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=== Hearts of Iron III ===
=== Hearts of Iron III ===
[[2009年]][[8月7日]]Windows用のPCゲームとして発売。アナウンスで明らかにされた新作の方向性は「前作の伝統を引き継ぐ一方で、ベテランプレーヤーに楽しんでもらえる多数の新機軸とシステムに注力する。それらには10000以上に区切られた巨大なマップ<ref>前作HoI2のプロヴィンス数は陸上・海上をあわせて2600個に過ぎないので、約4倍細かく分割されることになる。</ref>も含まれる。」とされている。英語版における日本の国家元首は前作同様[[昭和天皇|Hirohito]]となっている。又、前作とは異なり歴史的イベントがほとんど無く、現時点ではAIも史実には従わない(永世中立国[[スイス]]が連合入り、[[フランス]]が[[マジノ線]]から[[ドイツ]]領内に進入、支那に存在する軍閥が[[沖縄]]占領、[[中華民国]]が[[満州]]併合など)為、前作以上に史実に囚われないプレイが可能。
[[2009年]][[8月7日]]Windows用のPCゲームとして発売。アナウンスで明らかにされた新作の方向性は「前作の伝統を引き継ぐ一方で、ベテランプレーヤーに楽しんでもらえる多数の新機軸とシステムに注力する。それらには10000以上に区切られた巨大なマップ<ref>前作HoI2のプロヴィンス数は陸上・海上をあわせて2600個に過ぎないので、約4倍細かく分割されることになる。</ref>も含まれる。」とされている。英語版における日本の国家元首は前作同様[[昭和天皇|Hirohito]]となっている。又、前作とは異なり歴史的イベントがほとんど無く、現時点ではAIも史実には従わない(永世中立国[[スイス]]が連合入り、[[フランス]]が[[マジノ線]]から[[ドイツ]]領内に進入、支那に存在する軍閥が[[沖縄]]占領、[[中華民国]]が[[満州]]併合など)為、前作以上に史実に囚われないプレイが可能。システムも大幅に変化している。たとえば軍事はプロヴィンス数が約4倍になった上、軍隊の最小単位が旅団、輸送艦による上陸が沿岸部ならどこでも可能になるなど、戦略性が増している。貿易システムも変更され、物々交換は共産主義国家しかできなくなった。技術開発も戦艦のエンジンや歩兵用のグレネードなど、開発項目が細かくなっている。外交も簡単には宣戦布告ができず、スパイの重要度が増している。その他にも亡命政府など新システムが追加されている


== その他 ==
== その他 ==

2009年8月10日 (月) 08:46時点における版

Hearts of Iron(ハーツオブアイアン、略称:HoI)はスウェーデンパラドックスインタラクティブが発売している歴史シミュレーションゲームのシリーズ。

続編にHearts of Iron II(HoI2)があり、続編にはDoomsdayDoomsday-Armageddonの二つの拡張パックがある。日本ではサイバーフロントより発売されている。

2008年8月20日、パラドックスインタラクティブはその次回作がHearts of Iron IIIであるとアナウンスした[1]

システム

Hearts of Ironは第二次世界大戦をテーマとしており、HoI1とHoI2では1936年から1947年(DDでは1953年、DDAでは最長1964年)までの期間で、プレイヤーは当時存在していた(独立勢力)の中の一つを選んでプレイすることになる。基本的には枢軸連合共産の3つの陣営のいずれかに参加して大戦に参加することになるが、そういったことに囚われないプレイも可能である。Europa Universalis(EU)シリーズと同じゲームエンジンを採用しており、同様に歴史的な出来事を歴史イベントという形で再現している。

ゲームシステムは1時間ごとに進んでいくリアルタイムストラテジーで、2700以上のプロヴィンス(≒地域または州)・海域に分けられた世界地図上で全世界同時解決される。

ゲーム規模は戦略級であり、師団飛行隊相当等のユニットが戦闘の最小単位となっている[2]。作戦の指示は、複数または一つのユニットからなる軍団艦隊航空団相当の部隊に対して行う。

PARADOX社製の他のシリーズと比べての特徴

第二次世界大戦という歴史的には短い期間がテーマとなるため、EUやVictoria等の他のシリーズと比べて、戦争戦闘に特化したシステムとなっている。戦闘システムの複雑化(開始時刻を指定しての集中攻撃や戦略爆撃によるインフラ破壊など)に加え、たとえば、HoIでは勝利ポイントVP)と呼ばれるポイントのあるプロヴィンスだけを占領すれば国の併合が行える(他作品では国(特に大国)の併合には非常に手間がかかる)ようになっており、戦争のペースが加速されている。また占領中の領土からも工業力や資源を取得できるようになっており、ゲームのほぼ全期間中戦争が続く状態に配慮されている。

