パシフィック・リム: アップライジング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search
パシフィック・リム:
アップライジング
Pacific Rim: Uprising
監督 スティーヴン・S・デナイト
脚本 エミリー・カーマイケル英語版
キラ・スナイダー
スティーヴン・S・デナイト
T・S・ノーリン英語版
原案 スティーヴン・S・デナイト
T・S・ノーリン
原作 キャラクター創造
トラヴィス・ビーチャム
製作 ジョン・ボイエガ
ケイル・ボイター
ギレルモ・デル・トロ
ジョン・ジャシュニ英語版
フェミ・オーガンズ英語版
メアリー・ペアレント
トーマス・タル英語版
出演者 ジョン・ボイエガ
スコット・イーストウッド
ジン・ティエン
ケイリー・スピーニー英語版
菊地凛子
バーン・ゴーマン
アドリア・アルホナ英語版
マックス・チャン
チャーリー・デイ
音楽 ローン・バルフ
撮影 ダン・ミンデル
編集 ディラン・ハイスミス
ザック・ステンバーグ
製作会社 レジェンダリー・ピクチャーズ
DDY
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル・ピクチャーズ
日本の旗 東宝東和
公開 アメリカ合衆国の旗 2018年3月23日
日本の旗 2018年4月13日
上映時間 111分[1]
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $150,000,000[2]
興行収入 世界の旗 $290,061,297[3]
アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $59,185,715[3]
前作 パシフィック・リム
テンプレートを表示

パシフィック・リム: アップライジング』(Pacific Rim: Uprising)は、2018年公開のSF怪獣映画2013年公開の映画『パシフィック・リム』の続編。

ストーリー[編集]

西暦2035年の地球。 太平洋の海底の裂け目から異世界より襲来した異種族「プリカーサー」の操る怪獣と人類の人型巨大兵器「イェーガー」との激戦が終結して10年が経過した。 世界は平穏を取り戻したが、怪獣の再来への不安を残すPPDC(環太平洋防衛軍)は新世代のイェーガーを開発し、若いパイロットたちを訓練していた。

10年前の怪獣との最後の戦いで戦死した、人類の英雄と称えられるスタッカー・ペントコスト司令官の息子ジェイク・ペントコストは優秀なパイロットだったがある理由で軍を除隊し、違法転売行為に手を染めていた。 そんなある日、戦地から集めたパーツで小型の一人乗りイェーガー、スクラッパーを自作していた孤児の少女アマーラ・ナマーニと出会ったことから、ジェイクの運命は変わる。 右余曲折を経て逮捕されたジェイクは、10年前の最後の戦いで英雄的な活躍をした元イェーガーパイロットで現在はPPDCの事務総長である義姉の森マコより無罪放免と引き換えにパイロット訓練生の教官として指導を命じられ、同じく逮捕されたアマーラもその非凡な才能を見定められ訓練生となる。 軍在籍時に同期だったネイト・ランバートとコンビを組んだジェイクは訓練生の教育を行いつつ、第六世代イェーガー、ジプシー・アベンジャーのパイロットの任務に就く。

時を同じくして中国企業、シャオ産業は社長であるリーウェン・シャオの主導の下、元PPDCの研究員であったニュートン・ガイズラー博士の協力で新型の無人巨大兵器、ドローン・イェーガーの開発を急ピッチで進めていた。PPDCはシャオ産業のドローンを採用するかどうかの会議をオーストラリア、シドニーで開こうとするが、その会議場に突如、所属不明の漆黒のイェーガー、オブシディアン・フューリーが会場を襲撃する。 警備に出動していたジェイク、ネイトの駆るジプシー・アベンジャーが迎撃し、フューリーは撤退するが戦闘に巻き込まれたマコが死亡してしまう。 死の間際にマコが残したデータをPPDC所属のハーマン・ゴットリーブ博士の解析により、シベリアにある既に廃棄されたイェーガーの燃料工場になにかの手掛かりがあるということがわかり、ジェイクとネイトはジプシーで向かうとそこで再度フューリーと交戦することになる。 戦いの末、フューリーのリアクターを破壊して勝利を収める二人だったが、フューリーのコクピットブロックは怪獣の細胞で埋め尽くされており、オブシディアン・フューリーは怪獣の細胞と機械が組み合わさった機体だったことが判明する。 正体不明の敵の出現にPPDCはシャオ産業のドローン・イェーガーを採用することを決め、リーウェン社長はドローンの数十機の48時間以内の配備をニュートンに指示する。

