燃えろアタック
ドラマ |
『燃えろアタック』(もえろアタック)は、石ノ森章太郎原作の1979年1月5日から1980年7月11日にテレビ朝日系列で放送された日本のスポーツ根性ドラマである。
概要
このドラマの枠では、以前は『がんばれ!!ロボコン』や『ロボット110番』といったロボットものを放送していたが、1978年に放映された『がんばれ!!レッドビッキーズ』以後、ロボットなどの非日常的な要素がない純粋なスポ根ものに転換し、その第2弾となった作品。
当時、テレビ朝日では1980年のモスクワオリンピックを民放独占中継することを決めていたこともあり、そのプロモーションという意味合いを込めて、小鹿ジュン(荒木由美子)を中心としたバレーボールに情熱を傾けた少女たちの物語として展開された。しかし、放送中に日本がモスクワオリンピックをボイコットする事が決まり、ドラマの結末(主人公ジュンがオリンピック日本代表選手に選ばれる)と現実の状況(日本選手がオリンピックに出場できない)とが大きく異なる。
スパイクの際、ジャンプして上空で1回転した反動で打ち込む「ひぐま落とし」という必殺技があり、これをはじめとする数々の技のため、『サインはV』同様、現場では負傷者が絶えなかったらしい。普通のスポ根ドラマに見えるが、登場人物が死神に呪われて死ぬといったオカルト展開がある。
本作は中国で『排球女将』(バレーボール女子キャプテンという意味)のタイトルで放映されていた。主演の荒木由美子は放映当時、同世代の中国の視聴者の中で絶大な人気で、中国での視聴率は80%以上。
石川森彦作画のコミカライズ版が、徳間書店『テレビランド』に連載されていた。また本編では場面転換の際、石ノ森章太郎(+石森プロ)によるジュンの心情を表したイラストが挿入されていた。イラストは毎回のエンディング映像にも使用されている。
キャスト
- 小鹿 ジュン - 荒木由美子
- 小鹿 幸太郎 - 小林昭二
- 小野 民(小杉百合子) - 河内桃子
- 小鹿 幸治 - 小鹿番
- 小鹿 里子 - 本山可久子
- 小鹿 清 - 早川勝也
- 山田 - 星純夫
- 速水 大介 - 南條豊
- 速水 大造 - 小瀬格
- 小暮先生 - 左時枝
- ナレーター - 納谷悟朗
- 白富士学園高校バレー部
- 藤田 陽子 / キャプテン - 舟倉たまき
- 矢崎 サチ / サチ - 青木純
- 大山 亜矢子 / アーヤ - 大槻純子
- 鈴木 美智子 / ミッチー - 三谷晃代
- 水木 良子 / マネージャー - 小川エレナ
- 夏川 ゆか / ユカ - 中原歩
- 根本 リカ / リカ - 小山セリノ
- 内藤 恵美 / メソ - 成瀬静江
- 野田 花子 / プク - 岡本プク
- 小川 とみ / トミー - 今村恒美
- 西井 千恵子 / チコ - 三原順子
- 八田 のり子 / メガネ - 中島千里
- 村中 愛 / チビ - 横田ひとみ
- 西方 美樹 / ミキ - 池田信子
- 高坂 鮎子 / アユコ - 木下和佳
- 五十嵐 まさみ / マサミ - 渡辺恵美子
- 新井 恵子 / ケイコ - 萩谷道子
- 松山 わかば / ワカバ - 加瀬尚恵
- 古川 信子 / ノブコ - 青野直美
スタッフ
- プロデューサー - 小泉美明(テレビ朝日)、阿部征司(東映)
- 連載 - テレビランド、週刊時代
- 脚本 - 上原正三、伊上勝、鷺山京子
- 音楽 - 京建輔
- 音楽制作 - あんだんて
- バレー指導 - 寺山恵美子
- 撮影 - いのくままさお、相原義晴
- 監督 - 奥中惇夫、田中秀夫
- 助監督 - 三村道治、小笠原猛、加島忠義、三ツ村鐵治
主題歌
- オープニングテーマ - 「燃えろアタック」
- 作詞 - 石森章太郎 / 作曲 - 京建輔 / 歌 - 堀江美都子、ザ・チャープス(コロムビアレコード)
- エンディングテーマ - 「お元気ですかお父さん」
- 作詞 - 八手三郎 / 作曲 - 京建輔 / 歌 - 日高美子
- 挿入歌 - 「春の妖精」
- 作詞 - 阿木燿子 / 作曲 - 宇崎竜童 / 編曲 - 萩田光雄 / 歌 - 荒木由美子(キャニオンレコード)
サブタイトル
太字は傑作選DVD収録エピソード。