また、当時の国家総力戦の時代背景にしたがい、Industrial Capacity(工業力、IC)と資源の確保が内政の中心的課題となっている。ユニットの生産や改良は全てICを振り分けて行うようになっており、本ゲーム内では工業力=国力といっても過言ではない。そのため、他作品と比べて大国と中堅国・弱小国の差がきわめて激しい。

登場国家

プレイヤーは登場する国の一つを選びプレイする。HoI2では、175ヶ国以上の中から1国を選んでプレイすることができる、と謳われている。その多くはゲーム中に定められた条件を満たしたときにのみ登場する国であるが、それでもキャンペーンシナリオでは数十の国を選択可能である[3]。登場する国は、史実での実態や地位、政治的対立に関わらず国として扱われるため、政治問題となることもある(→Hearts of Iron#政治的問題)。

シナリオは史実に基づいた演出がなされているため、国によってはゲーム終了までプレイすることが難しかったり、HoIの主眼である戦争がほとんど不可能であったりする。こうした事から、普通にプレイされる国は一部であるが、逆に、このような国で最後まで生き残ることを目的としたプレイの仕方もある。

キャンペーンシナリオ開始時にはその時の情勢に応じた国しか存在しないが、シナリオを進めるにつれ、チェコスロバキアの解体によるスロバキアの独立、ヴィシー政権の発足(HoIでのヴィシー政権は、フランスとは別の国として扱われる)、東西ドイツの誕生など歴史に沿って新しい国が登場していく。その他、異なる時代の国家(アメリカ連合国オスマントルコなど)、架空の国家(スカンディナヴィアクルディスタンなど)なども存在しプレイヤーの手腕によっては登場可能である。

イデオロギー対立

HoI2シリーズにおけるイデオロギーと政体の関係

HoIでは、第二次世界大戦のイデオロギーの対立という側面を重視してゲームデザインされており、国家の政体ファシズム(=右派・独裁)、民主主義共産主義(=左派・独裁)の3つに大分類され、それぞれ枢軸・連合・共産の3つの陣営に対応している。

HoI1では右図を三角形に切り取った図(民主的であればあるほど左右の範囲が狭くなる)が政体の定義に使われており、「政治干渉」コマンドで自国の政体に対象国を近づけ、同盟に誘う等のプレイがおこなえる。

HoI2では、国ごとの政体は「左派・右派」と「民主・独裁」の度合で決まる。民主度のある程度の高い国では、右図のように極右もしくは極左に振れないかぎり独裁政体にはならない。また、閣僚候補となる政治家・軍人にも政体が設定されており、国家の政体と近くないと閣僚として任命することが出来ない。独裁度が高くなると、左右にわずかに振れただけで民主政体と独裁政体とが交代する。極端な場合は、ファシズムの政体と共産主義の政体とが交代してしまう事もある。これらのパラメータはイベントや、傀儡政権の樹立で強制変更される場合を除いては、年に一度の内政設定でしか変更できないため、国ごとの性格づけはゲームを通じてあまり変わらない(無理に変えようとするとその他の内政設定の機会を無駄遣いすることになる)。

また、第二次世界大戦当時は権威主義[4]的な国家が多く存在したが、ゲーム上は権威主義をファシズムの一種としているため、その多くは「権威主義者」政体のファシズム国家として登場する。「権威主義者」とドイツの政体である「国家社会主義者」はパラメータ上は近いが、内部データによりドイツに接近しない行動を取るように設定されている国家も多い。

同盟

HoIではプレイヤーは国を一つ担当するが、戦争は同盟間で行われる。同盟を結んだ国のいずれかが戦争状態になれば他の同盟国も参戦する(EUシリーズやVictoria等の同じ開発元の他のシリーズと異なり、戦争ごとに参戦するかしないかを選択することはできない)。同盟を結ばずに片務の独立保障を宣言することもできる。同盟はゲームの主役となる三大同盟とそれ以外の小同盟とに分けられる。以下に三大同盟を紹介するが、これ以外にも史実に基いた外交関係が設定されており、独自の同盟関係も築けるため、多種多様なプレイが行える。