そんな中、PPDCの基地に運び込まれたフューリーの残骸に興味を持ったアマーラは訓練生の仲間と共に無断で残骸を調べるがその際に訓練生の一人が負傷したためにアマーラは独断行動をチュアン司令官に咎められ、追放処分が下る。 ジェイクと面会したアマーラはフューリーに使われていた機械部品がシャオ産業製であるということを伝え、それを聞いたジェイクらはハーマンにシャオ産業に出向き、ニュートンに会ってドローンについての情報入手を依頼する。 完成したシャオ産業のドローンは各拠点に輸送されるが暴走し各所で破壊活動を始める。 ジェイクたちの基地に輸送された2機のドローンも攻撃を開始し、チュアン司令が戦死。基地のイェーガーもまともに応戦する暇すら与えられず、次々に大破させられる。

一方、シャオ産業にてハーマンは10年前に怪獣の脳とリンクしたことが原因でニュートンがプリカーサーの手下になっていたという衝撃の事実を知る。ニュートンはシャオ産業の開発ラインが殆ど自動化しているのをいいことに怪獣の細胞を培養するなどして組み込み、リーウェンらの知らない間に独自にプリカーサーの地球侵略計画を続けていたのだった。 ドローン群はエネルギー波を放って地球各地に裂け目を作り、大量の怪獣を地球に運び込もうとするが、ニュートンの凶行を知ったリーウェンの協力によってドローンはすべて活動を停止。裂け目を閉じることに成功するも、3体の怪獣の地球への侵入を許してしまう。

シュライクソーン、ハクジャ、ライジンと名付けられた3体の怪獣は日本の富士山を目指していた。 ハーマンの調べで怪獣の血液には特定のレアメタルに対して爆発的な反応を示す特徴を持っており、プリカーサーは怪獣の血液を富士山の火山帯に流し込むことで環太平洋地域の火山帯を爆発させ、地球人類を壊滅に追いやろうとしていることがわかる。 先の襲撃で正規パイロットがジェイクとネイトを除き全滅してしまったPPDC基地では追放を取り消されたアマーラたちの尽力でジプシー・アベンジャー、ブレーサー・フェニックス、セイバー・アテナ、ガーディアン・ブラーボの4体のイェーガーが戦闘可能にまで復旧。ジェイク、ネイトの操縦するジプシーとアマーラを含む訓練生が操縦する3体のイェーガーはハーマンの開発したロケットブースターを装着し、日本に向けて飛び立つ。

メガ東京に来襲した3体の怪獣の前に4体のイェーガーは着陸を果たし、戦闘を始める。 当初は互角の戦いを展開する両陣営だったが、シャオ産業の日本工場よりニュートンがあらかじめ用意していた無数の小型怪獣が出現し、3体の怪獣にとりついて合体させる。 凄まじい戦闘力を持つ合体怪獣の前にまず一番槍を務めたガーディアン・ブラーボが撃破され、セイバー・アテナ、ブレイザー・フェニックスも破壊されてしまい、ジプシーも攻撃を受け、パイロットのネイトが重傷を負って戦闘不能に陥る。 機体より脱出を果たしていたアマーラはネイトの代わりにジプシーに乗り込み、リーウェン社長の遠隔操作によって作動させたスクラッパーの協力で残ったロケットブースターを用いて成層圏までジプシーを上昇させ、ジプシー自体を巨大な質量弾にする最後の攻撃をジェイクと共に敢行。 富士山火口に到達していた合体怪獣を見事に撃破し、人類を救うのだった。

登場人物[編集]

※括弧内は日本語吹替[4][5][6]

