教育格差

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教育格差(きょういくかくさ)とは、生まれ育った環境により受けることのできる教育格差が生まれることを指す。

解説[編集]

日本においては、この格差には大きく分けて二つあり、一つは総合選抜入試やゆとり教育によって没落した公立校とハイレベルであるが学費も高い私立校の格差、もう一つはハイレベルな塾や予備校へ通うことができる都会とそれができない地方との格差である。これら二つの格差の共通項は、「どの親の元に生まれたか」によって大きな格差が生まれるという点である。日本においては、いずれの格差も最終学歴に大きな影響を及ぼし、最終学歴がその人の人生を左右する割合が大きいため、教育格差は世代を超えた格差の固定化につながる危険性が大きいとされている。

OECD生徒の学習到達度調査(PISA)で世界一の学力を示したフィンランドの教育の特徴として、学校間格差が非常に少ないことが挙げられる。一方、日本の場合は、学校間格差が非常に大きいことがわかっている。

結果としての格差[編集]

学力格差(がくりょくかくさ)とは、同年代における学力(成績評価進学状況等)の格差のこと。また、格差がある状態そのものを指す場合もある。

以下では特に断り書きがない限り、日本での事例について取り扱う。

学力格差[編集]

東京大学基礎学力研究開発センターが2006年に行った調査「第5回 基礎学力シンポジウム(2006年度)」では、

によって学力格差は広がるという分析が出ている。

他には、リスク社会移行に伴う二極化の際に、社会上層は学力の効用(例えば、良い大学に行けば良い会社に行ける)を信じて勉強する一方で、社会下層は学力の効用を信じずに「勉強をしても良い企業に入れるとは限らない。だから勉強をする必要はない」と考え、ときに反発して勉強を放棄するため、社会下層において学力低下がより進行し、学力格差が広がるとする意見もある[1]

月齢による学力差[編集]

経済学者ジェームズ・ヘックマンは、就学後の教育の効率性を決めるのは就学前の教育であり、特に出産直後の教育環境が重要であると実証的に明らかにしている[2]

同学年であっても月齢によってテストの点数に差があることは、世界中で報告されている[要出典]。年齢や学年が低くなるほどその傾向は高くなり易いが、中等教育段階以上になるとあまり明瞭には見られず、あくまで本人の資質や努力次第となる。

また、一橋大学大学院准教授川口大司によれば、4月生まれは3月生まれよりも平均教育年数が男性で0.2年、女性で0.1年長い(つまり、最終学歴が高くなる)という(なお、この調査では、収入について有意な差は出てこなかった)。

親の所得による要因[編集]

経済学者の大竹文雄は「アメリカの研究によれば、親の所得階級による子どもの数学の学力差は、6歳の時点ですでに現れ、その学力差はその後も拡大を続けるとされている。ただし、就学前に教育を受けていた場合、学校教育による援助は大きな効果がある」と指摘している[3]

東京大学学生生活実態調査によれば、東大生の半分以上は年収一千万円以上の家庭の子供であるとされている[4]

嶺井正也らは、著書で「県民所得の高い都道府県ほど大学入試センター試験の成績も高く、逆に、県民所得の低い都道府県ほど低い」という傾向があることを述べている[要出典]。また、日本の就学援助率と学力テストの間には負の相関関係が見られることも示している[要出典]。日本の学校選択制では、人気校を選ぶ家庭は所得階層が高いのに対して、不人気校に残る家庭は所得階層がそれほど高くないという傾向も示している[要出典]

こうしたことは、日本の教育機会が親の階層や教育水準によって左右され、教育格差がさらなる教育格差を生むという負のスパイラルへとつながる危険性を示している[要出典]

一部の日本の私立大学では、付属幼稚園や付属小学校から大学までの一貫教育を行っており、附属学校に入学すればほぼ全員が大学まで進学できるが、付属幼稚園や付属小学校の学費が非常に高額であり、教育機会格差の象徴と言える[誰?]。また、そもそも日本の付属幼稚園や付属小学校の入学試験では親の肩書きや寄付金の多寡で合否が決まるという問題もある[要出典]

なお、青山学院大学の付属幼稚園から大学まで19年間の学費は総額1,972万円(ただし学部によって多少の変動がある)、学習院大学の付属幼稚園から大学まで18年間の学費は総額1,601万円、慶應義塾大学の付属小学校から大学まで16年間の学費は1,750万円である(外部リンク参照)。

脚注[編集]

  1. ^ 内田樹『下流志向』2007年[要ページ番号]
  2. ^ 大竹文雄 『競争と公平感-市場経済の本当のメリット』 中央公論新社〈中公新書〉、2010年、87頁。
  3. ^ 大竹文雄 『競争と公平感-市場経済の本当のメリット』 中央公論新社〈中公新書〉、2010年、94頁。
  4. ^ 古谷経衡 『若者は本当に右傾化しているのか』 アスペクト、2014年、199頁。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]