ジェイミー・ジョセフ

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ジェイミー・ジョセフ
秩父宮ラグビー場
(2018年5月12日撮影)
フルネーム ジェームス・フィティヌイ・ジョセフ
生年月日 (1969-11-21) 1969年11月21日(54歳)
出身地 ニュージーランドの旗 ニュージーランド
愛称 ジェイミー
ラグビーユニオンでの経歴
ポジション フランカー
All Black No. 920
アマチュア経歴
チーム 出場 (得点)
オタゴ大学 ()
シニア経歴
チーム 出場 (得点)
1995-2000 サニックス ()
州代表
チーム 出場 (得点)
1989-95 オタゴ州代表 ()
代表
チーム 出場 (得点)
1991-95
1992-95
1999
ニュージーランドの旗 ニュージーランド・マオリ
 ニュージーランド
 日本

20
9

(5)
(10)
更新日:  2016年3月
コーチ歴
チーム
2003-07
2008-10
2010-12
2011-15
2015
2016-2023
ウェリントン代表(アシスタントコーチ)
ウェリントン代表(ヘッドコーチ)
ニュージーランドの旗 マオリ・オールブラックス
ハイランダーズ
バーバリアンズ
 日本

ジェームス・フィティヌイ・ジョセフ(James Whitinui Joseph[1][2][3], 1969年11月21日 - )は、ニュージーランド・マールボロ出身のラグビーユニオンの元選手、指導者。2016年から2023年までラグビー日本代表ヘッドコーチを務めた[4][5]短縮形を用いたジェイミー・ジョセフ(Jamie Joseph[6][7][8])として広く知られる[6][7][8]

来歴[編集]

現役時代のポジションはフランカー、ロック及びNo.8。身長196cm、体重105kg(公式発表)。

オタゴ大学卒業後、1989年よりニュージーランド・オタゴ州代表として、また1991年からはニュージーランド・マオリ代表、そして1992年からニュージーランド代表としてプレーし、20Capを獲得した。

ワールドカップ1995では、日本から大会史上最大の145点を得た試合や[9]、南アフリカとの決勝戦に出場した[10]

その後2000年まで日本の西日本社会人リーグであるサニックス(現・宗像サニックスブルース)に所属[11]

日本代表としてワールドカップ1999に出場し、日本代表9Capを獲得した[12]。日本在住の経験もあって、簡単なやりとりならば日本語で話すことが出来る。

2003年から指導者に転じ、ウェリントン代表のアシスタントコーチとヘッドコーチ、マオリ・オールブラックスのヘッドコーチを歴任。2011年よりスーパーラグビーハイランダーズのヘッドコーチに就任し、2015年はスーパーラグビー初優勝を達成した[13]

2016年1月21日日本ラグビーフットボール協会エディー・ジョーンズの後任として日本代表ヘッドコーチに就任することが発表された[7]。契約期間は2019年12月まで。2015-2016シーズンまでハイランダーズとの契約が残っていたため、日本代表ヘッドコーチへの就任はスーパーラグビー全日程終了後の2016年9月となった[14]。それまでの間は、中竹竜二およびマーク・ハメットがヘッドコーチを代行した。

ワールドカップ2019日本大会では、ジョセフ率いる日本代表がアイルランド代表スコットランド代表を破るなどプール戦4戦全勝で史上初となるW杯ベスト8進出を達成した。その手腕が高く評価され、ワールドラグビーが選出する2019年の年間最優秀コーチ賞にノミネートされたほか、日本ラグビー協会選定、2019ジャパンラグビーコーチングアワードの特別大賞を受賞した[15]

ワールドカップ2019前後、ニュージーランド代表の新ヘッドコーチ候補に名前が挙げられていたが、日本代表ヘッドコーチの契約を更新した[16]。新たな契約期間は2023年12月末まで[17]

