タナシ・コッキナキス

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タナシ・コッキナキス
Thanasi Kokkinakis
2018年ウィンブルドン選手権予選でのタナシ・コッキナキス
基本情報
フルネーム Athanasios Thanasi Kokkinakis
国籍 オーストラリアの旗 オーストラリア
出身地 同・アデレード
生年月日 (1996-04-10) 1996年4月10日(28歳)
身長 196cm
体重 82kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2013年
ツアー通算 4勝
シングルス 1勝
ダブルス 3勝
生涯獲得賞金 3,415,727 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 2回戦(2014・15・21)
全仏 3回戦(2015)
全英 2回戦(2022)
全米 2回戦(2019)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 優勝(2022)
全仏 3回戦(2022)
全英 3回戦(2015)
全米 3回戦(2022)
優勝回数 1回(豪1)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全英 2回戦(2022)
全米 1回戦(2022)
国別対抗戦最高成績
デビス杯 ベスト4(2015)
ホップマン杯 ラウンドロビン(2018)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 69位(2015年6月8日)
ダブルス 24位(2022年8月1日)
2022年9月5日現在

アサナシオス・"タナシ"・コッキナキス (Athanasios "Thanasi" Kokkinakis, 英語発音: /θəˈnɑːsi ˌkɒkɪˈnɑːkɪs/[1], ギリシア語: Αθανάσιος "Θανάσης" Κοκκινάκης, 1996年4月10日 - ) は、オーストラリアアデレード出身のギリシャ系オーストラリア人男子プロテニス選手。これまでにATPツアーでシングルス1勝。ダブルス3勝を挙げている。自己最高ランキングはシングルス69位、ダブルス24位。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。「コキナキス」の表記揺れも多い。

選手経歴

ジュニア時代

コキナキスはギリシャ人移民の両親の元でオーストラリアアデレードで生まれた。7歳からテニスを始める。ギリシャの市民権を所有しており、憧れていたテニス選手はマラト・サフィンだった。

2008年3月にミルデューラ (ビクトリア州)で開催された12歳のナショナルローンテニストーナメントの決勝でジョシュア・ブレイを6–1, 6–2で破り、優勝を果たして、飛躍した。2009年にはジェーム・スマー、リー・トゥ、ダニエル・タレンズらと共にジュニアヨーロッパツアーのオーストラリア代表に選抜された。コキナキスはこのツアーがキャリアの流れを変えたと繰り返し述べている。

2013年 ジュニア世界10位 プロ転向

2013年全豪オープンジュニアトーナメントではワイルドカードで出場して、順当に決勝に進出。決勝では同胞のニック・キリオスと対戦して、7-6(4), 6-3で敗れて準優勝。6月の2013年ウィンブルドン選手権ジュニアトーナメントではシングルスで3回戦進出。キリオスと組んだダブルスではジュニアグランドスラム優勝を果たした。2013年全米オープン (テニス)ジュニアトーナメントシングルスの決勝でボルナ・チョリッチに6–3, 3–6, 1–6で敗れて、準優勝。ここまで活躍でジュニア世界ランキングで10位を記録した。同年にプロ転向をする。ATPツアーでの年間最終ランキングは621位。

