アドミタンス

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カテゴリ 物理学
アドミタンス
admittance
量記号 Y
次元 M−1 L−2 T3 I2
種類 複素数(平面上のベクトルとして表されることもある)
SI単位 S
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アドミタンス: admittance)は、交流回路における電流電圧の比である。慣習的に記号 Y、単位としてはジーメンス(S)が用いられる。計算を簡略化するため複素数表示(フェーザ表示)で表されることが多い。直流回路における電気伝導の代わりに用いられる。 交流回路における電圧と電流の比である インピーダンス Z とは次の関係がある。

本項では、特に断りのない限り、記号 j虚数単位ω交流角周波数に用いる。

抵抗によるもの[編集]

電気伝導(コンダクタンス)成分と呼ぶ。電気伝導をG、電気伝導によるアドミタンスをYGとすると次のようになる。

インダクタンスによるもの[編集]

誘導性サセプタンス(susceptance)成分と呼ぶ。インダクタンスをL、インダクタンスによるアドミタンスをYLとすると次のようになる。

静電容量によるもの[編集]

容量性サセプタンス成分と呼ぶ。静電容量をC、静電容量によるアドミタンスをYCとすると次のようになる。

R, L, C並列回路[編集]

R, L, C並列回路において、総合アドミタンスを Y、サセプタンス成分を B、加える電圧の複素数表示を V実効値Ve、流れる電流の複素数表示を I・実効値を Ie とすると次のようになる。

Y = G + 1 /(jωL) + jωC = G + jB,

B = ωC − 1/(ωL),

I = VY,

Ie = |I| = Ve|Y|,

また、電流に対する電圧の位相差[疑問点] φ は次式で表される。

インピーダンスのRLC直列回路とは次表の相関関係となる。

RLC直列回路 RLC並列回路
単位:[Ω](オーム) 単位:[S](ジーメンス)
Z: インピーダンス
R: レジスタンス(抵抗)
X: リアクタンス
Y: アドミタンス
G: コンダクタンス(電気伝導)
B: サセプタンス
L: インダクタンスC: キャパシタンス

関連項目[編集]