枢軸
三大同盟の一つ。ファシズム国家による同盟で、盟主はドイツ。対連合戦、対共産戦の時期が異なるため、日本は枢軸に加盟しない。
連合
三大同盟の一つ。民主主義国家による同盟で、盟主はイギリス。民主主義の国は世論や政策の影響で、同盟や宣戦布告に制約がつくため対応が後手に回りやすい。また、英仏は平時に工業力マイナス補正がつき戦争準備を整える余裕が少ないことも特徴である。共産主義陣営を独立した大同盟として扱うため、ソ連は連合に加盟しない。
共産
三大同盟の一つ。共産主義国家による同盟で、盟主はソビエト連邦HoI2: Doomsdayでは、枢軸消滅後にアメリカ合衆国と第三次世界大戦を戦う核戦争シナリオ "Doomsday" がある。

勝利条件

自国の所属する同盟の勝利ポイント(VP)を、ゲーム終了時に一位にすることである。勝利ポイントは、支配しているプロヴィンスに設定されている値の合計であり、それ以外の方法では手に入らない。自由度が高いゲームであることから、独自の目標を設定するプレイヤーも多い。

好戦性

好戦性とは国際社会での評判をあらわす国家のパラメータである。高いほど挑発的とみなされ、国家間の友好関係に悪影響を与える(EUシリーズやVictoria等でBBR(バッドボーイレート)とよばれていたものとほぼ同じものである)。大義名分のない宣戦布告を行ったり、敵国を併合すると大きく上昇する。これが高い国への宣戦布告は、低い国よりも各種ペナルティが少なくなる。民主主義の国は対象国の好戦性が高くないと宣戦布告できない(必要な好戦性の値は政策による)。

ゲーム中、ドイツの国家元首のヒトラーは戦時に自国の好戦性を上げ、平和時に自国の好戦性を下げる能力が与えられており、これによりアメリカの参戦をゲーム上で表す事に成功している。

本国プロヴィンス(中核州)

本国プロヴィンス(中核州)は、国家の固有の領土で住民が敵対的でない地域として定義されており、史実の政治情勢を基に設定されている。国家が領土の資源を100%利用できるのは本国プロヴィンスだけである。それ以外のプロヴィンスでは資源の産出量が少なく工場の稼動効率が悪く、守備隊を置かないとパルチザンが発生する。これは住民が協力的でないことを表現している。そのため、HoIでの領土の拡大は見た目ほどのメリットがない。

他国が自国の本国プロヴィンスを領有している場合は、宣戦布告の大義名分とすることができる。首尾よくこの戦争で勝利し、領土を奪還できれば大幅な国力増加が見込める。ゲーム的にも本国プロヴィンスを全て回収することは、わかりやすい目標となっている。とくに中国共産党は最初は弱小勢力であるが、現在の中国の支配地域ほぼ全域が本国プロヴィンスとなっていて非常にやりがいのある国の一つとなっている。

新国家の独立

ある決められた地域を支配していると新国家として独立させることができる。占領状態では通常、資源や工業力は一部しか利用できない上、パルチザンが発生する危険性がある(独裁国家ほど危険性が高い)が、独立した新国家にとっては本国プロヴィンスであるため100%利用でき、パルチザンも発生しなくなる。新国家が領土要求する地域(=新国家の本国プロヴィンス)の内、自国の本国プロヴィンスでない支配地域が新国家に与えられる(この制限により、日本が朝鮮半島を独立させたり、ソ連が自発的に連邦を解散したりすることはできない)。

独立直後の政権は傀儡政権であり、宗主国はその貿易関係を独占できる(資源を上納させることができる。但し資源が足りない場合は逆に援助してやらなければならない)が、軍備や内政などは新国家に委ねられプレイヤーは指示できない。また、新国家の独立により自国の好戦性が低下する。傀儡政権を解体すると、さらに好戦性が低下する。但し、独立させた場合は自国民の不満度が上昇する。イギリスやフランスなど、開始当初から多数の植民地を獲得している国家では、独立を認めすぎるとイベントが発生し著しく不満度が上昇する。

ゲーム中に滅亡した国家の復活も可能である。ポーランドのようにシナリオ開始時と、滅亡後に再登場したときに本国プロヴィンスが異なる国も存在する(これは、ヤルタ会談による領土変更の再現である)。