ジェイク・ペントコスト
演:ジョン・ボイエガ中村悠一
前作で戦死したペントコストの実子で、マコとは姉弟同然に育った為、姉として慕っている。十年前はイェーガーのパイロットであったが、ネイサンの喧嘩の後、イェーガーを無断搭乗して転倒させたことで、ペントコストから軍籍を剥奪され、それ以後は復興していない街などで盗みを働くといった放蕩三昧な生活を送っていた。
アマーラ共々逮捕された後、マコにイェーガーパイロットの教官になることを条件に釈放されて復隊する。ジプシー・アベンジャーのパイロットも乗り気ではなかったが、マコの死をきっかけに真のパイロットとして覚醒していく。
ネイサン・ランバート
演:スコット・イーストウッド小野大輔
ジェイクの同期で、現在では訓練兵の教官を務めている。愛称はネイト。
過去の因縁から再会した当初はジェイクに嫌味を垂れていたが、ジプシー・アベンジャーのパイロットとして共に認め合うようになる。
アマーラ・ナマーニ
演:ケイリー・スピーニー英語版早見沙織
本作のヒロイン。復興途中の街に住む少女で、十年前のインスレクターの襲撃で両親と兄を失い、心の底から怪獣を憎んでいる。その為にいずれ怪獣が戻った時に備えてイェーガーのスクラップをかき集めてスクラッパーを造っていた。
ジェイク共々逮捕された後は、イェーガーの知識を見込まれて訓練兵になるが、過去の記憶に苛まれてうまくドリフトできなかった。しかしジェイクの助言や激励を受けて克服し、最終決戦ではブレーサー・フェニックスのパイロットになる。
森マコ
演:菊地凛子林原めぐみ
本作では一線を退き、事務総長として働いている。義弟であるジェイクを気にかけており、何度も釈放の手助けをしてきたが、いつまでも更生しない為、イェーガーパイロットの教官になることを条件にして復隊させる。
ドローン・イェーガー採用可決の会議の為に訪れたシドニーで、オブシディアン・フューリーの攻撃を受けて死亡するも、死の間際にその謎を突き止めメッセージを送った。
ニュートン・ガイズラー
演:チャーリー・デイ古谷徹
本作ではPPDCを退職し、シャオ産業の研究チームのトップとしてドローン・イェーガーの開発を行っている。
前作で怪獣の脳とのドリフトを多用した結果、精神に干渉してきたプリカーサーに洗脳され、地球を窮地に追い込んでしまう。
ハーマン・ゴットリーブ博士
演:バーン・ゴーマン三ツ矢雄二
本作でも引き続きPPDCの科学士官を務めている。怪獣が戻ることを懸念し、イェーガーが長距離からでも現場に駆け付けられるよう、怪獣の血液を燃料としたロケットブースターを考案していた。
最終決戦では戦死したチュアンに代わって司令官代理を務め、自身が考案したロケットブースターをイェーガーに装備させた。
リーウェン・シャオ
演:ジン・ティエン魏涼子
PPDCと協力関係にあるシャオ産業の女社長で、自社が開発したドローン・イェーガーを配備する為あらゆる手段を講じている。
ハーマンと協力してドローン・イェーガーの暴走を止めた後は、ニュートンの裏切りを見抜けず怪獣の再来を招いてしまった罪悪感から、ジェイク達に協力するようになっていく。
ジュールス・レジェス
演:アドリア・アルホナ英語版坂本真綾
シャッタードームでイェーガーの整備を担当している技師。
かつてジェイクとネイサンは彼女を巡って対立することとなったが、彼女自身がどちらに気があるのかは不明。
チュアン司令官
演:マックス・チャン子安武人
モユラン・シャッタードームの司令官。ドローン・イェーガーの攻撃により死亡する。
スレシュ
演:カラン・ブラル花江夏樹
インド人の訓練兵で最年少。父親が形成外科の為、訓練兵仲間からは「おっぱいちゃん」というあだ名を付けられている。
最終決戦ではガーディアン・ブラーボに搭乗して戦うも、メガ・カイジュウとの戦闘で戦死してしまう。
ヴィクトリア
演:イヴァンナ・ザクノウクライナ語版森なな子
ロシア出身の訓練兵で、愛称はヴィク。
入隊まで何度も試験に落ちていた経緯から飛び入りで入隊したアマーラを目の敵にしていたが、アマーラが追放された時には気遣う言葉をかけ、最終決戦ではブレーサー・フェニックスのパイロットとしてチームを組むことになる。
ジナイ
演:ウェスリー・ウォン(畠中祐
中国出身の訓練兵。アマーラには当初から気さくに話しかけて打ち解けていた。
無断でオブシディアン・フューリーの中に入った際、怪獣の体液で負傷するも大事には至らなかった。最終決戦ではブレーサー・フェニックスのパイロットとしてアマーラ、ヴィグトリアとチームを組んで戦う。
リョウイチ
演:新田真剣佑(新田真剣佑)
日本人の訓練兵。ネイサンの来訪をいち早く察知して他の訓練生に整列を促す役目。
最終決戦ではセイバー・アテナのパイロットを務める。
レナータ
演:シャーリー・ロドリゲス(春名風花
ラテン系の訓練兵で、セイバー・アテナのパイロットとしてリョウイチとチームを組む。
イリヤ
演:リーヴァイ・ミーデン(石川界人
訓練兵の一人で、最終決戦ではガーディアン・ブラーボに搭乗する。
メガ・カイジュウとの戦いで重傷を負うも、一命はとりとめた。
メイリン
演:リリー・ジー(逢田梨香子
中国出身の訓練兵で、最年長者。最終決戦には負傷のため不参加。
タヒーマ
演:ラハート・アダムス(土屋神葉
マルタ出身の訓練兵。最終決戦には負傷のため不参加。

