ジャガー・XJR-8

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ジャガー・XJR-8
JaguarXJR11.jpg
カテゴリー グループC
コンストラクター トム・ウォーキンショー・レーシング(TWR)
デザイナー トニー・サウスゲート
先代 ジャガー・XJR-6
後継 ジャガー・XJR-9
主要諸元
シャシー カーボンモノコック
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン プッシュロッド
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン
全長 4,740 mm
全幅 2,000 mm
全高 1,030 mm
ホイールベース 2,720 mm
エンジン 6,995 cc V12 NA ミッドシップ
トランスミッション 5速 MT
重量 870 kg
タイヤ ダンロップ
主要成績
チーム イギリスの旗TWR
ドライバー イギリスの旗 ジョン・ワトソン
オランダの旗 ヤン・ラマース
アメリカ合衆国の旗 エディ・チーバー
ブラジルの旗 ラウル・ボーセル
デンマークの旗 ジョン・ニールセン
イギリスの旗 マーティン・ブランドル
ドイツの旗 アルミン・ハーネ
イギリスの旗 ウィン・パーシー
イギリスの旗 ジョニー・ダンフリーズ
出走時期 1987年
コンストラクターズ
タイトル
1
ドライバーズタイトル 1
表彰台(3位以内)回数 14
初戦 1987年 ハラマ360km
初勝利 1987年 ハラマ360km
最終戦 1987年 富士1000km
出走
回数
優勝
回数
ポール
ポジション
ファステスト
ラップ
12 8
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ジャガー・XJR-81987年世界スポーツプロトタイプカー選手権(WSPC)用にトム・ウォーキンショー・レーシング(TWR)が製作したグループCカーである。通常の1000kmレース用、ル・マン24時間レース用の低ドラッグスペシャルのXJR-8LMの2タイプが存在する。

概要[編集]

デザインは前作XJR-6同様トニー・サウスゲートが担当した。XJR-6よりもサービス性の向上が図られている。エンジンはXJR-6と同じV型12気筒だが、排気量は6,995ccに拡大された。モノコックはカーボン製で、サスペンションはXJR-6を踏襲。タイア径はフロント17インチ、リアは19インチと大径であることからドライブシャフトには角度が付けられていた。またダンロップと共同開発したコックピットからもモニター可能のタイヤセンサーを装備している。

デビューはWSPC開幕戦ハラマスペイン)。このレースでデビューウィン、以降ポルシェ・962C相手に開幕4連勝、万全の状態でル・マン24時間レースに挑んだ。ライバルのポルシェがオクタン価の低いガソリンに続々とリタイアし序盤からレースをリードするもリタイアが相次ぎ結局5位完走に留まった。しかしこの年のWSPCでは全10戦中8勝とシリーズを圧倒してポルシェを下し、初めてチームとドライバー(ラウル・ボーセル)の二冠を獲得した。

シャシー略歴[編集]

  • 186 XJR-6からXJR-8LMに改造。シルバー・ストンにテスト参戦後、ル・マンに出場。予選4位、決勝リタイア。(→XJR-9LM)
  • 286 XJR-6からXJR-8LMに改造。ル・マンでは予選5位、決勝リタイア。
  • 187 ハラマでデビュー、5号車として1987年シーズンを戦う。ハラマでデビューウィン。その後モンツァ富士で優勝。(→XJR-9)
  • 287 ハラマでデビュー、4号車として1987年シーズンを戦う。ヘレス、シルバーストン、ブランズハッチ、ニュルブルクリンクで優勝。(→XJR-9)
  • 387 ル・マンでXJR-8LMとしてデビュー。予選3位、決勝5位。スパで優勝。ノンタイトル戦を含めても3レースにしか出場していない。

XJR-8LM[編集]

ル・マン24時間レース用に作られたXJR-8LMは、耐久性を考慮してドライブシャフトに水平に取り付けるためにエンジンを前傾させて搭載。他にカウルの肉厚化、リアタイアスパッツの撤去等。ユーノディエールでの最高速度370km/hを目標として空力性能を向上させ、リヤウイング、ディフューザーが小型化されている。またパーツ交換が短時間で行えるように設計されている。マシン重量はXJR-8の850kgから880kgに増加した[1]

戦績[編集]

ポール・リカール他、イギリス国内の各サーキットでテストが行われた後、5月10日、WSPC第4戦シルバーストン1000kmにマーティン・ブランドル/ジョン・ニールセン組により3台目のマシンとして試験参戦し、予選10位、決勝は一時3位まで順位を上げるも165周でリタイアした。

No. ドライバー 予選順位 決勝順位 周回数 リタイア理由
6 イギリスの旗 マーティン・ブランドル
デンマークの旗 ジョン・ニールセン
10 DNF 165 バルブスプリング

5月17日に行われたル・マンのテストデイには3台が用意された。ドライバーは本戦に出場した7名の内、テストデイと同日開催のF1第3戦・スパに出場したチーバー、ブランドルを除く5名とアルミン・ハーネが参加した[2]。参加車中、4号車が1位、5号車が3位、6号車が5位のタイムを記録しル・マン24時間への準備を終えた。

No. ドライバー タイム 順位
4 ブラジルの旗 ラウル・ボーセル 3'24.38 1
5 オランダの旗 ヤン・ラマース 3'25.97 3
6 デンマークの旗 ジョン・ニールセン 3'29.01 5

ル・マン24時間には、テストデイに参加した3台のXJR-8LMが出場、TWRジャガーはドライバー達に一定のペースで走るよう指示し、チーム内での競走も禁止された[3]

No. ドライバー 予選順位 決勝順位 周回数 リタイア理由
4 アメリカ合衆国の旗 エディ・チーバー
ブラジルの旗 ラウル・ボーセル
オランダの旗 ヤン・ラマース
3 5 325
5 オランダの旗 ヤン・ラマース
イギリスの旗 ジョン・ワトソン
イギリスの旗 ウィン・パーシー
5 DNF 158 アクシデント
6 イギリスの旗 マーティン・ブランドル
デンマークの旗 ジョン・ニールセン
4 DNF 231 エンジン

出典[編集]

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  1. ^ クエンティン・スパーリング、『ジャガー絶好調の秘密』、「Racing On」 No.015、武集書房、1987年。
  2. ^ 「オートスポーツ8-1臨時増刊 男たちのル・マン」、p.42、三栄書房、1987年。
  3. ^ 「オートスポーツ8-1臨時増刊 男たちのル・マン」p.117、、三栄書房、1987年。

参考文献[編集]

  • 『シルクカットジャガー強さの秘密』、「CAR GRAPHIC」 No.317 、二玄社、1987年。

関連項目[編集]