ドードー
| ドードー | ||||||||||||||||||||||||
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| 保全状況評価 | ||||||||||||||||||||||||
| EXTINCT (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) |
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| 分類 | ||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||
| Raphus cucullatus (Linnaeus, 1758) |
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| 和名 | ||||||||||||||||||||||||
| ドードー | ||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||
| Dodo |
ドードー(Dodo)は、マダガスカル沖のモーリシャス島に生息していた絶滅鳥類。
単にドードーといえばモーリシャスドードー(Raphus cucullatus)を指す。ドードー科に属する鳥には他に2種がある。
存在が報告されてから83年[1]で目撃例が途絶え絶滅した。ドードー鳥(ドードーとり・ドードーどり・ドードーちょう)と呼ばれることもある。
概要[編集]
大航海時代初期の1507年にポルトガル人によって生息地のマスカリン諸島が発見された[2]。
1598年に8隻の艦隊を率いて航海探検を行ったオランダ人ファン・ネック提督がモーリシャス島に寄港し、出版された航海日誌によって初めてドードーの存在が公式に報告された。食用に捕獲したものの煮込むと肉が硬くなるので船員達はドードーを「ヴァルクフォーゲル」(嫌な鳥)と呼んでいた[3]が、続行した第二次探検隊はドードーの肉を保存用の食糧として塩漬けにするなど重宝した。以降は入植者による成鳥の捕食が常態化し、彼らが持ち込んだイヌやブタ、ネズミにより雛や卵が捕食された。空を飛べず地上をよたよた歩く、警戒心が薄い、巣を地上に作る、など外来の捕食者にとって都合のいい条件がそろっていた[4]ドードーは森林の開発[注 1]による生息地の減少、そして乱獲と従来モーリシャス島に存在しなかった人間が持ち込んだ天敵により急速に個体数が減少した。オランダ・イギリス・イタリア・ドイツとヨーロッパ各地で見世物にされていた個体はすべて死に絶え、野生のドードーは1681年のイギリス人ベンジャミン・ハリーの目撃を最後に姿を消し、絶滅した[5]。
ドードーは、イギリス人の博物学者ジョン・トラデスカントの死後、唯一の剥製が1683年にオックスフォードのアシュモレアン博物館に収蔵されたが、管理状態の悪さから1755年に焼却処分されてしまい、標本は頭部、足などのごくわずかな断片的なものしか残されていない[6]。
しかし、チャコールで全体を覆われた剥製は、チェコにあるストラホフ修道院の図書館に展示されている[7]。特異な形態に分類項目が議論されており、短足なダチョウ、ハゲタカ、ペンギン、シギ、ついにはトキの仲間という説も出ていたが、最も有力なものはハト目に属するとの説であった[8]。
生態[編集]
シチメンチョウよりも大きな巨体[9]で翼が退化しており、飛ぶことはできなかった。尾羽はほとんど退化しており、脆弱な長羽が数枚残存するに過ぎない。顔面は額の部分まで皮膚が裸出している。
空を飛べず、巣は地面に作ったと言う記録がある[9]。
植物食性で果実や木の実などを主食にしていたとされる[10]。また、モーリシャスにある樹木、タンバラコク(アカテツ科のSideroxylon grandiflorum、過去の表記はCalvaria major〈別称・カリヴァリア〉であった)と共生関係にあったとする説があり、1977年に『サイエンス』誌にレポートが載っている[11][12][13]。内容は、その樹木の種子をドードーが食べることで、包んでいる厚さ1.5cmもの堅い核が消化器官で消化され、糞と共に排出される種子は発芽しやすい状態になっていることから、繁茂の一助と為していたというものであった。証明実験としてガチョウやシチメンチョウにその果実を食べさせたところ、排出された種子に芽吹きが確認された記述もあった。タンバラコクは絶滅の危機とされ、1970年代の観測で老木が10数本、実生の若木は1本とされる。ただし、この説は論文に対照実験の結果が示されていないことや、『サイエンス』誌の査読が厳密ではなかったと推測する人もおり、それらの要因から異論を唱える専門家も存在する[13]。