2014年 グランドスラム初出場

4大大会では2014年全豪オープン男子シングルスで初出場。年間最終ランキングは150位。

2015年 デビス杯ベスト4

2015年ウィンブルドン選手権予選でのタナシ・コキナキス

2015年全仏オープンの3回戦進出。2015年末に右肩の手術を受けた。年間最終ランキングは80位。

2016年 リオ五輪初出場

2016年リオ五輪で初めてのオリンピックに出場した。シングルス1回戦でポルトガルのガスタン・エリアスに6-7(4), 6-7(3)で敗れた。

2017年 ツアーダブルス初優勝

2017年クイーンズ・クラブ選手権でのタナシ・コキナキス

1月のブリスベン国際ジョーダン・トンプソンと組んだダブルスではATPツアー初優勝を果たした。リヨン・オープンでは デニス・イストミンに初戦敗退。全仏オープンでは1回戦で第8シードの錦織圭に6-4, 1-6, 4-6, 4-6に敗れた。ロスマーレン・グラスコート選手権では2回戦でダニール・メドベージェフに敗れた。エイゴン選手権では1回戦で当時世界ランキング6位のミロシュ・ラオニッチを7–6(5), 7–6(8)で破りトップ10選手に初めて勝利した[2]。しかし2回戦でメドベージェフに敗退した。ウィンブルドン選手権では第29シードのフアン・マルティン・デル・ポトロに1回戦で敗れた。8月のロス・カボス・オープンでは準決勝でトマーシュ・ベルディハを3–6, 7–6(5), 6–4で破り、ATPツアーシングルスで初めて決勝に進出した。決勝ではサム・クエリーに3–6, 6–3, 2–6で敗れ準優勝となった。全米オープンではヤンコ・ティプサレビッチにフルセットの末に初戦敗退。年間最終ランキングは209位。

2018年 フェデラー撃破

2018年ウィンブルドン選手権予選でのタナシ・コキナキス

全豪オープンでは1回戦でダニール・メドベージェフに敗れた。メキシコ・オープンでは2回戦でフェリシアーノ・ロペスに敗れた。BNPパリバ・オープンでは予選1回戦でマルコス・バグダティスに敗退したが、続くマイアミ・オープンでは予選を突破して、2回戦で世界ランキング1位のロジャー・フェデラーに3–6, 6–3, 7–6(4)で勝利した。3回戦ではフェルナンド・ベルダスコに敗れた。

モンテカルロ・マスターズでは1回戦でカレン・ハチャノフに敗れた。2018年全仏オープン男子シングルスでは予選敗退。クイーンズ・クラブ選手権でも予選敗退。ウィンブルドン選手権では予選決勝でアレックス・ボルトに惜敗した。アトランタ・オープンでは本戦初戦敗退。アビエルト・メキシコ・ロス・カボスでは1回戦でテイラー・フリッツに敗れたが、ダブルスではフリッツと組み、準優勝。アプトス・チャレンジャーでは決勝でロイド・ハリスを破り、優勝。同大会のダブルスでも優勝を果たして単複ともに優勝を果たした。全米オープンでは予選2回戦敗退。ラスベガス・チャレンジャーでもシングルス優勝を果たす。年間最終ランキングは153位。

2019年 トップ200陥落

ブリスベン国際では予選通過したがジョー=ウィルフリード・ツォンガに敗退。 2019年全豪オープンに出場したが1回戦のダニエル太郎戦で怪我のため途中棄権。その後はATPチャレンジャーツアーに出場。2019年全仏オープンウィンブルドン選手権は怪我のために欠場。アビエルト・メキシコ・ロス・カボスにワイルドカードで出場して、2018年のマイアミ・オープンロジャー・フェデラーを勝利したとき以来、492日ぶりのATPツアーでの勝利だった。ベスト8まで進出して準々決勝でラドゥ・アルボットに敗れた。2019年全米オープンでは1回戦を突破するも、2回戦でラファエル・ナダルに敗れた。9月のロイヤルバンク・オブ・スコットランド・チャレンジャーでは準優勝。年間最終ランキングは200位。

2020年 コロナ禍での離脱

昨年の怪我の影響と新型コロナウィルスの蔓延により、2020年シーズンはほぼツアー不参戦であった。年間最終ランキングは260位。

2021年 ツアー復帰 トップ200復帰

全豪オープンでは1回戦で權順宇を破り、2回戦ではステファノス・チチパスにフルセットの熱戦の末に敗れた。同大会のダブルスではニック・キリオスと組み、2回戦敗退。マイアミ・オープンでは予選通過して1回戦で望月慎太郎を破り、2回戦ではマートン・フチョビッチに敗れた。その後はATPチャレンジャーツアーを巡り、5月のチャレンジャー大会で優勝を果たした。年間最終ランキングは172位。

