Industry Foundation Classes
拡張子 | .ifc |
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MIMEタイプ | application/octet-stream |
開発者 | buildingSMART(旧称:IAI) |
初版 | 1997年1月 |
最新版 | IFC 4.3.2 (2023年9月) |
種別 | BIM |
国際標準 | ISO 16739 |
オープン フォーマット | Yes |
ウェブサイト | 一般社団法人buildingSMART Japan buildingSMART-Tech.org(英語) |
Industry Foundation Classes (IFC) は、中立でオープンなCADデータモデルの仕様である。ISO 16739 建設および施設管理業界でのデータ共有のためのIndustry Foundation Classes (IFC) として国際規格になっている。
IFCは単一のベンダーやベンダーグループによって管理されていない。IFCモデル仕様は自由に入手可能である[1]。
拡張子.ifcのファイルはISO 10303-23に基づくSTEP Physical File (SPF)で記述される。XMLで記述する.ifcXML、RDF/OWLで記述するifcOWL (拡張子は、Terse RDF Triple Language形式の.ttl (Turtle) と、RDF/XML形式の.rdfがある) のファイル形式とすることも可能であるが、.ifcと比べるとファイルサイズが大きくなる。開発の候補としてはJSON、HDF、SQLiteが挙げられている。[2]
IFCはデータモデリング言語のグラフィカル記法であるEXPRESS-Gで記述される。実体関連モデル (Entity–relationship model) であり、あるエンティティ(概念)をリレーションシップで別のエンティティへ関係させてデータモデルを構成する。例えば、「プロジェクト」を示すIfcProjectというエンティティを、IfcRelAgregatesというリレーションシップにて、「用地」を示すIfcSiteというエンティティへ関係させる。IfcSiteを、IfcRelAggregatesにて、「建屋」を示すIfcBuildingというエンティティへ関係させる。IfcBuildingを、IfcRelAggregatesにて、「階層」を示すIfcBuildingStoreyというエンティティへ関係させる。IfcBuildingStoreyを、IfcRelContainedInSpatialStructureというリレーションシップにて、「壁」を示すIfcWallというエンティティへ関係させる。このようにして、「プロジェクト」の「用地」にある「建屋」にある「階層」にある「壁」というデータモデルを記述する。(IfcSite の 図 Site composition [3]と IfcBuildingStorey の図 Building storey composition [4]を参照。)
ライセンスはCC BY-ND 4.0であり商用利用を許可している。
歴史
[編集]IFCフォーマットは、アメリカとヨーロッパのAEC (architecture engineering and construction) 会社とソフトウェア会社の協力により、業界のソフトウェア間の相互運用を支援するために1995年に設立された International Alliance for Interoperability により最初に開発された。
導入
[編集]2005年以降、IFC仕様はbuildingSMART Internationalにより開発および維持されている。buildingSMART Internationalは、世界各国の支部を通してIFCの導入および対応を活発に促進している。
ソフトウェアプラットフォーム間の相互運用を簡単にすることが焦点であるため、デンマーク政府は公共支援建設事業におけるIFCフォーマットの使用を義務付けた[5]。
IFC/ifcXML仕様
[編集]https://technical.buildingsmart.org/standards/ifc/ifc-schema-specifications/ を参照。
- IFC 5 (タスクフォースにてモジュール化、言語非依存化等が検討中)
- IFC 4.4 (編集時development, トンネルの追加)
- IFC 4.3.2がISO 16739:2024を準拠 (2024年4月)
- IFC 4.3.2 (IFC 4.3 ADD2) (2023年9月)
- IFC 4.2 (2019年4月) Withdrawn (撤退)
- IFC 4.1 (2018年6月) Withdrawn (撤退)
- IFC4 ADD2 TC1がISO 16739-1:2018を準拠(2018年)
- IFC 4.0.2.1 (IFC4 ADD2 TC1) (2017年10月)
- IFC 4.0.2 (IFC4 Addendum 2)(2016年7月15日)[6]