地域ごとの情勢

アメリカ合衆国
リベリアフィリピン自治領を傀儡としている。ゲーム序盤では史実どおりに孤立主義政策をとっており、大戦には参加してこない。シナリオが進むにつれ外交の制約が少なくなり、単独でまたは連合に加盟して参戦する。圧倒的な工業力を持つうえに石油を含めた全資源を自給自足可能であるため、ゲーム中最強の国家となっている。
日本
満州国を傀儡かつ同盟国としている。アメリカとは対照的な典型的資源不足国家になっており、資源の自給を達成するためには他の資源地帯を獲得しなければならない立場に置かれている。中国の各勢力と泥沼の戦争を行っていき、史実と同様に太平洋が荒れる冬の季節に米英蘭と開戦し、戦局を大きく変貌させることになる。
中国
HoI1では、国民党政権は中国の大部分を支配し、中国共産党は陝西省の一部分を領有するのみで、その国力差は歴然としている。そのほかに、満州国モンゴル新疆チベットの4ヶ国が登場する。
HoI2では、史実の中国がそうであったような政治情勢の混迷が反映されている。国民党政権は全土を掌握しておらず、前作にも登場した中国共産党・満州国・モンゴル・新疆・チベットに加えて、軍閥など諸勢力(便宜上、4勢力に整理されている)が国家として登場する。
イベントとしては、国民党の統一戦争や抗日戦線・抗ソ戦線、国共内戦などが存在する。
南アメリカ
南アメリカは、基本的にゲーム中のほとんどの時間、何も起きない不活性な地域である。
南アメリカの各国は、全てアメリカ合衆国から半永久的に独立保障を受けているため、これに何らかの手を加えるという事は、つまりアメリカ合衆国との対立を意味している。従って、プレイヤーが南アメリカの国家を担当するか、合衆国との対立を覚悟の上で介入しない限り、何も起きずに終わる事が珍しくない。個別には、ペルーとエクアドルに於ける小規模な領土紛争が発生するが、エクアドルが譲歩して実際には何も起きない事もしばしばである。
プレイヤーが担当する場合は、プレイスタイルによって、難易度が極端に変わる地域と言えるであろう。
アフリカ
アフリカは、基本的に何も起きない不活性な地域である。ゲーム開始直後のイタリアとエチオピアを巡る紛争、大戦中の北アフリカの戦闘を除くと、何も起きない事が多い。ほとんどが大した価値のない(勝利ポイントがない、工業力がない、人的資源も天然資源も入手できない)不毛な地域として表現されている。特に内陸部はほとんどインフラが整備されていないために進軍速度も遅く、激烈な戦闘には発展しにくい。
大戦中、フランス(自由フランス)やベルギーはアフリカに本拠地を置く。
多数の新国家が独立可能であるが、史実での独立が1960年代以降に集中しているので、イベントなど用意されていない。

政治的問題

当時のドイツ国旗はハーケンクロイツであるが、ドイツでは公的な使用が禁止されているために、ゲーム内では帝政期および1933年~1935年に使用された三色旗が用いられている。

また、民族浄化や非戦闘員への戦略爆撃生物兵器化学兵器は本ゲーム内では取り扱わず、ホロコーストに関するイベントなどは無い。公式フォーラムにおいてもこれらの話題を挙げることは禁止されている。しかし、「既に発生当初から知られており、アメリカ世論などに影響を与えた」という理由で南京大虐殺のイベントは存在する。

中華人民共和国では本シリーズは販売禁止となっている。ゲーム内での当時の中国の状況(満州チベット新疆などが独立した勢力として扱われ、台湾を日本が領有していること)がこの理由として挙げられている[5]。これに対してパラドックスは「我々はゲーム会社であり特定の政治的意図は持っておらず、そのため研究家や資料に当たるなど歴史の正確さには注意を払っている。」と反論している[6]

シリーズ作

Hearts of Iron

2002年Windows用のPCゲームとして発売。

日本では、2003年ハーツ オブ アイアン ~戦火の獅子達~ 日本語版というタイトルでメディアクエストより発売が発表されたものの、後に「英語版の一部に弊社のゲームソフト作成基準上、日本語化が困難な部分があるため」との理由で発売が中止されている。詳細は発表されていないが、日本の皇室に関する部分が理由ではないかと推測されている(菊タブー[7][8]。そのため、大多数の日本人ユーザーは英語版に日本語MODを当てるなどしてプレイしている。 2008年7月4日にサイバーフロントからハーツ オブ アイアン 完全日本語版として発売されることとなった。

Hearts of Iron II

2005年1月にWindows用のPCゲームとして発売。技術研究システムの改良、空戦海戦の簡略化、外交活動の増強、その他多くの軍事システム改良がなされた。

日本では、サイバーフロントより2005年12月にハーツ オブ アイアンII 完全日本語版として発売されている。なお、日本語版では上述の1作目の問題を回避するためか、英語版においてHirohitoと設定されている日本の国家元首大本営(これには批判も多々あり開発者の苦肉の策であると考えられている)に変更されている。

