日華議員懇談会
日華議員懇談会(にっかぎいんこんだんかい、略称:日華懇)とは、日本と国交のない中華民国(台湾)との関係強化を目的とした超党派の議員連盟である。
概要
前身の日華関係議員懇談会は、日本と台湾が国交を断絶してからまもない1973年3月14日、灘尾弘吉、藤尾正行、中川一郎、玉置和郎、田中龍夫、渡辺美智雄ら27名が発起人となり、自由民主党議員の3分の1以上にあたる152名(衆議院議員99名、参議院議員53名)が参加して発足した。初代会長には、灘尾が就任した。
1997年、自民党分裂などが原因で生じた自民党以外の親台派議員を巻き込むため[要出典]、超党派の日華議員懇談会に改組された。発足時には、国会議員の約40%にあたる300名(自民党202名、新進党86名、太陽党7名、新党さきがけ5名)が参加。会長には山中貞則、副会長には小沢辰男、村上正邦、平沼赳夫、前田勲男が就いた。
現在の会長は、平沼赳夫。幹事長は、2015年藤井孝男から古屋圭司に交代した。他のメンバーには、麻生太郎、石原伸晃、鳩山邦夫、小池百合子がいる。2006年5月時点で240名が加盟していた[1]が、2009年の第45回衆議院議員総選挙の結果、日華懇所属の自民党議員が数多く落選したため、2009年11月時点で188名(内訳:自民党103名、民主党67名)と大幅に減少した[2][3]。その後、自民党の党勢が回復したことを受けて、2014年3月時点では284名の国会議員が参加している[4]。
なお、このほかの日台関係の議員連盟ないし議員グループとしては、
- 自民党系の
- 「日本・台湾友好議員連盟」・・会長の小林興起らが郵政民営化反対で離党したため、休眠状態となった。
- 「日台経済文化交流を促進する若手議員の会(日台若手議連)」・・岸信夫を会長に自民党青年局のメンバーなどで構成。
- 民主党系の
- 「日本台湾友好議員懇談会」
- 「日本・台湾安保経済研究会」・・民主党保守系で構成されたが、会長の中津川博郷らの落選により休眠状態に。
がある。
近年の主な出来事
- 2003年4月28日:副会長の麻生太郎・自民党政調会長(当時)が、自民党の現職の党三役としては初めて訪台し、陳水扁総統を表敬訪問。
- 2007年6月21日:王金平立法院長(国会議長に相当)が来日し、平沼赳夫会長と会談。
- 2007年10月10日:玉澤徳一郎元農水相を顧問とする国慶祝賀訪台団が陳水扁総統と会見。
- 2008年2月18日:陳水扁総統が、佐藤信二前会長と平沼赳夫会長に対して、台湾で外国人議員に贈る最高栄誉の勲章である「大綬景星勲章」を授与した。
- 2008年7月4日:平沼赳夫会長主催で許世楷駐日代表夫妻の送別会を開催。
- 2008年8月4日:矢野哲朗元外務副大臣を団長とする訪台団が馬英九総統と会見。
- 2008年8月7日:王金平・立法院長が、麻生太郎自民党幹事長(当時)の招きで来日し、10数名の日華懇議員と会談。
- 2008年9月24日:麻生内閣が発足し、日華懇メンバー11名が閣僚入り。
- 2008年10月1日:臨時総会で馮寄台新駐日代表が着任あいさつ。
- 2009年11月25日:政権交代後初の総会で、平沼会長の続投と188名の会員を承認。
- 2011年10月27日:国立故宮博物院(台湾)の展覧会を日本で開くための実行委員会を設置。2014年に初頭開催を目指している[5]
- 2014年6月24日:東京国立博物館にて開催された特別展「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」を特別後援として協力。[6]
参考文献
- 徐年生「戦後の日台関係における日華議員懇談会の役割に関する研究:1973-1975」北大法学研究科ジュニア・リサーチ・ジャーナル10巻123頁、2004年1月[7]
脚注
- ^ 衆議院議員・古屋圭司のブログより。
- ^ 台湾国際放送2009年11月26日
- ^ 日本経済新聞平成21年11月25日
- ^ 日華議員懇談会 沖縄を走る走る、衆議院議員 西銘恒三郎 2014年3月26日
- ^ 。朝日新聞2011年10月27日
- ^ 東京国立博物館
- ^ http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/handle/2115/25388