誰のために愛するか

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

誰のために愛するか』(だれのためにあいするか)は、曽野綾子のエッセイ集である。

概要[編集]

1970年青春出版社にて刊行し、その後文庫版の角川書店文藝春秋を経て2005年祥伝社の新書版として復刊した。

映画版は1971年4月1日に公開され、テレビドラマでは1974年4月4日から同年7月11日までNET(現・テレビ朝日)で放送されていた。

映画版は東宝製作・配給、テレビドラマ版は東映の制作で、両作品は登場人物、ストーリー共に異なっている。本項では両者について述べる。

映画版[編集]

誰のために愛するか
監督 出目昌伸
脚本 鎌田敏夫
製作 坂上静翁
金子正且
出演者 酒井和歌子
加山雄三
森光子
細川俊夫
佐々木勝彦
音楽 池野成
撮影 原一民
編集 武田うめ
配給 東宝
公開 日本の旗 1971年4月1日
上映時間 96分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

内容[編集]

銀行員の宮井朋子は、課長から紹介される形で出会ったエリート社員の高木隆一郎に交際を申し込まれる。朋子は正月に帰郷先の甲府で幼馴染みで既に妻子持ちの元木敬介と再会。朋子の様々な愛の悩みや苦しみ等を描いていく。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

受賞歴[編集]

テレビドラマ版[編集]

誰のために愛するか
ジャンル ドラマ
原作 『誰のために愛するか すべてを賭けて生きる才覚』
(曽野綾子・著、青春出版社
脚本 山田信夫重森孝子尾中洋一
監督 真船禎内藤誠吉川一義今村農夫也
出演者 島田陽子岡田裕介中島真智子山田隆夫森本レオ秋吉久美子関川昇佐藤友美川口敦子佐藤慶
オープニング 「誰のために愛するか」
歌: 朝倉理恵
製作
プロデューサー 小澤英輔(NET)、佐伯明七條敬三
制作 NET 東映
放送
音声形式モノラル放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1974年4月4日 - 1974年7月11日
放送時間木曜日20:00 - 20:55
放送分55分
回数13
テンプレートを表示

放送時間は毎週木曜日20:00 - 20:55。本作は朝倉家の異母姉妹を中心とし、愛の悩み、苦しみなどを経験して真の愛に至るという物語となっている。オープニングは作者の曽野綾子自身のナレーションを乗せ、曽野の自筆による「愛する人のために死ねるかどうか、それは踏み絵のようなもの」という内容の「愛の定義」を画面に映し、その後、子犬が人のいないビル街を歩いているという映像であった。

なお、本作は当初24話を予定していたが[1]、最低視聴率2.6%を記録したために短縮され、13話で終了した。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

サブタイトル[編集]

回数 放送日 サブタイトル 脚本 監督 ゲスト
1 1974年4月4日 リボン・フラワーの家 山田信夫 真船禎
2 4月11日 光りある風 尾中洋一
3 4月18日 ただひとつの唄
4 4月25日 梅の実二つ 重森孝子 内藤誠
5 5月9日 五月になれば
6 5月16日 雨やどり 吉川一義
7 5月23日 草の唄 尾中洋一 今村農夫也
8 6月6日 ふたりの海 吉川一義 左幸子海援隊
9 6月13日 旅立ち 重森孝子 内藤誠 加藤嘉
10 6月20日 赤い月見草 内田朝雄幾野道子
11 6月27日 古きかなしみ 尾中洋一 今村農夫也 福田妙子
12 7月4日 白い道 重森孝子
13 7月13日 海からの贈物
NETテレビ 木曜20:00 - 20:55 枠
前番組 番組名 次番組
誰のために愛するか
(1974年4月~1974年7月)

脚注[編集]

  1. ^ 1974年4月4日付、朝日新聞朝刊テレビ欄の本作の紹介文中には「全24話」とあった。

外部リンク[編集]