- IFC 4.0.1 (IFC 4 Addendum 1) (2015年7月)
- IFC 4がISO 16739:2013を準拠(2013年3月21日)
- IFC 4 (2013年3月12日)[7]
- IFC 2.3.0.1 (IFC2x3 TC1) (2007年7月)
- IFC 2.3 (IFC2x3) (2005年12月)
- IFC 2xがISO/PAS 16739:2005を準拠(取得)(2005年10月)
- IFC 2.2.1 (IFC2x2 Addendum 1) (2004年7月)
- IFC 2.2 (IFC 2x2) (2003年5月)
- IFC 2.1.1 (IFC 2x Addendum 1) (2001年10月)
- IFC 2.1 (IFC2x) (2000年10月)
- IFC 2.0 (1999年10月)
- IFC 1.5.1 (1997年11月)
- IFC 1.5 (1996年6月)[8]
2016年9月のbuildingSMART国際会議では以下の今後の計画が示されていたが[9]、IfcBridge (IfcProductExtension), IfcRoadDomain, IfcRailDomainは、4.1, 4.2を経て4.3で実装された。
- 2018年 IFC 4 Add 3 - 橋(IFC Bridge)の基準を統合
- 未定[10] IFC 5 - 道路(IFC Road)、線路(IFC Railway)の基準を統合
IFCを支援する組織
[編集]builfding SMART Japanの支援 (https://www.building-smart.or.jp/ の記載)。
- 国内
- 海外
- Autodesk: BIMソフト Revit、Civil 3D等。
- Graphisoft: BIMソフト ArchiCAD
builfding SMART Internationalの支援 (https://www.buildingsmart.org/ の記載。)。
- ARUP (アラップ)
- Autodesk: BIMソフト Revit、Civil 3D等。
- China Communications construction company (中国交通建設)
- China Railway BIM Alliance (中国鉄建)
- Nemetschek Group: BIMソフト BricsCAD BIM、Vectorworks等。
- オラクル
- シュナイダーエレクトリック
- シーメンス
- トリンブル (企業): BIMソフト Tekla Structures等。
関連項目
[編集]- ビルディングインフォメーションモデリング (BIM)
- IAI日本
外部リンク
[編集]- buildingSMART Japan
- buildingSMART International (英語)
- buildingSMART Technical (英語) - buildingSMART InternationalのTechnical Resources
- Industry Foundation Classes (IFC) – An Introduction
- IFC Formats
- IFC Specifications Database
- IFC4.3.2.0 Documentation - 執筆時はLatest HTMLのIFCドキュメントへのリンク
- ifcOWL ontology (IFC4x1) - 執筆時はOWL HTMLの最新バージョンへのリンク
- IFC Implementation Guides
- Wiki.OSArch AEC Free Software directory - buildingSMART International の Open-sauce software は該当のWiki.OSArchへリンクしている。
- IFCファイル拡張子
- AECbytes(2004年3月30日) IFCデータモデルについて(英文)。
参考文献
[編集]- ^ IAI International (英文)
- ^ “IFC Formats” (英語). buildingSMART International. 2023年3月31日閲覧。
- ^ https://standards.buildingsmart.org/IFC/RELEASE/IFC4_3/HTML/lexical/IfcSite.htm
- ^ https://standards.buildingsmart.org/IFC/RELEASE/IFC4_3/HTML/lexical/IfcBuildingStorey.htm
- ^ Digital client demands scheme(英文)
- ^ IFC4 Add2 Release
- ^ IFC4 officially released
- ^ IAI International (英文)
- ^ JACIC 国際グループ『平成28年度 JACICの国際活動 報告書 (pdf)』(レポート)、JACIC、2017年3月、28頁。2017年6月1日閲覧。
- ^ 過去の2015年のロンドン国際会議等にて2020年という表記もある。