プロバイオティクス

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プロバイオティクス(Probiotics)とは、人体に良い影響を与える微生物善玉菌)、または、それらを含む製品食品のこと。

概要[編集]

人間は体内の微生物のバランスを崩すと病気になるという概念から、体内環境を整えるために、乳酸菌に代表される善玉菌を食品から摂取することで、消化器系のバランスを改善し、病気の発生を未然に抑えることができるとされる。この考えは、アンティバイオティクス抗生物質)の副作用や、抗生物質によって生まれた耐性菌の発生に対する批判から生まれたものである[1]

プロバイオティクスに使われる細菌[編集]

ブルガリア菌 整腸作用や腸内の有害物質の生成を抑える効果
LG21乳酸菌 人由来、ピロリ菌撃退に効果的
1073R-1乳酸菌 菌体外に産生する多糖体により免疫力が高まり風邪をひきにくくなる
ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株  小腸の下部で働く 便秘・下痢解消や免疫力UP、発ガン性物質の生成を抑える
ラクトバチルス・ロイテリ菌ATCC 55730 チチヤス乳業 ロイテリ菌ヨーグルト 天然の抗生物質「ロイテリン」を分泌する多機能な菌株
カルピス菌 乳酸菌と酵母を含む複数の微生物の共同体 
LC1乳酸菌  ピロリ菌を減少
ビヒダスBB536 ヨーグルトになった初のビフィズス菌 抗アレルギー効果
LGG乳酸菌   整腸作用、有害物質や発ガン性物質の生成が減少
BE80菌 最も胃酸に強いビフィズス菌 
クレモリス菌 便秘の改善、抗腫瘍(しゅよう)作用、免疫力UP、コレステロール低下
ガセリ菌SP株  小腸に長く留まり、メタボ解消効果
ビフィズス菌LKM512  整腸作用、アトピー性皮膚炎軽減、寿命伸長効果
フェカリス菌FK-23株 C型肝炎治療、抗ガン作用、抗ガン剤の副作用軽減などの特許取得
乳酸菌LS1 歯周病原菌を抑制、口腔内細菌叢の正常化
ラクトバチルス・プランタラム ぬか漬けしば漬けキムチ、ザワークラウト、サワーブレッド 美味しい酸っぱさのもと
ラクトバチルス・プレビス 漬け物、キムチ  香り付け
テトラジェノコツカス・ハロフイルス 耐塩性が強い、独特の風味
ペディオコッカス・ペントセサウス 耐酸性、耐塩性が強い
ラブレ菌 整腸作用があるうえ、カロリーが低い

健康[編集]

最新の研究によると、プロバイオティクスは気分と認知機能を改善するだけでなく[2]、アレルギー、関節炎、喘息、癌、うつ病、心臓病、胃腸(GI)の問題などのさまざまな健康状態も改善する[3]善玉菌消化を助けるだけでなく、免疫システムを高めて、感染症、制御不能な炎症下痢、慢性便秘過敏性腸症候群などのさまざまな問題と戦うのに役立つ。

プロバイオティクスはヨーグルト昆布茶キムチケフィアテンペピクルス味噌、低温殺菌されていないザワークラウト、酢の代わりに塩漬けの漬物、加熱されていないチーズなどの発酵食品に含まれる[4][5]。一部の発酵食品は、ビールやワインのようにプロバイオティクスを除去したり、ベーキングや缶詰のように不活性にする手順を実行する。ただし、ほとんどの発酵食品はプロバイオティクス食品でもある[3]

脚注[編集]

  1. ^ Template:Peter Washer, Emersing Infectious Disease, 2010
  2. ^ Publishing, Harvard Health. “Probiotics may help boost mood and cognitive function”. Harvard Health. 2021年1月31日閲覧。
  3. ^ a b Publishing, Harvard Health. “The Benefits of Probiotics: Using good bacteria for better health”. Harvard Health. 2021年1月24日閲覧。
  4. ^ Publishing, Harvard Health. “The growing role of probiotics”. Harvard Health. 2021年1月22日閲覧。
  5. ^ Publishing, Harvard Health. “The good side of bacteria”. Harvard Health. 2021年1月26日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]