回 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト |
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1 | 1979年1月5日 | 跳べ! 明日に向かって | 上原正三 | 奥中惇夫 | 榊原郁恵、山本緑 |
2 | 1979年1月12日 | 母と同じコートに立つ | |||
3 | 1979年1月19日 | 狙え! エースアタッカー | 田中秀夫 | ||
4 | 1979年1月26日 | UFOサーブと対決 | |||
5 | 1979年2月9日 | 北へ・そしてふる里へ | 奥中惇夫 | ||
6 | 1979年2月16日 | 初めて知った母の秘密 | |||
7 | 1979年2月23日 | オリンピックへの道 | |||
8 | 1979年3月2日 | 秘密兵器をあみだせ | |||
9 | 1979年3月9日 | コートに散るライバルの火花 | 鷺山京子 | ||
10 | 1979年3月16日 | ライバルの挑戦状 | 伊上勝 | 田中秀夫 | |
11 | 1979年3月23日 | 白富士の新エース | 上原正三 | ||
12 | 1979年3月30日 | めぐり逢った幻の母 | |||
13 | 1979年4月6日 | 母がくれた必殺スパイク | |||
14 | 1979年4月20日 | 新しい敵! 新しい挑戦 | 奥中惇夫 | ||
15 | 1979年4月27日 | トスは誰のために | 鷺山京子 | ||
16 | 1979年5月4日 | 恐るべき魔女姉妹!! | 上原正三 | ||
17 | 1979年5月18日 | 熊おとしと鬼コーチ | |||
18 | 1979年5月25日 | 母にとどけ八丈太鼓 | 田中秀夫 | ||
19 | 1979年6月1日 | 波と石とバレーボール | |||
20 | 1979年6月8日 | 涙のブロッカー魂 | 鷺山京子 | ||
21 | 1979年6月15日 | 跳べる青春 跳べない青春 | 上原正三 | ||
22 | 1979年6月22日 | 栄光へのバックトス | 奥中惇夫 | ||
23 | 1979年6月29日 | 涙のファーストラブ | 鷺山京子 | ||
24 | 1979年7月6日 | 父と母の再会 | 上原正三 | ||
25 | 1979年7月13日 | ジュン、母さんを忘れろ! | |||
26 | 1979年7月20日 | 対決した幼なじみ | 田中秀夫 | ||
27 | 1979年8月3日 | えっ!? リカがお見合い!? | 鷺山京子 | ||
28 | 1979年8月10日 | 太地シスターズの秘密 | |||
29 | 1979年8月17日 | 決戦! インターハイ | 上原正三 | ||
30 | 1979年8月24日 | 戦った そして日本一は!? | 奥中惇夫 | ||
31 | 1979年9月7日 | 転校して来た天才少女 | |||
32 | 1979年9月14日 | ジュンとゆか 二人のエース | |||
33 | 1979年9月21日 | くだかれたエースの誇り | 鷺山京子 | ||
34 | 1979年9月28日 | 新しい敵! 新しい挑戦 | 田中秀夫 | ||
35 | 1979年10月5日 | さよなら! わが青春コート | 上原正三 | ||
36 | 1979年10月12日 | プクちゃんの挑戦 | |||
37 | 1979年10月19日 | コーチに捧げる逆転クロス | |||
38 | 1979年10月26日 | 優勝! 三年生パワー | 鷺山京子 | 奥中惇夫 | |
39 | 1979年11月2日 | 三年生を追い出せ | |||
40 | 1979年11月9日 | 友情のヒグマおとし | 上原正三 | ||
41 | 1979年11月16日 | 北国に燃える闘魂 | |||
42 | 1979年11月23日 | 母さんの特訓日記 | 田中秀夫 | ||
43 | 1979年11月30日 | オリンピックの新星たち | |||
44 | 1979年12月7日 | これが全日本チームだ!! | |||
45 | 1979年12月14日 | 新白富士のデビュー戦!! | 鷺山京子 | ||
