警察小説
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警察小説(けいさつしょうせつ)は推理小説(ミステリー)の一つの形式であり、警察官もしくは刑事、あるいは彼らを含む警察機構や組織の事件・犯罪に対する捜査活動を軸に展開する小説のジャンルである。刑事小説(けいじしょうせつ)とも称される。ポリス・プロシーデュラル(Police procedural)。
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概要[編集]
警察小説とは、推理小説の中で「脇役」的存在であることの多かった「警察官」というポジションを主人公、またはそれに近い立場に置いたものである。ただし、警察官が探偵役であるからといって必ずしも警察小説と呼ばれるとは限らない。内容は執筆作家が多数であることもあって、本格サスペンスから活劇、暗黒小説などと幅広い。
ハードボイルド要素を織り込んだ作品も多いが、横山秀夫らの登場により、推理要素を取り込みながらも人情ある人間ドラマを重視した作品も増えてきている。近年は特定の主人公を置きつつも、警察の組織的捜査を比較的リアルなタッチで描く作品が多く現れており、これらをもっとも狭義の警察小説と呼ぶこともできる。
こうした傾向や、テレビドラマの影響により、かつてのように連続殺人事件を所轄の数名の刑事だけで捜査したり、県境をまたいで捜査したり逮捕したりといった現実離れした描写の小説は少なくなった。また、捜査上の秘密として従来はあまりオープンにされなかった警察組織の内部機構ではあるが、警察官や組織ぐるみの不祥事などが顕在化するにつれ、市民生活に密着した彼らの活動を批判的あるいは逆に称揚的に評価するさまざまな描写の作品が生まれ、TVドラマ・シリーズの原作となるケースも多い。
代表作家[編集]
国内[編集]
- 大沢在昌 - 代表作「新宿鮫シリーズ」。主人公に「孤高」という立場を与えたハードボイルド小説シリーズである。
- 逢坂剛 - 代表作「禿鷹」シリーズ。ハードボイルドタッチの警察小説に暗黒小説の要素を取り込んだ新しい形の小説シリーズである。他に主人公が複数かつリレー状の公安警察シリーズがあり、トリッキーな名作「百舌の叫ぶ夜」が含まれる。
- 横山秀夫 - 代表作「D県警」シリーズ、「半落ち」。作品の中に人間ドラマを展開しているのが特徴。サスペンスものも好評である。
- 森詠 - 代表作「横浜狼犬」シリーズ。本格ハードボイルドを持ち込んだ作品がある。
- 鳴海章 - 代表作「ニューナンブ」「えれじい」。アクションを取り込み、「闘う男」を活写した作品がある。
- 今野敏 - 代表作「安積班シリーズ」「ST 警視庁科学特捜班」。
- 黒崎視音 - 代表作「警視庁心理捜査官」。
- 堂場瞬一 - 代表作「刑事・鳴沢了シリーズ」。
- 雫井脩介 - 「犯人に告ぐ」「虚貌」など。
- 高村薫 - 代表作「合田刑事」シリーズ。「マークスの山」「レディ・ジョーカー」など。
- 松本清張 -代表作「点と線」。そのほか刑事を主人公にした作品を多数発表。
- 生島治郎 -代表作「追いつめる」は直木賞受賞作。
- 野沢尚 -代表作「烈火の月」。映画『その男、凶暴につき』の主人公が活躍する。
- 五十嵐貴久 -代表作「交渉人」。
- 西村京太郎 - 「十津川警部シリーズ」は、鉄道もの、祭りものなど多くの書籍が出版されているほか、「オール讀物」などの文芸誌への連載も多い。
- 佐々木譲 - 代表作「道警シリーズ」。「笑う警官」「警官の血」など。
- 佐竹一彦 - 元警視庁警部補という経歴から、警察内部の描写はリアルである。『ショカツ』は連続TVドラマともなった。病気急逝により作品数は少ない。
- 黒川博行- 代表作「大阪府警捜査一課シリーズ」名前が出てくる刑事だけで総勢六十名以上、総長&ブン、クロマメコンビなどが交代で主役をとつとめたり脇に回ったりする(たいていヒラか部長刑事)。ハードボイルド、暗黒小説も得意な作家だが、このシリーズは謎解き重視の傾向が強い。
- 鮎川哲也- 代表作 「ペトロフ事件」 東京警視庁の鬼貫警部が中国・大連で、その後おもに日本で活躍する。
- 誉田哲也- 姫川玲子シリーズ、ジウ
- 富樫倫太郎- SRO〈警視庁広域捜査専任特別調査室〉シリーズ 。
海外[編集]
- R・D・ウィングフィールド - フロスト警部シリーズ。
- ヒラリー・ウォー - 代表作『失踪当時の服装は (Last Seen Wearing ...) 』やフェローズ警察署長が活躍する一連の作品。
- デボラ・クロンビー - 代表作「警視」シリーズ。
- シューヴァル&ヴァールー - マルティン・ベックシリーズ。
- ローレンス・トリート - 1945年に発表した『被害者のV (V as in Victim) 』は警察小説の最初期の作品。
- エド・マクベイン - 87分署シリーズ。
- マイクル・コナリー - LAPD刑事ハリー・ボッシュ・シリーズ。
- ジョルジュ・シムノン - メグレ警視シリーズ
- オレン・スタインハウアー - 『嘆きの橋』『極限捜査』…と続く東欧仮想小国の民警の犯罪捜査を追って、戦後から共産圏崩壊までを年代記的に描く5部作。
- ヘニング・マンケル - スウェーデンの地方刑事 クルト・ヴァランダー警部シリーズ
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