エリック・プリンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
エリック・プリンス

エリック・ディーン・プリンス(Erik Dean Prince、1969年6月6日 - )は、アメリカ海軍の元軍人で、アメリカの実業家投資家ブラックウォーターUSAの設立者として知られている。


略歴[編集]

エリック・プリンスは、ミシガン州ホランドにて出生した。父親は実業家として知られるエドガー・D・プリンスであり、4人兄弟の末っ子として育った。青年時代から保守的なロビイスト団体ファミリー・リサーチ・カウンシルの見習いをするなど社会奉仕に積極的な若者であり、1990年にはホワイトハウス実習生としてジョージ・H・W・ブッシュ政権下のホワイトハウスで6ヶ月勤務していた。

海軍兵学校を中退してヒルズデール大学を卒業、アメリカ海軍に入隊して特殊部隊ネイビー・シールズに入隊しチーム8の一員としてハイチボスニアなどで任務に参加した。しかし、父エドガーが交通事故で死亡したことにより海軍を除隊する。1997年にシールズ時代の仲間と共にブラック・ウォーターUSAを設立する。

民間軍事会社[編集]

ブラックウォーターは、エリック・プリンスがシールズ時代ルワンダ内戦での虐殺に衝撃を受け、特殊部隊向けに効率的な訓練を行える施設を提供するために設立された。当初は訓練施設を提供するだけだったが、2000年代からイラク、アフガニスタンで対テロ戦争が勃発するとアメリカ国務省の警備業務を担当するようになった。

ブラックウォーター社員たちは、業務の優秀さに定評がある一方で攻撃的で荒っぽいとされ、ブラックウォーターに長期にわたって取材を続けたロバート・ヤング・ペルトンによる著作『現代の傭兵』では、エリックが古参のPMC経営者らと会談し「攻撃は最小限でいい」と助言を受ける場面が記載されている。

2007年、ブラックウォーター社員によるイラクにおける民間人への殺傷事件が発覚すると、アメリカ議会の「イラクとアフガニスタンにおける民間警備契約に関する公聴会」の重要証人として召喚された。また、その後のインタビューでブラックウォーターが2000年代初期の中央情報局(CIA)と関係が深く、彼らの依頼で危険な任務をいくつもこなしていたことを明かした。

2009年、エリックは主な経営陣らと共にブラックウォーターUSAの社長を辞任し、同社を売却した。

その後[編集]

その後、エリック・プリンスはアラブ首長国連邦に拠点を置き、2011年に「リフレックス・レポンセズ(通称R2社)」という新会社を立ち上げる。コロンビア人及び南アフリカ人などから成る800人の部隊を構成し、暴動鎮圧やテロ対策といった業務を請け負っている。イスラム教徒は市民への発砲や殺害に躊躇するという理由で雇用されることはなかった。

2013年、エリック・プリンスが中国のアフリカ資源開発をサポートする警備・流通会社フロンティア・リソース・グループの会長に就任する。

信仰[編集]

エリックは敬虔なキリスト教徒として知られている。両親はカルヴァン派だったが、エリック本人は成人してからカトリックに改宗している。

また、主にリベラル派のジャーナリストからキリスト教右派の一人として扱われることもある。

私生活[編集]

姉のベスティー・デボスはその後ミシガン州共和党の元トップとして知られている。前との妻との間に4人、現在の妻との間に3人の子供を設けている。

関連項目[編集]