ウィリアム・ウォルトン

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サー・ウィリアム・ターナー・ウォルトンSir William Turner Walton OM, 1902年3月29日 - 1983年3月8日)は、20世紀イギリス作曲家ベンジャミン・ブリテンレイフ・ヴォーン・ウィリアムズと並ぶ20世紀のイギリス音楽を代表する存在である。

アンセルメブゾーニの助言を受けたとされるが、ほぼ独学で作曲家となった。長寿に恵まれたにもかかわらず、作品数は必ずしも多くない。しかしながら、シベリウスストラヴィンスキープロコフィエフヒンデミットブリテンらの作品のほか、ジャズラテン音楽など、同時代のさまざまな音楽をたくみに吸収・消化し、新鮮かつ大胆なリズム・和声を用いて表情豊かで親しみのある作品を生み出した。豊かな情感と壮大で雄渾多感な表現を好んだこと、明晰な調性感を好んだことから、新ロマン主義の作曲家と見なしうるが、客観的で端正な表現をよしとする新古典主義音楽の発想にも洗礼を受けている。

略歴[編集]

主要作品[編集]

舞台作品[編集]

  • 歌劇『トロイラスとクレシダ』
  • バレエ音楽『賢い乙女たち』 (J.S.バッハ作品の編曲による)
  • バレエ音楽『審問』

管弦楽作品[編集]

  • 交響曲 第1番 変ロ短調 (1935年)
  • 交響曲 第2番 (1960年)
  • 交響曲 第3番(未完成)
  • 序曲『ポーツマス岬』 "Portsmouth Point" (1925年)
  • シエスタ "Siesta" (1926年)
  • 『ファサード』第1組曲 (1926年 同名の室内楽より編曲)
  • 戴冠式行進曲『王冠』 (ジョージ6世戴冠式のために作曲)(1937年)
  • 『ファサード』第2組曲 (1938年 同名の室内楽より編曲)
  • 喜劇的序曲『スカピーノ』"Scapino Overture" (1940年)
  • スピットファイア 前奏曲とフーガ(映画音楽からの改作)(1942年)
  • ヘンリィ五世』から弦楽のための2つの小品 (映画音楽からの改作)(1944年)
  • 戴冠式行進曲『宝珠と王杖』 (エリザベス2世の戴冠式のために作曲)(1953年)
  • ヨハネスブルク祝典序曲 "Johannesburg Festival Overture" (1956年)
  • パルティータ "Partita for Orchestra" (1958年)
  • 「英語諸国民の歴史」のための行進曲 "March for the A History of the English Speaking Peoples" (1959年)
  • ヒンデミットの主題による変奏曲 "Variations on a Theme by Hindemith" (1963年)
  • ブリテンの即興曲による即興曲 "Improvisations on an impromptu of Benjamin Britten"(ベンジャミン・ブリテンピアノ協奏曲の第2楽章のテーマに基づく変奏曲)(1969年)
  • ヴァリイ・カプリッチ (「5つのバガテル」をオーケストラ編曲)(1970-71)
  • 序言と幻想 Prologo e fantasia, for orchestra (1980年)

協奏曲[編集]

室内楽作品[編集]

  • 『ファサード』(Façade
  • 『ファサード2』
  • 弦楽四重奏曲 イ短調
  • ピアノ四重奏曲
  • ヴァイオリン・ソナタ
  • 5つのバガテル(ギター独奏)

合唱作品[編集]

映画音楽[編集]

シェイクスピア3部作[編集]

ローレンス・オリヴィエの制作・監督・主演による3作は映画史上も傑作とされる。音楽も、ウォルトン自身(上述)やミュア・マシーソン、クリストファー・パーマーなどによって演奏会用に編曲されている。

その他の映画[編集]

他者による編曲作品[編集]

  • ウォー・タイム・スケッチブック(戦時のスケッチブック)
    ウォルトンが第二次大戦中に作曲した上記以外の映画3作の音楽、および『空軍大戦略』に作曲しながら採用されなかった音楽をクリストファー・パーマーが編曲した組曲。パーマーはこの他にも、ウォルトンの映画音楽の演奏会用編曲をいくつも手がけている。

外部リンク[編集]