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ウィリアム・F・ハガティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ビル・ハガティ
Bill Hagerty
生年月日 (1959-08-14) 1959年8月14日(66歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
テネシー州の旗 テネシー州ギャラティン
出身校 ヴァンダービルト大学法科大学院BAJD
前職 実業家外交官
投資銀行創業者兼取締役
所属政党 共和党
称号 旭日大綬章
公式サイト Senate Website
選挙区 テネシー州の旗 テネシー州
当選回数 1回
在任期間 2021年1月3日 -
在任期間 2017年8月31日 - 2019年7月22日
大統領 ドナルド・トランプ
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Hagerty and family with Donald and Melania Trump in the ambassadorial residence in 2019

ウィリアム・フランシス・"ビル"・ハガティ四世(英:William Francis "Bill" Hagerty IV、1959年8月14日[1] - )は、アメリカ合衆国政治家実業家外交官。2021年より同国上院議員を務める。前駐日アメリカ合衆国大使。投資会社ハガティ・ピーターソン社創業者兼取締役でもある。

人物

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テネシー州ナッシュビル出身[2]ヴァンダービルト大学法科大学院法務博士の学位を取得後、ボストン・コンサルティング・グループに入社し、3年間の東京都への赴任も経験した。

ビジネス活動に加えて、多くの政治活動を行ってきた。ジョージ・W・ブッシュ大統領の経済顧問及びホワイトハウス・フェローを務めたのち、シリコンバレープライベート・エクイティ・ファンドのトライデント・キャピタルで働いた[3]ミット・ロムニー2008年のアメリカ大統領選挙で国家財務委員長を務めて応援、そして2011年から14年までテネシー州経済地域開発庁長官を務め、ブリヂストンカルソニックカンセイ日産自動車への投資も扱った。ドナルド・トランプの大統領選挙においては政権移行チームの政治任用担当であった[4]

有力コンサルティング会社 ボストン・コンサルティング・グループの上級駐在員として東京都に3年間滞在したこともあり[5][6]知日派の人物であるとされる[7]

駐日大使

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2017年1月、アメリカ合衆国大統領への就任を控えていたドナルド・トランプがハガティの次期駐日大使への起用を検討していることが報じられる[5]。3月13日、日本政府がハガティに対しアグレマンを与える[8]。3月23日、トランプ政権より次期駐日大使に指名されたことが正式に発表された[7]。同年7月13日に上院で86対12の賛成多数で承認され[9]、7月27日にワシントン市内で宣誓を行った[10]

8月17日に新任大使として着任のため来日し[11]、8月31日、皇居に於いて日本国天皇に対して信任状を捧呈[12]、正式に駐日大使としての活動を開始した。

大使就任2年目となる2018年の8月6日、広島で開かれた平和記念式典に初めて参列し、犠牲者に哀悼の意を捧げて献花した。翌7日には松井一実市長と面会して、核問題についての言及を避けつつも「戦争がどんな結末を迎えるのか、次世代に伝えていくことが重要だ」との見解を示した[13]。また、ハガティ大使は自身のツイッターでも「戦争の悲劇と平和の追求の重要性を次世代が理解することが極めて重要です」と強調している[14]。また、長崎県長崎市での長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典にも初めて参列した[15]

2019年7月12日、トランプ大統領はツイッターでハガティが2020年アメリカ合衆国上院選挙に出馬することを表明[16]。その後、7月16日に駐日アメリカ合衆国大使館より「2019年7月末でウィリアム・ハガティ日本駐在アメリカ合衆国特命全権大使が辞任することとなり、その手続に入った」ことが発表された[17][18]。そして7月22日に日本国駐在アメリカ合衆国特命全権大使を退任して本国へ帰国した[19]。ハガティの退任後、大使は空席のままとなっている。2020年3月13日に後任としてケネス・ワインスタインが指名された[20]が、承認がなされないまま議会が終了し、指名議案は廃案となった。

政界入り

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2020年11月3日の上院選挙に出身地の南部テネシー州から立候補。民主党のマルキータ・ブラッドショー英語版を下し当選、2021年1月3日に上院議員に就任することとなった[21]

2021年11月、ハガティ上院議員は日本に対して来たる2022年の北京冬季五輪に政府関係者をオリンピックに派遣しない「外交的ボイコット」(英語: diplomatic boycott)をするよう促した[22]

2021年12月18日、ハガティ上院議員はラーム・エマニュエルシカゴ市長を駐日大使に任命することに際し、賛成票を投じて「我々の政治的背景は異なるが、日米関係が世界で最も戦略的に重要な地域における平和と繁栄の礎であるとの固い信念を共有している」と述べた[23]

駐日大使時代に現職だった安倍晋三元総理が2022年7月8日に暗殺されたことを受け上院に提出された、故人の功績をたたえる決議案には提出者として名を連ねた[24]

