ケイパー・ストーリー

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ケイパー・ストーリー: caper story)は、犯罪小説犯罪映画のサブジャンル。泥棒、詐欺、ときとして誘拐事件を犯人側の視点で描くのが特徴。事件を捜査あるいは解決しようとする警察・探偵たちも描かれるが、物語の主眼に置かれることはない。アメリカやカナダでは、ハイスト ・ストーリー(Heist Story、Heist=強盗の意)とも呼ばれる[1][2]。日本語では「泥棒小説」「強盗小説」とも訳される[3]

ケイパー・ストーリーはユーモア、冒険、並外れた賢さと大胆さによって、通常の犯罪小説と区別される。たとえば、ドナルド・E・ウェストレイクの『ドートマンダー・シリーズ』は、オフビートなギャングたちによる盗みを描いた荒唐無稽な物語で、同じ作者の悪党パーカー・シリーズ(リチャード・スターク名義)とは大きく異なる。

ハックルベリー・フィンの冒険』のようにわき筋で使われることもある。

語源[編集]

動詞「caper」は、「犯罪行為、特に窃盗など暴力を伴わないもの」という意味がある。

著名な小説[編集]

英語圏[編集]

日本[編集]

著名な映画[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Peter Derk (2018年6月8日). “The 8 Keys To A Good Heist Story”. LitReactor. 2020年1月15日閲覧。
  2. ^ 芝山幹郎. “テレビもあるよ - 第34回”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム. 2020年1月15日閲覧。
  3. ^ caper storyとは”. 英辞郎 on the WEB. 株式会社アルク. 2023年6月18日閲覧。

外部リンク[編集]