鈴木一雄
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鈴木 一雄(すずき かずお、1922年(大正11年)8月26日 - 2002年(平成14年)5月19日)は、日本文学者。元十文字学園女子短期大学・十文字学園女子大学学長。勲三等旭日中綬章(2000年)。正四位(2002年6月)。
来歴・人物
[編集]東京市本郷区田町に、8人姉弟の7番目の長男として、大工の棟梁の家に生まれる。文京区立礫川小学校、東京府立第五中学校を経て、1946年(昭和21年)、東京文理科大学文学部国語国文学科卒業。専攻は平安時代文学、とくに物語文学・日記文学。
東京都立九段高等学校、東京教育大学附属中学校・高等学校の教官、東京教育大学文学部助教授。金沢大学法文学部助教授・教授、同文学部長。明治大学教授を経て、1991年に十文字学園女子短期大学学長(第3代)に就任、1996年からは十文字学園女子大学初代学長を務め、大学を創設した功績により叙勲を受けた。在職中に死去。
学外での活動としては、NHKラジオ第2放送「古典講読」で1985年4月より「源氏物語」を毎日曜472回に亘り全講し、同じく1997年4月より「和泉式部日記」を毎日曜52回に亘り全講した。
また、大学受験指導にも力を入れ、学習参考書を多く執筆したほか、大学受験ラジオ講座の講師を10年間担当し、受験雑誌『蛍雪時代』の実力養成講座の常連執筆者でもあった。
2002年5月19日、脳梗塞のため死去。
年譜
[編集]- 1946年11月 都立九段中学校(旧制)教諭
- 1948年6月 東京高等師範学校附属中学校(現・筑波大学附属中学校・高等学校)教諭
- 1951年2月 東京文理科大学助手
- 1953年4月 東京教育大学助手
- 1956年4月 同講師
- 1959年2月 同助教授
- 1976年8月 金沢大学教授
- 1980年4月 同文学部学部長
- 1983年4月 明治大学教授
- 1991年4月 十文字学園女子短期大学学長
- 1996年4月 十文字学園女子大学学長
著書
[編集]- 『堤中納言物語要解』(文法解明叢書) 有精堂出版, 1955
- 『文法設問 大鏡の解釈と鑑賞』(国文解釈と鑑賞叢書4) 有精堂出版, 1958
- 『古典(古文・漢文)』 旺文社, 1965
- 『例解古文重要単語』(シグマ・ベスト大学受験必携) 文英堂, 1965
- 『古典の基礎』 旺文社, 1967
- 『精講古典国語』学生社, 1967
- 『旺文社学習古語辞典』旺文社, 1969
- 『たったひとりの世の中』(至文堂選書) 至文堂, 1973
- 『堤中納言物語序説』 桜楓社, 1980
- 『平安時代の和歌と物語』 桜楓社, 1983
- 『物語文学を歩く』有精堂出版, 1989
- 『王朝女流日記論考』至文堂, 1993
校注・編纂
[編集]- 『全講和泉式部日記』 (円地文子と共著) 至文堂, 1965, 1971(増補版), 1983(改訂版)
- 『夜の寝覚』(日本古典文学全集)(校注・訳) 小学館, 1974
- 『旺文社標準古語辞典』 旺文社, 1974
- 『源氏物語1~3』(『国文学解釈と鑑賞』別冊)(編集・解説) 至文堂, 1982
- 『日本文学新史 古代2』(『国文学解釈と鑑賞』別冊) 至文堂, 1985, 1990(新装改版)
- 『和泉式部日記』(全対訳日本古典新書)創英社, 1985
- 『狭衣物語』(新潮日本古典集成) 新潮社, 1985-86
- 『三省堂全訳読解古語辞典』 三省堂, 1995, 1996(小型版)
- 『三省堂全訳基本古語辞典』 三省堂, 1995
脚注
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