わらの犬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
わらの犬
Straw Dogs
監督 サム・ペキンパー
脚本 サム・ペキンパー
デヴィッド・Z・グッドマン
原作 ゴードン・M・ウィリアムズ
『トレンチャー農場の包囲』
製作 ダニエル・メルニック
出演者 ダスティン・ホフマン
音楽 ジェリー・フィールディング
撮影 ジョン・コキロン
編集 トニー・ローソン
ロジャー・スポティスウッド
ポール・デイヴィス
配給 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1971年12月29日
日本の旗 1972年4月29日
上映時間 118分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $3,251,000
興行収入 $11,148,800
テンプレートを表示

わらの犬』(Straw Dogs)は、1971年度製作のアメリカ映画である。監督はサム・ペキンパー。日本では1972年4月公開。『ワイルドバンチ』などの西部劇で知られるペキンパーの、長編映画としては初の現代劇。原作はイギリスの作家ゴードン・M・ウィリアムズの『トレンチャー農場の包囲』。争いを好まない平和主義者が、周囲からの卑劣な仕打ちに耐えかねた挙句、内なる暴力性を爆発させてしまうという、ペキンパーの諸作品でも特に異彩を放つ問題作である。主演は『卒業』、『レインマン』のダスティン・ホフマン

ストーリー[編集]

数学者のデイヴィッド・サムナーと妻エイミーは物騒な都会生活から逃れるため、妻の故郷でもあるイギリスの片田舎に引っ越してきた。だが、いざ蓋を開ければ村の若者たちから嘲笑を浴び、嫌がらせを受ける毎日。彼らにひとこと言うようにエイミーからけし掛けられても、気弱なデイヴィッドは取り合おうとしない。ある日、精神薄弱者のヘンリーを家に匿ったことから、彼をリンチにかけようとする若者たちの総攻撃を受ける。知人であるスコット少佐が仲裁に入るも、揉み合った挙句に撃ち殺されてしまう。それを見たデイヴィッドの中で、何かがはじけた。恐怖に脅えるエイミーが止めようとするのにも構わず、デイヴィッドは次第に暴力の渦に飲み込まれていくのだった。

キャスト[編集]

補足[編集]

  • タイトルは「天地不仁、以萬物爲芻狗」という『道徳経』の言葉に由来する。天地にとって万物は芻狗(祭儀に用いるわらの犬)のようなものでしかないという意味である。
  • ペキンパーはイギリス劇作家ハロルド・ピンター2005年ノーベル文学賞受賞者)に脚本執筆を打診したが、過激な内容に嫌悪感を覚えたピンターは断ったという。
  • この作品はリメイクの噂が度々あった。実際に2011年にリメイクされ、日本では劇場未公開となったが、2012年4月11日ビデオストレートとしてリリースされた。
  • 1970年代には、被害者が加害者に対して、過激な暴力で復讐する映画が多数、製作された。映画評論家のS・S・ブラウラー(『カリガリ博士の子供たち』の著者)はその状況を「わらの犬症候群」と呼んだ。

参考文献[編集]

  • ガーナー・シモンズ著、遠藤壽美子・鈴木玲子訳『サム・ペキンパー』 河出書房新社、1998年6月、ISBN 4-309-26340-2
    • 原著: Garner Simmons, "Peckinpah: A Portrait in Montage", University of Texas Press, 1982, ISBN 087910273X
  • 遠山純生編『e/m ブックス vol.10 サム・ペキンパー』 エスクァイア・マガジン・ジャパン、2001年9月、ISBN 4-87295-078-X

外部リンク[編集]