詩II 堕天使の選択(PCエンジン版)』プロジェクトEGGにて配信開始”. D4エンタープライズ (2016年12月13日). 2018年12月25日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/akanekotwitte10/status/1640363091493023744”. Twitter. 2023年3月27日閲覧。
- ^ 週刊ファミコン通信 No.213. 株式会社アスキー. (1993-1). p. 154,155,
- ^ “『天使の詩 ~白き翼の祈り~(コンシューマー版)』プロジェクトEGGにて配信開始”. D4エンタープライズ (2018年12月19日). 2018年12月25日閲覧。
- ^ a b c 復刻版ギフトセレクション収録の企画書より。
- ^ a b “PCエンジン名作RPG「天使の詩」がSwitch版として33年ぶり待望の復刻!”. Makuake. 2024年9月9日閲覧。
- ^ a b “Switch移植版「天使の詩~白き翼の祈り~」,9月18日に発売決定。「天使の詩」シリーズの完結編となる3作目が復刻に”. 4Gamer.net (2025年6月16日). 2025年6月17日閲覧。
- ^ “『天使の詩COLLECTION』が本日(9/12)発売。PCエンジンの名作RPG『天使の詩』と『天使の詩II 堕天使の選択』を収録”. ファミ通.com. KADOKAWA (2024年9月12日). 2024年9月13日閲覧。
- ^ maru (2024年9月12日). “PCエンジンの名作2本をセットにした「天使の詩COLLECTION」Switch向けに本日発売。サウンドトラックCDなどが付属する特装版も登場”. 4Gamer.net. Aetas. 2024年9月13日閲覧。
注釈
[編集]- ^ 封獄の塔の魔物が大人しくなれば職にあぶれるという理由もあった。
- ^ 領主の息子としてしがらみに縛られた自分とは対照的にフェイトは自由で、自分が持つことを許されなかったものを容易く手に入れてしまう、というもの。また、リアーナには初めて会った時から密かに想いを寄せていたが、彼女がフェイトに惹かれ始めているのに気付いた事も劣等感を加速させた。
- ^ エンヤには「少なくとも同じ天上人のクレアはお前さんのような事は言わなんだぞ」と返されている。
- ^ 天上界では周知の事実だが、地上人として生まれ変わった際に記憶を無くしていたクラーナは思い出せなかった。
- ^ ステータスの参照や装備の変更は可能だが、戦闘には参加しないため実質無意味。非戦闘時の回復魔法は使える。
- ^ 過去作のクラウ・ソラスとは別物。「クラウ・ソラス」自体アイルランド語で「光の剣」という意味であり、この剣もマクロードがその意味を込めて名付けた。
- ^ 本人曰く「地上に遣わされた天使はみな同じようなことを言う」。
- ^ 『II』の地上界には存在せず、一作目の舞台に移動して初めて登場した。
外部リンク
[編集]- 天使の詩(プロジェクトEGG)
- 天使の詩II 堕天使の選択(プロジェクトEGG)
- 天使の詩 〜白き翼の祈り〜(プロジェクトEGG)
- 天使の詩COLLECTION
- 天使の詩 〜白き翼の祈り〜(Switch版)