マーカス・ミラー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
マーカス・ミラー
マーカス・ミラー(ブダペストにて)}
マーカス・ミラー(ブダペストにて)
基本情報
出生 1959年6月14日
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン
ジャンル ジャズ
フュージョン
R&B
ロック
職業 ベーシスト
作曲家
音楽プロデューサー
担当楽器 ベース
キーボード
クラリネット
活動期間 1975年 -
公式サイト marcusmiller.com

マーカス・ミラーMarcus Miller,1959年6月14日 - )は、アメリカベーシスト音楽プロデューサー作曲家編曲家である。ジャズ・フュージョン界にて活躍している。

ウィントン・ケリーの甥。

概要[編集]

'77年製フェンダー・ジャズベースをトレードマークとして、スラップタッピング、独特のネック寄りのフィンガー弾きなどの奏法を駆使して、表現力豊な深みのある音でそれを鳴らし、またジャズR&Bファンクなど、あらゆる音楽ジャンルの習得・理解をバックボーンとしたベースラインやグルーヴ感を伴った演奏が最大の魅力である。特に、スラップでの独特なサウンドは、他のベーシストに大きな影響を与えた、世界的ベーシストの一人。

プロデューサー、作曲家・編曲家としても非凡な才能を見せ、デイヴィッド・サンボーンルーサー・ヴァンドロスらのアルバム制作に長年携わり、ヒット作を生み出している。映画音楽CMなども多数手がける。近年の自身のアルバムには、様々なジャンルの楽曲をマーカス流のテイストを加えたアレンジで多数カバーしている。

また、周囲のミュージシャンから”jack of all trades”(なんでも屋)と呼ばれるように、ギター鍵盤ドラムなど他の楽器も相当な腕前で操り、特に高校時代から触れているクラリネットを得意とし、バスクラリネットによるリードとソロは一つのトレードマークになっている。また、ヴォーカリストとしても秀逸である。

機材[編集]

ベース
マーカスの愛機ともなっている'77年製のフェンダー・ジャズベースは、ロジャー・サドウスキーの手によってアクティブ回路搭載に改造されたものである。これはベース単体でトレブル・ベースのトーン調整により音作りができるようにしたものであり、マーカスのようなセッション現場を渡り歩くミュージシャン達に重宝された。マーカスのベースにはバルトリーニ製の旧型TCTが特殊結線で搭載されている。
もともとこの年代のフェンダー・ベースは、いわゆるヴィンテージものに比べて人気もそれほど無かったが、独自のサウンドを放つこのスタイルはマーカスサウンド、NYCサウンドと呼ばれ、他のベーシスト達に大きな影響を与えた。現在ではアッシュボディにメイプル指板ネック、アクティブ回路を搭載した'70年代フェンダージャズベーススタイルが一つのスタンダードとして確立しており、高い人気を誇っている。
このベースの他に、フェンダー、フォデラ・サドウスキー、ケンスミス、モデュラス等、多数のベースを所有しているが、最近のツアーに持参するのは、フェンダー'75 ジャズベース(サブ用)、フェンダー・ジャズベース改(フレットレス、CBS以降品、年代不明)、フェンダー・ジャズベースMM5(5弦)が多い。
なおあまり弾かないが、アコースティックベースも所有しプレイすることがある。
アンプ
1990年代前半はSWRのレッドヘッドやゴライアスがトレードマークであり、ベースアンプにツイータを搭載するスタイルを浸透させた。クリーンサウンドからファットサウンドへの指向の変遷からEBSを使用するようになり、現在の410スピーカキャビを使用するシステムに至っている。
エフェクター
各時期により変遷があるが、近年ではEBSのコンパクト(オーバードライブコンプレッサーオクターバーオートワウコーラスリバーブ)を基本として、ファズワウペダルなどを加えたフットペダル系で構成されている。
基本的にDR社製の“マーカス・ミラー・シグネチュア”モデルを使用。
マーカス・ミラー
DI
ディメター(Demeter)社製のVTDB-2B(チューブ・ダイレクト)を使用している。同機は真空管に「12AX7」を使用するダイレクトボックスで、レコーディングではベースアンプが使用されることは少なく、ベースからDIを通してミキシングコンソールにインプットすることが多いと言われている。