Hearts of Iron II: Doomsday

Hearts of Iron IIの拡張パック。拡張パックではあるが、HoI2がなくとも動作する、いわゆるスタンドアロンである。実質的にはHoI2の改良版といえる。2006年4月4日に英語版が発売。さらに2006年8月4日、日本語版がサイバーフロントよりハーツ オブ アイアンII ドゥームズデイ 完全日本語版として発売された。日本語版のみ、HoI2本体が必要なアップグレード版も併売されている。

ゲーム期間が1953年まで延長されており、冷戦第三次世界大戦がテーマとなっている。システム面でも、諜報戦などの機能追加や、ICの自動割り当てなどの改良がなされている。

追加キャンペーンシナリオのDoomsdayは、第二次世界大戦終結直後の1945年10月に、米ソ対立から第三次世界大戦が勃発したとする架空のシナリオである。モスクワへの核攻撃から始まるこのシナリオでは、米ソの総力戦が繰り広げられることになる。

Hearts of Iron II: Doomsday - "Armageddon"

Hearts of Iron II Doomsdayのブースターパック。英語版のダウンロード販売が2007年3月29日に、次いで完全日本語版のパッケージ版販売が2007年9月7日に開始された。

「欧州ソヴィエト」「オーストララシア」等の架空の少数の地域大国が世界を分割し、全く違った歴史の中を歩んできた国々を1936年からプレイできる新作シナリオ(Armageddon、The Abyss)が2本同梱されている。これらは各国家の強さが均一化されているため、マルチプレイを主眼に置いたシナリオである。

その他の大きな変更点は、ゲーム終了年度が可変可能となって最大1964年まで延長され、海戦・空戦のバランスの改善や、占領した国家の研究機関を引継げる等の新要素が盛り込まれた。

Hearts of Iron III

2009年8月7日Windows用のPCゲームとして発売。アナウンスで明らかにされた新作の方向性は「前作の伝統を引き継ぐ一方で、ベテランプレーヤーに楽しんでもらえる多数の新機軸とシステムに注力する。それらには10000以上に区切られた巨大なマップ[9]も含まれる。」とされている。英語版における日本の国家元首は前作同様Hirohitoとなっている。又、前作とは異なり歴史的イベントがほとんど無く、現時点ではAIも史実には従わない(永世中立国スイスが連合入り、フランスマジノ線からドイツ領内に進入、支那に存在する軍閥が沖縄占領、中華民国満州併合など)為、前作以上に史実に囚われないプレイが可能。システムも大幅に変化している。たとえば軍事はプロヴィンス数が約4倍になった上、軍隊の最小単位が旅団、輸送艦による上陸が沿岸部ならどこでも可能になるなど、戦略性が増している。貿易システムも変更され、物々交換は共産主義国家しかできなくなった。技術開発も戦艦のエンジンや歩兵用のグレネードなど、開発項目が細かくなっている。外交も簡単には宣戦布告ができず、スパイの重要度が増している。その他にも亡命政府など新システムが追加されている。

その他

Hearts of Iron、及び Hearts of Iron IIでは、ゲームに用いられるデータベースのほとんどやセーブデータテキストファイルもしくはCSVファイルで用意されており、また、画像もBMPファイルであることから、Modによる改造などを非常に手軽に行うことができ、有志により様々なModが作られている。

脚注

  1. ^ http://forum.paradoxplaza.com/forum/showthread.php?t=371012
  2. ^ これ以外にも旅団の名称でユニットの付属部隊が存在する。
  3. ^ 選択不可能な国でプレイするには、ゲーム中に登場させて操作国を切り替える、シナリオを自作する(MOD)などの工夫が必要となる。
  4. ^ Paternal Autocrat 有志による日本語化MODでは「専制独裁」、サイバーフロントによる公式日本語版の古いバージョンでは「絶対王政主義者」と訳されている。パターナリズムも参照のこと。
  5. ^ 中国政府、輸入オンラインゲームの検閲を強化」、Hotwired Japan、2004年6月5日。
  6. ^ "Paradox comments on Hearts of Iron being banned in China"、パラドックスインタラクティブ、2004年6月2日。
  7. ^ メディアクエスト、「Hearts of Iron」の発売を中止-理由は「ゲームに日本語化が困難な部分」-”. GAME Watch (2003年8月11日). 3月20日閲覧。accessdateの記入に不備があります。
  8. ^ 「ハーツ オブ アイアン」が発売中止に”. 4Gamer.net (2003年8月11日). 3月20日閲覧。accessdateの記入に不備があります。
  9. ^ 前作HoI2のプロヴィンス数は陸上・海上をあわせて2600個に過ぎないので、約4倍細かく分割されることになる。

外部リンク