サクライケンタ

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サクライ ケンタ
出生名 櫻井 健太
生誕 (1983-11-10) 1983年11月10日(40歳)
出身地 日本の旗 日本 大阪府
学歴 高等学校中退[1]
ジャンル 現音ポップ(現代音楽+ポピュラー音楽
職業
活動期間 2007年 -
事務所 ekoms
公式サイト https://www.ekoms.jp/

サクライ ケンタ1983年11月10日 - )は、日本の音楽家ソングライター編曲家音楽プロデューサーギタリスト)。株式会社ekoms代表取締役。大阪府出身。

自らの音楽性を現代音楽ポピュラー音楽を組み合わせた「現音ポップ」と称している[1]

経歴[編集]

小学生の頃よりドラムを習うとともに、独学でギターを弾きはじめる。中学生の頃にはMTRで宅録を、17歳でMacLogicによるDTMを始める[2]

DTMを始めた頃、仲良くなったライブハウスの店長に借りたCDがきっかけで現代音楽に出会う。特にスティーヴ・ライヒに衝撃を受け、東京で行われた来日コンサートを見に行っている[1]

20歳前後からデザイン会社とのつながりで映像に合ったインストゥルメンタル楽曲を制作するようになる[2]

2007年頃、友人であったサオリリスの作詞による「チョコっとだけ愛してください」(2013年、「アイドル横丁夏まつり!!〜2013〜」のスペシャルコラボユニット「サクラィ学院」[注 1]が歌唱)が初めて作曲したアイドルソング[4]

2011年、茉里と出会い、ソロプロジェクト「いずこねこ」をスタート、「現音ポップ」を具現化させた。しかし、持病であるうつ病が悪化し活動を続けられる状態ではなくなり[5](このとき自殺未遂騒動を起こし警察が出動した[6])、2014年3月に活動休止を示唆するツイートを行う。一度は運営によって活動続行がアナウンスされたものの、結局は2014年8月に活動休止する[7]

2013年8月、株式会社ekomsを設立(事業内容は音楽制作、タレントプロデュース)

いずこねこの映画『世界の終わりのいずこねこ』の制作と並行して、2014年7月には、コショージメグミ(元BiS)を中心としたアイドルグループ(仮称「Book house girl」)を結成することを発表。9月のコショージのソロライブ中に披露されたポエトリーリーディングに楽曲を提供。11月、グループの名称がMaison book girlに決定し、活動開始。

2016年3月、 アイドルグループ・クマリデパート[8]のプロデュースを開始。

2016年2月、ピエール中野凛として時雨)、井澤惇(LITE)、takuto(about tess)によるジャムバンド「カオティック・スピードキング」にギタリストとして加入[9]

2018年9月よりekomsにてZOC(現METAMUSE)のマネージメントを担当。その後2020年10月よりTOKYO PINKに移籍。

2021年7月、元LADYBABY金子理江のソロプロジェクトとして「Ilie」をプロデュース開始。[10]

2021年10月、ekomsにてKATY(元ZOC・香椎かてぃ)率いるガールズバンド・Hazeのマネージメントを担当。

2023年4月、戦慄かなのとかてぃ(KATY)によるユニット・悪魔のキッスのサウンドプロデュースを担当。[11]

人物[編集]

映画『世界の終わりのいずこねこ』に出演した蒼波純に対して多大な思い入れがあり、映画制作を成し遂げられたのは蒼波のおかげと語っている[12]

楽曲制作で組むことが多い大森靖子とは、2014年3月に精神が不安点な中、恵比寿LIQUIDROOMで行われた大森のライブを観に行ったことがきっかけとなり、大森の友人であるコショージがMaison book girl入りしたことから交流が深まった[13]。 大森との初のタッグとなる「14才のおしえて」(ずんね from JC-WC。映画『女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。』で共演した蒼波と吉田凜音のユニット)は、プロデュースを担当した大森から編曲は「あの人に頼むしかない」ということで直接依頼があった[14]

