音の壁

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音の壁(おとのかべ)とは、航空機にとって、音速マッハ1)付近の速度で飛行が困難となる状況を表す。

飛行速度が音速に近づくにつれて、空気の圧縮性の影響から生ずる造波抗力の急増、表面に生じる衝撃波の後流における流れの剥離、その他空力変化や空力弾性的な問題が生ずる。

第二次世界大戦ごろから1950年代飛行機にとって、音速を超えることがひとつの課題であった。ジェットエンジンの登場と性能向上による推力の増加、後退翼エリアルール等による抗力の低減技術により超音速飛行が実現した。

有人機が初めて音速を超えた公式記録は、1947年10月14日チャック・イェーガー操縦するX-1実験機によるものである。それまでは、「物体が音速を超える瞬間には、様々な現象が起きるのではないか?」とする説が数多くあり、「大気中には『音速の壁』という見えない壁が存在するために、物体が音速を超えることは不可能である」という理論を唱える人々さえいた。

実験パイロットだったチャック・イェーガーも、あらゆる現象を懸念していた。しかし、「音速の壁」を越えるのはさほど難しいことではなかった。

否定されている主張[編集]

ハンス・ミュッケが、「1945年4月に、Me 262で降下中に音速を超えた」と主張したが、否定されている。[要出典]

1946年に、DFS 346を使用して音速を超えた」という主張をしたソ連関係者がいたが、否定されている。[要出典]

「音の壁」を破った音[編集]

1971年7月30日日本全日空機雫石衝突事故)。自衛隊機と空中衝突した旅客機が、墜落時に音の壁を破った。盛岡市内の病院屋上では、この時のものと思われる大きな音が聞かれている。

関連項目[編集]