エンプティ・スカイ (エルトン・ジョンの肖像)

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エンプティ・スカイ (エルトン・ジョンの肖像)
エルトン・ジョンスタジオ・アルバム
リリース
録音 1968年12月1969年4月
ジャンル ロック
時間
レーベル DJM Records(イギリス)
MCA(アメリカ)
プロデュース スティーブ・ブラウン
チャート最高順位
  • 6位(アメリカ)
エルトン・ジョン アルバム 年表
エンプティ・スカイ (エルトン・ジョンの肖像)
(1969年)
僕の歌は君の歌
(1970年)
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エンプティ・スカイ (エルトン・ジョンの肖像)』(Empty Sky)は、1969年に発表されたエルトン・ジョンのデビューアルバム

解説[編集]

エルトン・ジョンのファーストアルバムである。当初イギリスのみで発売されほとんど注目されなかった。エルトンがスターダムに上り詰めた1975年に、ようやくアメリカなどで発売され、好セールスを記録している。ちなみにアメリカでの発売の際はジャケットが現行(オリジナル)のエルトンのイラストから、寂寞感あるたたずむ巨石のイラストに変更されていた。

当時エルトンは在籍していたバンド、ブルーソロジーを離れ、作詞家バーニー・トーピンと出会い、作曲家活動を行っていた。ブルーソロジーの仲間であったギタリスト、カレブ・クェイがスタジオエンジニアとなったことから、試験的にレコーディングを行うようになる。前年にはソロ名義での初のレコード「I've Been Loving You」をリリースするなど、アーティストとしての活動も始めていた。

そのカレブ・クェイを始め当時のバンド仲間とレコーディングしたものが本作である。当時のマネージャーであるスティーブ・ブラウンがプロデューサー。荒削りな音作りながら、メロディの美しさや歌唱法など、後の片鱗が見て取れる。プログレッシブ・ロックの影響が色濃く、長尺な「うつろな空」に始まり、「ガリヴァーの追憶」では収録曲のリプライズが挿入されるなど、かなり実験的な試みも行っている。

ベスト盤に収録されることもある「スカイライン・ピジョン」はハープシコードの美しいバラード。

1996年のリマスター版CDからは、このアルバム以前のシングル収録曲が追加された。「イエス・イッツ・ミー」は日本でもヒットを記録したシングルである。

収録曲[編集]

Side 1
  1. うつろな空 - Empty Sky
  2. ヴァル・ハラ - Val-Hala
  3. ウェスタン・フォード・ゲイトウェイ - Western Ford Gateway
  4. 2000年の賛美歌 - Hymn 2000
Side 2
  1. 恋人よ明日って何 - Lady What's Tomorrow
  2. 帆船 - Sails
  3. 絞首台 - The Scaffold
  4. スカイライン・ピジョン(旧題:地平線の小鳩) - Skyline Pigeon
  5. ガリヴァーの追想 - Gulliver/Hay-Chewed/Reprise

ボーナストラック[編集]

  1. レディ・サマンサ - Lady Samantha
  2. オール・アクロス・ザ・ヘヴン - All Across the Havens
  3. イエス・イッツ・ミー - It's Me That You Need
  4. ストレンジ・レイン - Just Like Strange Rain
  • 作詞 バーニー・トーピン
  • 作曲 エルトン・ジョン

アルバム参加ミュージシャン[編集]

デビュー以前からのバンド仲間。後に一時エルトン・ジョン・バンドを務める。
カレブと同じバンドに在籍。後に一時エルトン・ジョン・バンドを務める。
  • ドン・フェイ(Don Fay) - tenor saxophone, flute
  • グラハム・ヴィッケリィ(Graham Vickery) - harmonica
  • ナイジェル・オルソン(Nigel Ollson) - drums(「恋人よ、明日って何」のみ)
後の大ヒット期のバンドメンバー。

製作[編集]

  • スティーブ・ブラウン(Steve Brown) - Produser
    当時のマネージャー。
  • フランク・オーウェン(Frank Owen) - Engineer
  • クライヴ・フランクス(Clive Franks) - Tape Operator and Whistling
    後にエルトンと共同プロデュースを手がける。
  • デイヴ・ラーカム(Dave Larkham) - Sleeve Design and Illustration
  • ジム・ガフ(Jim Goff) - Sleeve Production and Lunch