宮島桟橋
宮島桟橋(宮島駅) | |
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宮島桟橋 | |
みやじま Miyajima | |
所在地 |
宮島桟橋(みやじまさんばし)[1]は、広島県廿日市市宮島町の厳島内にあるJR西日本宮島フェリー宮島連絡船及び宮島松大汽船宮島航路の宮島側の桟橋。
隣接する3号桟橋も含め、宮島港桟橋[2](みやじまこうさんばし)として案内されることもあり、この項目ではこれらについても記述する。
概要
JR側は鉄道連絡船の「駅」を名乗るもののプラットホームがなく、実際には3本の桟橋のみが設置されている航路専用の駅(フェリーターミナル)である[2]。
JR西日本宮島フェリー・宮島松大汽船とも宮島航路の料金収受(精算)は当駅で行っている。宮島口から乗船した場合は、下船時に切符の回収またはICカード(PASPYまたは交通系ICカード全国相互利用サービスに対応する10種類の交通系ICカード)での精算を行い、当駅から乗船する場合は乗船前に切符の回収またはICカードでの精算(連絡切符や特別企画乗車券の場合は検札)を行う。
桟橋構造
現在の建物は旧宮島町時代の1976年2月1日に完成した[3]、鉄筋3階建て延べ約3200平方メートルの建物[1]である。駅舎は神社の本殿を、桟橋は神社の回廊をそれぞれイメージして作られている[3]。
建物そのものは廿日市市が管理しており[1]、一つの駅舎の中にJR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の乗場が同居している。改札及び桟橋は独立しているが、待合所やトイレなどは独立していない(後述)。
駅舎は建築時点での建築基準法は満たしていたものの、2009年に行われた耐震診断で震度6強で建物倒壊の危険性が高いと判定されている。ただし、厳島全域が国の「特別史跡及び特別名勝」の指定を受けており、建造物の改築など景観にかかわる現状変更には文化財保護法に基づく国の許可が必要なため、2011年から2か年かけて設計と国への申請を行い、2013年に耐震補強工事が開始された[1]。
JR西日本宮島フェリー(1号桟橋)
宮島桟橋(宮島駅) | |
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みやじま Miyajima | |
◄宮島口 (1.0km) | |
所在地 | 広島県廿日市市宮島町1162-18 |
所属事業者 | JR西日本宮島フェリー |
所属路線 | ■宮島航路(宮島連絡船) |
キロ程 | 1.0[注釈 1] km(宮島口起点) |
電報略号 | ミヤ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 桟橋のみ |
開業年月日 | 1902年(明治35年) |
備考 | 業務委託駅 |
1902年(明治35年)4月に宮島渡航会社が宮島 - 厳島航路を開業(宮島航路)したことで開設。翌1903年(明治36年)5月に山陽鉄道に買収され、1906年(明治39年)12月1日に国有化され官営となり、以後鉄道作業局、帝国鉄道庁、鉄道院、鉄道省、運輸省、運輸通信省、日本国有鉄道(国鉄)が運営。鉄道省時代の1942年(昭和17年)4月1日に厳島町桟橋待合所から宮島桟橋に改称[4][注釈 2]。1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の運営となり、2009年(平成21年)4月1日にJR西日本から子会社のJR西日本宮島フェリーに事業譲渡された。
改札口は、有人改札通路にICカードリーダーが設置されている。ICカードリーダーはPASPYの機器であるが、交通系ICカード全国相互利用サービスに対応する10種類の交通系ICカードも利用できる。
広島地区にICOCAが導入された2007年(平成19年)9月1日の時点ではICOCAが利用できなかったが、2009年(平成21年)10月17日に従来のバスカードを引き継ぐ形でICカードのPASPYが導入され、ICOCAも利用できるようになった。
ICOCA以外の全国交通系ICカード9種(SuicaやPASMOなど)は、2018年(平成30年)3月17日から利用できるようになった[5]。
有人窓口として、長距離切符売り場が設けられている。みどりの窓口は、1992年(平成4年)11月1日から2003年(平成15年)3月31日まで営業していた[6]。オレンジカード対応のタッチパネル式の券売機が3台(うち1台は高額紙幣対応)設置されており、他のJR駅の券売機券とフォームが全く同じである。ICOCAには対応しておらずICチャージ機も無いが、窓口でのチャージは可能。
改札・窓口業務は、JR西日本グループ会社のJR西日本中国メンテック広島支店に委託されている[7]。
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改札口
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1号桟橋
宮島松大汽船(2号桟橋)
宮島桟橋 | |
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みやじま Miyajima | |
◄宮島口桟橋(1.8km) | |
所在地 | 広島県廿日市市宮島町1162-18 |
所属事業者 | 宮島松大汽船 |
所属路線 | 宮島航路 |
キロ程 | 1.8 km(宮島口起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 桟橋のみ |
備考 | 業務委託駅 |
宮島松大汽船の宮島側の桟橋。駅舎の北側に改札及び券売機を設置している。松大汽船用自動券売機とPASPYの自動チャージ機が設置されている。広電連絡切符売り場は有人窓口。
JR宮島フェリーと同様、改札口は有人改札通路にICカードリーダーが設置されている。ICカードリーダーはPASPYの機器であるが、交通系ICカード全国相互利用サービスに対応する10種類の交通系ICカードも利用できる。ICカードへの対応経緯もJR宮島フェリーと同様。
改札・窓口業務は、広島電鉄グループ会社の広島観光汽船に委託されている[8][9]。
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改札