2024年の初めからハイランダーズで、選手獲得やコーチ陣サポートなどを行う新役職「ヘッド・オブ・ラグビー(Head of Rugby)」に4年契約で就任することが、2023年8月10日に同チームから発表された[18][19]。ハイランダーズへの復帰は9年ぶり。

2023年10月14日、日本代表ヘッドコーチを退任し、離日した[5]

脚注[編集]

  1. ^ Joseph, James Whitinui, 1969- National Library of New Zealand, New Zealand Government. 2019年10月21日閲覧。 アーカイブ
  2. ^ Players & Officials - Jamie Joseph espnscrum. 2019年10月21日閲覧。アーカイブ
  3. ^ James Whitinui Joseph New Zealand Rugby History. アーカイブ
  4. ^ https://www.rugby-japan.jp/japan/member/#staff 2020年4月5日閲覧。
  5. ^ a b 退任のジョセフHCが離日「応援ありがとうございました」 リーグワン視察で年末年始の再来日も予告(スポニチアネックス)”. Yahoo!ニュース. 2023年10月14日閲覧。
  6. ^ a b 選手プロフィール - ジェイミー・ジョセフ 2019年10月21日閲覧。アーカイブ
  7. ^ a b c 「日本代表 新ヘッドコーチ決定のお知らせ」 2016年01月21日、日本ラグビーフットボール協会公式サイト。2019年10月21日閲覧。アーカイブ
  8. ^ a b 日本とスコットランドが試合前に舌戦、ラグビーW杯8強懸け 2019年10月12日、[AFP]。2019年10月21日閲覧。アーカイブ
  9. ^ worldrugby.org. “ワールドラグビー”. www.world.rugby. 2023年4月2日閲覧。
  10. ^ (日本語) Rugby World Cup 1995 Final: South Africa v New Zealand, https://www.youtube.com/watch?v=RYCBAHhIjVY 2023年4月3日閲覧。 
  11. ^ 日本代表ジョセフHCが福岡に凱旋 “ファミリー”のサニックスを表敬訪問 - ラグビーリパブリック” (2019年10月23日). 2023年4月3日閲覧。
  12. ^ 現在のワールドラグビーの規定では、1つの国・地域で代表、A代表、または7人制試合の代表に選ばれた選手は、代表とした国・地域のラグビー協会およびワールドラグビーが認めない限りは他の国・地域で代表になることはできない(2023年の改定では、出身国などのルーツがある国に限り、最終キャップから3年後に変更が可能になった)が、当時は複数国での代表に選ばれても制限がなかった。
  13. ^ ハイランダーズが悲願の初優勝! 田中は決勝出番なしも仲間と歓喜 - ラグビーリパブリック” (2015年7月4日). 2023年4月3日閲覧。
  14. ^ ラグビー日本代表新ヘッドコーチ、ジェイミー・ジョセフが語る“南ア戦”。Number 2016年2月29日
  15. ^ 【コーチングアワード】 日本代表ジョセフHCに特別大賞、最優秀賞は早大・相良監督RUGBY REPUBLIC 2020年5月7日
  16. ^ 続投ジョセフ氏、次期HC候補だったNZメディアは落胆「後任レースは目玉を失った」THE ANSWER 2019年11月18日
  17. ^ ラグビー日本、ジョセフHCと契約更新 次のW杯も指揮朝日新聞2019年11月18日
  18. ^ Jamie Joseph Returns to the Highlanders” (英語). Highlanders Rugby Club Limited Partnership. 2023年8月10日閲覧。
  19. ^ W杯後は古巣、ハイランダーズへ。日本代表ジョセフHC、ヘッド・オブ・ラグビーに就任 - ラグビーリパブリック” (2023年8月10日). 2023年8月10日閲覧。

関連項目[編集]

ラグビーユニオン
先代
オーストラリアの旗 エディー・ジョーンズ
ラグビー日本代表ヘッドコーチ
2016-現在
次代
現職
先代
ニュージーランドの旗 フィロ・ティアティア
サンウルブズヘッドコーチ
2018
次代
ニュージーランドの旗 トニー・ブラウン