ラスール・バトラー

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ラスール・バトラー
Rasual Butler
故人
ポジション SF/SG
基本情報
愛称 Sual Bop
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1979-05-23) 1979年5月23日
没年月日 (2018-01-31) 2018年1月31日(38歳没)
出身地 ペンシルベニア州の旗 ペンシルバニア州フィラデルフィア
身長(現役時) 201cm (6 ft 7 in)
体重(現役時) 98kg (216 lb)
ウィングスパン(現役時) 210cm  (6 ft 11 in)
キャリア情報
出身 ラ・サール大学 (ペンシルバニア州)
ドラフト 2002年 52位
選手経歴
2002-2005
2005-2009
2009-2011
2011
2011-2012
2013
2013-2014
2014-2015
2015-2016
マイアミ・ヒート
ニューオーリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツ
ロサンゼルス・クリッパーズ
シカゴ・ブルズ
トロント・ラプターズ
タルサ・66ers (NBADL)
インディアナ・ペイサーズ
ワシントン・ウィザーズ
サンアントニオ・スパーズ
Stats Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten

ラスール・バトラー (Rasual Butler(発音: [Rah-SUE-uhl])[1] 1979年5月23日 - 2018年1月31日 )は、アメリカ合衆国ペンシルバニア州フィラデルフィア出身のプロバスケットボール選手。NBAニューオーリンズ・ホーネッツなどに所属していた。201cm、98kgのスウィングマンラシュアルラジュアルの表記も見られる。

経歴[編集]

プロ入りまで[編集]

フィラデルフィアで生まれたバトラーは、ポイントブリーズ地区英語版で育った。

ラ・サール大学では2000得点をあげた6人目の選手となった。バトラーがあげた2,125得点は大学歴代4位の記録となっている。2001年、2002年にはアトランティック・テン・カンファレンスのファーストチームに選ばれた。2008年にラ・サール大学のアスリート殿堂入りを果たした。

NBA[編集]

マイアミ・ヒート[編集]

2002年のNBAドラフトマイアミ・ヒートから2巡目 53位で指名されて入団した。ヒートでは3シーズン過ごした。

ニューオーリンズ・ホーネッツ[編集]

エディー・ジョーンズアントワン・ウォーカージェイソン・ウィリアムズジェームズ・ポージーら13人が関係した大型トレード(2000年にパトリック・ユーイングがからむ4チーム12人のトレードがあった。)でニューオーリンズ・ホーネッツに移籍した[2]

2007-08シーズンは大部分ベンチからのスタートで平均17分出場し、4.9得点、2リバウンドをあげた。

2008-09シーズンは先発74試合を含む全82試合に平均31.9分出場し、平均11.2得点、3.3リバウンドをあげた。プレーオフ5試合でも平均10.6得点、3リバウンドをあげた[3]

ロサンゼルス・クリッパーズ[編集]

2009年8月、2016年のドラフト2巡目指名権とのトレードでロサンゼルス・クリッパーズに移籍した[3]

2010-2011シーズンは、クリッパーズで41試合に平均19.7分出場し、平均5.0得点、1.9リバウンド、0.7アシストをあげた後に解雇され、3月3日にシカゴ・ブルズと契約を結んだ[1]。ブルズではレギュラーシーズン6試合とプレーオフ3試合に出場した[4]。NBAがロックアウト中の2011年8月、リーガACBCBグラン・カナリアと契約を結んだが[4]試合出場はなかった。

トロント・ラプターズ[編集]

2011年12月10日、トロント・ラプターズと契約を結んだ[5]。ラプターズでは先発14試合を含む34試合し、3.2得点、1.9リバウンドをあげた[6]。2012年3月23日、ラプターズから解雇された。

Dリーグ[編集]

2013年1月18日、NBAデベロップメント・リーグタルサ・シックスティシクサーズに加入した[6]

34歳となったこの年のNBAサマーリーグでは若い選手に混じってプレーした[7]。この年のDリーグで最もインパクトを与えた選手に選ばれた[8]

インディアナ・ペイサーズ[編集]

2013年9月27日、インディアナ・ペイサーズと契約を結んだ[9]

ワシントン・ウィザーズ[編集]

2014年9月29日、ワシントン・ウィザーズと契約を結んだ[10]。プレシーズンの活躍及びブラッドリー・ビールが手首を骨折したこともあり、ランディ・ウィットマンヘッドコーチより信頼され起用された[11]

2015年1月に、2年前のNBAデベロップメント・リーグでの経験が現役を続けることができる理由となっていると語った[12]

サンアントニオ・スパーズ[編集]

2015年9月28日、サンアントニオ・スパーズとトレーニングキャンプ契約を結び、開幕ロースター入りを目指した[13]。開幕ロースターの残り一枠をレジー・ウィリアムズと競い、プレシーズンゲーム全日程終了直後にウィリアムズとウォシュバーンが解雇され[14]、開幕ロースターに残った[15]。しかし、平均出場時間は約10分に止まるなど、目立った活躍は出来ず、2016年3月9日に、ケビン・マーティンとの契約に向けてロースター枠を空けるために解雇された[16]

突然の死[編集]

2018年1月31日未明、ロサンゼルスで自動車運転中に自損事故をおこし、妻とともに死亡した[17]

NBA個人成績[編集]

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ

レギュラーシーズン[編集]