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2号桟橋
3号桟橋
駅舎外の最も北側にある桟橋。広島港と厳島を結ぶ瀬戸内シーラインと、広島平和記念公園および宮島口西桟橋[10]と厳島を結ぶアクアネット広島などが利用している。
券売所はコンコース(駅舎)内になく、桟橋手前に別途設けられている。
駅舎(桟橋)コンコース
1階が両社の改札などのほか車庫など、2階が待合所や売店、観光案内所、3階には宮島観光協会事務所や会議室などがある[1]。
- 待合所
- 土産売り場
- トイレ2箇所
- 観光案内所(廿日市市(合併前は旧宮島町)運営)
駅周辺
宮島(厳島)観光の玄関口として機能している。駅前には、旧町役場から移転した廿日市市宮島支所がある。駅前から北側に行くと、包ヶ浦自然公園がある。南側に行くと、厳島神社や千畳閣・五重塔など重要文化財が多く存在する。弥山登山や、日本有数の規模の宮島水族館(2011年8月1日に再開館)も南側に行くことになる。
利用状況
宮島への上陸者は、JR宮島連絡船と宮島松大汽船で9割以上を占め、その2航路のシェアは拮抗している。
年次 | 総数 | JR西日本 | 松大汽船 | 宇品-宮島 | その他船舶 | 備考 |
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2001 | 2,415,625 | 1,168,163 | 1,195,712 | 31,121 | 20,629 | |
2002 | 2,608,743 | 1,257,756 | 1,303,210 | 31,433 | 16,344 | |
2003 | 2,637,858 | 1,293,627 | 1,287,167 | 39,989 | 17,075 | |
2004 | 2,620,483 | 1,257,403 | 1,309,780 | 41,201 | 12,099 | |
2005 | 2,663,627 | 1,331,626 | 1,268,121 | 49,067 | 14,813 | |
2006 | 2,831,679 | 1,348,492 | 1,403,941 | 53,297 | 25,949 | |
2007 | 3,076,133 | 1,471,101 | 1,511,528 | 59,631 | 33,873 | |
2008 | 3,435,379 | 1,709,177 | 1,620,862 | 62,238 | 43,102 | |
2009 | 3,464,546 | 1,765,251 | 1,596,058 | 59,192 | 44,045 | |
2010 | 3,425,727 | 1,736,904 | 1,576,331 | 57,202 | 55,290 | |
2011 | 3,631,029 | 1,834,612 | 1,676,899 | 62,776 | 56,742 | |
2012 | 4,047,164 | 2,058,277 | 1,836,168 | 81,714 | 71,005 | |
2013 | 4,084,644 | 2,131,569 | 1,788,764 | 73,212 | 91,099 | |
2014 | 3,899,076 | 2,006,914 | 1,713,840 | 67,477 | 110,845 | |
2015 | 4,025,061 | 2,133,818 | 1,698,114 | 72,706 | 120,423 | |
2016 | 4,276,138 | 2,314,645 | 1,747,035 | 74,234 | 140,224 | |
2017 | 4,565,732 | 2,415,332 | 1,904,952 | 78,981 | 166,467 | |
2018 | 4,308,257 | 2,297,566 | 1,782,848 | 75,639 | 152,204 | |
2019 | 4,657,343 | 2,544,519 | 1,860,486 | 85,933 | 166,405 |
以上のデータは船舶別宮島来場者数で、廿日市市統計書 2006年版94ページ、2010年版86ページ、2012年版80ページ、2016年版80ページ、 2020年版84ページに基づく。そのデータは、宮島口に向かう復路の数と同数になる性格の物では無い。
隣の駅
- JR西日本宮島フェリー
- ■宮島航路
- 宮島口駅 - 宮島駅
- 宮島松大汽船
- ■宮島航路
- 宮島口桟橋 - 宮島桟橋
- 瀬戸内シーライン
- ■広島・元宇品 - 宮島航路
- 広島港 - グランドプリンスホテル広島前 - 宮島港3号桟橋
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e “宮島桟橋の建物耐震化 廿日市市、国許可得て13年度着工”. 中国新聞. (2011年9月15日) 2012年5月13日閲覧。
- ^ a b 「“観光宮島”に豪壮な総合駅舎」『交通新聞』交通協力会、1976年1月31日、1面。
- ^ 「鉄道省告示第46号」『官報』1942年3月9日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ “PASPYエリアにおける交通系ICカードのご利用開始日について”. 2018年4月24日閲覧。
- ^ JR時刻表 1992年11月号、2003年4月号
- ^ JR宮島フェリーの船受、きっぷ販売や改札業務 【廿日市市宮島口】, 求人・ビブナビ, オリジナルの2022-06-17時点におけるアーカイブ。
- ^ “【広島観光汽船株式会社】の採用サイト”. 広島観光汽船株式会社. 2022年6月17日閲覧。
- ^ “広島電鉄会社案内(p.39)” (PDF). 広島電鉄 (2021年12月). 2022年6月17日閲覧。
- ^ a b “宮島大野航路”. アクアネット広島. 2011年11月17日閲覧。
参考書籍
- 廿日市市統計書 2006年版(廿日市市)
- 廿日市市統計書 2010年版(廿日市市)
- 廿日市市統計書 2012年版(廿日市市)
- 廿日市市統計書 2016年版(廿日市市)
- 廿日市市統計書 2020年版(廿日市市)