呼称[編集]
ドードーの名の由来は、ポルトガル語で「のろま」の意味[14]。またアメリカ英語では「DODO」の語は「滅びてしまった存在」の代名詞である[注 2]。さらには、よたよた歩く姿からつけられたという説もある[15][要高次出典]。
Sibley分類体系上の位置[編集]
| シブリー・アールキスト鳥類分類 |
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フィクションにおけるドードー[編集]
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- 『不思議の国のアリス』にドードーが登場し、コーカス・レースを行う。
- ハワード・ウォルドロップの小説『みっともないニワトリ』(黒丸尚訳)は、ドードーを題材にしている。
- 絶滅動植物を扱った河野典生の連作「街の博物誌」シリーズに、「ドードー」という短編がある。(1975年発表。1979年刊行の『続・街の博物誌』に収録。
- 薄井ゆうじの短編小説『ドードー鳥の飼育』では、絶滅したドードー鳥の飼育係に選ばれた青年が主人公の、不思議で切ない物語が展開する。1998年には同名タイトルで、短編小説集の単行本も出版されている。
- 『ドードーの旗のもとに』という、じんのひろあきによる脚本・演出の舞台があり、主人公の王子の国では絶滅したと思われていたドードー鳥が見つかったり、国のシンボルとして国旗に使われている。また、本編でも王子は一羽のドードー鳥と共に過ごしている。
- 『ルーニー・テューンズ』にて、1938年公開の「ポーキーのヘンテコランド(原題:Porky in Wackyland)」という作品で、絶滅したはずのドードーをポーキー・ピッグがアフリカの奥地にあるヘンテコランドを探検した時に登場した。こちらのドードーは頭に傘が生えて、胴体が緑色であり、実際のものとはかなり異なる。この作品は1949年にリメイク版が公開された。題名は「Dough for the Do-Do」(日本では「幻のドードーを探せ」という邦題で公開されている)。
- 『ドラえもん』単行本第17巻収録の「モアよドードーよ永遠に」にて、絶滅する前の時代からドードーなど人類によって絶滅した動物を現代へ連れ帰り、新たに作った無人島へ放たれた。後に『ドラえもん のび太と雲の王国』にも登場する。
近縁種[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ シルヴァーバーグ 1983, p.33, 41.
- ^ シルヴァーバーグ 1983, p. 35.
- ^ シルヴァーバーグ 1983, p. 37.
- ^ a b シルヴァーバーグ 1983, p. 38.
- ^ シルヴァーバーグ 1983, pp. 40-41.
- ^ シルヴァーバーグ 1983, p. 41.
- ^ “絶滅した動物たち「ドードー」”. 2007年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年6月17日閲覧。
- ^ シルヴァーバーグ 1983, pp. 47-53.
- ^ a b c シルヴァーバーグ 1983, p. 34.
- ^ シルヴァーバーグ 1983, p. 51.
- ^ en:Stanley Temple による。doi:10.1126/science.197.4306.885
- ^ 今泉忠明 『絶滅野生動物の事典』 東京堂出版、1995年、211頁。ISBN 4490104014。
- ^ a b 西田佐知子「植物と動物便り・1 うまい話にゃご用心 (PDF) 」 、『日本植物分類学会ニュースレター』No.16、日本植物分類学会、2005年2月23日、 17頁、2017年6月17日閲覧。
- ^ シルヴァーバーグ 1983, p. 39.
- ^ 『学研まんが絶滅動物のひみつ』18頁。
参考文献[編集]
- ロバート・シルヴァーバーグ 『地上から消えた動物』 佐藤高子(訳)、早川書房〈ハヤカワ文庫〉、1983年。
