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三菱ふそう・スーパーグレート

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スーパーグレートFP(2007年モデル)

スーパーグレート(SUPER GREAT)は1996年より三菱ふそう(1996年~2002年:三菱自動車工業、2003年~:三菱ふそうトラック・バス)が製造・販売している10t級の大型トラックである。 ニュージーランドではショーグン(Shogun)の名で販売されている。

歴史

スーパーグレートFU
  • 1996年6月5日 - ザ・グレートの後継として登場。CMに当時は浦和レッズの司令塔だったギド・ブッフバルト(元監督)を起用。翌月トラクタシリーズを追加。4軸低床車のFSはこれまでの異径ではなく、第1軸のタイヤを第2軸以降と同じ19.5インチのタイヤに変更し、日本の大型トラックで初めて総輪同径の4軸低床車を実現した。これまでFTと同じだった第1軸の位置を前進し、22.5インチタイヤを装着する前輪1軸車と同じ位置に変更した。これにより使用するタイヤを1種類に統一でき、スペアタイヤを1個にする事で軽量化につながっている。第1軸の位置が通常の前輪1軸車と同じ位置に変更したことからコーナリング性能が向上し、最小回転半径を縮小している。
  • 1998年3月- 一部改良、FVに限定してウェッジ式フルエアブレーキを採用。
  • 2000年 - マイナーチェンジ。平成11年排出ガス規制に適合し、従来はオプションだった運転席エアバッグ標準装備にし、FV以外のブレーキをウェッジ式フルエアブレーキ変更とアウターミラーをスーパーミラーに変更。V8ショートキャブ車登場。エンジンは新開発の6M70型のほか、8DC11(330ps)、8M21型(370、400、430ps)を設定。
  • 2001年6月 - ショートキャブ車に直6ターボ追加設定。
  • 2001年12月 - 構内専用車モデルチェンジ。
  • 2003年 1月6日 - 三菱自動車工業のトラック・バスカンパニー部門を分社化し、三菱ふそうトラック・バスが発足。同時に製造・販売権もふそうトラック・バスに移管。
  • 2003年 5月-平成14年騒音規制に対応させるために大幅マイナーチェンジ。外観では速度表示灯の廃止によりキャブサイドにマーカランプを新設した。また、シャシー構造を大幅に変更し、低床車以外のエアサスをリーフ兼用の2バッグ式から4バッグ式に変更する。 *2003年 8月-一部の車両に限定してクラス初の平成16年排出ガス規制(新短期規制)を追加設定する。
  • 2005年10月 - エンジンの環境性能を見直し、全車種を平成16年排出ガス規制(新短期規制)に適合させた。これに伴いV型エンジンを廃止。灯火や安全基準などの保安基準の変更に対応するために、エクステリアのデザインを見直したモデルを発売。トラクタにスーパーフルキャブ設定。この頃から単車のテールランプ配列が変わり、ウインカーランプが外側に来るように変更された。トラクタのテールランプは従来のまま存置。
  • 2007年10月23日 -FUとFSにハイウェイカーゴを追加。ミッションはメルセデス・ベンツの「PowerShift」をベースとしたノンシンクロ構造の12段INOMAT-IIを新たに採用。ハイトルク型の6M70(T8)エンジン搭載によりスーパーフルキャブ化。ファイナルギアを高速向けとし巡航時の低燃費化を図った。
  • 2009年11月 -新灯火器規制に適合させるために、キャブ上のマーカーを全ラインナップから廃止。
  • 2010年4月22日 - マイナーチェンジ。エンジンをダイムラーグループ3社で共同開発した6R10型DOHC24バルブエンジン(国産クラス初)に換装。INOMAT-IIはハイウェイカーゴで採用された12段に統合の上、カーゴ・FP-Rに標準装備化(FV-Rの16段INOMATは残置)。尿素SCRシステムはUDトラックス製からダイムラーグループの「BlueTec」(DPF+SCR)に変更。エンジン変更に伴いキャブを70mm嵩上げ(スーパーフルキャブ・ショートキャブは変わらず)。22.5インチホイールが従来の8スタッドのJIS規格タイプに代わり、10スタッドのISO規格タイプに変更(19.5インチホイールは8穴タイプ)。FP、FT、FR、FW、FT-P、FV-Pを廃止し車種を整理。平成21年排出ガス規制に適合し、さらに平成27年度重量車燃費基準も達成、本車種はその第1号となった。また、運転注意力モニター「MDAS-III」、衝突被害軽減ブレーキ、車両挙動安定装置の標準装備車種を拡大。
  • 2011年4月19日 - トラクタシリーズに重量品輸送に適したセミトラクタのFV-Rをマイナーチェンジして追加。
  • 2012年4月9日 - BOS(ブレーキオーバーライドシステム)およびESS(緊急制動表示灯)を全車標準装備。また、LIMITED車(D WING)に新形状のドラッグフォイラーとリヤスポイラーを標準装備。一部車種を除き新エコカー減税の対象となる。