2025年、旭日大綬章受章[25]

参考文献

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  1. Appointment of the 1991–1992 White House Fellows”. White House. 2017年8月18日閲覧。
  2. William F. Hagerty, IV”. Hagerty Peterson & Company. 2017年1月4日閲覧。
  3. Haberkorn, Jennifer; Restuccia, Andrew (2016年8月28日). “Trump taps Bush, Romney veterans for transition”. Politico 2017年1月5日閲覧。
  4. Rogin, Josh (2016年8月3日). “Top Corker aide joins Trump transition team”. The Washington Post 2016年12月5日閲覧。
  5. 1 2 “駐日大使にハガティ氏検討 投資銀行創業者”. 産経新聞. (2017年1月5日) 2017年3月24日閲覧。
  6. William F. Hagerty, IV”. Hagerty Peterson & Co. LLC (2017年1月5日). 2017年1月5日閲覧。
  7. 1 2 “米駐日大使にハガティ氏指名 トランプ政権が発表”. 日本経済新聞. (2017年3月24日) 2017年3月24日閲覧。 {{cite news}}: |work=|newspaper=引数が重複しています。 (説明)
  8. “ハガティ氏に日本政府が同意 次期駐日米大使に”. 産経新聞. (2017年3月14日) 2017年3月24日閲覧。 {{cite news}}: |work=|newspaper=引数が重複しています。 (説明)
  9. “駐日米大使の人事承認 実業家ハガティ氏、8月にも着任へ 米上院本会議”. 産経新聞. (2017年7月14日) 2017年7月14日閲覧。 {{cite news}}: |work=|newspaper=引数が重複しています。 (説明)
  10. “次期駐日大使の宣誓式「待ち受ける挑戦楽しみ」”. 読売新聞. (2017年7月28日) 2017年7月28日閲覧。 {{cite news}}: |work=|newspaper=引数が重複しています。 (説明)[リンク切れ]
  11. “ハガティ新駐日米大使が着任、対北朝鮮「日米同盟さらに強固に」”. 日経電子版. 日本経済新聞社. (2017年8月17日) 2017年10月27日閲覧。{{cite news}}: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ)
  12. 駐日アメリカ合衆国大使の信任状捧呈”. 日本国外務省 (2017年8月31日). 2017年8月31日閲覧。
  13. 米大使が広島市長と面会 原爆慰霊碑に献花 - 産経WEST
  14. ビル・ハガティ米国大使さんのツイート: "8月6日に開催された広島平和記念式典に、私の家族とケリー駐大阪・神戸米国総領事と共に出席しました。戦争の悲劇と平和の追求の重要性を次世代が理解することが極めて重要です。"
  15. ビル・ハガティ駐日アメリカ大使のツイート:家族やジョイ・サクライ在福岡米国領事館首席領事と共に、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に出席しました。謙虚な気持ちになる経験でした。
  16. “「ハガティ駐日米大使、上院選出馬」トランプ氏がツイート”. 毎日デジタル. 毎日新聞社. (2019年7月13日) 2019年7月13日閲覧。
  17. “U.S. Ambassador to Japan William F. Hagerty IV to Resign Later this Month” (HTML) (Press release) (英語). U.S. Embassy in Japan. 2019年7月16日. 2019年7月16日閲覧.
  18. “ハガティ駐日米国大使、月内辞任へ”. Reuter Japan. Thomson Reuter. (2019年7月16日) 2019年7月16日閲覧。
  19. “ハガティ駐日米大使が離任 帰国の途に”. 産経ニュース. 産業経済新聞社. (2019年7月22日) 2019年7月22日閲覧。
  20. 駐日大使にシンクタンク所長を指名へ、トランプ氏”. CNN. 2020年3月14日閲覧。
  21. “ハガティ前駐日大使が当確 米上院選”. 時事ドットコム. 時事通信社. (2020年11月4日) 2020年11月5日閲覧。
  22. Former U.S. ambassador urges Japanese officials to skip Beijing Olympics - Nikkei Asia (英語)
  23. エマニュエル次期駐日米大使、同盟深化に強い意欲…中国との覇権争い念頭」『讀賣新聞』2021年12月19日。2021年12月19日閲覧。
  24. “米上院で安倍氏の功績たたえる決議案提出 過去にはマンデラ氏らも”. 朝日新聞. (2022年7月15日) 2022年7月15日閲覧。 {{cite news}}: |work=|newspaper=引数が重複しています。 (説明)
  25. 『官報』号外96号、令和7年4月30日

外部リンク

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テキスト

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動画

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外交職
先代
キャロライン・ケネディ
在日本アメリカ合衆国大使
2017年 – 2019年
次代
ラーム・エマニュエル