イェーガー[編集]

PPDCイェーガー[編集]

機体名 世代 初出動 全高 重量 機体色
ジプシー・アベンジャー 第6世代 2034年 82m 2,004t
ブレーサー・フェニックス 第5世代 2025年 71m 2,128t ベージュ
セイバー・アテナ 第6世代 2033年 77m 1,628t
ガーディアン・ブラーボ 第6世代 2033年 73m 1,975t 赤/白
タイタン・リディーマー 第6世代 不明 不明 不明
ノーベンバー・エイジャックス 第6世代 不明 不明 不明
バロー・オメガ 第6世代 不明 不明 不明
ジプシー・アベンジャー
パイロット:ジェイク・ペントコスト、ネイト・ランバート
前作の主人公機であるジプシー・デンジャーの後継機。近接戦武器の「エルボーロケット」「チェーン・ソード」、プラズマ砲「プラズマキャスター」はVer2.0に改良されている他、新たに「グラビティ・スリング」を装備し、重量物を捕縛して敵にぶつけることが可能になった。
ブレーサー・フェニックス
パイロット:アマーラ・ナマーニ、ジナイ、ヴィク
三人乗りのイェーガー。火力重視の機体で腹部に重機関砲「ボルテックス・キャノン」を備え、パイロットの一人はそのガンナーを務める。砲身は正面だけでなく、背面にも移動でき、死角をカバーする。最終決戦前には無人機との戦闘で大破喪失したタイタン・リディーマーの「M-19 モーニングスター」を新たに装備している。
セイバー・アテナ
パイロット:レナータ、リョウイチ
細身の高機動型イェーガー。イェーガー史上で最速のスピードを誇り、2本の電磁剣による近接戦闘を主にする。電磁剣は2本を組み合わせることで1本の大型剣に変形可能。
ガーディアン・ブラーボ
パイロット:スレシュ、イリヤ
遠距離戦型のイェーガー。脇部に電磁パルスグレネードランチャーや碗部に機関砲を備える他、間合いを取って攻撃できる近接武器「Elec16アークウィップ」という電磁鞭を装備している
タイタン・リディーマー
左腕に「M-19 モーニングスター」を装備するイェーガー。
無人機のPPDC基地襲撃の際にこれを迎撃するも大破、それでも尚無人機一機を撃破したが、直後にコクピットに攻撃を受け撃破されている。
バロー・オメガ
無人機のPPDC基地襲撃襲撃の際に撃破されたイェーガーの一体。
ノーベンバー・エイジャックス
スクラッパーに乗って逃走するアマーラとジェイクを捕縛したイェーガー。

その他のイェーガー[編集]

機体名 全高 重量 機体色
スクラッパー 12m 278t 青/白
オブシディアン・フューリー 不明 不明
ドローン・イェーガー 不明 不明
スクラッパー
パイロット:アマーラ・ナマーニ
アマーラが独自に開発した小型のイェーガー。一人乗りであり、高い機動力を誇る。ノーベンバー・エンジャックスに捕獲された後にPPDC基地に運び込まれ、リーウェンによって遠隔操作可能な無人機に改造された。
オブシディアン・フューリー
シドニーのドローン・イェーガーの採用可決会議を襲撃した、所属不明の漆黒のイェーガー。
その正体はニュートンがシャオ産業製のイェーガーのパーツに怪獣の細胞を組み合わせて作った、怪獣とイェーガーのハイブリットともいえるサイボーグ。怪獣の細胞によって高い運動性能を持つほか、肩のミサイルランチャーに胸部の熱線砲、両碗のチェーンソードと豊富な装備を持ち、高い戦闘力を誇る。
ドローン・イェーガー
シャオ産業が開発した無人のイェーガー。白くシンプルなボディを持ち、操縦はシャオ産業本社にてパイロットが遠隔操縦を行う。実は開発者のニュートンによって怪獣の細胞が組み込まれており、正体を現すと怪獣のようなグロテスクな姿となる。

