アラップ

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オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ社(アラップ社)は、国際的な総合エンジニアリング・プロフェッショナルサービス企業で、建築分野全般におけるエンジニアリング、設計、計画、プロジェクト管理およびコンサルティング・サービス事業を提供している技術コンサルタント会社。

概要[編集]

同社はロンドンに本社を置き、アメリカ、オーストラリア、中東、アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカなど160ヶ国以上でプロジェクトを実施した経験を持つ。現在、エンジニア、プロジェクトマネージャーら10,000名以上のスタッフを抱え、90以上のオフィスを37カ国に置く。日本支社は1989年、東京に設立された。

同社は、構造設計技術者オヴ・アラップ(オーヴ・アラップ, Ove N. Arup)が1946年に専門的なコンサルティング・エンジニアリンク業務を行う目的で設立。アラップは、多様な分野の専門家が協働して、より高い品質のプロジェクトを達成できるような事務所を構築しようとした。1950年代には同社内にアーキテクトとエンジニアが協働するグループを設置し、1964年にこのグループは「アラップ・アソシエイツ」(Arup Associates)と命名され、アラップ社の一部として活動している。また1970年に創業者オヴ・アラップが、同社の価値観と将来の構想を説いたスピーチは「キー・スピーチ」("The Key Speech", [1])と呼ばれ、今でもアラップ社の思想を表す象徴として受け継がれている。

業務内容は、土木・構造エンジニアリング、機械・電気設備エンジニアリング、火災安全設計、輸送交通技術コンサルティング、環境コンサルティング、地質地盤エンジニアリング、エネルギー・コンサルティング、材料エンジニアリング、プロジェクト管理、サステイナブル・コンサルティング、セキュリティコンサルティング、ITおよび通信技術コンサルティング など。

アラップ・フェロー[編集]

「アラップ・フェロー」(Arup Fellow)は、生涯的な名誉称号として設立されたもので、創造性、技術的能力、そして並はずれた革新的能力をもった、社内の個人に贈られている。その類いまれな見解や能力を、アラップ社内だけでなく、業界全体において発揮することを期待されている。

現在のアラップ・フェローは、セシル・バルモンド、トリストラム・カーフレイ、パット・ダラード、ニーム・フセイン、アレスタ・マクレガー、マイク・グローバー、アンディ・セジウィック、ブライアン・シンプソン、マイケル・ウィルフォード、コリン・スウェイン、ピーター・ジョンソン、マーティン・マニング、ジャック・パッピン、デイバー・アビザデー、レイモンド・ヤウ、アリステア・ガスリー、リチャード・スタート、クリス・トゥイン の各氏。

著名プロジェクト[編集]

受賞[編集]

1966年にオヴ・アラップが、1992年にはピーター・ライスが、RIBAゴールドメダルを受賞。

セシル・バルモンドは2004年 - 『informal』でバニスター・フレッチャー賞ほか様々な賞を受賞。

モード学園コクーンタワーは、エンポリス・スカイスクレーパー賞、ニコラス・G・ハイエック センターは2009年日本建築学会賞、JSCA賞などを受賞。構造設計担当は城所竜太。東京・銀座のメゾンエルメスの構造設計では金田充弘が松井源吾賞を受賞。

中部国際空港旅客ターミナルビルは、Good Design Award2005環境デザイン部門、社団法人日本騒音制御工学会環境デザイン賞を、第13回JSCA賞(作品賞)を「豊田スタジアムの構造設計」で柴田育秀が受賞。2008年のイギリス王立都市計画研究・コンサルティング年間賞を受賞した。

マイク・グローバーが、2008年構造技術者ゴールドメダル受賞。 カーサ・ダ・ムジカで、2007年スターリング賞。 米ベントレー・システムズ、2004 BE Awardsビルディング部門受賞。ドゥルック白蓮スクール校舎(インド・ラダック)では2002年世界建築賞をはじめ、いくつかの国際的な建築賞を多く受賞。

参考[編集]

  • 世界美術大全集西洋編 200. レンゾ・ピアノ、リチャード・ロジャース、オヴ・アラップ、ポンピドゥー・センター、1977 
  • 秀逸建築家シリーズ 10選 アラップ・アソシエイツ 、シグマユニオン、1995年
  • 建築文化 1992年2月号 特集 建築とエンジニアリング オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズの世界建築的なるもの

外部リンク[編集]