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2002–03 マイアミ・ヒート 72 28 21.0 .362 .292 .731 2.6 1.3 .3 .6 7.5
2003–04 マイアミ・ヒート 45 0 15.0 .476 .463 .762 1.4 .5 .2 .3 6.8
2004–05 マイアミ・ヒート 65 15 18.5 .399 .373 .771 2.3 1.0 .3 .4 6.5
2005–06 ニューオーリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツ 79 20 23.7 .406 .380 .693 2.9 .5 .4 .6 8.7
2006–07 ニューオーリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツ 81 38 27.4 .398 .369 .644 3.2 .8 .5 .7 10.1
2007–08 ニューオーリンズ・ホーネッツ 51 8 17.2 .350 .331 .839 2.0 .7 .3 .4 4.9
2008–09 ニューオーリンズ・ホーネッツ 82 74 31.9 .433 .390 .782 3.3 .9 .6 .7 11.2
2009–10 ロサンゼルス・クリッパーズ 82 64 33.0 .409 .336 .841 2.9 1.4 .4 .8 11.9
2010–11 ロサンゼルス・クリッパーズ 41 2 18.1 .323 .326 .667 1.9 .7 .2 .4 5.0
2010–11 シカゴ・ブルズ 6 0 4.3 .545 .571 .000 2.0 .0 .0 .0 2.7
2011–12 トロント・ラプターズ 34 14 13.3 .308 .273 .583 1.9 .6 .2 .1 3.2
2013–14 インディアナ・ペイサーズ 50 2 7.6 .464 .419 .571 .8 .3 .1 .2 2.7
2014–15 ワシントン・ウィザーズ 70 1 20.1 .422 .387 .791 2.6 .8 .4 .3 7.7
2015–16 サンアントニオ・スパーズ 46 0 9.4 .471 .306 .688 1.2 .5 .3 .5 2.7
Career 809 266 21.3 .403 .362 .747 2.4 .8 .4 .5 7.5


プレーオフ[編集]

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2004 マイアミ・ヒート 10 0 5.8 .409 .333 .000 1.1 .2 .1 .0 2.1
2005 マイアミ・ヒート 12 1 15.2 .373 .367 .333 1.5 .6 .1 .1 4.7
2009 ニューオーリンズ・ホーネッツ 5 5 31.6 .459 .526 1.000 3.0 .2 .2 .8 10.6
2011 シカゴ・ブルズ 3 0 2.3 1.000 1.000 .000 .3 .0 .0 .0 1.0
2014 インディアナ・ペイサーズ 10 0 6.3 .357 .417 1.000 .5 .1 .1 .1 1.7
2015 ワシントン・ウィザーズ 2 0 3.5 .000 .000 .000 .5 .5 .0 .0 .0
Career 42 6 11.2 .407 .417 .857 1.2 .3 .1 .1 3.5

プレースタイル[編集]

アウトサイドからのシュート力が大きな武器であり、2003-04シーズンは3ポイントシュートを46%成功させ、2006-07シーズンは134本の3ポイントシュートを成功させた。典型的な3&D(3ポイント&ディフェンス)型のロール・プレーヤーである。

人物[編集]

J・R・スミスとともに、トリーナのミュージックビデオ、『Here We Go』に出演している[18]

脚注[編集]

  1. ^ a b Bulls sign free agent Rasual Butler” (2011年3月3日). 2015年8月23日閲覧。
  2. ^ Tim Reynolds (2005年8月2日). “Walker to Heat in five-team, 13-player megadeal”. USAトゥデイ. 2015年8月23日閲覧。
  3. ^ a b Clippers Acquire Rasual Butler From New Orleans”. nba.com (2009年8月12日). 2015年8月23日閲覧。
  4. ^ a b CB Gran Cnaria lands former Bulls Rasual Butler”. SPORTANDO (2011年8月22日). 2015年8月23日閲覧。
  5. ^ Raptors Sign Free Agent Forward Rasual Butler”. nba.com (2011年12月10日). 2015年8月23日閲覧。
  6. ^ a b Tulsa Acquires Guard Rasual Butler”. sportstwo.com (2013年1月19日). 2015年8月23日閲覧。
  7. ^ Jeff Zillgitt (2014年12月4日). “How Rasual Butler brought his NBA career back to life”. USAトゥデイ. 2015年8月23日閲覧。
  8. ^ Tulsa's Rasual Butler Earns 2013 NBA Development League Impact Player of the Year Award”. nba.com (2013年4月9日). 2015年8月23日閲覧。
  9. ^ Pacers sign Hilton Armstrong”. SPORTANDO (2013年9月27日). 2015年8月23日閲覧。
  10. ^ Wizards Sign Six for Training Camp”. nba.com (2014年9月29日). 2015年8月23日閲覧。
  11. ^ Jorge Castillo (2015年1月9日). “Rasual Butler’s stunning resurgence leads to guaranteed contract”. ESPN. 2015年8月23日閲覧。
  12. ^ Rasual Butler still going strong at 35”. フィラデルフィア・インクワイアー (2015年1月21日). 2015年8月23日閲覧。
  13. ^ “SPURS ANNOUNCE 2015-16 TRAINING CAMP ROSTER”. NBA.com. (2015年9月28日). http://www.nba.com/spurs/spurs-announce-2015-16-training-camp-roster 2015年9月28日閲覧。 
  14. ^ SPURS WAIVE WILLIAMS AND WASHBURN”. NBA.com (2015年10月24日). 2015年10月25日閲覧。
  15. ^ Spurs waive Williams, will keep Butler”. mysanantonio.com (2015年10月23日). 2015年10月24日閲覧。
  16. ^ Spurs to waive Rasual Butler to make room for Kevin Martin
  17. ^ Ex-NBA player Rasual Butler, 38, killed in car crash”. sports.yahoo.com (2018年1月31日). 2018年2月1日閲覧。
  18. ^ NBA antics The wackiest stories of a hard-to-believe season”. スポーツ・イラストレイテッド (2006年4月17日). 2012年10月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月23日閲覧。

外部リンク[編集]