ウズベキスタンの大統領

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ウズベキスタン共和国大統領
O‘zbekiston Respublikasining Prezidenti
Coat of arms of Uzbekistan.svg
ウズベキスタンの国章
Islam karimov cropped.jpg
現職者
イスラム・カリモフ

就任日 1990年3月24日
任期 7年、4選
初代 イスラム・カリモフ
創設 1990年3月24日 (ウズベクSSR第一書記)
1991年12月29日 (ウズベキスタン大統領)
ウズベキスタンの政治
Coat of arms of Uzbekistan.svg

ウズベキスタンの大統領 (英語: President of the Republic of Uzbekistanウズベク語: Ўзбекистон Республикасининг Президенти / O‘zbekiston Respublikasining Prezidenti) はウズベキスタン共和国の最高権力者である。大統領の役職は1925年にウズベク・ソビエト社会主義共和国 (ウズベクSSR) を統治していたウズベキスタン共産党第一書記の役職に代わるものとして1991年に設置された。大統領は18歳以上のウズベキスタン国民の直接選挙によって選出される[1]。大統領官邸は、オクサロイ宮殿(白い館)。

イスラム・カリモフは大統領の役職が設置されて以降ただ一人役職を務めている人物であるが、多くの国民は3回目の大統領選挙は不正ではないかと考えている。3回目の選挙は過去2回の選挙においてカリモフが選出されたことでその正当性に関して物議をかもした。現在のウズベキスタン憲法は大統領を務めることができるのは最大で2期であると規定していたためである。カリモフの説明は、彼が就任した最初の5年は憲法が発布される前であり、憲法が定める任期に入らないというものであった。

選挙[編集]

資格[編集]

ウズベキスタン憲法では、大統領の資格として35歳以上であること、ウズベキスタンの公用語 (ウズベク語) を流暢に操ること、ウズベキスタン国内に最低10年居住していることを条件に挙げている。

憲法第92条により、大統領の役職に就任した際は、大統領は国民議会において以下の宣言をしなければならない。

ウズベキスタン人民に忠実に奉仕し、憲法と共和国の法律に厳格に従い、市民の権利と自由を保証し、ウズベキスタン共和国大統領に課された義務を誠実に実行することを厳粛に誓う。

選挙法[編集]

憲法では、大統領はウズベキスタン共和国市民により、平等な無記名投票による直接選挙により選出されると規定している。

役割[編集]

ウズベキスタン憲法は大統領の職務と権限について以下のように規定している。

  1. 市民の権利と自由、及び憲法とウズベキスタン共和国の法律の遵守を保証する。
  2. ウズベキスタン共和国の主権、安全、領土保全の保護及び政体に関する決定の実現に対して必要な措置を行う。
  3. 国内及び国際関係においてウズベキスタン共和国を代表する。
  4. 交渉を行い共和国に関する国際条約や協定に署名し、交渉を行った国際条約や協定及びそれにより生じる義務の遵守を保証する。
  5. 大統領に対して委任し派遣された外交官及びその他の代表の信任状と召喚状を受理する。
  6. ウズベキスタン共和国の在外の外交官及びその他の代表の任命に際し、候補者を上院に提出する。
  7. ウズベキスタン国民議会に対し国の社会経済生活、国内外の政策に関する年度報告書を提出する。
  8. 執行機関を設置し、その指示を行う。省庁の最高機関と共和国の行政の連携を保障する。下院の認可に関し事後提出した法令を持って、省庁、国家委員会、その他の国家行政の設置と廃止を行う。
  9. 上院に対し上院議長選挙の候補者を指名する。
  10. 下院の決議と認可に従い、首相の任命と解任を行う。
  11. 首相、内閣閣僚の任命及び解任を行う。
  12. 上院の認可に従い検事総長と次長の任命及び解任を行う。
  13. 上院に対し、憲法裁判所の裁判長と判事、最高裁判所の裁判長と判事、高等経済裁判所の裁判長と判事、中央銀行の総裁、自然保護国家委員会長の各役職の候補者を提出する。
  14. 州、地区、市、経済裁判所の裁判長の任命と解任を行う。
  15. 人民代議員会議の事後承認をもって州とタシュケント市の首長の任命及び解任を行う。大統領は憲法や共和国の法律に違反するもしくは役職の名誉と尊厳を汚す行動を行った人物に対し、自身の決定により地区と市の首長を解任する権限を持つ。
  16. 国の行政機関や首長により通過した法令の一時停止もしくは廃止を行う。
  17. 法令に署名し公布する。大統領は異議を唱えることで法案を差し戻し、国民議会において二回目の審議投票を行うようにする権限を有する。
  18. ウズベキスタン共和国に対する攻撃もしくは侵略に対する相互防衛に関する条約義務の遂行が必要な場合に戦時宣言を行う。下院の認可を得るため72時間以内に政治決定を提出する。
  19. 例外事項 (現実の外部からの脅威、大規模擾乱、大災害、自然災害、流行病)、市民の安全を保障するため、領土全域もしくは一部地域において非常事態宣言を行い、下院の認可を得るため72時間以内に政治決定を提出する。非常事態と認められる条件と手順は法により規定される。
  20. ウズベキスタン軍最高司令官として軍最高司令部の任命及び解任を行い、軍の最高階級の授与を行う。
  21. ウズベキスタン共和国勲章、メダル、表彰状を授与し、ウズベキスタン共和国の資格及び名誉称号を授与する;
  22. 市民権に関する問題と政治亡命者の庇護の決定権を持つ。
  23. 上院に対し、恩赦及び裁判所で有罪判決を受けた者に対する大赦に関する法案を提出する。
  24. 国家保安庁を設置し、国家保安庁長官の任命と解任を上院で定められる政令の認可に従い行う。
  25. 憲法及び共和国の法律で規定された他の権限を行使する。

近年の選挙[編集]

 •  2007年12月23日ウズベキスタン大統領選挙の概要
候補 得票数 %
イスラム・カリモフ (ウズベキスタン自由民主党) 13,008,357 90.76
アスリディン・ルスタモフ (ウズベキスタン人民民主党) 468,064 3.27
ディララム・タシュムハメドヴァ (公正社会民主党) 434,111 3.03
アクマル・サイドフ (無所属) 420,815 2.94
有効投票 14,331,347 100.00
無効票 434,097 2.94
合計 (投票率90.6%) 14,765,444
出典: elections.uz

ウズベキスタン共和国の大統領 (1991年-現在)[編集]

I# A# 氏名 画像 着任 辞任 政党
1代 1期 イスラム・カリモフ
Ислaм Каримов
Islam karimov cropped.jpg 1990年3月24日 1991年12月1日 ソビエト連邦共産党

ウズベキスタン人民民主党

ウズベキスタン自由民主党
2期 1991年12月1日 2000年1月9日
3期 2000年1月9日 2007年12月22日
4期 2007年12月22日 現職

脚注[編集]

  1. ^ Constitution of the Republic of Uzbekistan - Chapter 23. Electoral System - Article 117.”. ウズベキスタン政府公式サイト. 2013年3月13日閲覧。