怪獣[編集]

怪獣名 カテゴリー 出現時期 攻撃目標
インスレクター 2022年 アメリカ、カリフォルニア州サンタモニカ
ハクジャ カテゴリー4 2035年 日本、メガ東京
シュライクソーン カテゴリー4 2035年 日本、メガ東京
ライジン カテゴリー5 2035年 日本、メガ東京
メガ・カイジュウ カテゴリー6 2035年 日本、富士山

製作[編集]

2012年、ギレルモ・デル・トロは『パシフィック・リム』公開前の時点で続編の構想を抱いていることを述べており[7]、2014年後半にザック・ペンと共に数か月間構想を練っていたことが報じられた[8]。同年6月にはデル・トロが続編の監督を務めること、2017年4月7日に公開されることが配給を担当するユニバーサル・ピクチャーズから発表された[9]

2015年7月、同年11月から撮影が開始されることが報じられたが、レジェンダリー・ピクチャーズとユニバーサルの意見対立が起き、撮影が中止された。双方の対立により製作の目途が立たないことから、ユニバーサルは公開を無期限に遅らせることを発表した[10]。しかし、デル・トロは続編の製作を諦めておらず、同年10月には脚本と予算をスタジオに提示したことを公表した[11]

2016年1月、中国の大連万達グループが35億ドルでレジェンダリーを買収した[12]。前作が中国でもヒットしていたため、続編の製作が大連万達グループ資本の下で再始動する可能性が報じられた[13]。しかし、買収の影響で製作時期に遅れが生じたため、デル・トロは『シェイプ・オブ・ウォーター』の製作を優先して監督を降板し、同年2月にスティーヴン・S・デナイトが続編の監督を担当すること、自身はプロデューサーとして製作に参加することをTwitterで公表した[14][15]。デル・トロは『パシフィック・リム』のアニメシリーズで使用するために用意したアイディアを提供し、いくつかのアイディアをデナイトは続編に採用している[16]。5月12日にはデレク・コノリー英語版が脚本を書き直したことが報じられた[17]。同年6月、ジョン・ボイエガスコット・イーストウッドが出演することが発表された[18][19]。一方で、前作で主演を務めたチャーリー・ハナムはスケジュールの都合が付かず、出演を断念している[20]。11月9日からオーストラリア主要撮影が開始され[21][22]、12月14日にはタイトルが「Pacific Rim: Uprising」であることが発表された[23]。当初、タイトルは「Pacific Rim: Maelstrom」と報じられていた[24]

2017年2月、新型イェーガー3機のデザインが発表された[25]。3月8日からは中国の青島東方影都での撮影が開始され[26]、3月30日に撮影が終了した[27]

公開[編集]

2018年3月23日に3D、IMAXで公開される予定となっている[28]。元々は2017年4月7日に公開される予定だったが、同年8月4日に変更された後に2018年2月23日に再度変更されるが、さらに1か月延期され3月23日公開に決定した[29]

北米では『ミッドナイト・サン タイヨウのうた』、『Sherlock Gnomes』、『アンセイン』、『パウロ 愛と赦しの物語』と同じ週に3,703劇場で公開され、2,200万ドルから2,900万ドルの興行収入を記録すると予想された[30]。木曜日の深夜上映の興行成績は前作を下回る235万ドルを記録し、公開初週の興行成績は2,800万ドルとなり、公開6週目の『ブラックパンサー』を抜き興行収入ランキング1位にランクインした[31]

韓国では3月22日に公開されランキング1位となり、観客動員数8万2,486人を記録した[32]。中国でもランキング1位となり、公開初日で2,136万ドルの興行収入を記録し、2日目と合わせて4,859万ドルの興行成績を収めた[33][34]。国際市場では公開初日に6,500万ドルの興行収入を記録し、公開第1週には1億2,250万ドルの興行成績を収めた[35]

