交通地理学

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交通地理学(こうつうちりがく、英語:transportation geography[1])は、交通に関する事象を扱う人文地理学の一分野である。近代以降著しく発達した交通網により、世界中で人々の移動が格段に活発なったのに関連して発達してきた分野である。1841年にドイツ地理学者[誰?]が交通路と地形の関連性についての著作を発表したのがこの分野の始まりであった。20世紀前半までは、こうした交通網の地誌的な(地形と交通網の発達の関係)研究が主体であったが、1950年以降にアメリカを中心に計量的な地理学が興隆したのに関連して、各種交通の統計資料を重要視し、その分析を行うのが現在では主体である。

現在この分野のテーマとして、港湾空港の機能性についてや、交通網の発達度合いと立地展開の関係の分析、交通網の発達と流通との相互作用についての分析、日々人々の日常生活における移動と交通網の関係性などが挙げられ、経済地理学、都市地理学、社会地理学など近接する分野との関わりは大きく、これらの近接している地理の諸分野への関心も必然的に要求されるといえる。

学史[編集]

戦前[編集]

第2次世界大戦前の日本では、交通地理学の流派が3つあった。まず、ドイツ学派[2]に基づくグループで、地理学独自の視点のもとで、他の科学分野と厳密に区別してきた特徴がある。日本では淡川康一などが関係する。次に、歴史地理学的な考察を行うグループで、歴史地理学や集落地理学の研究を行うとき、交通史に関する研究をしていた。日本では小川琢治などが関係する。この他、学問分野の境界を意識せず自由な視点で研究を行ったグループがある。日本では井上長太郎や堀江賢二などが関係する[3]

1950年代[編集]

山口平四郎清水馨八郎・有末武夫・柾幸雄の4名が日本の交通地理学を発展させ、体系化を進めた[3]

脚注[編集]

  1. ^ 「交通地理学」青木栄一ほか,1968 大明堂
  2. ^ 代表的人物はコール・ヘットナー・ハッサルト
  3. ^ a b 青木栄一、2008、『交通地理学の方法と展開』、古今書院 ISBN 978-4-7722-3119-0

関連項目[編集]