陳 (姓)
陳(ちん)は、漢姓のひとつ。中国、台湾、韓国、ベトナム、マレーシア、シンガポール、日本などのアジア全域に分布する。
中国の陳氏は、中国河南省周辺を発祥とする。
中国の姓
陳 | |
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各種表記 | |
繁体字: | 陳 |
簡体字: | 陈 |
拼音: | Chén |
注音符号: | ㄔㄣˊ |
ラテン字: | Chen |
広東語発音: | Can4 |
上海語発音: | Zen1 |
台湾語白話字: | Tân |
陳(ちん)は、中国の姓の一つ。
司馬遷の『史記』などの史書は、西周時代の侯国陳の公族の本姓は嬀(女偏に爲)で、舜の後裔から出たものであると記録している。陳の発祥は、紀元前1127年、周の武王が舜の末裔であった陶器匠・嬀満を胡公に冊立して、陳(現在の淮陽)の土地を与えたことから始まる。
陳は周の王室が任命した諸侯国ではあったが、周りの強国に圧迫されたため、領土と勢力は建国初期から滅亡時期まで成長することが出来なかった。
紀元前478年、陳が滅亡し、その末裔たちは強国の勢力によって四分五裂され、改姓して数多の家門を建てて分家した。その中には田斉を建国した田氏も出た。
同時に嬀姓を中心の家門が成立したのはこの時のことである。そんな中で、亡国になった母国の名を姓とした人たちがあり、その末裔たちが現在の陳氏である。現在、陳国の正統家流として公認されている家門は、舜以後の系譜が確実に残っている中国の頴川陳氏一族だけである。
アルファベット表記
中国系の姓を持つ者がパスポートを取得したり、英語圏などのアルファベット使用国に住む際には、必ずしも普通話の発音ではなく、本人(またはその祖先)の出身地における方言に基づいたアルファベット表記が用いられる。陳氏の場合、例えば北京語を話す地域の出身者は「Chen」、福建語を話す地域の出身者は「Tan」と表記される。
著名な人物
- 歴史上の人物
- 陳勝 - 秦末の農民反乱指導者。
- 陳平 - 秦末・前漢初期の政治家。
- 陳寔 - 後漢の政治家。
- 陳宮 - 後漢末期の武将。
- 陳寿 - 西晋の歴史家。
- 陳慶之 - 南朝梁の武将。
- 陳霸先 - 南朝陳の初代皇帝。
- 陳子昂 - 唐の詩人。
- 陳友諒 - 元末の群雄の一人。
- 陳円円 - 明末の女性。
- 中国の人物
- 陳独秀 - 中国共産党設立者。
- 陳儀 - 中華民国の軍人・政治家。
- 陳雲 - 中華人民共和国の政治家。
- 陳毅 - 中華人民共和国の軍人・政治家。
- 陳定 - 中華人民共和国の陸上競技選手。
- 陳建民 - 四川省出身の料理人。
- チェン・カイコー(陳凱歌) - 中華人民共和国の映画監督。
- チェン・ミン(陳敏) - 上海出身の二胡奏者。
- 台湾の人物
- 香港の人物
- 架空の人物
- その他
関連項目
- 陳 (春秋)
- 陳 (南朝)
- 田 (姓) - 春秋時代の陳の公子陳完の末裔が称した氏。のちに斉国(田斉)の君主となった。
- チェン(曖昧さ回避)、チェン・で始まる記事の一覧
- チャン(曖昧さ回避)、チャン・で始まる記事の一覧
朝鮮の姓
チン | |
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各種表記 | |
ハングル: | 진 |
漢字: | 陳 |
発音: | チン |
日本語読み: | ちん |
ローマ字: | Jin |
英語表記: | Chin, Jean, Gin, Zhin, Chen |
陳(ちん、チン)は、朝鮮の姓の一つ。
氏族
驪陽陳氏は北宋で右尹を歴任し、金国の侵略から逃れるため高麗に帰化した陳琇(陳莠)の曾孫で、仁宗の外戚李資謙の叛乱を討伐した功労で現在の洪城である驪陽(여양)の土地、驪陽君の爵位を受けて、大将軍を歴任した陳寵厚を始祖としている。
広東陳氏の本貫たる広東は現在の中国の広州であり、慶長の役の時明の総大将として朝鮮に来た陳璘を始祖としている。明の滅亡以後、明の再興運動に参加した長男が、運動が失敗した直後朝鮮に帰化して定着したのが広東陳氏の発祥とされている。
本貫
氏族(地域) | 創始者 | 割合 (%) (2000年) |
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驪陽陳氏 | ||
広東陳氏 | ||
梁山陳氏 | ||
淸州陳氏 | ||
江陵陳氏 | ||
臨陂陳氏 | ||
三陟陳氏 | ||
南海陳氏 | ||
福州陳氏 | ||
神光陳氏 | ||
楊州陳氏 | ||
羅州陳氏 | ||
德昌陳氏 |
関連項目
- チン(曖昧さ回避)、チン・で始まる記事の一覧
ベトナムの姓
チャン | |
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ベトナムの姓の割合
Trần(11%) | |
各種表記 | |
チュ・クオック・グー: | Trần |
北部発音: | チャン |
中国語表記: | 陳 |
10世紀後半の有力豪族・十二使君の一人に陳覧(チャン・ラム)がいる。13世紀初頭、陳嗣慶(チャン・トウ・カイン)や陳守度(チャン・トゥー・ド)ら陳氏(福建もしくは桂林からの移住民)の一族は李朝で実権を握り、陳太宗(チャン・タイン・トン)は陳朝(1225年 - 1400年)を開いた。
ベトナム語のラテン文字表記(クオック・グー)にそのまま従う形で「トラン」と転記されたり、読まれたりすることがある。
著名な人物
- 陳興道(チャン・フン・ダオ) - 陳朝の王族・武将
- チャン・チョン・キム(陳仲金) - 学者・政治家
- チャン・バン・フォン(陳文香) - 南ベトナムの政治家
- チャン・ヴァン・チャ(陳文茶) - 南ベトナム解放軍の軍人
- チャン・レ・スアン(陳麗春) - 南ベトナム秘密警察長官、ゴ・ディン・ヌーの妻
- チャン・ドゥック・ルオン(陳徳良) - ベトナム社会主義共和国の政治家
- トラン・アン・ユン(陳英雄) - フランス在住の映画監督
- チャン・ヒエウ・ガン - ベトナムのテコンドー選手。「トラン・ヒエン・ヌン」とも表記された
- マーヴィン・トラン - カナダ出身のフィギュアスケート選手
関連項目
- 陳朝
- ベトナム帝王一覧
- チャン(曖昧さ回避)、チャン・で始まる記事の一覧
関連項目
- 陳で始まる記事の一覧
- 陳皇后(曖昧さ回避) - 陳姓の皇后