批評[編集]

Rotten Tomatoesには184件のレビューが寄せられ、支持率45%、平均評価5/10となっており、「『パシフィック・リム: アップライジング』は繊細さ、またはオリジナリティーにおいて少しのポイントも得ることはないが、オリジナルのファンが探し求めたロックン・ソックン・ロボット英語版怪獣は充分なスリルを届けた」と批評している[36]Metacriticでは44件の批評に基き44/100のスコアを与えており[37]CinemaScoreでは「A-」評価となっている[31]

AP通信のマーク・ケネディは3.5/4の星を与え、前作で夜の戦闘を描いたデル・トロとは対照的な日中の戦闘を描いたデナイトと、ボイエガとスピーニーの演技を称賛した[38]Metroのメル・エヴァンスは4/5の星を与え、ボイエガの演技力を称賛し、イーストウッドとの共演に注目した[39]デイリーニューズのイーサン・サックスは3/5の星を与え、ボイエガとスピーニーの演技を評価し、ボイエガが演じたジェイクを『スター・ウォーズシリーズ』のハン・ソロと比較している。しかし、キャラクターのバックストーリーについては「巨大モンスターとロボットの戦いを描く映画においては、それほど必要とはされていない」と批判している[40]

シカゴ・サンタイムズリチャード・ローパーは2/4の星を与え、「クライマックスの戦闘は永遠に感じられ、半世紀前のモンスター映画の巨人のハイテク・アップデートのように見える。巨大なトカゲの怪物に踏み潰される東京の住民の光景でさえ、何も新しいことをしていないことを思い出させる」と批評している[41]IndieWireのデイヴィッド・エールリッヒは「C-」評価を与え、「オリジナル最大の間違いを修正しながら、一部のより偏った魅力を強調した一般的で面白い続編」と批評している[42]

続編構想[編集]

デナイトは続編について、本作の結末が直接的に第3作に繋がるようなクリフハンガーにはならないが、繋がる可能性は残したいと述べている[43]。また、第3作以降のシリーズ化やスピンオフ作品、コミック作品やアニメ作品などの製作も視野に入れている[44]。この他にも、レジェンダリーが製作しているモンスターバースへの合流についても話し合いを重ねていることを明言している[43]。しかし、プロデューサーのケイル・ボイターはモンスターバースへの合流について「合流の計画はない」と否定しており、他のアイディアがあると述べている[45]

なお、デナイトは日本での劇場公開に際してコラボアートを担当したアニメーター・大張正己との対談において彼と意気投合しており、続編を製作する場合にはイェーガー1体のデザインを担当させて欲しいという大張の要望を快諾している[46]

出典[編集]