その後も、大森の「SHINPIN」(アルバム『TOKYO BLACK HOLE』収録)、「ピンクメトセラ」のサウンドプロデュース、大森が作詞・作曲した吉川友の「歯をくいしばれっっ」の編曲を担当している他、大森が2016年2月21日放送『MUSIC JAPAN』(NHK総合)出演した際にバックバンド(玩具のギター)として参加[15]。2016年秋の「TOKYO BLACK HOLE TOUR」ではバンド「新●z(しんブラックホールズ)」のハイパー[16]担当として帯同した。2018年、大森が「共犯者」として結成したZOCについても2020年7月まで株式会社ekomsがマネージメントを行っていた。

2018年より和田あずさ(君の隣のラジかるん)のファンを公言[17]。2019年には君の隣のラジかるんに「君の隣はインフィニティー」を提供している[18]

作品・プロデュース[編集]

作品[編集]

  • sakuraikenta Instrumental Collection「199201A」「199201B」

トータルプロデュース[編集]

他アーティストへの提供作品[編集]

  • GOMESS
    • 「笑わないで with いな (QQIQ)」
    • 「Fake」(作曲、サウンドプロデュース)
  • ずんね from JC-WC(吉田凜音蒼波純
    • 「14才のおしえて」(編曲)
    • 「待つわ」(編曲)
  • 大森靖子
    • 「SHINPIN」
    • 「ピンクメトセラ」
    • 「堕教師」(サウンドプロデュース)
  • 吉川友
    • 「歯をくいしばれっっ」(編曲)
    • 「さよなら、スタンダード」(編曲)
    • 「ときめいたのにスルー」(編曲)
  • 佐保明梨
    • 「NEW WONDER SEASON」(編曲)
  • スマートフォンゲーム『A3!
  • 二丁ハロ
    • 「耳をすませば」(作曲編曲)
    • 「三原色カタルシス」(作曲編曲)
  • 二丁目の魁カミングアウト
    • 「ノスタルジスター」(作曲編曲)
    • 「ネコの恩返し」(作曲編曲)
    • 「リバ」(作曲編曲)
    • 「ウサギと賽子さん」(作曲編曲)
    • 「(1+1)×0=0」(作曲編曲)
    • 「ひふみよ」(作曲編曲)
  • ZOC
    • 「チュープリ」(編曲)
    • 「ヒアルロンリーガール」(編曲)
  • 劇団ノーミーツ
    • 「重力の虹/Lié」
  • 開歌-かいか-
    • 「セミロング」
    • 「ゆびさきに向日葵」
    • 「かいかのMUSIC」
    • 「歌の咲く島」(編曲)
    • 「ポプラ」(編曲)
  • クマニキ
    • 「クマニキ」※michitomoとの共作。
  • クマリデパート
    • 「あれ?ロマンチック」(作曲)
    • 「限界無限大ケン%」
    • 「シャダーイクン」
    • 「セカイケイ」
    • 「アイフォーン渋谷?」(作詞作曲)
    • 「いくじなし」(作詞作曲)
    • 「サクラになっちゃうよ!」
    • 「幸せハッシン!フロムキッチン」(作曲編曲)
    • 「ちきゅらぶレイディオ」(作詞作曲)
    • 「止まらない!ト・マンナヨ!」
    • 「2060年チェリーブロッサムの旅」
  • アップアップガールズ(2)
    • 「世界で一番かわいいアイドル」(編曲)
    • 「強がりライライライ」
  • いぎなり東北産
  • スマートフォンゲーム「IDOLY PRIDE」兵藤雫(CV 首藤志奈
    • 「drop」
  • 悪魔のキッス(戦慄かなの&かてぃ
    • 「悪魔のキッス」(作曲編曲)
    • 「impDEVILS」(作曲編曲)
    • 「方舟」(編曲)
    • 「カスタムラブドール」(作曲編曲)
    • 「unhappy birthday」(編曲)
    • 「ハピじゃね?超サンライズ」(作曲編曲)
    • 「AIDIE」(編曲)
  • GLAY
    • 「Pianista」(GLAYと共同編曲)
  • 君の隣のラジかるん
    • 「君の隣はインフィニティー」
  • Maison book girl
    • 全曲
  • erewhon
    • 「オムライス」

その他[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ さくら学院」のパロディ。小等部在学生(メンバー)は阿部菜々実(当時mImi)、北舘愛祈花(当時DANCE NUT'S)、永坂真心(当時ほいっぷ☆Girls、2015年4月から2017年3月までときめき宣伝部)、星咲マリア(当時MKM-ZERO、「黒木美佑」に改名、2018年11月から2021年3月まで「青春高校3年C組」(テレビ東京)レギュラー、青春高校3年C組アイドル部)[3]