46 | 1979年12月28日 | Wヒグマおとしと虹 | 上原正三 | 奥中惇夫 | |
47 | 1980年1月04日 | 振袖に誓うジュンの涙 | |||
48 | 1980年1月11日 | エースを狙う不敵な新入部員 | |||
49 | 1980年1月18日 | ヒグマおとしは通用しない!? | 鷺山京子 | ||
50 | 1980年1月25日 | ゆか、なぜ私を裏切るの | 上原正三 | 田中秀夫 | |
51 | 1980年2月1日 | 日本一コンビの秘密 | 鷺山京子 | ||
52 | 1980年2月8日 | 白富士に吹くつむじ風 | 上原正三 | ||
53 | 1980年2月15日 | エースの座を追われたジュン | |||
54 | 1980年2月22日 | 幻のスパイクを求めて | 奥中惇夫 | ||
55 | 1980年2月29日 | オリンピックの重さ | 鷺山京子 | ||
56 | 1980年3月7日 | 炎のフライングレシーブ | 上原正三 | ||
57 | 1980年3月14日 | 二人で作った愛のスパイク | |||
58 | 1980年3月21日 | ベールをぬいだ必殺技 | 田中秀夫 | ||
59 | 1980年3月28日 | さようなら三年生 | |||
60 | 1980年4月4日 | 青春コートの十字路 | |||
61 | 1980年4月11日 | 幻のスパイクに賭ける! | 鷺山京子 | ||
62 | 1980年4月18日 | 異国にとどけ小さな願い | 上原正三 | 奥中惇夫 | |
63 | 1980年5月2日 | 失われたチームワーク | 鷺山京子 | ||
64 | 1980年5月16日 | 一番星は母さん星 | 上原正三 | ||
65 | 1980年5月23日 | 完成! 幻のスパイク | |||
66 | 1980年5月30日 | オリンピックにいけるのは!?! | 鷺山京子 | 田中秀夫 | |
67 | 1980年6月6日 | ゆかに何がおこったか | 上原正三 | ||
68 | 1980年6月13日 | 選考会 ジュンが危ない!? | 鷺山京子 | ||
69 | 1980年6月27日 | 死なないで! ゆか!! | 上原正三 | 奥中惇夫 | |
70 | 1980年7月4日 | ジュン、母さんと呼んで | |||
71 | 1980年7月11日 | 明日への旅立ち |
放映ネット局
※は遅れネット
- テレビ朝日
- 北海道テレビ放送
- 青森放送(当時日本テレビ系列とのクロスネット局)※
- 東日本放送
- 山形テレビ(放映途中までフジテレビ系列とのクロスネット局→ANN離脱によりフジテレビ系列単独)※
- 福島中央テレビ(当時は日本テレビ系列とのクロスネット局)※
- 山梨放送(日本テレビ系列)※
- 新潟放送(TBS系列)※
- 長野放送 (フジテレビ系列) ※
- 静岡けんみんテレビ(現:静岡朝日テレビ。放映途中まで日本テレビ系列とのクロスネット局)
- 福井テレビ(フジテレビ系列)※
- 名古屋テレビ放送
- 朝日放送
- 山陰中央テレビ(フジテレビ系列)※
- 広島ホームテレビ
- 瀬戸内海放送
- 九州朝日放送
- テレビ熊本(当時はフジテレビ系列とのクロスネット局)※
- 宮崎放送(TBS系列)※
- 鹿児島テレビ放送(当時はフジテレビ系列・日本テレビ系列とのクロスネット局)※
映像ソフト
2008年7月21日発売の「石ノ森章太郎 生誕70周年 DVD-BOX」にテレビシリーズの第1話が収録された。
2013年に傑作選DVDが東映ビデオより発売。vol.1は白富士学園高校バレー部の奮闘話で構成された「高校バレー編」、vol.2は「インターハイ・国体編」、vol.3は「全日本選抜チーム編」。
テレビ朝日系 金曜19時台後半 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
がんばれ!レッドビッキーズ
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燃えろアタック
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