バリエーション

  • FU(前1軸後2軸・6×2)
  • FS(前2軸後2軸・8×4)
  • FP(前1軸後1軸・4×2)
  • FV(前1軸後2軸・6×4・FUの2デフ版)
  • FT(前2軸後1軸・6×2)
  • FY(前1軸後2軸・6×4・低床 FVの低床版)
  • FX(防衛省用 民生用のFVやFWなど、多数のバリエーションあり)
  • FR(前1軸後1軸・4×4)除雪車・ダンプおよび特装専用シャーシ
  • FW (前1軸後2軸・6×6)除雪車・ダンプおよび特装専用シャーシ
  • FP-R(前1軸後1軸・4×2 セミトラクタ)
  • FV-R(前1軸後2軸・6×4 セミトラクタ)
  • FV-P(前1軸後2軸・6×4 ポール・フルトラクタ)
  • FT-P(前2軸後1軸・6×2 フルトラクタ)
  • 構内専用車

キャブ

キャブ形状 キャブ高 設定グレード 備考
フルキャブ 標準ルーフ 標準(6M70)
標準+70mm(6R10)
SA・DX・SUPER PACKAGE・CUSTOM
ハイルーフ DX・SUPER PACKAGE・CUSTOM
スーパーフルキャブ 標準ルーフ 標準+190mm ハイトルクエンジン搭載車のみ:6M70(T5/T7/T8)、6R10(T5/T6/T7)
ハイルーフ
ショートキャブ 標準ルーフ DX
スーパーマルチルーフ キャブ上にベッドスペース、改造対応

グレード

  • SA:室内ハーフトリム、塩ビ製フロアカーペットなど、装備を簡素化した仕様。DX以上に標準装備の、ディスチャージヘッドランプではなく、ハロゲンランプであることも特徴である。とくに、タンクローリーや、前二軸車などに多い。
  • DX:おもに、標準グレードとしてメーカーに設定されており、街中で走る中では、一番多いグレード。
  • スーパーパッケージ:メッキバンパー、黒木目調内装パネル、収納スペース増などの装備を持つ仕様。
  • カスタム:温冷蔵庫、オートライト、メッキバンパーなど、ほかのグレードにオプション設定される装備を標準装備した仕様。スーパーフルキャブではないキャブの場合、フロントバンパーのところに、ヘッドライトウォッシャーが付いている。この装備は初代グレートからの引き継ぎであったが、現行車では灯火器具の保安基準の関係で付けられていない。
  • ハイルーフ:主にDXとカスタムに設定。標準キャブに比べ、大幅に室内高を拡大している。また、運転席側にはメッシュのポケットが有り、中央部には大型の小物入れが設置されている。また、DXのハイルーフには7スピーカーのCDプレイヤーが標準装備となる。

エンジン

モータースポーツ

1998年パリ・ダカールラリーにアシスタントトラック(パジェロのメーン車両のサポートカー)として2台が参加している。

関連項目

外部リンク