経歴[編集]

プロデュース、セッション・ミュージシャンとして、マイルス・デイヴィス、ジョージ・ベンソンデイヴィッド・サンボーンロバータ・フラックチャカ・カーンルーサー・ヴァンドロスドクター・ジョンドナルド・フェイゲンらのレコーディングに参加。
  • 1987年 生まれ育った街クイーンズの仲間、バーナード・ライトレニー・ホワイトらとジャマイカ・ボーイズを結成。セルフ・タイトルでアルバムを発表。
  • 1989年 ジャマイカ・ボーイズの第2作J. Boys発表。以後ジャマイカ・ボーイズ名義のアルバム発表はない。
  • 1991年 ライブ・アンダー・ザ・スカイに出演。プージー・ベル、パッチェス・スチュワートらと組む“マーカス・バンド”はこのライブの為に初めて結成された。
  • 1992年 この年最後の開催となったライブ・アンダー・ザ・スカイにデイヴィッド・サンボーンを迎えて出演。
  • 1993年 アルバムThe Sun Don't Lie発表。日本盤は『ザ・キング・イズ・ゴーン』名。生前のマイルス・デイヴィスの音源を収録しており、デイヴィッド・サンボーン、ジョナサン・バトラー他多数の有名ミュージシャンが参加。
  • 1995年 アルバムTales発表。
  • 1996年 初のライブハウスツアー敢行、ブルーノート東京に出演。
  • 2000年 ベスト・アルバムBest of '82-'96発表。
  • 2001年 アルバムM2発表。日本盤は『M2~パワー・アンド・グレイス』名、ボーナス・トラックあり。
  • 2001年 第44回グラミー賞「最優秀コンテンポラリー・ジャズ・アルバム賞」を獲得。
  • 2002年 アルバムThe Ozell Tapes発表。
  • 2003年 東京国際フォーラム7days Jazz、およびMt.Fuji Jazz Festeivalに出演。Take6と共演。
  • 2005年 アルバムSilver Rain発表。同名タイトル曲にエリック・クラプトンがボーカル・ギター・作曲で参加。
  • 2005年 ブルーノート春ツアー。東京・名古屋・大阪・福岡にて公演。
  • 2005年 東京JAZZ2005に出演。
  • 2005年 初のDVDMaster of All Trades発表。
  • 2005年 ブルーノート冬ツアー。東京・名古屋・大阪にて公演。年間3度目の来日を果たす。
  • 2006年 東京JAZZ2006に出演。フランク・マッコムと共演。
  • 2007年 ブルーノートツアー。東京・名古屋・大阪にて公演。
  • 2007年 アルバムFree発表。
  • 2008年 アルバムMarcus発表。スタンリー・クラークヴィクター・ウッテンと組み、3人のベーシストによるユニット"S.M.V."による企画アルバム、Thunderを発表。
  • 2009年 マイルス・デイヴィスのトリビュート・ツアー"Tutu Revisited - The Music of Miles Davis"を行う。仙台・札幌(Zepp)、東京・大阪(Billboard)にて公演。
  • 2010年 東京JAZZ2010に出演。渡辺香津美 To Chi Ka 2010 - Kazumi Watanabe, Warren Bernhardt, Omar Hakim, Mike Manieri & Marcus Miller。
  • 2010年 ビルボード・ライブ東京にてラリー・グラハムと共演。大阪、名古屋(Bluenote)にて単独公演。
  • 2011年 ジョージ・デュークとデイヴィッド・サンボーンとの特別ユニット"DMS"(George Duke, Marcus Miller, David Sanborn)のツアー。東京JAZZ2011、東京、大阪(Billboard)、札幌(Zepp)公演。
  • 2012年 アルバムRenaissance発表。

TV出演[編集]

  • 『東京JAZZ2011』 (NHK BSプレミアム)2011年10月15日

外部リンク[編集]