キャッチウェイト

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キャッチウェイト(Catch weight)とは、プロボクシング総合格闘技キックボクシングなどの格闘技において既存の規定体重以外の体重で両者が合意し対戦すること。日本語では「契約体重」と表現されていたが、近年日本でもキャッチウェイトを使用することが多い。本項では以降、「契約(体重)」という言葉でキャッチウェイトを表す。

目次

概要 [編集]

一例として、規定体重が70kg、75kgの格闘競技があったと仮定し、72.5kgで試合契約をA選手、B選手が結んだとする。この場合、試合契約の時点で両者が72.5kgを合意したケースと、B選手が70kg契約の規定の体重をクリアできずにやむを得ず72.5kg契約を申請し、A選手が合意したため急遽72.5kg契約で行なうケースがある。大体は前者のケースが多い。後者のケースはB選手の評価や自己管理能力が問われ、仮にB選手が勝利しても褒められるべきではない。

事前の試合契約の時点でキャッチウェイトとなる場合、主に以下のような理由で試合が組まれる。

  • 階級が違うA選手とB選手を対戦させるため
  • ノンタイトル戦で敗れた際に自身が保持している王座を剥奪されないため

前者の例としては、2009年6月13日のUFC 99にて、ライトヘビー級(205ポンド上限)を主戦場とするヴァンダレイ・シウバと、ミドル級(185ポンド上限)を主戦場とするリッチ・フランクリンの対戦が組まれた際に、195ポンド契約として行われた。

後者の例として、2012年12月22日に行われた長谷川穂積 vs. アルツロ・サントスのノンタイトル10回戦は、当初は正規のスーパーバンタム級(122ポンド=55.338kg)として行われる予定だったが、サントスはWBF世界スーパーバンタム級王者であるため、55.3㎏契約の試合で敗れた場合、WBFのタイトルを剥奪されるため、55.8kg契約として行われた[1]

また、意味が異なるが、ボクシングの世界タイトルマッチにおいて契約試合が行なわれることがある。この場合試合の扱いは以下のようになる。

  • 挑戦者のB選手が体重オーバーの場合
    試合不成立となり、タイトル保持者のA選手が防衛。
  • タイトル保持者のA選手が体重オーバーの場合
    「当該タイトル戦の契約試合」が行なわれるが、A選手は計量失敗の時点でタイトル剥奪となるため、厳密には試合の時点でタイトルは空位。A選手が試合に勝利、あるいは引き分けの場合は空位のままとなるが、挑戦者のB選手が勝利した場合はタイトルを獲得できる。
  • "プライベート契約"によるキャッチウェイト契約試合
    試合に出場する選手がキャッチウェイトの契約体重を超過したとしても、正規に定められた階級の契約体重をクリアして、キャッチウェイト超過分の罰金を支払えば試合はタイトルマッチとして成立する

プライベート契約によるキャッチ・ウェイトの問題点 [編集]

王座獲得への疑問の声 [編集]

2009年11月14日に行われたWBO世界ウェルター級王者ミゲール・コットマニー・パッキャオ戦は、ウェルター級の規定体重147ポンドでは無くプライベート契約で145ポンドのキャッチウェイトとして行われ、パッキャオが勝利して5階級制覇を達成。また、2010年11月13日、WBC世界スーパーウェルター級王座決定戦におけるマニー・パッキャオ対アントニオ・マルガリート戦は、スーパーウェルター級の規定体重154ポンドではなくプライベート契約で150ポンドのキャッチウェイトで行なわれ、パッキャオが勝利して6階級制覇を達成。こういった正規の契約体重ではない試合による複数階級制覇記録を疑問視する声がボクシング・マガジンボクシング・ビート誌でも指摘されている。しかし、キャッチウェイトによるビッグマッチが増える傾向があることを考慮して、WBCはキャッチウェイトの試合のための王座としてWBCダイヤモンド王座を創設した。

故意の体重超過 [編集]

2009年9月19日に行われたフロイド・メイウェザー・ジュニアファン・マヌエル・マルケス戦は、ウェルター級12回戦ながら、プライベート契約で144ポンドのキャッチウェイトとして試合が決定した。メイウェザーは約2年ぶりの現役復帰戦、また144ポンド以下まで減量するのは4年ぶりとあって、計量をパスできるかどうか、パスしても減量の影響で動きが鈍ることが危惧されていた。そして、前日計量でメイウェザーは2ポンドも超過。しかし、144ポンドはあくまでプライベート契約であり、ウェルター級の規定体重147ポンドはパスしているためメイウェザーは1ポンドにつき30万ドル(計60万ドル)の違約金を支払うだけで試合は成立。試合は減量に苦しむことなく、万全で臨んだメイウェザーが圧倒して勝利した。計量前にメイウェザーが減量に苦しんでいる様子が全く見られなかったこともあり、「万全の体調で臨むために、最初から減量する気が無く、意図的に体重超過したのではないか」という批判の声が起きた。

脚注 [編集]

  1. ^ 公開練習2012.12.19 55.8Kg契約に変更 BoxingMobile 2012年12月19日

関連項目 [編集]