御蔵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
御蔵
鎌倉公園
鎌倉公園
■御蔵の位置(埼玉県内)
■御蔵
御蔵
御蔵の位置
北緯35度54分38.7秒 東経139度40分0.27秒 / 北緯35.910750度 東経139.6667417度 / 35.910750; 139.6667417
日本の旗 日本
都道府県 埼玉県
市町村 さいたま市
見沼区
地域 大宮地区
人口
2018年(平成30年)12月1日現在)[1]
 • 合計 6,629人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
337-0033[2]
市外局番 048[3]
ナンバープレート 大宮
座標の場所は御蔵自治会館

御蔵(みくら)は、埼玉県さいたま市見沼区の地名。現行行政地名は大字御蔵。郵便番号は337-0033[2]

地理[編集]

さいたま市見沼区東部の主に大宮台地[4]に位置する。地区南部および西部には見沼周囲の開析低地もある。地区の北西部、日本大学法学部大宮グラウンド付近に飛地がある。地区内は中央部を中心に耕作地が多く周辺部は宅地化もされているが、古くからある民家やその屋敷森が点在して見られる[5]。地区内にクマガイソウの埼玉県で最大の自生地である「御蔵のクマガイソウ」がある[6][7]

地価[編集]

国土交通省地価公示

  • 所在及び地番:大字御蔵字大ケ谷戸1325番6
  • 価格:99,000円/m2
  • 利用現況:住宅
    • 2018年(平成30年)7月1日現在[8]

歴史[編集]

もとは江戸期より存在した足立郡南部領に属する御蔵村であった[4]。御蔵は御倉とも記された。村高は正保年間の『武蔵田園簿』では88(田34石余、畑53石余)、『元禄郷帳』では88石余、『天保郷帳』では128石余であった[4]助郷日光御成街道大門宿に出役していたが、寛保宝暦年間は中山道大宮宿にも出役していた。化政期の戸数は66軒で、村の規模は東西5余、南北10町余であった[4]。宝永期頃より白岡村と合わせて一村扱いされ、検地帳には御蔵白岡村とされているものもあるという[9]。地名の由来は諸説あり定かではないが、鎌倉期〜室町期に当地で営んでいた質屋の者を意味する土倉のことを当時の土人(地元の人)が「御蔵」と称していたことが地名の起源のひとつと云われている[4]

御蔵村に存在していた小字[編集]

  • 榎下・篠下・小ヶ谷戸・池袋・大ヶ谷戸・山中・原[17]・陣屋前[18]

世帯数と人口[編集]

2018年(平成30年)12月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

大字 世帯数 人口
御蔵 2830世帯 6,629人
2830世帯 6,629人

小・中学校の学区[編集]

市立小・中学校に通う場合、学区(校区)は以下の通りとなる[19]

大字 番地 小学校 中学校
御蔵 20〜21、24-3、1346〜1357、1366、1417〜1433、1444、1455、1457、1459〜1534 さいたま市立海老沼小学校 さいたま市立片柳中学校
その他 さいたま市立片柳小学校

交通[編集]

地区内に鉄道は敷設されていない。最寄り駅は北浦和駅[8]であるが、大ケ谷戸1325-6の地点よりおよそ4.4 km[8]離れていて徒歩圏ではない。

道路[編集]

バス[編集]

県道65号沿道に北から小松台・御蔵白岡・御蔵火の見下・鎌倉公園前・木野下バス停が地区内に設置されている[20]。また、県道214号沿道に東から染谷入口・片柳郵便局・庚申塚・日大前バス停が地区内に設置されている。

文化財・寺社[編集]

  • 真蔵院
  • 慈照寺
  • 薬師堂
  • 神明神社
  • 愛宕神社
  • 御蔵のクマガイソウ(市指定天然記念物) - 東西御蔵自治会館(御蔵995番地)の道路を挟んだ向かいにある民家(尾島農園)敷地内の竹藪に群生する。花期のみ一般公開[6][21]。なお、クマガイソウは見沼区の花である。
  • 御蔵のイカリソウ(市指定天然記念物) - 上記民家(尾島農園)敷地内の東側斜面に自生する。花期のみ一般公開[15]。花期は上記クマガイソウと重なる。

施設[編集]

  • さいたま市立片柳中学校[20]
  • 日本大学法学部大宮グラウンド (一部) - 体育館の敷地の一部が大字御蔵に掛かる。
  • 片柳幼稚園
  • 片柳保育園
  • JAさいたま片柳
  • 呉ソフトウェア工房
  • 彩の国フォーシーズンメモリアル(墓地)
  • 御蔵自治会館
  • 柳団地自治会館
  • 東西御蔵自治会館 - 旧片柳農民センター
  • 鎌倉公園
  • 御蔵南公園
  • 大ヶ谷戸北公園
  • 山中公園
  • 山中北公園

脚注[編集]

  1. ^ a b さいたま市の人口・世帯(平成30年)”. さいたま市 (2018年12月4日). 2018年12月29日閲覧。
  2. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2018年12月29日閲覧。
  3. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2017年5月29日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 806頁。
  5. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 962頁。
  6. ^ a b c 文化財紹介 御蔵のクマガイソウ”. さいたま市役所 (2014年1月8日). 2018年12月29日閲覧。
  7. ^ 御蔵クマガイソウ自生地 - さいたま市(見沼たんぼのホームページ).2018年12月29日閲覧。
  8. ^ a b c 国土交通省地価公示・都道府県地価調査
  9. ^ a b 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』480頁。
  10. ^ 「旧高旧領取調帳データベース」の御村の検索結果も参照。
  11. ^ 『大宮のむかしといま』 資料-7頁では御蔵白岡村から御蔵村に改称と記されている。
  12. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 230頁。
  13. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 1420頁。
  14. ^ 『大宮のむかしといま』 資料-28-29頁。
  15. ^ a b 文化財紹介 御蔵のイカリソウ”. さいたま市 (2014年1月8日). 2023年4月20日閲覧。
  16. ^ 大宮市立博物館『写真でみる大宮の昔と今』大宮市教育委員会、1990年11月3日、191頁。 
  17. ^ 村内に2ヶ所あり
  18. ^ 『大宮のむかしといま』 1387頁。
  19. ^ さいたま市立小・中学校通学区域一覧”. さいたま市 (2018年7月31日). 2018年12月29日閲覧。
  20. ^ a b 『「街の達人」でっか字埼玉便利情報地図2013年2版2刷』昭文社、2013年、106頁。ISBN 978-4-398-60135-3 
  21. ^ クマガイソウの観察日記2022”. さいたま市 (2022年5月9日). 2023年4月20日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]