  1. ^ Pacific Rim Uprising" (12A)”. Universal Pictures Int (UK). 全英映像等級審査機構. 2018年3月13日閲覧。
  2. ^ Brooks Barnes (2017年7月26日). “Seesawing Fate of Legendary Reflects the Film Industry’s Volatility”. The New York Times. 2017年7月25日閲覧。
  3. ^ a b Pacific Rim Uprising (2018)”. Box Office Mojo. 2018年4月15日閲覧。
  4. ^ “『パシフィック・リム:アップライジング』吹替版、主人公役に中村悠一さん、その相棒役に小野大輔さん決定! 前作から林原めぐみさんも続投”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2018年3月15日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1520926992 2018年3月15日閲覧。 
  5. ^ “『パシフィック・リム:アップライジング』吹替版声優第二弾が発表”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2018年3月20日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1521442672 2018年3月20日閲覧。 
  6. ^ パシフィック・リム: アップライジング”. ふきカエル大作戦!! (2018年4月13日). 2018年4月15日閲覧。
  7. ^ Vary, Adam B. (2012年7月14日). “Pacific Rim Comic-Con panel: Giant robots! Giant monsters! Giant monster American Idol!”. Entertainment Weekly. 2012年7月28日閲覧。
  8. ^ "Pacific Rim 2" Script In The Works, Says Guillermo del Toro”. BuzzFeed (2014年6月8日). 2014年6月8日閲覧。
  9. ^ McNary, Dave (2014年6月26日). “‘Pacific Rim 2′ Confirmed for April 7, 2017, Release”. Variety. http://variety.com/2014/film/news/pacific-rim-2-confirmed-for-april-7-2017-release-1201251654/ 2014年6月27日閲覧。 
  10. ^ ‘Pacific Rim 2’ Pushed Off Universal’s Release Calendar; ‘Pitch Perfect 3’ Gets New Date”. Slashfilm. 2017年1月18日閲覧。
  11. ^ ‘Pacific Rim 2’ Has a New Script Draft, Because Guillermo del Toro Does Not Give Up”. Cinemablend. 2017年1月27日閲覧。
  12. ^ Kaiman, Jonathan (2016年1月11日). “China's Dalian Wanda Group buys Legendary Entertainment for up to $3.5 billion”. Los Angeles Times. http://www.latimes.com/entertainment/envelope/cotown/la-et-ct-wanda-buys-legendary-entertainment-20160111-story.html 2016年1月12日閲覧。 
  13. ^ Legendary Acquired by China's Wanda; Pacific Rim 2 Hopeful?”. Collider. 2017年6月23日閲覧。
  14. ^ ギレルモ・デル・トロ、『パシフィック・リム』続編を監督しなかった理由”. シネマトゥデイ (2017年4月7日). 2017年10月28日閲覧。
  15. ^ Fleming Jr, Mike (2016年2月23日). “‘Spartacus’ Creator Steven S. DeKnight To Direct ‘Pacific Rim 2’”. Deadline. http://deadline.com/2016/02/pacific-rim-2-directed-by-steven-deknight-spartacus-creator-legendary-pictures-guillermo-del-toro-1201708221/ 2016年2月24日閲覧。 
  16. ^ 『パシフィック・リム』続編、前作キャストがたくさん戻ってくる!”. シネマトゥデイ (2016年7月23日). 2017年10月28日閲覧。
  17. ^ Goldberg, Matt (2016年5月12日). “Pacific Rim 2 Hires Screenwriter Derek Connolly”. Collider. 2016年12月14日閲覧。
  18. ^ Jr, Mike Fleming (2016年6月6日). “‘Star Wars’ John Boyega Takes Lead In ‘Pacific Rim’ Sequel”. Deadline. http://deadline.com/2016/06/john-boyega-pacific-rim-sequel-star-wars-the-force-awakens-1201767756/ 2016年6月7日閲覧。 
  19. ^ Galuppo, Mia (2016年6月30日). “Scott Eastwood in Early Talks to Join 'Pacific Rim 2'”. The Hollywood Reporter. http://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/scott-eastwood-early-talks-join-907874 2016年7月1日閲覧。 
  20. ^ Evry, Max (2016年7月26日). “Pacific Rim 2: Charlie Hunnam is Not Coming Back”. ComingSoon.net. http://www.comingsoon.net/movies/news/705963-pacific-rim-2-charlie-hunnam-not-coming-back#/slide/1 2016年7月27日閲覧。 
  21. ^ Perry, Spencer (2016年11月9日). “Pacific Rim Sequel Title Confirmed as Production Begins”. ComingSoon.net. http://www.comingsoon.net/movies/news/784647-pacific-rim-sequel-title-confirmed-as-production-begins#/slide/1 2016年11月10日閲覧。 
  22. ^ Steven S. DeKnight on Twitter”. 2016年11月10日閲覧。
