八ツ森駅
八ツ森駅 | |
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![]() ホーム(2005年10月) | |
やつもり Yatsumori | |
◄作並 (2.1km) (3.0km) 奥新川► | |
所在地 | 仙台市青葉区新川字清水頭 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
所属路線 | ■仙山線 |
キロ程 | 30.8km(仙台起点) |
電報略号 | ヤツ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1937年(昭和12年)11月10日 |
廃止年月日 | 2014年(平成26年)3月15日* |
備考 |
臨時駅![]() |
*2002年(平成14年)12月より通年休止 |
八ツ森駅(やつもりえき)は、かつて宮城県仙台市青葉区新川字清水頭にあった、東日本旅客鉄道(JR東日本)仙山線の駅(臨時駅、廃駅)である。
2014年3月14日限りで同線の西仙台ハイランド駅と共に廃止された[1]。
歴史[編集]
奥羽山脈を貫通する区間が開通して仙山線が全通した1937年(昭和12年)11月10日、付近にあった八森(はつもり)スキー場の利用者のために新設区間に仮乗降場として設けられた。当初は枕木を並べただけのホームだった。日本国有鉄道が1961年(昭和36年)に新川ラインを整備すると、他の季節にも山歩きを楽しむ人が訪れるようになった。1967年(昭和42年)度(4月から翌年3月)の一日平均乗降客数は145人であった[2]。
1970年(昭和45年)に八森スキー場が廃止されると利用客が減り、春と秋にわずかな臨時列車が止まるだけになり、後にそれも絶えた。
駅構造[編集]
単式ホーム1面1線を有する地上駅で、鉄パイプで組んだ構造の上に木の板を敷いた構造のホームを有していた。愛子駅の管理下にあった。一時は一部の木の板が破損しホーム上の歩行も危険な状態であったが、近年改修され木の板からコンクリート板に葺き替えられていた。駅舎、待合室、便所はない。駅名標には臨時駅だった当時も「八ツ森仮乗降場」と書かれていた。
廃止後に鉄製だったホームへの階段とホーム、駅名標が撤去されたため、現在、駅跡地には鉄製の階段へ続いていた木製の階段と、非常用の電話のみが残されている。
広瀬川の支流、新川川のそばにあり、駅のすぐ東で線路が川を渡った。駅は周りより高い堤の上にあるが、深い谷底の水面はホームから見えなかった。かわりに対岸で川に臨む100メートル以上の絶壁を見上げていた。
臨時駅ではあるが、JRの特定都区市内制度における「仙台市内」の駅であった。
駅周辺[編集]
新川地区の西端、初ノ小屋という集落のそばにあったが、もっとも近い人家まで200メートル以上離れていた。国道48号から駅の数百m手前までは舗装された道路が通じるが、ここから駅に至る道は鬱蒼とした山中を通る曲がりくねった見通しの悪い未舗装の砂利道であり、「熊に注意」という立て看板がある。ツキノワグマのほか、ニホンザルも頻繁に出没する。
2015年(平成27年)時点で駅近くの集落まで仙台市営バスが運行している。市営バス白沢車庫前 - 八ツ森、八ツ森 - 作並駅、市営バス白沢車庫前 - 八ツ森 - 作並駅 - 市営バス白沢車庫前の運行だが本数は少なく、平日は朝に1本、夕方に3本となっている。土休日は市営バス白沢車庫前 - 八ツ森便のみが朝と午後にそれぞれ1本ずつと、更に少なくなる。主に小中学生の通学のために設定されており、八ツ森到着後すぐに折り返してゆく。ニッカ橋 - 八ツ森間はフリー乗降区間に指定されており、停留所以外での乗り降りが可能となる。なお、停留所以外からバスに乗車する際は、手を挙げて乗務員に伝える必要がある。フリー乗降区間は八ツ森線の他に二口線の並木 - 二口間や定義線の定義 - 熊ヶ根橋間などでも見られる。
列車が止まらない上に、他の公共交通機関で訪れることも難しいため、鉄道ファンの間では超一級の秘境駅とされていた。仙山線では、事情は異なるが同時に廃止された二つ隣の西仙台ハイランド駅にも列車が止まらなかった。
奥新川駅から当駅までは、新川川沿いに新川ラインというハイキングコースがある。
駅周辺の通信状況については、乗降がまったく行われないにもかかわらず、NTTドコモのFOMAの通話が可能である。これは、NTTドコモ東北(現:NTTドコモ東北支社)がすべての駅でFOMAを使用可能にするという方針を打ち立てているからであり、同じNTTドコモでもmovaは圏外になっていた。
隣の駅[編集]
脚注[編集]
- ^ a b 仙山線 西仙台ハイランド駅及び八ツ森駅廃止について (PDF) - 東日本旅客鉄道仙台支社、2014年2月14日、同日閲覧。
- ^ 『宮城町誌』本編(改訂版)705-707頁。
参考文献[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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