2022年 全豪ダブルス初優勝 ツアー初優勝 トップ100復帰

アデレード国際2では1回戦でブノワ・ペール、2回戦でジョン・イズナー、準決勝でマリン・チリッチらを破り、2017年以来のツアー2度目の決勝進出。決勝でアーサー・リンダークネッシュを下して、地元オーストラリアアデレードで悲願のATPツアー初優勝を果たした。全豪オープンではワイルドカードで本戦出場して1回戦でヤニック・ハンフマンに2-6, 3-6, 2-6のストレートで敗退。しかし、ダブルスではニック・キリオスと組み、1997年ぶりの母国オーストラリア人同士のペアによる初優勝を果たした。

デルレイビーチ・オープンではセバスチャン・コルダに初戦敗退。BNPパリバ・オープンでは予選を通過するも、またしてもコルダに本戦初戦敗退。続くマイアミ・オープンでは2回戦でディエゴ・シュワルツマンを4-6, 7-6(3), 6-4で破る活躍で4回戦進出。4回戦でアレクサンダー・ズベレフに4-6, 4-6のストレートで敗れた。ダブルスではキリオスと組み、ベスト4入り。

BNLイタリア国際では予選1回戦でラスロ・ジェレに敗退。ダブルスでは本戦2回戦で敗れた。ジュネーブ・オープンではベスト8入り。準々決勝でキャスパー・ルードに敗退した。2022年全仏オープンでは4-6, 6-4, 4-6, 6-7(5)で初戦敗退。ダブルスではアレクサンダー・ブブリクと組んで3回戦進出。2022年ウィンブルドン選手権では1回戦でカミル・マイクシャクに7-6(5), 6-2, 7-5のストレートで勝ち、ウィンブルドン選手権初勝利を挙げた。2回戦ではノバク・ジョコビッチに1-6, 4-6, 2-6のストレートで敗れた。混合ダブルスの部でも初の2回戦進出を果たした。

ATPツアー決勝進出結果

シングルス: 2回 (1勝1敗)

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (0-0)
ATPワールドツアー・250シリーズ (1–1)
サーフェス別タイトル
ハード (1–1)
クレー (0-0)
芝 (0-0)
カーペット (0-0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2017年8月5日 メキシコの旗 ロス・カボス ハード アメリカ合衆国の旗 サム・クエリー 3–6, 6–3, 2–6
優勝 2. 2022年1月15日 オーストラリアの旗 アデレード2 ハード フランスの旗 アーサー・リンダークネッシュ 6-7(6-8), 7-6(7-5), 6-3

ダブルス: 2回 (1勝1敗)

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2017年1月8日 オーストラリアの旗 ブリスベン ハード オーストラリアの旗 ジョーダン・トンプソン ルクセンブルクの旗 ジル・ミュラー
アメリカ合衆国の旗 サム・クエリー
7-6(9), 6-4
準優勝 1. 2018年8月5日 メキシコの旗 ロス・カボス ハード アメリカ合衆国の旗 テイラー・フリッツ エルサルバドルの旗 マルセロ・アレバロ
メキシコの旗 ミゲル・アンヘル・レジェス=バレラ
4–6, 4–6

シングルス成績

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 通算成績
全豪オープン LQ 2R 2R A A 1R 1R A 2R 3–5
全仏オープン A LQ 3R A 1R LQ A A 2–2
ウィンブルドン A A 1R A 1R LQ A NH 0–2
全米オープン A LQ 1R A 1R LQ 2R A 1–2

※不戦敗は通算成績に含まない[3]

大会最高成績

大会 成績
ツアーファイナル A 出場なし
インディアンウェルズ 4R 2015
マイアミ 4R 2022
モンテカルロ 1R 2018
マドリード 1R 2015
ローマ Q1 2022
カナダ 1R 2014
シンシナティ 2R 2015
上海 1R 2014
パリ A 出場なし
オリンピック 1R 2016
デビスカップ SF 2015
ATPカップ A 出場なし

脚注

  1. ^ カナ音写: サナースィ・コキナーキス
  2. ^ “引退危機から復活 コキナキス、ラオニッチから「人生最高の勝利」”. AFPBB News. (2017年6月21日). http://www.afpbb.com/articles/-/3132843 
  3. ^ 2019年全米2回戦

外部リンク