  23. ^ Loughrey, Clarisse (2016年12月15日). “Pacific Rim 2 has a new title and it couldn't be more basic”. The Independent. オリジナル2016年12月27日時点によるアーカイブ。. https://www.webcitation.org/6n4slGweo?url=http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/films/news/pacific-rim-2-uprising-maelstrom-john-boyega-idris-elba-kaiju-jaeger-a7476391.html 2016年12月27日閲覧。 
  24. ^ 続編タイトルは『パシフィック・リム:大混乱』!”. シネマトゥデイ (2016年11月10日). 2017年10月20日閲覧。
  25. ^ Twitter”. mobile.twitter.com. 2017年10月10日閲覧。
  26. ^ ‘Pacific Rim: Uprising’ Has Moved Production To Qingdao Movie Metropolis In China”. Omega Underground. 2018年3月21日閲覧。
  27. ^ Pacific Rim 2 Officially Wraps Filming” (2017年3月31日). 2017年10月10日閲覧。
  28. ^ Pedersen, Erik (2016年6月30日). “‘Pacific Rim 2’ Starring John Boyega Gets 2018 Release Date For Legendary”. Deadline. http://deadline.com/2016/06/pacific-rim-2-release-date-john-boyega-gets-guillermo-del-toro-universal-pictures-1201781932/ 2016年7月1日閲覧。 
  29. ^ Silas, Lesnick (2015年4月23日). “A New Universal Movie Calendar Shifts Warcraft and Pacific Rim 2 to Summer”. Comingsoon.com. 2015年4月23日閲覧。
  30. ^ Rubin, Rebecca (2018年3月21日). “Box Office Preview: ‘Pacific Rim Uprising’ Set to Break ‘Black Panther’s’ Five-Week Streak”. Variety. 2018年3月21日閲覧。
  31. ^ a b D'Alessandro, Anthony (2018年3月25日). “Does ‘Pacific Rim: Uprising’ Break Even At The Global B.O.?; ‘Black Panther’ Sets Marvel Record – Sunday Postmortem”. Deadline Hollywood. 2018年3月25日閲覧。
  32. ^ seong-yun, Park. “In korea, pacific rim film”. http://news.webdaily.co.kr/view.php?ud=201803230002044412edd30a1692_7 
  33. ^ Daily Box Office > China (03/23/2018)”. EntGroup. 2018年3月24日閲覧。
  34. ^ Daily Box Office > China (03/24/2018)”. EntGroup. 2018年3月24日閲覧。
  35. ^ Tartaglione, Nancy (2018年3月25日). “‘Pacific Rim: Uprising’ Tops $150M In Global Bow; ‘Black Panther’ Now #1 Solo Superhero Movie WW – International Box Office”. Deadline Hollywood. 2018年3月25日閲覧。
  36. ^ Pacific Rim Uprising (2018)”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2018年4月4日閲覧。
  37. ^ Pacific Rim: Uprising Reviews”. Metacritic. CBS Interactive. 2018年3月28日閲覧。
  38. ^ Kennedy, Mark (2018年3月21日). “Review: ‘Pacific Rim Uprising’ is cheer-at-the-screen fun”. Associated Press. https://apnews.com/3d8cdc275a3340598ceee8a6bba0a9f1/Review:-'Pacific-Rim-Uprising'-is-cheer-at-the-screen-fun 2018年3月22日閲覧。 
  39. ^ Evans, Mel (2018年3月20日). “Pacific Rim Uprising review: Very loud, mighty fun, but not much more”. Metro. http://metro.co.uk/2018/03/20/pacific-rim-uprising-review-loud-mighty-fun-not-much-7402391/ 2018年3月22日閲覧。 
  40. ^ Sacks, Ethan (2018年3月20日). “‘Pacific Rim Uprising’ review: not the giant action romp it should be”. New York Daily News. http://www.nydailynews.com/entertainment/movies/pacific-rim-uprising-review-not-giant-action-romp-article-1.3885987 2018年3月22日閲覧。 
  41. ^ Roeper, Richard (2018年3月21日). “‘Pacific Rim Uprising’: Tedious sequel a sea change from original monster movie”. Chicago Sun Times. https://chicago.suntimes.com/entertainment/pacific-rim-uprising-tedious-sequel-a-sea-change-from-original-monster-movie/ 2018年3月21日閲覧。 
  42. ^ Ehrlich, David (2018年3月20日). “‘Pacific Rim Uprising’ Review: This Bland Sequel Is Only a Minor Improvement on Guillermo del Toro’s Original”. IndieWire. 2018年3月21日閲覧。
  43. ^ a b 『パシフィック・リム 2』監督が『ゴジラ』のモンスターバースとの将来的な合流の可能性を認める!!!”. ビーグルザムービー (2017年10月21日). 2017年10月28日閲覧。
  44. ^ 『パシフィック・リム』ユニバース化の構想!第3弾すでに話し合い”. シネマトゥデイ (2017年10月11日). 2017年10月28日閲覧。
  45. ^ 『パシリム2』プロデューサー、『ゴジラ』との合流案について「計画していない」と否定!”. ビーグルザムービー (2017年11月10日). 2017年11月11日閲覧。
  46. ^ 【大張正己氏 × スティーブン・S・デナイト監督】夢のクリエイター対談!!”. 映画『パシフィック・リム:アップライジング』公式サイト (2018年4月13日). 2018年4月30日閲覧。

外部リンク[編集]