BIM

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BIM(ビルディングインフォメーションモデル)は、そのライフサイクルにおいて建物データを生成および管理するための行程である[1]。典型的には、3次元のリアルタイムでダイナミックなビルディングモデリングソフトウェアを使用して建物設計および建設の生産性を向上させる[2]。この行程ではビルディングインフォメーションモデル(BIM)を作成し、そこには建物形状、空間関係、地理情報、建物部材の数量や特性が含まれる。

BIMの起源[編集]

1つの説は米国ジョージア工科大学のCharles M. Eastman教授が発案したとするものである[3]。この説は、「ビルディングインフォメーションモデル」が「ビルディングプロダクトモデル」と基本的に同義であるという見方に基づいており、この言葉は1970年代後半からEastman教授が書籍[4]や報告で頻繁に使用している(「プロダクトモデル」とは、エンジニアリングにおける「データモデル」あるいは「インフォメーションモデル」を指す)。

いずれにせよ、この用語は、Jerry Laiserin [5]によって、デジタル形式による情報の変換および相互運用を支援するための建設工程のデジタル表現を指す一般的な名前として認知された、という事で意見は一致している。Laiserin氏[6]や他の意見[7]によれば、BIMが最初に導入されたのは1987年に開発されたグラフィソフト社のArchiCADによる「バーチャルビルディング」コンセプトとされている。

定義[編集]

BIMには、形状、空間の関係、地理情報、数量、建物要素のプロパティ(例えばメーカー情報など)が含まれている。BIMは、建設工程および施設管理を含む、建物のライフサイクル全体を表現するために使用できる。数量および共有された材質情報を簡単に抽出することができる。作業の範囲を特定し定義することができる。システム、アッセンブリ、シーケンス情報を施設全体および一部など関連する範囲で表示できる。

BIMは、形状だけでなくコストマネジメントプロジェクトマネジメントの分野も絡んでおり、建設工程の大部分を同時に作業する手法を提供しているので、製品開発の分野でのプロダクトライフサイクルマネジメントとの組み合わせで捉えることができる。

BIMは、新しいソフトウェアに移行する以上の事が関係する行程である。従来の建築過程の定義を変化させ、一般的に意匠設計と構造設計で行われてきた以上のデータ共有を必要とする。

BIMは、建物の建設に使用される部分および部品を表すモデルを作成することによって上記を可能にする。これは、オブジェクトを表現する線の集合体としてのベクトルファイルで作図する従来のCAD手法と比べて飛躍的な変化である。

相互運用で必要とされる設計図書には、図面、発注詳細、敷地情報、確認申請、建物品質のその他の仕様が含まれる。支持者の間では、BIMでは、各関係者がBIMモデルに対して作業する間、入手した全ての情報を追加および参照することができるため、意匠から施工、および建物所有者や管理者間のプロジェクト処理で発生する情報の欠落を埋めるために利用できると期待されている。例えば、建物所有者は建物に水漏れがある可能性を発見したとする。実際の建物を調べる代わりに、BIMを利用して現場に蛇口があることを発見することができる。適切なコンピューター能力があれば、過去に検索した蛇口のサイズ、メーカー、型番、その他全ての情報を含めることも可能である。このような問題は、建物災害時における脆弱性の発見に対応するために施設の内容や危険の脆弱性説明を作成する際に、Leite氏や他の人が最初に取り組んだ。[8]

古い既存の施設のBIMを作成しようとする試みもある。一般的に、施設状態インデックスあるいはFCIなどの主要な評価基準を取り込んでいる。このモデルの有効性は時間をかけて監視する必要がある。それは、例えば1927年に建設された建物をモデル化するには、設計手法、建築基準法、建設方法、材質など様々な前提が必要となり、初期設計時にBIMを構築するよりもはるかに複雑になるためである。

米国建築家協会では、BIMを「プロジェクト情報データベースに連動したモデル技術」と定義しており、これは、基本的にデータベース技術を基礎としていることを反映している。将来的には、仕様など、構造化された文字情報を検索し、地域、全国、および国際基準に関連付けることができるようになる。

モデリングガイドライン[編集]

モデリングガイドラインは、1つのシステムから別のシステム、1人のユーザーから別のユーザーへと効率的に情報を提供する際に重要な役割を果たす。典型的なモデリングガイドラインでは、特定の変換ファイル形式か、受信側のファイル形式処理機能を定義し、モデルの情報内容を制御する。[9][10]

期待されている今後の可能性[編集]

BIMは現在、簡単な倉庫から多くの複雑な最新建物まであらゆる形態の建物に関連した事業で利用されているが、BIMによるデザイン手法はまだ発展途上といえる。

BIMでは、意匠設計者、測量技術者、構造設計者から、ゼネコン、施工業者、そして所有者へ、バーチャルインフォメーションモデルを提供し、それぞれの専門分野知識の追加や単一モデルへの変更管理などの可能性を提供する。結果として、プロジェクトの所在が移動するたびに発生する情報の欠落を大幅に削減し、複雑な建物の所有者に現在期待されているよりも大量の情報を納品できるようになると期待されている。

BIMで干渉チェックを行うことで、コンピュータ上で建物部材が干渉している部分を特定したり、建物全体における特定部分の関係をコンピューター上で詳細に再現できるので、意匠設計や施工工程におけるミスを大幅に削減することができる。コンピュータおよびソフトウェアがより大量の建物情報を処理できるようになり、現在の設計および施工プロジェクトよりもこの効果が顕著になってきている。このエラー削減は、プロジェクトの全ての関係者によって実現される経費削減の重要な一部となる。施工完成までの期間削減も、費用削減に直接的な影響を及ぼす。

最近の手法であるgbXMLは、ビルディングインフォメーションモデリング開発の一部で、グリーンビルディング設計および管理に特化している。

BIMソフトウェア[編集]

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Lee, G., Sacks, R., and Eastman, C. M. (2006). Specifying parametric building object behavior (BOB) for a building information modeling system. Automation in Construction, 15(6), 758-776.
  2. ^ Holness, Gordon V.R. "Building Information Modeling Gaining Momentum." ASHRAE Journal. Pp 28-40. June 2008.
  3. ^ Yessios, C.I. Are We Forgetting Design? AECbytes Viewpoint #10 2004, http://www.aecbytes.com/viewpoint/2004/issue_10.html
  4. ^ Eastman, C.M., Building Product Models: Computer Environments Supporting Design and Construction. 1999, Boca Raton, FL: CRC Press
  5. ^ Laiserin's explanation of why 'BIM' should be an industry standard-term
  6. ^ Graphisoft on BIM
  7. ^ Building Information Modeling Two Years Later –Huge Potential, Some Success and Several Limitations
  8. ^ Leite, F.; Akinci, B.; Garrett, J.; Akin, O. (2009) Representation of Facility Contents and Threats for Supporting Identification of Vulnerabilities in Building Emergencies. In: Proceedings of the 2009 ASCE Computing in Civil Engineering Conference, Austin, TX.
  9. ^ GSA BIM site
  10. ^ Senate Properties modeling guidelines

外部リンク[編集]