出典[編集]

  1. ^ a b c 岡島紳士のアイドル最新マッピング 第17回 Maison book girl プロデューサー・サクライケンタが語る、Maison book girlの音楽的仕掛け「アイドルポップスとして成り立つギリギリをやりたい」”. Real Sound (2015年9月26日). 2015年11月28日閲覧。
  2. ^ a b Maison book girlの世界観を創造する音楽家 サクライケンタ インタビュー”. Tokyo Loco magazine (2015年11月25日). 2015年11月28日閲覧。
  3. ^ サクラィ学院[アイドル横丁夏まつり!!〜2013〜スペシャルコラボユニット]”. アイドル横丁夏まつり!!〜2013〜. 2015年11月28日閲覧。
  4. ^ 南波一海『ヒロインたちのうた』(音楽出版社)p.149
  5. ^ 南波一海のルッキン・フォー・ザ・パーフェクト・ソング #008 Maison book girlプロデューサー サクライケンタ インタビュー 前編「うつ病で薬をいっぱい飲んで、ごまかしてやっていた」”. LoGiRL (2015年11月24日). 2015年11月28日閲覧。
  6. ^ 夏の魔物10周年記念対談特別編 吉田豪×ケンドー・チャン”. AOMORI ROCK FESTIVAL(夏の魔物). 2016年9月16日閲覧。
  7. ^ いずこねこが8月31日に活動終了 “最初で最後の主演映画”の制作もスタート”. Real Sound (2014年5月21日). 2015年11月9日閲覧。
  8. ^ Inc, Natasha. “サクライケンタ主宰、ekomsより「完全王道アイドル」クマリデパート誕生”. 音楽ナタリー. 2022年6月2日閲覧。
  9. ^ カオティック・スピードキングにサクライケンタ加入”. 音楽ナタリ(ー (2016年2月5日). 2016年2月27日閲覧。
  10. ^ Inc, Natasha. “金子理江がIlie名義でのアーティスト活動開始、サクライケンタが手がけた第1弾楽曲のMV公開(コメントあり / 動画あり)”. 音楽ナタリー. 2022年6月2日閲覧。
  11. ^ Inc, Natasha. “【ライブレポート】戦慄かなの×かてぃ、悪魔のキッス本格始動!1年ぶり「悪魔night」で充実の涙”. 音楽ナタリー. 2023年8月27日閲覧。
  12. ^ いずこねこをサクライケンタが最後に語る「映画のおかげで完結できた」”. 音楽ナタリー (2015年3月23日). 2015年11月30日閲覧。
  13. ^ 大森靖子、「『かわいい』の価値観を私の音楽で広げていきたい」シングル三カ月連続リリースを決行/<視線の先>インタビュー”. トレンドニュース (2016年8月23日). 2016年9月16日閲覧。
  14. ^ 南波一海のルッキン・フォー・ザ・パーフェクト・ソング #009 Maison book girlプロデューサー サクライケンタ インタビュー 後編「変拍子を封じても狂気が出る」”. LoGiRL (2015年11月27日). 2015年11月30日閲覧。
  15. ^ サクライケンタ (2016年2月22日). “大森靖子さんMJ出演見ました!わたくしサクライ、バックバンドで参加させて頂いておりまして、たのしかったっすー!…”. Twitter. 2016年6月2日閲覧。
  16. ^ 全ておとぎ話だと思える人だけ読んで”. 大森靖子オフィシャルブログ (2016年8月23日). 2016年12月1日閲覧。
  17. ^ Maison book girl「yume」特集 サクライケンタによるメンバー個人面談”. 音楽ナタリー. p. 5 (2018年11月21日). 2021年2月13日閲覧。
  18. ^ サクライケンタ [@sakuraikenta] (2019年4月2日). "🌈おしらせ🌈 アイドルグループ「君の隣のラジかるん」通称 君ラジさんの新曲 【君の隣はインフィニティー】の作詞作曲編曲を担当させて頂きました。先日より既に披露しております。ぜひライブにて!🌈🌱". X(旧Twitter)より2021年2月13日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]